「FXを始めたいけど失敗しないか不安」こんな悩みを抱えた人も多いのではないでしょうか。 確かにFXは小難しく、ネットの情報もどれを信用したらいいかわかりませんよね。しかし、きちんと勉強すれば初心者でも安全に始められます。 今回は初心者がFXを始めるうえで押さえておくべきポイントと、FX本の選び方やおすすめの本を紹介します。
まず初心者がFXを始めるうえで押さえておくべきポイントは、FXの基本を理解することです。
もし基本が理解できていないまま次のステップに進んでしまうと、FXで利益を出すことは難しいでしょう。
FXでいう基本とは、用語の種類や売買方法、レートの仕組みのことです。まずここを理解していきましょう。
次に押さえておいてほしいのが、技術を習得することです。
FXでは、値動きの見通しを立てる手法が大きく分けて2つあります。それはチャートのテクニカル分析と世界経済のファンダメンタル分析です。
この2つは場面によって使い分けますが、勝ち続けるトレーダーは当たり前のように使っています。
それゆえ、どちらか一方を極めるのではなく、両方をきちんと理解することが大切です。疎かにせず、しっかりと学んでいきましょう。
基本や技術を学んだ後は、自分なりのトレードスタイルを決めることも重要です。
基礎的な部分は、みんなが当たり前に知っている知識のため、そこで勝負してもあまり差がつきません。自分のスタイルを確立し極めることで、より利益を出せるようになるでしょう。
また、トレードスタイルが確立されることでトレードの良し悪しを判断する基準ができます。そのため、検証と改善を容易におこなえるようになるのです。
FXで最も重要なことは、リスク管理をすることです。
トレードリスクを把握し、どこでリターンを得ればいいのかを正確に理解しましょう。トレードで勝てる人はこのリスク管理がきちんとできています。
「FXをやっているけれどまったく勝てない」という人は、ここを意識するだけで勝率が大きく変わってくるでしょう。
まずFX本の選び方で重要なのは、何を学びたいのかを明確にすることです。
たとえば、なにも知らない状態で分析系の本を読んでも理解できませんよね。そういった場合は入門系の本から読むといいでしょう。何を学びたいか、または学ぶべきかを明確にすることで、学習効率が格段に上がります。
FXの本は大きく、「入門系」「テクニカル分析系」「ファンダメンタルズ分析系」「取引ノウハウ系」「メンタル系」の5つに分けることができます。これらを参考にいま学ぶべき分野を理解し、自分に合った本を選ぶようにしましょう。
FXの本を選ぶうえで、スキルに応じたものを選ぶことも大変重要です。
たとえば、初心者の段階で上級者向けの本を読んでも能力は向上しません。代わりに、難易度が易しい本を読むことで、しっかりと成長することができます。
「書店で見ただけでは本のレベルがわからない」という人は、次の章から紹介する初心者向けの本を参考にしてみてくださいね。
「FXについてなにも知らない」という人は、入門編よりもマンガ系の本から入ることをおすすめします。
会話形式でFXの基礎知識に触れられるので、抵抗を感じることもないでしょう。マンガ系の本でFXの全体像を把握してから入門系の本を読めば、より理解しやすくなります。
- 著者
- ["川口一晃", "なぎはし ここ", "サイドランチ"]
- 出版日
本書は、FXの全体像を学ぶうえでおすすめです。FXの仕組みや注意すべき点をこの1冊で学べます。
全編がマンガで、難しい用語もしっかりと説明してくれます。登場キャラのデザインも可愛く、FXについて楽しく学べる1冊です。
- 著者
- ["佳, 吉村", "理, 安恒"]
- 出版日
FXを一度挫折してしまった人に読んでほしい本です。前半はFXの基礎について、後半はテクニカル分析などについて解説しています。
ほかのマンガ本と比較しても内容が濃く、本気で稼ぎたいと考えている人にぴったりでしょう。マンガ系のなかでも本格的な本がほしい人はぜひ手にとってみてください。
- 著者
- 横尾寧子
- 出版日
この1冊でFXの全体像をしっかりと理解できます。
カラーやイラストも豊富なうえ、「難しい解説がなく初心者でもわかりやすい」と定評があります。FXの教科書としても優秀なので持っておいて損はないでしょう。
ここからは、FXの全体像を理解したうえで読んでほしい本を5冊紹介します。
