5分でわかるミュージカル俳優!劇団所属が就職の最短ルート?年収や適性ある人物など解説!

更新:2021.4.12

ミュージカル俳優は、人を惹きつけるルックスだけでなく、歌・ダンス・演技での高いレベルが要求される仕事です。 最近では、アニメや漫画を原作とした舞台もブームとなっており、いわゆる「推し」を応援しているというミュージカル俳優に特化したファンも多く存在しています。ドラマや映画ではなく、ミュージカル俳優を志す方も増えてきています。 今回はそんなミュージカル俳優の仕事内容や気になる収入面、ミュージカル俳優になるための勉強法などを解説します。ミュージカルの舞台裏や俳優たちの生活が気になるという方も、ぜひチェックしてみてください!

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ミュージカル俳優とは

ミュージカル俳優とは

舞台に出演し、演技・ダンス・歌をすべてこなす俳優のことをさします。これら3つができればいいという訳ではなく、各分野において高いレベルと表現力を要求されます。舞台にもさまざまなジャンルがありますが、ミュージカルを中心に出演する俳優を総称して「ミュージカル俳優」と呼んでいます。

人気の2.5次元俳優

ここ最近、女性を中心に高い人気をキープしている舞台は、漫画やアニメを舞台化したものです。世間ではアニメ(二次元)と現実(三次元)の間という意味で「2.5次元」とも呼ばれています。すでにひとつの舞台ジャンルとして扱われるほどの知名度と収益があり、出演しているミュージカル俳優も「2.5次元俳優」と呼ばれ人気を博しています。

あの有名俳優もミュージカル出身

今ではミュージカルの他にテレビでの活躍も目立ちますが、2.5次元出身で大スターとなったのが、城田優さん、斎藤工さんです。2人とも2003年からスタートした、大人気ミュージカル『テニスの王子様』(通称テニミュ)に出演していました。

ミュージカル俳優はミュージカルの仕事だけという印象があるかもしれません。ですが歌唱力や演技力、存在感など実力がなければ務まらないミュージカル俳優を経験しているからこそ、映画やドラマなど他の俳優の仕事でも活躍できるのかもしれません。

ミュージカル俳優の仕事内容

ミュージカル俳優の仕事内容

  • 舞台の打ち合わせ
  • 台本を覚える
  • 演じるキャラクターの研究(本や作品を観る)
  • 稽古への参加
  • 体づくりのためのトレーニング
  • 舞台のキャラクターソング制作(CDの収録など)
  • 舞台関係のイベント出演

演じるキャラクターの研究は、特に2.5次元ミュージカルの演者には必要な要素です。アニメや漫画が舞台になる場合、すでに作品・キャラクターには熱狂的なファンがついており、そのイメージを壊さずに演じる必要があります。

上記の仕事において、全てにお給料が出る訳ではないことも知っておきましょう。台本を読んだり、ジムでトレーニングをするといった時間は、プライベートの時間を割いて行わなければならないことがほとんどです

稽古中は基本的に無給

さらに、稽古期間中は「無給」が基本。俳優の他にアルバイトをして生活を成り立たせている若手俳優も少なくなくありません。人気俳優として俳優業だけで食べていけるようになるまでは、なかなか厳しい生活を強いられることも覚悟しておきましょう。

ミュージカル俳優の年収

実力次第の昇給制度

ミュージカル俳優の昇給制度は、一言で言ってしまえば「実力次第」です。事務所に所属していると、金額こそ少額ではありますが、月収制でお給料がもらえることもあります。

舞台の出演ごとに給料が支払われる

そのほかは「1ステージ〇〇円」といったギャラ制度がほとんど。金額は、出演する舞台の人気度や規模で変わってきます。若手俳優であれば、1ステージ1万円ほどが相場です。

自身が出演する舞台の人気が高くロングラン公演になると、ある程度は安定的に収入を得ることができるようになっていきます。トップクラスのミュージカル俳優であれば月収は40万〜50万円ほど、年収だと500万円前後になることもあります。

劇団四季のミュージカル俳優の年収

参考として、日本を代表する劇団である「劇団四季」のミュージカル俳優の年収をみていきましょう。

  • 主役(37歳、15年目)年間212ステージ:年収1132万円
  • 主役(46歳、10年目)年間227ステージ:年収980万円
  • 主役(35歳、12年目)年間218ステージ:年収870万円
  • 主役(27歳、4年目)年間229ステージ:年収765万円
  • 準主役(42歳、3年目)年間165ステージ:年収580万円
  • 準主役(28歳、7年目)年間214ステージ:年収470万円

