5分でわかる予備校講師!プロの講師は年間契約。気になる年収や働き方などを解説!

更新:2021.4.12

受験時代に予備校講師にお世話になった方は多いのではないでしょうか。同じように入学試験を乗り越え、どんな勉強法が受験に有効か知っている受験生にとっての強い味方です。大手予備校で活躍する講師のなかには、今やその枠を超えてテレビや雑誌にも引っ張りだこ。予備校講師の新しい働き方のひとつとなっています。実は予備校講師は年間契約であることも多いため、そのような働き方もできるのです。就職・転職を考えている方はそのことを知っておく必要があります。本記事ではそうした予備校講師の仕事内容や働き方などを丁寧に解説していきます。

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予備校講師になるには

プロの予備校講師は大卒以上が前提

プロの予備校講師を目指す場合、予備校の採用条件として学歴は大卒以上がほとんどです。高学歴であれば難関大学の授業を担当できる可能性があります。

大卒が採用条件となる理由として、大学入試の科目の指導をする際、大学入試を経験することが必須条件となるからです。

また公務員試験、司法試験、公認会計士、教員採用試験など国家試験の対策講座については、大学院以上の学歴が必要な場合があります。

予備校教師に就職するには

予備校講師になるには、予備校の採用試験に合格しなければなりません。予備校の採用試験は主に筆記試験と模擬授業です。

▷筆記試験

筆記試験の内容は、予備校によって異なります。大学入学共通テスト(センター試験)レベルから国公立大学2次試験のような論述試験までさまざまです。

▷模擬授業

模擬授業という言葉を初めて耳にした人がいると思います。模擬授業とは、採用試験の担当者を生徒に見立てて講義をする授業のこと。このとき採用担当者は、授業中の雰囲気と生徒にとって分かりやすい内容になっているかをチェックしています。

模擬授業のイメージトレーニングをするとき、中学生・高校生の頃に通っていた学習塾や予備校の分かりやすくて印象に残っている先生を思い出すのがポイントです。模擬授業では採用担当者が年上の人でも生徒役になっているので、当てるときは躊躇することなく「○○君」とか「○○さん」と呼ぶようにしましょう。

予備校講師の就職・転職。担当教科の学力重視

予備校講師になるには、予備校と呼ばれる教育施設に就職する必要があります。塾とは違い予備校では、主に大学入学試験を控えている生徒に対し、より専門的な知識や情報を身に付けてもらうための講義がおこなわれています。

大学の入学試験のため多くの学生が通う予備校。就職するにはやはり大手がいいのでしょうか。予備校の特徴と、大手と呼ばれる予備校、就職を目指す際のポイントをご紹介します。

予備校の特徴

予備校の授業は通常、講義と呼ばれ、大勢の生徒に対し1人の講師が講義をしていきます。集団塾と異なる点は、塾では教師と生徒でのやりとりをしながら授業をすすめるのに対し、予備校では生徒とのやりとりは見られず、講師による説明で講義がすすんでいきます。

そのため授業内容でわからない部分や、一人ひとりの進路指導は、担任やチューターと呼ばれる他の社員がおこなうことになっています。チューターのなかには正社員ではなく、現役の大学生アルバイトが担当している場合もあり、すでに大学受験を乗り越えた先輩としてアドバイスをしてくれます。

大手と呼ばれる人気の予備校

大手と呼ばれる予備校はテレビCMなどで見かけることがあるので、知っている方は多いでしょう。

  • 東進ハイスクール
  • 河合塾マナビス
  • 四谷学院
  • 駿台予備校
  • 河合塾
  • 早稲田塾
  • 城南予備校
  • TOMAS
  • 明光義塾

予備校によって講義内容など特徴はさまざまです。

たとえば駿台予備校は理系難関大学を目指す方向けの予備校と言われています。というのも東大理系コースや国立大医学部コースなど、志望校別に特化されたコースが存在しています。理系難関大学を目指す方にとってよい環境になっているのです。

他にも東進ハイスクールは主に営業授業を取り扱っていることで有名ですよね。集団の講義ではわからない部分があっても先に進んでしまいますが、そういった部分を理解できるまで繰り返し見ることができたり、講義を受ける時間も自分で決めることができます。自分のペースで着実に合格に近づきたい方におすすめの予備校でしょう。

就職するなら準大手から

予備校と聞いてイメージされる大手予備校は、募集人数も少ないことから新卒での入社は難しいと言われています。というのも、募集で集まってくるのは新卒だけでなすでに他の予備校で講師を勤めている中途採用の方も多く募集してくるからです。

また、大手の予備校には難関大学を目指す学生が多いため、講師には高い学力や指導力が必須とされています。有名大学出身などの学歴がないと講師になれない厳しい世界なのです。

それでもいずれは大手予備校の予備校講師になりたいという方は、準大手と呼ばれる予備校に就職し、担当教科の看板講師になるなどの実績を積むのがよいでしょう。大手予備校で働く講師のなかには紹介で就職からという方も少なくありません。実績があれば声を掛けてもらったり、すでに大手予備校の講師を務める方からの紹介を得ることもできるでしょう。

採用試験が通らないと嘆く前に、まず大手予備校ではどんな予備校講師を必要としているのか? その条件を自分は満たしているのか? を考え、どのようなルートなら就職できそうかを明確にすることが大切です。

