5分でわかる法律事務員!専門知識があれば資格は不要。就職・転職や年収事情を解説!

更新:2021.4.6

最近ではテレビドラマなどの影響もあり、パラリーガルと呼ばれることも多くなってきた「法律事務員」。その職業名から「資格が必要?」と思われがちですが、特別な学歴や法律資格は必要ありません。そのため間口が広く、誰でも就職や転職の選択肢になり得るのが特徴です。しかし主な仕事が弁護士の補佐であるため、専門知識は必須です。 本記事では仕事内容にはじまり、仕事の魅力、年収、ネクストステップのキャリアについて解説します。また法律事務員に興味がある人や目指そうと考えている人におすすめの本も紹介していますので、参考にしてみてください。

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法律事務員に資格は不要。でも高い専門性がなければ務まらない

弁護士のサポート役として法務に関する事務業務をおこなう法律事務員。主に「パラリーガル」と呼ばれることが多いです。仕事の専門性は高い仕事ですが、就職のために経験や資格の有無を問われることはあまりありません。

最難関の司法試験を突破しないとなれない弁護士や、その他の専門資格を必要とする法律職と異なり、間口が広いのが特徴です。では、その仕事内容とはどのようなものなのか見ていきましょう。

法律事務員の主な仕事内容

 

  • 訴状の作成
  • 契約書の下書き
  • 判例の検索
  • 契約書の翻訳・通訳
  • スケジュール管理
  • 来客対応

 

法律事務員は訴状や契約書のドラフト(下書き)作成、判例の検索などが主な仕事です。また外国に当事者がいる案件などは契約書の翻訳や通訳をしたり、スケジュール管理や来客対応といった弁護士秘書のような業務をおこなったりするところもあります。

最初のうちは文献調査を中心におこない、経験を積むにしたがって書面の作成やクライアントに対するヒアリングも業務に加わります。

先述した通り資格がなくても始められる仕事ではあります。ですが実務手続きをきちんと把握していることや関連する法律への理解が必要となるため、法律を学んだことがない人はきちんと勉強をして弁護士をサポートできる知識をまず身につけましょう。

法律事務員は弁護士事務所で働くのが一般的

 

  • 弁護士事務所
  • 司法書士事務所
  • 行政書士事務所
  • 社会保険労務士事務所

 

法律事務員の主な勤務先として弁護士事務所が真っ先にあげられます。そこで弁護士のサポート業務にあたるわけですが、 なかには一般事務からはじめて法律事務員になっていくケーズもあるようです。

またほかの法律系事務所では、司法書士事務所や行政書士事務所、社会保険労務士事務所などで働く法律事務員も多くいます。もし司法書士や行政書士の道も考えている人は、将来のことも考え職場選びをしましょう。

 

  • 一般企業の法務部
  • 銀行
  • 行政・政府機関

 

そのほか、数は少ないですが一般企業の法務部や銀行、行政・政府機関などでの法律関係の部署などもひとつの選択肢です。

法律事務員の年収は東京都が圧倒的に高い

専門的な仕事を任せられる法律事務員ですが、給与事情はどうなっているのでしょうか。本章では平均年収のほか地域ごとの平均年収、勤務先ごとの平均年収について見ていきます。

法律事務員全体の平均年収

270万円~350万円

一般事務員の平均年収が240万円~270万円とされていますから、専門性の高い仕事のぶん優遇されているといえそうです。しかし、一般的な会社員の平均年収は400万円ほどとされているので、高給職ではないようです。

地域ごとの平均年収

 

  • 東京:約427.9万円
  • 大阪:約368.5万円
  • 高等裁判所所在地:約336万円
  • そのほか:約325.2万円

 

地域で大きな差があり、東京が断トツで高いようです。次は勤務先ごとの平均年収を見ていきましょう。

勤務先ごとの平均年収

 

  • 法律事務所:220万円~340万円
  • 企業の法務部:320万円~370万円
  • 銀行の信託部門:340万円~410万円
  • 大手法律事務所:400万円~
  • 外資系法律事務所:400万円~

 

法律事務所より企業や銀行の法務部門のほうが給与はいいみたいです。どの企業でも募集があるわけでなく席数が限られていますが、給与を優先するのであれば候補として考えておくのもよいでしょう。

また特別賞与などのボーナスについては記述が少ない事務所が多く、あまり期待できないと考えておいてよいかもしれません。

法律事務員への就職。新卒採用はおこなってる?

