『ゾン100~ゾンビになるまでにしたい100のこと~』は暗くて怖いイメージのあるゾンビマンガではなく、読むと明るく元気になれるユニークな作品です。この記事では「ゾン100」のあらすじやポジティブになれる魅力について紹介していきます。
『ゾン100~ゾンビになるまでにしたい100のこと~』の原作は麻生羽呂。2020年12月から実写ドラマ化された『今際の国のアリス』の作者としても知られています。作画は『ハレルヤオーバードライブ!』の作者である高田康太郎です。
人気作家がタッグを組んで生まれた本作はゾンビ漫画なのにポジティブな気持ちになれるユニークな作品となっています。「月刊サンデーGX」で現在も連載中で、2023年6月には最新14巻が発売されました。
TVアニメ化と実写映画化も予定されている人気漫画『ゾン100~ゾンビになるまでにしたい100のこと~』について、あらすじを簡単にご紹介していきましょう。
主人公アキラは超ブラックの制作会社で働いており、疲れやストレスから会社に行きたくないと考える毎日を送っています。
ところがある日突然、原因不明のゾンビが大量に出現。ゾンビによって混乱している街をみて、アキラはもう会社に行かなくていいことに気づき、社畜から解放されたことを喜びます。
どうせゾンビになるなら、やりたいことをやってから死にたいと考えたアキラは「ゾンビになるまでにしたい100のこと」というリストを作り、やりたいことを次々にクリアしていくのでした。
- 著者
- ["麻生 羽呂", "高田 康太郎"]
- 出版日
アキラが新卒で入った会社は初日から徹夜で仕事をさせられる超ブラック企業で、「通勤電車に轢かれれば会社に行かなくていいのに」と考えるほど精神を病んでいました。
ブラック企業に勤めて三年たったある日、街に大量のゾンビが出現しパニック状態になります。それでも会社に行こうとしていたアキラはもう会社に行かなくてもいいことに気づき、大いに喜びます。
どうみても絶望的な状況では死ぬことで頭がいっぱいになってしまいそうですが、会社に行かなくてもいいことの嬉しさが勝ってしまうほど、アキラは追い込まれていたようですね......。
さらに、アキラは街がゾンビでパニックになっているのにも関わらず、思う存分やりたいことができるようになったことで生き生きし始めます。ゾンビがいることなどほとんど気にしていない様子に、ちょっと笑ってしまいますね。
ここからアキラの行動力が爆発していくところが見どころの一つです。社長に退職することを伝え、さらに片思いをしていた憧れの先輩に告白することで(どちらもゾンビになっていましたが)、溜まっていた思いを一気に吐き出し、ゾンビがいる世界で明るく生きる決意を固めるのでした。
普通なら恐怖で何もできなくなる状況の中、ゾンビなんて気にしないと感じるほど超ポジティブな思考で生きるアキラの姿に元気をもらえますね。今後のストーリーでも、持ち前の明るさで困難を打ち破っていく姿に注目です。
アキラはやりたいことをもっと叶えるために「ゾンビになるまでにしたい100のこと」というリストを作成します。リストの中身は「部屋の大掃除をする」という小さなことから、「最愛の女性と出会う」といった大きなこと事まで様々。
この作品の魅力は「ゾンビになるまでにしたいこと」を困難があっても次々に達成していくアキラの姿に元気をもらえるところです。
例えば、「昼間からビールを飲みたい」という想いだけで、ソンビが歩き回る街の中を自転車を漕いでコンビニへ向かったり、「大型バイクに乗りたい」という願いを叶えるために道中で見つけたハーレーに乗ってゾンビから逃げ回るなど、心から生活を楽しんでいる様子に心がとてもスカッとします。
また、サメのゾンビに襲われるヒロインのシズカを「ヒーローになりたい」という想いから、危険を冒してでも助けようとするなど、アキラはどんなことでもやりたいことをに理由をつけず、まっすぐに向き合います。
言い訳をせずに素直にやりたいことに立ち向かうアキラの行動を見ると、自分も頑張ろうと前向きな気分になることでしょう。
