「好きなことを活かして、いつか何かを始めたい」と思いながら、動き出せずにいませんか?そんな想いを一歩前に進めてくれる一冊があります。今回はその書籍を手がけた編集者にインタビューし、制作の舞台裏と“行動を起こすためのヒント”を聞きました。
紹介する本:『隠れた強みと好きなことが才能に変わる スキルマップ』
まずは、書籍の企画意図・コンセプトについてお伺いいたします。
ーなぜこのテーマを選んだのですか?
著名人・インフルエンサーだけでなく、誰もが表現活動をする時代がくると思っています。
その中で、自分の趣味やちょっとした特技で、お金を稼いだり、SNS発信できたら、人生が豊かになるのではと思い、誰もがスキルを手に入れられる本を作りました。
ー本書オリジナルのポイントはなんですか?
ーたしかに、見出しページにワントーンの写真を使っていたりと、まるでおしゃれな雑誌のように素敵なデザインですね。
著者がこだわりをもってデザインをしており、スキルマップの世界観に没入できるデザインを意識しました。デザインが好きな方にとっても、パラパラとめくるだけでも楽しい作りになっています。
それは著者がデザイナーだからこそ、実現できるもので、読むだけで自分の可能性が広がりワクワクするはずです。
ーどのような読者をターゲットにしていますか?
会社員・デザイナー・主婦・学生を全方位でターゲットにしています。
”ちょっとした得意・趣味”をビジネスマンだけでなく、“普通の一般人”がスキルに変換できるのがこの本の大きな特徴です。
ー本書が今の時代にマッチしていると思う点はなんですか?
選択肢が多い時代、誰もが自己表現できるようになり、自分が本当にやりたいことをやるための手助けをできるのが、非常にニーズがあると思っています。
次に、著者との関わり方についてお伺いします。
ー著者はどのような人物で、なぜこの本を書くことになったのですか?
著者のデザ研さん(以下、所長)は、美大や専門学校には通わず独学でデザインスキルを身に付け、SNS の総フォロワー数60 万人以上を誇る日本一のデザインメディア「デザイン研究所」を運営しています。またデザイン以外にも、オリジナルT シャツを作って1 万枚以上販売、アート作品を作ってコンペティションで入選、テレビ、新聞、ラジオなど多数のメディアに出演したり、セミナーを開催した際は総勢1 万人以上が受講するなど、多岐にわたる経験をしてきました。
所長と打ち合わせをする中で、デザインの見方、作り方、生き方の三つが書籍化できると語っていたことから、今回所長にとって3冊目となる「誰もがスキルを獲得し、人生を豊かにする」をコンセプトにした書籍を制作するに至りました。
ー執筆にあたり、編集者としてどのようなサポートをされましたか?
前著の『デザインのミカタ』の制作時には、2年半、毎週1回必ず打ち合わせをして、スケジュール管理をしておりました。その関係性もあり、本書の制作では、日頃から、一緒にサウナに行ったり、ポーカーに行ったり、モルックをしたりと、執筆の過程で定期的に会いながら、催促をしたり、相談に乗ったりしました。
一つひとつの決定の過程において、細かく、顔を合わせて相談しながら進められたので、結果として納得のいくものになったのだと思います。
具体的な本の内容についてもお聞かせください。
ーどんなスキルアップの方法論が紹介されていますか?
ありとあらゆる選択肢を、わずか2つのカテゴリー(表現・貢献)と5つのジャンル(商品・作品・情報発信・技術・教育)に分類し、体系化しています。
スキルマップに書き込むだけで、自分の適性に合った、やりたいことを選択できるのが魅力です。
ー実際に村上さん自身が試した内容はありますか?
5つのジャンルのうちの1つの商品作りです。本書では商品作りを目指す人に向けてコンセプト設計から丁寧に解説しています。
私は趣味がポーカーなのですが、独自性を意識した上で、Tシャツを自作し販売しました。実際にsuzuriで売れたりもして、楽しい経験ができました。競合分析の項を読んで実践に落とし込んでみると、かっこいいデザインだったり、ポーカーの強い手札のTシャツが多かったのですが、ポーカーには「マイハンド」という必ずしも強い手札ではないけど愛着ある自分だけのお気に入りの手札があり、それを商品化したら、ニッチジャンルだけど確実に競争力があるのではないかと思いました。一つひとつ自分の好きなことを本書のロードマップにはめて考えたからこそ、ニーズを発見しゼロからTシャツを売ることができました。
好きなことが、実際に商品化できるという0→1の経験ができるのが本書の強みです。
ー具体的なエピソードや読者が実践しやすい工夫はありますか?
自分のスキルをどう手に入れるかだけでなく、どう伸ばすかも言及されているのが、本書の魅力です。
例えば、本書の編集協力に入っている榎谷ゆきのさんを著者がコンサルするページがあるのですが、スキルマップに書き込むだけで、自分自身の仕事の棚卸しができて、どの仕事に労力を割き、どの仕事に時間を割いていくべきかが、可視化できます。仕事を見直してみたいという方の自己分析ツールとしても活用できます。
最後に、編集者としての個人の視点について深堀していきたいと思います。
ー村上さん自身がこの本から学んだことはなんですか?
本書では最後に5つの壁を突破することで、よりしなやかで強いスキルを手に入れられると解説しております。その中に、継続の壁というものがあります。「したい人、10 ,000 人。始める人、100 人。続ける人、1 人」という言葉がある通り、継続は難しい。
そこで、環境を変えたり、お金を増やす方策を示したり、時間の使い方を問い直したりと、さまざまな角度から継続をするためのアイディアが紹介されています。本書を読めば、スキルを手に入れられるだけでなく、その後の困難の突破方法まで獲得することができます。
ー本書を編集する中で、考え方が変わったことはありますか?
日々ビジネス書の編集をしている中で、スキルを上げてキャリアップをする、お金を稼ぐということを軸に考えてきましたが、スキルを手に入れて、人生を豊かにして、結果的に稼ぐという順番が、本質的で、かつ素晴らしい考えだと感銘を受けました。
ー読者に特に伝えたいメッセージをお願いします。
僕自身、前著の『デザインのミカタ』の編集の時に、2年半毎週必ず打ち合わせをする日々を送っていました。編集人生の熱量をすべてぶつけていて、本書を出版したら、会社をやめてもいいと思っていました。本書が出版され、アマゾン総合1位にもなり、燃え尽きていた時に、所長から『スキルマップ』のアイディアをいただき、改めて、ワクワク感が湧き出し突き進んでいきたいと思いました。
本書では、 ありとあらゆる方に楽しんでいただけるように、「好きなことがない…」「得意なことがない…」という方には、自己分析の方法から示しています。
自分の趣味やちょっとした得意なことで、Tシャツを作ったり、SNSで発信したり、展示会をしたり、コンサルをしたり、僕自身も経験をして、それって、人生が豊かになってすごく楽しいなと思います。
渾身の自信作となりまして、今の時代を楽しめるメソッドが、超凝縮されているので、ぜひ、みなさんも読んでみていただけたら嬉しいなと思います!
ーご協力ありがとうございました!
「スキルマップ」を実際に読んでみたい方は、著者・デザイン研究所氏のnoteで「はじめに」の章を読むことができます。
インタビュー中に登場したポーカーの「マイハンド」Tシャツはこちらから購入できます。