法律事務員の採用は積極的におこなわれている

弁護士や司法書士、行政書士を目指しながら働きたい方から法律事務員の仕事は人気があります。事務職といえど相談者や依頼者の話を直接聞き、弁護士とともに問題解決のために力を尽くすことになるからです。

弁護士と二人三脚で仕事をおこない、ひとつの目標が達成された時には達成感があるのは間違いありません。間違いなくやりがいを感じられる仕事のひとつでしょう。

そんな法律事務員の採用は、さまざまな法律事務所で積極的におこなわれています。「東京弁護士会」のホームページには、法律事務所職員の求人をおこなっている法律事務所が掲載されているので、ぜひ目を通してみてくださいね。

就職の際に身に付けておきたいスキル

資格不要でも働くことのできる法律事務員ですが、専門的なスキルのほかに就職の際に身に付けておきたいスキルがいくつかあります。

 

  • Wordを使いこなせる
  • Excelを使いこなせる
  • ビジネスメールの対応が問題なくおこなえる
  • 電話対応が問題なくおこなえる
  • 弁護士不在の場合の来客対応

 

法律事務員の仕事では、弁護士のサポートをおこなうために書面の準備をおこなったり、調査内容を分かりやすく書類にまとめたりと書類作成の機会が圧倒的に多くなります。

その際、WordやExcelなどを使い簡潔にまとめられるスキルがあれば、弁護士のサポートがスムーズにおこなえることでしょう。またリストにはいれていませんが、基本的なビジネスマナーもきちんと身に付けておきたいところです。

法律事務員からより専門性の高い職へ転職

法律事務員の仕事は専門性が高いのがポイント。それ自体が働くうえでメリットになることが多いのです。ここでは魅力やメリットについて解説します。

法律事務員として働くことの魅力・メリット

▶︎女性が活躍しやすい職場

法律事務員は弁護士や法律の専門家のサポート業務がメインミッション。細やかにサポートする能力は女性のほうが長けていると言われているため、法律事務所では女性が法律事務員として多く活躍しています。

また、高い事務処理力も重宝されるスキルのため、事務系の資格を持っている人や事務経験がある人も同様です。

▶︎復職しやすい

専門性の高い仕事であることと、法律事務員のニーズが増えている側面から、たとえば結婚や出産、または家庭の事情で退職した場合でも復職がしやすいと言われています。

スキルを身につけるまでには経験と努力が必要ですが、非常に重宝される能力なため一般事務職よりも転職や復職しやすい魅力があります。

法律事務員からのキャリアパスは?

法律事務の知識や手続きは独自のルールによるものが多いため、経験を積むことで専門性が身につきます。ここで学んだ知識や培ったスキルを活かし、司法書士や行政書士などより専門的な仕事に就く人も多くいます。

日常的な業務のノウハウから学べる

著者
第二東京弁護士会 弁護士業務センター
出版日

Q&A方式で仕事の知りたい内容がすぐに分かる法律事務員の入門書がこちらの1冊です。来客対応や電話の取り次ぎ方などの日常的な業務から、実際の法律事務所がおこなっている対応方法、知っておくべき法律の専門知識まで、日々の業務にすぐ活かせるノウハウが詰まっています。

また2012年の初版から、近年問題となっている情報セキュリティ部分などもたっぷり解説。これから目指す人も現役も必携の1冊です。

仕事の流れに沿って教えてもらえる

著者
公一, 矢野
出版日

弁護士のサポート業務として重要な「申立ての準備」を、正確かつ素早くおこなうために読むべき1冊をご紹介します。

著者は、現場をよく知り、研修会講師としても活躍中のベテラン法律事務職員。リアルな業務の流れに沿って要点を分かりやすく解説してくれます。

80パターン以上の図解、イラスト、コラムなどが理解のサポートをしてくれるので、複雑な法律を読み解くのに慣れていない働きはじめたばかりの人にもおすすめです。

また法律事務を基礎から学びたい新人弁護士や司法書士にも役立つ、充実した内容となっています。

事務員として職場により貢献したい人

著者
圭, 有馬
出版日

頼られる法律事務員になるためには、事務所全体の仕事を把握しておくことが大切だと言われています。

著者は、法律事務所と深く関わり、多くの課題を解決してきたITコンサルタント。本書は著者の経験した事例をストーリー仕立てで紹介しています。ストーリーには法律事務所で働く多くのスタッフが登場し、おのおのの仕事内容と法律事務員への関わり方が分かるようになっています。

「顧客・事件の管理」「領収証の整理」「新人職員の育成」「事務所のセキュリティ」などの業務の質を高めてくれるヒントが満載。日々の業務で困ったこと・行き詰まっていると感じたことがある場合にこの本を開けば、解決や進展の糸口が見つかるかもしれません。

法律事務員になるために絶対に必要な経験や資格はありません。多くの会社が経験や資格不問で採用をおこなっています。仕事内容は訴状や陳述書を起案するなど、覚えなければならないことは多数ありますが、法律の専門的知識を活かしたキャリアパスは魅力的です。また、一度知識を身につけておけば復職がしやすいのも特徴。メリットが多く、目指す価値ありの素晴らしい仕事です。この記事を読んで法律事務員の仕事に興味がでた方は、記事最後に紹介している本もぜひ読んでみてくださいね。

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