他にもゾンビがいる中でCAとコンパしたり、グランピングをしたりなど、どうみても絶望的な状況の中で楽しんでいるギャップに思わず笑ってしまいます。
「芸人になって人を楽しませたい」という夢を我慢していたケンチョや、親の影響で獣医になることを諦めていたシズカが、アキラの前向きな行動によってやりたいことに向き合うようになる場面もこの作品の魅力の一つです。
またアキラ自身も「ヒーローになりたい」「親孝行をしたい」など、本当にやりたかったことに気がつきます。登場人物たちがやりたいことをどんどん見つけ、将来に希望を持っている様子を見ると、自分も本当にやりたいことを探してみたくなりますよ。
アキラ達のように自分が本当にやりたいことに気がつくと、きっと元気がでるはずです。自分の気持ちに正直になるキッカケを与えてくれる作品でもあります。
アキラが仲間と力を合わせて大量のゾンビを倒すバトルシーンもみどころです。
目的地に向かう途中で大量のゾンビが道を塞いでいる場面に遭遇します。どうしても通りたいアキラ達は新しく仲間になったベアトリクスと一緒にゾンビを倒すことに。
全裸のケンチョがゾンビのおびき寄せ、頑丈なシャークスーツを身につけたアキラと薙刀を使えるベアトリクスがゾンビを倒していきます。最後はシズカの作戦で、一瞬にしてゾンビを一掃。
それぞれの得意分野と知恵を活かして大勢のゾンビを倒していくシーンにテンションが上がること間違いなしです。
最後にシズカがどんな作戦を使ってゾンビを全滅させたのか、実際に本作を読んで楽しんでみてください。
本作は『ゾン100~ゾンビになるまでにしたい100のこと~』第14巻まで発売中。アキラは現在、仲間たちとともにさまざまなことをやり遂げつつ、九州まで辿り着いています。大目標である日本1周完遂が、いよいよ見えてきた状態です。
本編が熱い盛り上がりを見せる中、さらにファンの心をヒートアップさせるのが2023年7月放送予定のTVアニメ、そして同年8月に配信予定の実写映画です。
TVアニメ版『ゾン100~ゾンビになるまでにしたい100のこと~』は、毎日放送・TBS系列で全国放送予定。『呪術廻戦』第1期や『機動戦士ガンダム 水星の魔女』などの人気アニメでお馴染みの日曜夕方5時枠です。制作は株式会社ツインエンジンの子会社バグフィルム。
キャストには『魔法使い黎明期』セービル役の梅田修一朗(うめだしゅういちろう)、『チェンソーマン』マキマ役で有名な楠木ともり(くすのきともり)、『かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~』白銀御行などで知られる古川慎(ふるかわまこと)といった若手・実力派声優が名を連ねています。
映像化の範囲は不明ですが、放送期間が1クールだと仮定すると、キリのいい第2巻までか第3巻に少し入る程度でしょう。
実写映画『ゾン100~ゾンビになるまでにしたい100のこと~』は一般公開ではなく、Netflix独占配信となります。2023年8月3日、世界同時公開予定です。
映画監督を務めるのは、映画『シン・ゴジラ』C班監督やドラマ『アフロ田中』の監督兼脚本を行った石田雄介(いしだゆうすけ)。
主演アキラ役の赤楚衛二(あかそえいじ)は新進気鋭の若手俳優で、代表作は『仮面ライダービルド』万丈龍我、『思い、思われ、ふり、ふられ』乾和臣など。
他にはシズカ役・白石麻衣(しらいしまい)、ケンチョ役・栁俊太郎(やなぎしゅんたろう)など豪華俳優がキャスティングされています。白石麻衣が気になった方は、こちらの記事もご覧ください。
<白石麻衣出演の実写化映画、テレビドラマの魅力!女優としての歩みを追いかける>
ストーリーはティーザー予告からすると原作漫画序盤がメインで、サメが一瞬映り込んでいるので、映画の長さから考えておそらく第2巻の水族館がクライマックスになるでしょう。
明るく生きていくアキラによってゾンビが出てきても怖いと感じることはほとんどなく、ホラーが苦手な方でも読みやすい作品となっています。
ぜひ、『ゾン100~ゾンビになるまでにしたい100のこと~』読んで、明るく前向きな気分になってみてください。