5分でわかる個人営業!メディカル系、IT系は年収が高い。法人営業との違い、就職先など疑問を解説!

更新:2021.12.1

個人営業とは企業が一般消費者に向けて営業をおこなうことです。B to C営業という呼び方で覚えている方は多いでしょう。B to Bと呼ばれる法人営業とは内容が異なり、また営業するサービスや商品の金額感も異なります。どんな業界でも活躍でき、経験や人脈を使って企業する方も少なくありません。扱う商品によっては年収もぐっとあがり、営業職の面白さを体験することもできます。 本記事では、そんな個人営業の活躍の場や仕事内容を詳しく解説します。記事の最後には個人営業について知ることができる本を3冊紹介しています。個人営業職に興味がわいた方は、こちらの書籍もぜひご覧ください。

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個人営業とは。法人営業との違い

個人営業とは、企業が一般消費者に向けておこなう営業のことをいいます。この営業スタイルをB to C(Business to Customer)ということもあります。

個人営業のなかには3種類の営業形態があります。

お店に訪れるお客様に対しておこなう「店舗営業」と、不動産や自動車、保険などの営業をおこなう「一般顧客営業」、証券や投資用不動産など富裕層に向けた営業をおこなう「富裕層営業」です。それぞれ営業形態は違いますが、高い営業力やお客様との信頼関係が大切になります。

法人営業との違い

個人営業に対して、法人営業(B to B)という営業スタイルがあります。企業が企業に対しておこなう営業方法です。違いとしては、営業をおこなう対象が異なること、そして対象が企業のため個人に営業をするよりも大きな規模・価格であることがあげられます。

また法人営業の場合は企業がお客様となるため、平日勤務、土日休みになることが多いのも個人営業との違う点です。

個人営業の主な仕事内容

それでは実際に、個人営業の職種に就いたらどんな仕事をおこなうのでしょうか。3つに分け、簡単に解説します。

営業資料を作成する

営業内容をわかりやすくまとめた資料を用意します。見積もりや請求書の作成も個人営業の仕事のひとつですので、ミスなく作成することが求められます。資料はその後のプレゼンの出来や契約率などにかかわるため大事な業務といえます。

お客様からの電話やメールの対応

契約に対する相談や質問に対応することも大事な業務のひとつです。きちんと対応することによってお客様との信頼関係を築くことにつながります。

事務処理

商談~商談終了後まで、事務処理が必要な場面が多くあります。たとえば、顧客情報やお金などの管理です。大きい会社になると事務処理専用の部署があることもありますが、事務処理までを個人営業の任務として含んでいる会社もあります。

お客様の大切なプライバシーがかかわってくることですので、取り扱いには細心の注意が必要です。

個人営業が活躍できる就職先とは

個人営業は、さまざまな業界で活躍することが可能です。たとえば、生命保険を提案をする営業や資産運用や投資などの銀行営業、携帯の販売営業など私たちの生活に密接にかかわっています。

同じ個人に対する営業でも売るものやお金の規模が違うため、自分の目的に合わせて決めるのがよいでしょう。

ビジネスに関係する学部への進学がおすすめ

個人営業を目指すにあたって学部や学歴は関係ありません。中卒の場合でも会社によって採用しているところもありますし、個人の営業成績次第では多くのお金を得ることができます。会社によっては高卒や大卒など条件を設けているところもあるため、大卒だと選択肢を増やすことができるでしょう。

また、学部も特に条件はありませんが経済学部や商学部などお金の流れやビジネスに関係する学部に入るとより営業に役立つことを学ぶことができるためよいかもしれませんね。

個人営業の平均年収

個人営業の年収は、全年齢を通して400万円程度と低い傾向にあります。しかし一方で金融、不動産、建設業界での個人営業職種の平均年収は高く、キャリアアップしたい方それらの業界への転職が一般的です。

また営業内容によっても平均年収は異なります。一般的に平均年収が高い商材はメディカル、海外、ITです。これらのサービスは需要が高く、今後も業界全体が伸びていくと予想されています。メディカルとITを連携させたサービスや商品なども多く、組み合わせ次第でさらに発展することも考えられます。