予備校講師の年収。講師になるなら非常勤講師を目指す

予備校講師は基本的に年間契約

予備校講師は基本的に正社員ではなく、非常勤講師として年間契約をしています。つまり個人事業主として働いているのです。

担当教科が決まっているため新人の時はコマ数が限られてきます。ですので他の予備校で講師を掛け持ちしながら経験値をためていくのがよいでしょう。

そこで人気予備校講師となれば、予備校での授業だけでなく、テレビ出演や講演会などさまざまな場所で活動しています。その場合の年収は1000万円を超えると言われています。なかには授業以外の収入だけでなく参考書や問題集の執筆料も得ている講師がいて、年収が数千万以上になる人もいます。

ただし、先述したようにフリーで活動する場合もあるため、収入は安定しません。この点を考慮する必要があります。

正社員の予備校講師

正社員の予備校講師の場合、給料は安定しています。平均年収は500万円〜700万円までの間です。

しかし給料が安定している一方、メインの仕事は教室運営・募集活動となり、講師の仕事はあまりする機会がありません。たまに授業を担当することはありますが、プロの予備校講師と比べると授業数が少なくなります。予備校のなかには正社員は教室運営に特化させて、一切授業をさせないケースもあるため、講師をしたい方は悩みどころかもしれません。

正社員の場合、安定性がある一方で、授業で勝負したいという思いが強い人にとって物足りないと感じることもあるでしょう。

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予備校講師の仕事に対する考え方を知りたいなら

東進ハイスクールと東進衛星予備校で減退分を担当している林修先生の著書です。「いつやるの?今でしょ!」が流行語大賞となり、人気講師となりました。現在、林先生は予備校講師だけでなくテレビ番組のMCも担当し、活動の幅を広げています。

そんな林先生の仕事に対する考え方・姿勢が分かる本がこちらの1冊です。学生の読者には仕事に対する取り組み方の参考になるでしょう。

著者
林 修
出版日

ここでは実際に予備校教師として働いている筆者が、予備校講師として気になる箇所を紹介します。

第1講と第2講に予備校講師として心掛けたいことが書かれています。第1講では、利害関係のない第三者のコメントは的確なことが多く、改善するためのヒントが隠れています。

予備校講師を目指す場合、第三者として、アルバイトで働いている学生に「授業どうだった?」と聞いて意見を聞くのもアリでしょう。私自身の経験としても、このコメントはかなり有益だったと考えています。長く続けられるかどうかの鍵になるかもしれません。

プロの予備校講師ならお金もらっているから100点満点しか許されないと、林先生は第2講で書いています。プロ講師なら、変に妥協しないということをあらためて強く感じる1冊です。

予備校講師の採用試験!2021年度から始まる大学入学共通テストに備えて

2021年度より、大学入試センター試験は、大学入学共通テストに移行します。

戸惑っているのは受験をする学生だけではありません。今までセンター対策を指導してきた予備校講師側は、大学入学共通テストの内容を生徒より確実に把握する必要があるのです。

著者
教学社編集部
出版日

そのため、これから予備校講師を目指す方は『共通テスト問題研究』などの問題集に目を通すことも忘れないでください。

すでに講師として活躍している誰もがセンター試験は乗り越えてきていても、大学入学共通テストの経験はありません。出題問題の傾向が違えば、今までの対策が通じる部分と、まったく通じない部分とが出てくるはずです。

ただでさえセンター受験に不安を感じている学生の不安を取り除くためにも、大学入学共通テストについて熟知しておくことがこれからの予備校講師には必要な部分となるでしょう。英語・数学とにわかれて出版されているので、どちらにも目を通しておくのがよいかもしれませんね。

高校の英語からやり直すことも

この本は英文法のルールを分かりやすく解説した参考書です。Part1「これが基本」、Part2「理解する」、Part3「深く知る」mPart4「確認する」というこのサイクルで学習できるようになっています。

また、イラストや概念図も使っているので分かりやすさを追究した参考書です。

著者
["川崎 芳人 / 久保田 廣美 / 高田 有現 / 高橋 克美 / 土屋 満明 / Guy Fisher / 山田 光", "墺 タカユキ"]
出版日

英語の講師として指導する場合、生徒が英語で躓きやすい・分かりにくいと感じやすい箇所を分かりやすく教えなければなりません。この本にはイラストや概念図があるので分かりやすくヒントが隠されています。

ちなみに、私の場合、高校の英語の授業ではこの本をベースにして、実際に講義をおこなっています。

理系講師を目指すなら数学Ⅲも指導できるように

チャート式は長い間受験生の支持を得て、数学の参考書の中で最も知られているもののひとつです。このチャート式は、日常学習から大学入試まで完全に対応できます。

基礎からやり直したいならおすすめの参考書といえるでしょう。

著者
チャート研究所
出版日

大学入学共通テスト(センター試験)には、数学Ⅲの試験がありません。予備校講師の採用試験で数学を受験する場合、数学Ⅲの知識が要求されますので、この本で補完するとよいでしょう。

高校1年・2年の数学を忘れている場合、同じチャート式の数学Ⅰ・Aと数学Ⅱ・Bで補えるので、そちらの本と合わせて勉強することがおすすめです。

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今回は予備校講師について紹介しました。

予備校講師になるには、入試に関する知識が必要不可欠であり、その知識を測るための試験として、第一関門が筆記試験となります。

予備校によっては、英語・数学以外では、国語(古文・現代文)・地歴公民・理科でいずれか希望する教科の筆記試験があります。論述試験である場合、2次試験対策の問題集で練習をすることがおすすめです。予備校講師を目指すためには、入試分析をすることも必要不可欠です。 

模擬授業では、どのようにすれば生徒を惹きつける授業ができるのかを意識することが求められます。生徒にとってためになる講義をおこなってくれる講師こそ、学生の印象に強く残ります。

実際に自分が通っていた予備校講師の講義を思い出して、模擬授業の試験を突破しましょう。

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