劇団四季での最高年収は約3千万円と言われています。この金額だけ聞くと夢のある職業に思えますが、そこまで登り詰めるには生半可な努力では辿り着けないことは明らかです。

また主役や準主役の方は1年365日のうち220前後のステージをこなしていると考えると、収入をあげるには技術力や存在感だけでなく体力もなければ難しいということも分かりますね。

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ミュージカル俳優のなり方。事務所や劇団に就職する

ミュージカル俳優になるには、以下のような方法があります。

  • 劇団に所属する
  • 音楽事務所、芸能事務所に所属する
  • 一般オーディションに応募する
  • スカウトされる

上記の方法のほか、現在活躍しているミュージカル俳優の黒羽麻璃央さんは、株式会社主婦と生活社主催「ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」で入賞したことをきっかけに、俳優デビューを果たしました。

劇団に所属しなくとも、演技・歌・ダンスの能力とルックスが備わっていればミュージカルに関わるプロの目に止まる機会もあるようです。

ミュージカル俳優を目指す方は進学するのもおすすめ

進学を考えている方は、音楽大学に通うのもおすすめです。実践的な勉強がしたいという方は、劇団の養成所に通うのもよいでしょう。

また、ダンス・歌・演技系コースのある専門学校もあり、日本芸術専門学校には「舞台俳優コース」「ミュージカルコース」があります。

専門学校をおすすめとしてあげるもうひとつの理由は、学校が主宰する舞台に在学中から出演することが可能な学校が多いためです。早く実力をつけたい、実戦形式で学びたいという人には合っているかもしれません。

芸能事務所や劇団所属からミュージカルの道へ

冒頭でも紹介した城田優さんは、13歳で芸能事務所に所属。オーディションを受けるなどしながら高校を卒業しました。その後「セーラームーン」のミュージカル出演をきっかけに人気を高めていった、という経緯があります。

同じくミュージカル俳優からドラマ・映画俳優として活躍している斎藤工さんは「伊藤正次演劇研修所」という劇団の出身。その後、モデルなどの活動で実力をつけながらミュージカル出演を経験し、現在のような俳優活動へといたりました。

かなりの少数派ではありますが、ミュージカル俳優を目指す人のなかには、独学で演技やダンスを学び一般向けオーディションに挑戦する人もいます。ただし合格することはおろか、主役の座を獲得するといったことはかなり難しいようです。

最短でミュージカル俳優への道を切り拓きたいと考えている方は、やはりきちんとした技術を学べる場所、同じ夢を志す同志からも学べる場所で技術力を磨いていくことがおすすめです。

ミュージカル俳優のやりがい

熱狂的なファンがつくことも多い、ミュージカル俳優という職業。はじめは収入がきわめて少ないなど、厳しい状況に置かれることもあるなかで、彼らはどんなことをやりがいにしているのでしょうか。

  • お客さんの喜ぶ顔、感動した!という声
  • チームでひとつの舞台を作り上げる一体感を味わえる
  • 舞台が成功したときの達成感
  • いろいろな役(人物)になりきれる楽しさ

これらのやりがい・喜び・達成感を糧に、ミュージカル俳優を頑張っている人が多いようです。もちろん注目されるようになることで、スターへの道が開かれる可能性もあります。努力次第では、CM・ドラマ・モデル・映画・歌手・テレビなどに出演できるかもしれません。

上記の仕事のほかにも、人気ミュージカル俳優の小澤廉さんは、2018年9月まで放送されていた日本テレビ番組「PON!」にて、お天気お兄さんを務めていました。

自分にはどのような活躍の場を与えてもらえるだろうかと夢を持ちながら働ける職業ですね!