営業という職種は個人のスキルをフル活用して成績をあげ、企業に貢献していきます。自身の実績と年収を見合わせてみて、より高い報酬が得られる企業に転職するのはよい選択でしょう。

個人営業の勤務スタイルとは

営業という職種のイメージとして、1日中、外回りをしているという印象は強くありますよね。本記事では一例として、個人営業職種の勤務スタイルをご紹介します。

個人営業の勤務スタイル

9:00 出勤・ミーティング
9:30 プレゼンの資料作成・スケジュール管理など
10:30 外回り・お客様を訪問し商談をする。
12:00 昼休憩
13:00 外回り・お客様を訪問し商談をする。
17:00 帰社し事務処理・資料作成
18:00 退勤

個人営業の主な仕事は、お客様の新規開拓です。そのためお客様にアポを取り、契約や商談の話を何件もおこないます。業種によってはお客様に来店してもらう場合もあるようです。

外回りをする際に必要な資料作成もおこないます。サービス内容が変わったり、新しいサービスが追加されるなどした場合は、提案資料のアップデートをおこなうため、オフィスでの作業も多くなります。

個人営業という職種のキャリアパス

個人営業は複数のキャリアパスを描ける職種です。この章では個人営業としてのキャリアパスをいくつかご紹介します。

管理職としてマネジメントをする

営業職として十分に経験を積んだ後は、管理職として活躍する方も多くいます。ただ、管理職は競争率も高く、営業成績をよくするためには努力が必要となってきます。英語の資格などを取っておくと有利になる場合があります。

他部署へのキャリアチェンジ

営業部から人事や企画などにキャリアチェンジすることもできます。現場で働いた経験を生かした提案ができる方は重宝されるでしょう。

他業界の営業職に転職する

営業での経験や知識は、どんな業界でも役立てることができます。その実績を使い、同業界のなかでも年収が高い企業で働いたり、他業種でも働くことができるでしょう。

スキルと人脈を活かして独立する

営業としての実績やマネジメントの知識がついてから独立するという方もいます。企業に属している時に実績を残していれば、人脈を生かして多くのお金を稼ぐことが可能です。

個人営業への就職でおすすめの資格

個人営業として働くために必須の資格はありません。しかし多くの方はキャリアアップや実力を身につけるためにいくつかの資格を取得しています。この章では、営業職に特化した資格をいくつかご紹介します。

TOEIC

取得することでより幅広いキャリア展望を描けるのが「TOEIC」の資格です。学生の時に何度か受けたという方は多いと思いますが、ビジネスの場面で使える英語力を身に付けたい場合は、社会人になってからも受けておくとよいでしょう。

TOEICでの高得点に合わせ、ビジネス英語の力をつけるために英会話教室に通っている方は少なくありません。

営業士

あまり一般的ではありませんが「営業士」の資格も、営業職でスキルアップ・キャリアアップする上でおすすめの検定です。

営業士はマーケティング・セールスのスペシャリストに与えられる資格です。製造業、メーカー企業、サービス企業を中心に、あらゆるサービスや商品を扱うスペシャリストとして認定されます。

階級は初級・上級・マスターと3階級に分かれています。営業活動の基本からマーケティングの知識、コミュニケーション技術とプレゼンテーションの知識を体系的に習得することができます。営業職として何を勉強したらよいか迷っている方に取得をおすすめします。

参照:日本営業士会

業界に特化した専門資格の取得がおすすめ

上記でご紹介した2つの資格は、営業職全体で活用できるものです。営業職の基本スキルと言い換えてもよいでしょう。そのため取得しておくと有利にはなるものの、特別大きな効果があるかといえば難しい部分があります。

最もおすすめなのは、業界に特化した専門資格を取得することです。たとえば医療業界の営業職なら「医薬情報担当者」の資格がありますし、証券会社の営業職なら「証券外務員」の資格があります。