FXで利益を出すにはどうすればいいのか、仕組みや考え方などを学びながらFXを理解していきましょう。
- 著者
- 鈴木拓也
- 出版日
FX入門書として最適な1冊です。FXの仕組みや専門用語解説、テクニカル分析や実際の取引法などを網羅しています。
まさに教科書的な位置付けの本です。また、利益を出すうえで避けては通れないチャートの見方についても学べます。
- 著者
- 山岡 和雅
- 出版日
著者は、海外為替のディーラーとして10年以上活躍した経験を持つ山岡和雅です。ほかの入門書と比べて用語解説が丁寧でわかりやすいと定評があります。
株式投資や外貨両替との違いも詳しく解説されており、FXのメリット・デメリットがしっかりと理解できます。
- 著者
- ザイFX! 編集部×羊飼い
- 出版日
こちらは、FXの最強サイト「ザイFX!」の編集部とカリスマFXブロガー「羊飼い」が手掛けた本です。専門用語だけでなく、リスク管理やテクニカル分析についても幅広く学ぶことができます。
専門用語が挿絵と一緒に解説されているので、用語をド忘れしたときに辞書のように使うこともできます。1冊持っておいて損はないでしょう。
- 著者
- ダイヤモンド・ザイ編集部
- 出版日
こちらも先ほど紹介したマネー誌「ザイ」が制作した本です。
10万円の予算をどのように運用すればいいのか、実践的な内容をメインに解説しています。打診買いやピラミッディングなど、さまざまな手法の解説が充実しているので、中級者が読んでも勉強になるでしょう。
FXに精通したマネックス証券CEO・松本大など、先輩たちからのアドバイスも掲載されています。
- 著者
- 木暮 太一
- 出版日
経済入門書で有名な木暮太一が書いた本です。FXを始めるために必要な基礎知識を、極力簡単な言葉で解説しています。
よりわかりやすくするため、上級レベルの内容は省いて基礎的な内容に特化しています。そのため初心者でも安心して取り組むことができるでしょう。
FXの基本を押さえた後は、本格的な分析方法を学びましょう。
ここからはグッと難易度が上がり、どれも中級者向けの内容となっています。まだ基礎が理解できていない人は、初心者向けの本を読んだうえで分析系の本に取り組んでください。
- 著者
- 横尾 寧子
- 出版日
- 2010-02-01
チャートについて解説した本のなかでもメジャーな1冊です。タイトル通りチャートやテクニカル分析に特化しています。
色分けが丁寧で挿絵も多く、テクニカル分析をやったことがない人でも挫折することなく取り組めるでしょう。
- 著者
- ["ジョン J.マーフィー", " ", "日本興業銀行国際資金部"]
- 出版日
本書は、テクニカル分析の代表作といっても過言ではありません。投資家で知らない人はいないほどの名著です。
テクニカル分析の経験がない初心者向けですが、プロも愛用するほど網羅性にも優れています。
実際のトレードを用いて詳しく説明しており理解しやすい点も特徴です。一度読んでおいて損はありません。
- 著者
- 田向 宏行
- 出版日
著者は専業トレーダーとして有名な田向宏行です。テクニカル分析の基本とされる「値動き」を論理的に解説しています。
この分野ではテクニカル指標を勉強しがちですが、基礎的な部分をきちんと学ぶことで安定したトレードができるようになると説いています。
- 著者
- 井上義教・株式会社オスピス
- 出版日
大手銀行で活躍した井上義教が書いた本です。この1冊で投資方法はもちろん、相場の考え方についても学べます。
定番のテクニカル分析方法が網羅されている点も見逃せません。
基礎的な知識が身に付いている中級者に読んでほしい内容です。
- 著者
- ["マーセル・リンク", "長尾慎太郎", "山下恵美子"]
- 出版日
トレードの基本だけではなく、心構えについても教えてくれる本です。
成功するトレーダーの特徴やトレードのタイミングまで学ぶことができ、知識の再確認にもおすすめです。
FXで継続的に勝つためには、初心者からさらに一歩踏み込んだファンダメンタルズ分析の理解が必要になります。
ここで紹介する本は、どれもファンダメンタルズ分析をしっかりと学べるものばかりです。気になった本があればぜひチェックしてみてください。
- 著者
- 横尾 寧子
- 出版日