ミュージカル俳優に必要な素質と向いているタイプ

ここからご紹介するミュージカル俳優に必要な素質は、どれも伸ばすことのできる力です。これからの勉強や練習に活かしてみてください。

演技力

舞台に立つ人間として絶対に欠かせない素質です。ひたすらに練習するのも大事ですが、いろいろな俳優の演技を見て学ぶことも多いでしょう。

歌唱力

こちらは舞台のなかでも、特にミュージカルのジャンルで必要とされます。歌が苦手、すぐに声が枯れてしまう、声が通らないという人は、ボイストレーニングを受けることも検討してみてください。

表現力

台本を完璧に覚えたからといって、素晴らしい演技ができるとは限りません。登場人物の心情などを汲み取り、それを相手に伝わる形で魅せてこそ、初めて評価してもらえます。原作がある舞台の場合は、それを何回も繰り返し読んだり、観たりすることが必要になるでしょう。

協調性

基本的にミュージカルは、ひとつのチームで最終公演までの時間をともにします。稽古や休憩中に共演者とコミュニケーションを取ることで、お芝居に磨きがかかることもあります。

順応力

チームでひとつのミュージカルを作るとはいえ、作品が変わればまったく異なるメンバーと仕事をすることになります。稽古や打ち合わせをおこなうなかで、新たなメンバーや場所にすぐ打ち解けるために、努力が必要なタイプの人もいるかもしれませんね。

また本番中にアクシデントが起こったり、アドリブが入ることもあるため、そういった場面で慌てないよう順応していく力も必要とされます。

ミュージカル俳優に向いている人

大勢の観客に見られる仕事のため、人前に立つのが苦じゃないという人はミュージカル俳優になれる可能性を秘めているかもしれません。

  • イレギュラーな事態にも臨機応変に対応できる
  • 初対面の人ともスムーズにコミュニケーションが取れる
  • コツコツ努力するのが苦ではない
  • プレッシャーに強い
  • 体力に自信がある人

また上記の条件を満たしている方はミュージカル俳優に向いているといえるでしょう。ミュージカル俳優は1日に何回も公演をおこなうこともあるので、体力は必須項目と言っても過言ではないかもしれません。

感動を起こす技術の存在

著者
平田 オリザ
出版日
2004-06-21

「演劇的な感動はどうやって起きるのか?」といったメソットを紹介した本書。著者は劇団「青年団」を結成し、戯曲と演出を担当する平田オリザさんです。

自身の演出家としての活動経験から、面白い視点で演劇をわかりやすく解説してくれています。優秀な俳優の条件や、感動的な演劇はどう設計されているのか、なぜ演出家が必要なのかなど、演劇にまつわるあらゆる疑問を説明する、いわゆる演劇の入門書。

脚本家など裏方の仕事に興味がある人、コミュニケーションや言語に関心のある人にもおすすめです。

まずは舞台を観て学ぶ

著者
マガジンハウス
出版日

実際に自分が役を演じるには、まずたくさんの舞台を観て・感じて学ぶことが大切。本書は、おもしろい舞台を見つけるコツがわかるガイドブックです。

『現代演劇大全』と名付けられているだけあって、読みごたえたっぷりの内容。いま話題の観るべき演劇から、昔から幾度となく上映が繰り返されている名作演劇がなぜ面白いと言われているのかなど、演劇に関するほとんどすべてを網羅。

熱量たっぷりで書かれているので、今まで演劇を観に行ったことのない方や、そこまで興味のなかったという方も読み終えた後は演劇を観に行きたくなること間違いなし。「どんな舞台を見ればいいかわからない」という方も、この1冊から見つけてみてはいかがでしょうか。

大人気ジャンル「2.5次元舞台」の入門書

著者
おーち ようこ
出版日

著者は、2.5次元舞台を中心に年間300を越えるほど観劇しているライター。本書は彼女が書いた、2.5次元世界への入門書です。

どちらかというと舞台を観る側の視点要素が多いですが、いずれミュージカル俳優になりたい!と考えている人は、知っておくべき内容がたくさん書かれています。

もちろん「2.5次元俳優が好き」という人も楽しめますよ!

自分の市場価値をアプリで診断

一括りにミュージカルといっても、アニメを元にしたものから完全オリジナルのものまでさまざまな作品が存在します。今回は仕事内容や収入について解説しましたが、まずは自分が演劇や舞台を好きになることが何より大切です。 

演者側の視点で舞台を観劇することで、学ぶことも多いはず。また「いつかあの舞台に自分が立てたら」と想像することで、モチベーションも上がります。

今回ご紹介した書籍も参考に、好きな舞台をたくさん観に行ってみてください!

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