これらは営業職としてのスキルを身に付けながら、専門的な知識も有することのできる資格です。取得は容易ではありませんが、キャリアアップを目指すなら取得を検討するのもよいでしょう。

個人営業に向いている人の特徴

営業職は誰にでもできると勘違いされる部分があります。しかし毎日違う人と関わり、自社のことを理解してもらい、サービスや商品を購入してもらわなくてはなりません。誰にでもできる仕事とは言い切れないでしょう。

この章では、個人営業職に向いている人の特徴をご紹介します。

コミュニケーション能力があり親しみやすい雰囲気を作れる人

営業をするうえで、信頼関係を築くことは大変重要です。大きなお金が関わることもあるので、愛想がよく、親しみやすい雰囲気を作れる人でないと難しいでしょう。

簡潔な話ができる人

営業をする際、お客様に向けてプレゼンをする機会は多くあります。商品やサービスについて一から理解してもらい、契約や購入時の不安を払拭するような分かりやすい説明が必要となります。

諦めずに努力し続けられる人

営業では始めは話すら聞いてもらえない、アポすら取れないということも多くあります。そこで諦めずさまざまな工夫や提案をできる人は向いているといえるでしょう。

新人の個人営業が読むべき1冊

個人営業として働きたい方や、働き始めたばかりで商談の進め方が分からない方も多いのではないでしょうか。そんな方におすすめしたい本がこちらです。

著者
本鳥有良
出版日

木鳥有良氏著作の『新人不動産営業マンが最初に読む本』という本です。著者の木鳥氏は住宅物件の売買に関する媒介業務についての実績を持っており、営業のプロフェッショナルです。

本章は、物件の検索依頼に基づく「1客付業務」や売買依頼に基づく「2元付業務」、購入検討者からの申込み後におこなう「3条件交渉から残金決済まで業務」という3つの業務を時系列順に解説しています。営業職に就き始めたばかりの方にぜひ読んでいただきたい本です。

個人営業の世界を深く知る

営業職は、知識だけで契約が取れるものではありません。お客様との信頼関係や、営業に対する姿勢・工夫などが必要となります。営業として働き始め、知識はついてきたけれどなかなか契約が取れないという方にぜひ読んでもらいたい本がこちら。

著者
川田 修
出版日

川田修氏著作の『僕は明日もお客さまに会いに行く。』という本です。こちらの本では物語を通じて営業のテクニックや接し方のみならず営業に対する姿勢や働くことについて考えることができます。

主人公の三井が凄腕メンターと出会って1カ月でどのような変化が現れたのか。営業をしている方には見逃せない面白い作品となっているのでぜひご覧くださいね。

営業に役立つノウハウが詰まった1冊

営業職は、アポを取ってから契約終了までさまざまな業務があり難しい仕事です。営業に関する教科書があったらいいなと思っている方におすすめの本がこちら。

著者
冨田 和成
出版日

冨田和成氏著作の『営業 野村證券伝説の営業マンの「仮説思考」とノウハウのすべて』という本です。

冨田氏は日本トップレベルの野村証券の営業として働いたのち、ベンチャー企業の経営者としてキャリアアップしてきました。そんな営業を知り尽くしたプロが明かすけた外れの実績を出す思考法とは。

営業職の新人さんにも、もっと営業成績を伸ばしたいという方にもおすすめの1冊となっています。ぜひご覧くださいね。


今回は、個人営業の仕事内容や活躍の場について詳しく解説しました。営業職の方はどの業界でも活躍しており、最も知られている職種ともいえるのではないでしょうか。実際、新卒で入社した場合には営業部署で研修することは多く、誰もが一度は経験したことのある職種だと思います。

営業職の面白さは、直接お金を稼ぐ職種であるということです。自らお客様に連絡をしてアポを取り、信頼関係を築いて契約を勝ち取ります。大変なことはもちろん多いですが、やりがいを感じられる仕事であることは間違いありません。

本記事を通して、営業職の面白さが伝わっていれば幸いです。記事の最後に紹介した本は個人営業をめざす上でおすすめの書籍です。こちらもぜひご覧くださいね。

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