5分でわかるゴム業界!そもそも何を扱ってるの?業界の現状から動向、将来性など解説!

更新:2021.4.8

私たちの生活にとって身近な材料であるゴム。暮らしのあらゆる場面でゴムを使われた製品を見かけることができるはずです。そのゴムを、作ったり加工したりしているのがゴム業界です。主力商品であるゴムタイヤ以外にも、知見を活かしたプラスチック作りなど、さまざまなものを手がけています。本記事では、ゴム業界の最近の動向や企業ごとの違いも含めて、どのような仕事をしているのか概要をわかりやすく紹介しています。記事の最後にはゴム業界・ゴム産業を知るための書籍もピックアップしているので、こちらにも目を通してみてくださいね。

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目次

ゴム業界で作られているもの

ゴムは、さまざまな工業製品に欠かせない素材です。天然ゴム・合成ゴムともに加工には技術が必要で、ゴムに特化した専門の企業があります。まずはそれらのゴム専門企業がどのようなものを作っているのかを見ていきましょう。

自動車などのタイヤ

現代社会で誰にでも身近なゴム製品のひとつが自動車などのタイヤです。日本のゴム業界全体のうち、出荷量の約半数を占めます。タイヤがなければ公共交通機関も流通も止まり、日常生活がままならなくなることは容易に想像できます。

このタイヤで世界トップのシェアを持つのが日本企業のブリヂストンです。ブリヂストンは業界内でもとくに海外での売上規模が大きく、日本企業でありながらグローバルな働き方ができるということで人気を集めています。

国内2位は住友ゴム工業ですが、販売量には大きな開きがあります。このように同じ業界内でも展開地域や働き方が大きく異なるため、業界全体だけでなく個別の企業も丁寧に見ていくことをおすすめします。

参考:タイヤ・ゴム製品 業界地図 - 就活準備 - マイナビ2022ゴム・タイヤ業界の現状、動向、ランキングなど-業界動向サーチ 

工業用製品

日本ゴム工業界の統計を見てみると、タイヤと同様に出荷量が多いものとして「工業用ゴム」を見ることができます。これは非常に大きなくくりで、さまざまな工業製品として加工されるゴム全般のことを指します。

自動車の内装や機械部分に使われたり、家庭用の台所用品になったり、工場のベルトコンベアになったりと、広い用途があります。会社によって得意なゴム、扱わないゴムがあったりもするので、身近な製品を作っているのはどんな会社なのかを調べてみるとおもしろいかもしれません。

参考:ゴム製品の生産・出荷・在庫の統計|JRMA 一般社団法人日本ゴム工業会工業用ゴム製品の基礎知識 

プラスチック

ゴムの知見を生かしてプラスチックの生産・加工をする企業も珍しくありません。

実際、素人目で見ると「ゴム」に見えるものが実は「プラスチック」や「ビニール」だった、ということもあります。これらは石油を由来とする原料が使われることも多いため、いわゆるゴムの企業だけでなく、化学製品を多く扱うメーカーでも製造されています。

2020年は感染症対策で一部のプラスチック製品の需要が高まりました。ゴム業界でもプラスチック・ゴム手袋やフェイスシールドといった対策商品の人気が高まり、出荷量が増えたことが報告されています。

参考:新型コロナで甚大な影響 20年ゴム業界10大ニュース詳報

スポーツ・靴

スポーツ用品や靴にもゴムが多く使われています。先ほど見た日本ゴム工業界の統計でも、靴・履き物は個別の項目を立ててあります。出荷量から見るとあまり規模が大きくない製品なのでこの扱いを不思議に思う人もいるかもしれません。

日本のゴム業界は履き物の生産で発展してきた歴史があるので、現在でも靴は重要な生産品として扱われています。

ゴム業界で注目のトピック

続いては、ゴム業界で最近気になる話題を見ていきましょう。ニュースを中心にピックアップします。

天然ゴム価格

ゴム業界で欠かせない素材が天然ゴム。合成ゴムの種類豊富な現代ですが、タイヤなどの原材料として変わらず使用されています。植物由来のため供給の安定が難しく、収穫量にともにって価格が変動するのがデメリットです。

主要な原産地が東南アジアということもあり、日本では天然ゴムの先物市場も開かれています。このため、単純に工業界だけでなく、金融関連業界からも投機的な目的で注目されているのが天然ゴムなのです。

世界の自動車生産量

2020年は世界各地でロックダウンがおこなわれた影響もあり、自動車の生産量が落ち込みました。そのため日本のゴム業界も大きな影響を受けています。タイヤや自動車部品用ゴムを多く扱っている中小企業などでは、今後の自動車産業動向によって新たな展開を迫られるかもしれません。

医療分野への進出

ゴム手袋や診療器具など、もともと医療のさまざまな場面でゴムが使われています。最近では企業が積極的に医療関連分野へ進出していく動きも見られるようになりました。

ゴムを原料とした「人工筋肉」の開発や、より高性能な義手・義足の製造がおこなわれています。大手企業だけでなく、技術力があって小回りのきく中小企業にも見られる動きです。

参考:右川ゴム製造所、人工筋肉使用の手指サンプル披露 | ゴム報知新聞NEXT | ゴム業界の専門紙 

ゴム産業を知るための入門書

著者
伊藤 眞義
出版日

一言でまとめてしまいがちなゴムですが、天然・合成の違いのほかにも、製造方法や原料でさまざまな違いがあります。それぞれの違いや特性を分かりやすく解説してくれるのが『トコトンやさしいゴム材料の本』です。ゴム産業を知るはじめの1歩としておすすめの書籍です。

図解つきで分かりやすい内容になっています。

ゴムの歴史を知る

著者
こうじや 信三
出版日

天然ゴムを産出するのはゴムの木です。日本でも観葉植物として販売されていることがあるので目にしたことがあるかもしれません。ゴムはこのゴムの木から採れる樹液をかためたものです。

ゴムの木を西洋世界で最初に「発見」したのはハイチに辿り着いたコロンブスだと言われています。しかし、現在ではマレーシアをはじめとする東南アジアでの生産が盛んです。

ここにいたるまでには、どうやったら天然ゴムが安定した状態になるのかや、栽培に適した場所探しといった様々な試行錯誤がありました。『天然ゴムの歴史』を読むと、これらのいわば「ゴムの産業化」について知ることができます。

ゴムを使ったホビーといえば

著者
津久井 智子
出版日

子どもにとってもっとも身近なゴム製品といえば消しゴムではないでしょうか。産業規模としては決して大きくないものの、誰もがお世話になった記憶があるはずです。

ただの文具に留まらない消しゴムの使い方を模索した各社が生産しているのが「消しゴムハンコ用消しゴム」。普通の消しゴムよりも大きく板状になっており、彫刻刀で彫りやすい加工がしてあるなどの特徴があります。

日本ではブームを過ぎてホビーとして定着した感もあります。こういった本来の想定用途以外の使い方も、ゴムという産業の明日を考える上ではヒントを与えてくれるかもしれません。

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身の回りを見渡せば、あちこちで見つかるゴムを作っているゴム業界。主要製品や気になるニュースについて解説しました。

業界としての見通しは、他の産業の動向にも左右されます。企業研究をする際は業界全体だけでなく、その企業の主要取引先や得意・不得意を見ていくと分析に役に立つでしょう。

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