ファンダメンタルズについて、有名なトレーダーがイチから解説しています。
この本ではトレードに必須の重要指標の読み方を学ぶことができ、103の指標についても教えてくれます。ここまで網羅性に優れた本はほかにありません。
ファンダメンタルズ分析経験がない人におすすめの1冊です。
- 著者
- 三井住友信託銀行マーケット事業
- 出版日
三井住友信託銀行のマーケット事業部による、ファンダメンタルズ分析の教科書です。
ファンダメンタルズを理解するための経済動向や経済統計の見方など、必須事項が丁寧に解説されているため非常にわかりやすく、初心者にもおすすめの1冊です。
- 著者
- 西原 宏一
- 出版日
FX投資家向けのメルマガで大人気の西原宏一が手掛けた本です。
世界経済の波を読み解きチャートの動きを観察する、シンプルなトレードスタイルについて解説しています。
また、ファンダメンタルズ以外にもディナポリ分析やチャート分析について細かく解説されている点も魅力です。
- 著者
- 松崎美子
- 出版日
欧米で為替ディーラーとして大活躍した松崎美子が書いた本です。
ロンドンFXというタイトル通り、欧州を中心とし市場の経済動向分析力が身につきます。
日本でトレードをしたいという人も多いかもしれませんが、世界に目を向ければもっと効率よく勝てる市場が多数存在します。
この本を通して、自分の目で市場を見極める力を手に入れましょう。
FXで利益を出すための手法を学ぶことも重要ですが、投資に必要な資金の管理も大切です。資金管理術が学べる本を2冊紹介するので、ぜひチェックしてみてください。
- 著者
- ["伊藤彰洋", "鹿子木健"]
- 出版日
FXは、優れた手法を知っていても常に勝ち続けられるとは限りません。突然大きく損することもあるのです。そのため資金管理はとても重要です。
本書では、そういった観点から資金管理の技を詳しく学ぶことができます。
なかなかお金がたまらない人にはぜひおすすめしたい1冊です。
- 著者
- ["ブレント・ペンフォールド", "長尾慎太郎", "山口雅裕"]
- 出版日
トレードで生計を立てたい人必読の1冊です。
この本を読むことで、資金管理も含めたトレード全体の戦略を深く理解することができます。
特に資金管理と売買ルールの項目はおすすめなので、目を通しておくといいでしょう。
FXに限らず、投資で勝ち続けるためにはメンタルも鍛える必要があります。ここでは投資に必要な心構えが学べる本を紹介します。
- 著者
- ["ブレット・N・スティーンバーガー", "塩野未佳"]
- 出版日
FXをやるうえでメンタルに関して学ぶことは非常に重要です。なぜなら市場はすべて人の心で動いており、トレードもすべて人がおこなっているからです。
この本は自身のトレード心理コントロールに役立つ手段をあらゆる角度から示してくれます。しっかりとメンタルを鍛えてFXで利益を生み出しましょう。
- 著者
- ["マーク・ダグラス", "Mark Douglas", "世良 敬明"]
- 出版日
スポーツなどで「ゾーン」という言葉を聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。
ゾーンとは「究極の状態」を意味します。この本では、究極の状態に入ることでメンタルに負担をかけずに大成功する手法が書かれています。
内容が専門的で最初は難しいかもしれませんが、読めば読むほど楽しめる本です。
- 著者
- ["アレキサンダー エルダー", "福井 強", "Dr. Alexander Elder"]
- 出版日
トレーダーであり、精神科医でもあった著者による1冊です。精神科医ならではの、メンタルコントロールの方法が詳しく書かれています。
投資に必要なメンタル術に特化した内容で、効率よく学ぶことができます。
- 著者
- ["アレキサンダー・エルダー", "木水康介"]
- 出版日
トレンドや時代に流されない、冷静なトレード術を身につけたい人におすすめです。
利食いと損切りのテクニックについて詳しく書かれており、的確なメンタルサポートをしてくれます。
トレードをする際、常に横に置いておきたい1冊です。
- 著者
- ["エイドリアン・トグライ", "アントニア・ウィークス", "若杉美奈子"]
- 出版日
トレードは上がり下がりが激しく、ストレスが溜まる人も多いです。この本はそんな人に向けて、ストレス解消法をシンプルに説明しています。
