勉強の鬼、発明王とも呼ばれる孫正義。ソフトバンクグループの創設はもちろん、スティーブ・ジョブズとiPhoneに関わるエピソードなども興味深いですよね。そんな彼の生い立ちがわかる本や、手腕やノウハウを紹介したビジネス書のご紹介をします。
IT業界の大企業であるソフトバンクグループを起業した孫正義。今後300年続く企業にしたいとも語る彼は情報革命の申し子とも呼ばれています。特に、スティーブ・ジョブズに交渉し、iPhoneを日本で独占販売したという実績は大きいですね。
孫正義は1957年生まれで、小学生から大学生の時にかけてはひたすら勉強に打ち込みました。志を高く持つことを座右の銘としているのは、司馬遼太郎の『竜馬がゆく』を高校入学後に読んで学んだのがきっかけだそう。大学生の時には、自ら取り組んだ音声機能付自動翻訳機の発明を経て、情報革命のために実業家となります。
事業の拡大の他、後継者育成のためにソフトバンク・アカデミアと名付けた学校の開校といったことも手掛けています。孫正義は常にベンチャー企業の心を忘れず、大きな志を持ってチャレンジ精神豊富な人生を歩んでいるのです。
雑誌の掲載だった企画の中で井上篤夫は孫正義の母校や韓国まで取材に行ってまとめたのが『志高く』です。
小学校の時から勉学に励み、父親は大物になると言ってくれたという始まりから、その後もひたすら勉学に打ち込み、大学生の時には発明王と言われたのが孫正義です。1年間で250にものぼるアイディアを経て、音声機能付き電子翻訳機の発明から実業家になるエピソードが始まります。
- 著者
- 井上 篤夫
- 出版日
- 2015-01-31
時代背景と共にその年の特徴や話題も載っているのが参考になりますね。子供時代から学生時代の恋愛、そして事業拡大を経てペッパーの開発と発売までがつづられた物語。読むと孫正義がどのような経験や出会い、そして考えをしてきたかが分かる本となっています。ストーリーを追って、小説のように読みやすいので初心者にもおすすめです。
本の解説ページを担当したのはユニクロを中心としたビジネス展開をしている、株式会社ファーストリテイリングの代表取締役・柳井正で、彼から見た孫正義の印象を紹介し、読者に対してのメッセージも綴っています。本を読んで感動しただけで終わらせず行動に移して欲しいと述べており、アウトプットの重要性を感じられるでしょう。
読書をした直後は感動が大きいかもしれません。そこから孫正義のような行動力、とまでは言わないですが「始めてみる」ということが大切です。もし悩んだり行きづまったりしたら、孫正義の本を再読してみるとヒントが見つかるかもしれませんよ。
兵法書『孫子』で取り上げられている漢字と、孫正義の新しい考えを掛け合わせた「25文字」を紹介しています。その一つ一つの漢字と意味から学べることが多く、また今後の人生に役立つ考え方が身に付く一冊です。
この本を通して起業家として経営者になった際の戦略を孫正義の実例から学べるでしょう。起業家目線のリスク管理の大切さを踏まえて、どのようにしてソフトバンクが成立していたかご覧になってはいかがでしょうか?
- 著者
- 板垣 英憲
- 出版日
- 2011-04-09
生い立ちから、孫正義がどのような考えを持っていったかを序盤で紹介しています。以後、25字の漢字の紹介を通して、ケースバイケースで複数の考えを取り入れることの大切さが分かるでしょう。立ちはだかる壁をどのように越えていったかの実例を見ると「なるほどな」と思うことも多いのです。
一度読むだけでは25の考え方はインプットできないかもしれません。そのため、経営に悩んだ際や大きなことを始めようと思った際に再読をおすすめします。漢字の一覧表と現状を見比べて、考えを新たに苦難に挑めるようになるでしょう。
もちろん、経営者だけでなくビジネスマンにもおすすめです。志からチームワークの大切さといった、会社に勤める人にとっても必要な考え方も紹介していますよ。
「週刊ポスト」に掲載したものを元に、新規の取材を経て大きく加筆された一冊。孫正義の家族や一族の物語を読み物として見ていくことができる内容であり、会社の社長として成功した方の人生を細かに語っています。孫正義の生い立ちに衝撃を受けつつも、どのような変遷をたどっていったのか?全体的に濃厚に仕上がった内容です。
- 著者
- 佐野 眞一
- 出版日
- 2012-01-10
インタビューを経ての物語なので、客観的な質問が含まれた内容は他の自叙伝とは違った印象がありますね。だからこそのボリュームある内容はとても印象に残るでしょう。
バックグラウンドを知った上で今の孫正義がいるのだと再認識できる一冊です。その苦難の多い人生を知れば、大きな成功にも納得できるでしょう。今の苦難に立ち向かいたい時にもおすすめの本です。
孫正義のノウハウが詰まったビジネス書が多い中で、人生を詳細に見れる本作もぜひ読んでみてください。
ソフトバンクの立ち上げやIT企業との提携は、綿密な作戦によってなされたことがわかる一冊。
iPhoneの日本独占販売といった米アップルやYahoo!との提携はどうやって実現したのか?それはプレゼンテーションにかかっており、孫正義の説得術とパフォーマンスをこの本を通して学べます。ビジネスマンにはもちろん、就活生にもおすすめできる本でしょう。
- 著者
- 三木 雄信
- 出版日
- 2011-11-29
プレゼン資料における文字の大きさやページの構成など、孫正義がこだわったことが伝えられており、意識すればできることが多いのです。ビジネスマンが実践しなかったことを、実例を通して納得しながら取り入れることができます。
他にもプレゼンテーション時の服装や心もちなども紹介していますので、これらは経験を積みつつ自身の企画を実行できるよう、日々の生活に組み込んでいけそうです。
ソフトバンクアカデミアの講義の内容を書籍化し、実際にあった事例と共に、解決のための考え方を紹介した本です。孫正義が経営者としてどのような判断をしてきたかを実例と共に学ぶことができます。第一章では実業家の視点を学び、第二章では「孫正義の二乗の兵法」による考え方と手法も学べる一冊です。
- 著者
- 出版日
- 2011-06-17
「事業が軌道に乗ってきたのに大病を患ってしまった」「赤字の事業を切るか立て直すか」といった会社なら一度は直面する危機に、あなたはどう対処しますか?そんな経営者の問題だけでなく、「信じていた部下がヘッドハンティングで引き抜かれてしまった」といったビジネスマンに起こりうる事態も紹介しています。
この本を通して孫正義には多くの苦難があったことが分かるのと同時に、ここまで分析していることにも頭が下がるのです。第二章の25文字の漢字と活用例について更に知識を深めたい方には、上記で紹介した『孫正義の二乗の法則 孫正義正義の成功哲学』もおすすめします。
孫正義の勤勉かつ志の高い人生に触れ、そのノウハウを学べる本の紹介はいかがでしたか?「自分は実業家じゃないし……」といった方でも仕事に活かせる手法はきっと役に立ちでしょう。学生でも今後の社会生活に向けて予習したい本も多いです。そして、どんな方でも志を持って生きていくことの、エネルギーの強さに触れると驚きや憧れを持つでしょう。
孫正義はどういった人物か?そして成功までの道のりとは?少しでも気になった方はぜひ、ご覧になってみて下さい。