TOEICのリスニングセクションではパート毎に出題形式が異なり、どのように勉強すればよいのかわからないと悩む方も多いです。 この記事ではリスニングの勉強法やパートごとの対策、おすすめの参考書を紹介します。
TOEICのリスニングセクションでスコアを上げるには、単語を覚えることが必要不可欠です。
TOEICではリスニングに限らず、リーディングでもある程度決まった英単語が出題されます。この単語を覚えるか覚えないかで難易度が大きく変わります。
以上を踏まえ、単語の暗記は必須ですが、その単語数は膨大です。効率よく英単語を覚えられるよう、英単語帳などの参考書を購入することをおすすめします。
例文を音声で聞いて単語を覚えましょう。リスニング対策用の参考書や単語帳には、例文が音声教材として収録されていることが多いです。
音声を聞きながら、単語の発音やその単語がどんな文章で利用されているかを把握することで、単語への理解が深まります。
また、英語の聞き取り能力も鍛えられ、リスニングの練習にもなります。ぜひ取り組んでください。
英単語をある程度暗記できたら、TOEICの過去問や模試を解いてみましょう。
単語を覚えることももちろん大事ですが、実際に試験問題が解けなければ意味がありません。過去問を解くことで、TOEICのテスト形式や、暗記した単語がどのような場面で使用されるのかがわかります。
TOEICの試験はリスニングとリーディングの2部構成になっており、それぞれ100問ずつ出題されます。
実際の試験を想定し、過去問を解く際はできるだけ100問ずつ解くことを意識しましょう。
Part1では写真描写問題が出題されます。
問題は全部で6問。1問につき4つの英文が流れ、写真の描写に合った英文を選びます。英文は1回ずつしか流れないので聞き逃さないようにしましょう。
Part2では応答問題が全25問出題されます。まずは質問形式か叙述形式で問題文が流れ、その後A、B、Cの3択で問題文に対する行動が流れます。
その中から正しい選択肢を選ぶという問題です。リスニングセクションで唯一音声だけを頼りに解く問題です。
Part1~2は毎回出題パターンが似ているため、過去問をやり込むことである程度の対策ができます。特に「進行形」や「現在完了形」など、時制に関する問題が多く出題されるので重点的に対策しましょう。
また、チャットでの会話や話し言葉で英文が流れることもありますので、会話形式の問題も対策しておきましょう。
流れる英文は非常に短いため、参考書や音声教材を使って英文を聞き逃さない訓練も忘れないでください。
ここからはTOEICのリスニングPart1〜2の学習におすすめの参考書や問題集を紹介します。
丁寧な解説に定評がある本をメインに紹介するので、TOEIC初心者にもおすすめです。
- 著者
- ["神崎正哉", "Daniel Warriner"]
- 出版日
こちらはリスニング初心者向けの参考書です。
リスニングについての基礎や練習法を丁寧に解説しています。例文の音声朗読も収録されており、MP3でダウンロードできるためスマホでも再生可能です。リスニングをこれから始めたい方におすすめです。
- 著者
- 大里秀介
- 出版日
こちらはPart2の応答問題対策に特化した問題集です。応答問題だけで628問も収録されており、この1冊でPart2の対策がしっかりとできます。
本書では正解だけでなく、不正解選択肢のダメな理由までをしっかり解説しており、学習者が知りたい「自分はなぜ間違ったのか」という疑問をきちんと解決してくれます。
応答問題が苦手な方にぜひ取り組んでほしい問題集で、問題音声はCDではなくダウンロード形式でのみ利用可能です。
- 著者
- イ イクフン
- 出版日
こちらはPart1~2の問題が収録された問題集です。
Part1が80問、Part2が240問収録されており、音声CDも2枚付属しています。
テスト8回分に相当する問題数をこなして、Part1~2のスキルアップを図りたい方におすすめです。
- 著者
- ["西嶋 愉一", "ヒロ 前田"]
- 出版日
Part1~2の対策問題集です。リスニングセクションPart1~2の難問とされる問題のパターン、解き方を押さえることができる参考書です。
Part1では動詞句の聞き取りや表現を言い換えたり抽象化する描写に絞って対策します。
Part2では出題パターンを7つに分類しているため、苦手なパターンに集中的に取り組み、自分の弱点を克服することが可能です。
- 著者
- ["ロバート・ヒルキ", "上原 雅子", "トニー・クック"]
- 出版日
TOEIC上級者でも間違えてしまうPart1~2の難問を扱った問題集です。TOEIC4技能満点 ホールダーの講師たちが難問を解説しています。
Part1~2のスコアを大幅に上げたい、満点を取りたいという方におすすめです。
Part3では会話形式の問題が出題されます。問題は全39問(3問1セットを13セット)。
2人もしくは3人の会話を聞き、問題用紙に記載されている質問から解答を選択します。
Part4では説明文問題が全30問(3問1セットを10セット)出題されます。
音声を聞き、問題用紙に記載されている質問に答える形式です。