また、やる気の高め方や注意散漫への対処法など、トレードだけではなく日々のストレス解消にも応用できるノウハウが満載です。
次にスキャルピングスタイルにおすすめの本を紹介します。
スキャルピングとは、数秒間から数十秒間で取引を終わらせる独特のスタイルです。判断力や操作力が問われるスタイルなので、きちんとノウハウを学ぶことが大切です。
- 著者
- 二階堂 重人
- 出版日
そもそもスキャルピングスタイルとは何かの説明から始まり、実際のチャートを使うところまで丁寧に解説してくれます。
非常に分かりやすく書かれているため、スキャルピングスタイルが自分に合うか確かめるために使うのもいいですね。
- 著者
- ボブ・ボルマン
- 出版日
中級者や上級者向けで、ティックチャートに特化した内容です。
初心者は、先ほど紹介した『FXチャート実践帳 スキャルピング編』から学ぶことをおすすめします。
デイトレードスタイルにおすすめの2冊を紹介します。
デイトレードとは、1日の取引が1回から数回程度で、短期トレンドを捉えるスタイルです。臨機応変な対応が求められるため、判断力が非常に重要になります。
- 著者
- 小林 芳彦
- 出版日
FXのスタイルのなかでも、とりわけ活発なのがデイトレードです。この本の著者は短期為替で非常に有名なインターバンクのプロ小林芳彦です。
個人投資家とはまったく異なる視点から学べるため、トレードの裏側まで知り尽くしたい人におすすめです。
- 著者
- 齊藤トモラニ
- 出版日
デイトレードの要点を詳しく解説した本です。WBRとRSIの指標を使い、確実なエントリーを目指します。
初歩的なところから説明してくれるので、デイトレード初心者におすすめです。
スイングトレードはデイトレードと比べ、数日から数週間と保有期間が長いです。
トレンドラインをきちんと分析できれば着実に利益を出し続けることができますが、そのためには市場の動向を見極める力を養う必要があります。
ここではスイングトレードに関する2冊を紹介します。
- 著者
- ["アラン ファーレイ", "鎌田 伝", "高本 義治", "二宮 正典"]
- 出版日
スイングトレードとは、数日から数週間にかけて保有する手法です。
本書では典型的かつ著者が考案したオリジナルトレード手法が公開されています。
値段は少々高めですが、スイングトレードの基礎をすべて学べるおすすめの1冊です。
- 著者
- 田平 雅哉
- 出版日
相場の心理や通貨変動について詳しく書かれています。
この本以外で学んだことがある人はすでに知っている内容が多いかもしれませんが、再度詳しく学習する用途にも本書は非常におすすめです。
仮説検証を学ぶのに最適な1冊です。
最後に紹介するのは、長期トレード(スワップ運用)におすすめの本です。
長期トレードはポジションをきちんと考えていれば、放置していても利益が出るイメージがあります。しかし実際には安定して収益を得ることは難しく、こちらもしっかりとした学習が重要です。
- 著者
- 為替バカ
- 出版日
デイトレードやスイングトレードに比べて、低リスクでおこないやすいのが長期トレードです。
FXをギャンブルで終わらせないための長期投資の手法を教えてくれます。
また、分析ツールの提供もあるので、この1冊で長期トレードを一定レベルまで理解することができます。
- 著者
- ["結喜たろう", "北山広京"]
- 出版日
FXのスワップ運用を金融工学のアプローチから解明し、低リスクで安定した運用法を解説している1冊です。
こちらはスワップ益を狙うため、低リスク運用の再現性が高めです。
少し難しく感じるかもしれませんが、長期投資を目指すなら必読でしょう。
今回は、初心者がFXを始めるうえで押さえておくべきポイントと、FX本の選び方やおすすめの本を紹介しました。
FXをおこなうには、まず基礎を理解し、そのうえで技術を学び、自分のスタイルを確立させることが重要です。
また、リスク管理を学ぶことはトレードにおいて一番重要なことです。この部分を疎かにしないようにしましょう。
FX本を選ぶ際には自分に足りないものを明確にし、スキルに応じたものを選ぶことが大切です。
しっかりと自己分析をして、いまの自分に必要なテクニックを見極め、お気に入りの本を見つけてくださいね。