Part3~4はかなりの長文問題で、スコアを大きく左右するほど重要なパートです。とにかく過去問を解いて問題のパターンに慣れましょう。
Part3~4ともに記載されている問題文を先読みし、どんな英文が放送されるかを予想しておくと会話が聞き取りやすくなります。
また、各国のナレーターの発音特徴を掴んでおくと放送を聞き取りやすくなるので、参考書や音声教材で対策しておきましょう。Part3は「3名会話」と「省略形を含む会話」を重点的に対策するとよいでしょう。
「対策」の項でもお伝えしたようにPart3〜4は長文問題をいかに攻略できるかがカギとなります。
そのためには、ネイティブの発音に慣れておく必要があります。ここで紹介する参考書や問題集はTOEICのテストにしっかりと対応したものばかりです。きちんと学習すればTOEICのスコアに大きく貢献してくれるでしょう。
- 著者
- ["早川 幸治", "ヒロ 前田"]
- 出版日
- 2017-01-25
Part3~4の問題を収録した参考書です。Part3では「設問のパターン」、Part4では「トークのパターン」毎に問題に取り組めます。
正解を選ぶ力が自然と身につく、オリジナルのトレーニング問題も収録されています。
- 著者
- ["テッド 寺倉", "和泉 有香(Joy)", "天満 嗣雄"]
- 出版日
こちらは英文の音読、シャドーイング用の参考書です。英語音声が「2.5倍速」「2倍速」「1.5倍速」「等倍速」「0.7倍速」で収録されており、自分に合ったスピードで英語を聴くことができます。
高速→低速の順で耳を英語のスピードに慣れさせてから音読トレーニングをおこなうことで、リスニング力が大幅に向上します。
- 著者
- ["神崎正哉", "Daniel Warriner"]
- 出版日
Part3~4の対策に特化した問題集です。
従来の問題に加え、新形式の問題も収録しています。
比較的価格が安く、Part3~4対策をする際に手に取りやすい1冊です。
- 著者
- ["ジャパンタイムズ&ロゴポート", "濱崎 潤之輔"]
- 出版日
こちらはPart1~4がすべて対策できる参考書です。
TOEICリスニングセクションに頻出する語句や問題を確認しながら、Part3~4で重要になる「文法耳」を身につけていきます。
新形式問題にも完全対応しています。
- 著者
- イ イクフン
- 出版日
Part1~2のおすすめ参考書の項でも紹介した「解きまくれ」シリーズのPart3~4版です。
Part3〜4の問題がそれぞれ240問収録されており、テスト8回分の練習ができます。苦手部分の問題をひたすら解きたい方におすすめです。
パートごとに参考書を何冊も買いたくない…...という方は、これから紹介するPart1〜4を1冊で対策できる参考書がおすすめです。
1冊でTOEICリスニングの全体を把握できるので、初心者も持っておいて損はないでしょう。上級者におすすめの本も紹介するので、こちらも合わせてチェックしてみてください。
- 著者
- 関 正生
- 出版日
- 2016-04-14
TOEICリスニングセクションの全容をわかりやすく解説している参考書です。
重要度の高いポイントをピックアップしているので、リスニング初心者やTOEICリスニングの大まかな要点を知りたい方におすすめです。
- 著者
- 小石 裕子
- 出版日
TOEICのスコアアップを目指すための総合対策本です。
この1冊に「パート別の解説・実力を伸ばす勉強法・模試」が詰まっています。これからリスニングの勉強を始める方にも取り組みやすい参考書です。
- 著者
- ["濱崎潤之輔", "大里秀介"]
- 出版日
こちらはリスニングへの苦手意識を取り除いてくれる参考書です。
診断テストを収録しており、自分の苦手パートを把握して、「タイプ別の攻略法」で克服することができます。リスニングが苦手な方、苦手パートを克服したい方におすすめです。
- 著者
- 和久健司
- 出版日
こちらはリスニングとリーディング両方の対策に使える参考書です。
長い説明はできるだけ省き、演習に重点を置いています。
全パート講義形式で解説されているので、TOEIC初心者やTOEICが難しいと感じている方にもおすすめです。
- 著者
- ["中村 紳一郎", "Susan Anderton", "小林 美和"]
- 出版日
TOEICのリスニングで満点を取ることを目標とした参考書です。
本書の特徴は実際のTOEICよりも2〜3倍の負荷がかかる問題、「負荷トレーニング」があることです。
このトレーニングをしておくことで、本番の試験で余裕をもって対応できるでしょう。
以上、TOEICリスニングの勉強法からパート別の対策、おすすめの参考書・問題集について紹介しました。
紹介した勉強法や対策法を要約すると以下になります。
・TOEIC用の単語を覚える
・例文の音声を聞いて覚える
・過去問や模試を解く
・パート別の問題形式を把握して対策する
・参考書を選ぶ際は対応パートや自分のレベルを確認する
リスニングの勉強に参考書は必須ですので、リスニング対策のために何冊か用意しましょう。パート毎に特化した参考書と全パートを網羅した参考書を、それぞれ1冊ずつ持つのがおすすめです。
皆さんのリスニング対策、参考書選びのお役に立てれば幸いです。