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お洒落って大変!でも、お洒落がちょっとラクになるかもしれない漫画3選

更新:2016.10.28 作成:2016.10.28

やっと秋の涼しさが感じられるようになった今日この頃。10月末には東京ファッションウィークの開催、11月には「洋服記念日」「いい服の日」など、衣服に関するイベントや記念日が立て続けにあり、お洒落好きな人からは「秋服が一番可愛くて楽しめる」とよく聞きます。でも、全員が全員、お洒落が得意というわけではありません。中にはお洒落が苦痛、という人もいるでしょう。なんでそう思うのか、その原因が分かればちょっと気がラクになるかもしれません。今回は、衣服や身なりについて考える漫画を3作品ご紹介します。

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「たぶん繰り返すわね 身体じゃないもの 心がデブなんだもの」

長い歴史を見ていくと、さまざまな美の価値観が時代によって変化していて、普遍的なものではないことがうかがえます。とはいうものの、やはり今を基準にすると「痩せている身体」が美であるという価値観のなかで生きていることには変わりありません。
著者
安野 モヨコ
出版日
2002-07-08
この作品の中でぽっちゃり体型の主人公【のこ】が頻繁に思うことは、「痩せている=綺麗=幸せ」という図式です。付き合って8年になる彼氏【斉藤くん】の浮気の決定的なシーンに出くわし、挙句の果てに仕事のミスの濡れ衣を着せられた彼女は全てを失ってしまいます。元々食べることでストレスを発散しているタイプの彼女でしたが、「痩せていればこんなことにはならなかった!」とダイエットを決意し、見事にダイエットに成功しますが…。

「痩せている=綺麗=幸せ」という図式は、現代の多くの女性の中に根付いていることは否めません。これは決して大袈裟な話はなく、大なり小なり経験したことのある人が多いのではないでしょうか。過去にそんな考えを持っていた方、もしくは現在進行系の方にはぜひ一読していただきたい作品です。

「どうしてみんなそんなかっこわるくて平気なの」

雑踏のなかで目を引く人は、(乱暴な言い方をすると)とびきりお洒落な人かとびきりダサい人。そして、自分に引きつけて「私にはハードルが高すぎる」や「さすがにアレよりかはマシ…」という風に脳内自己評価大会が繰り広げられ、自分の服装を正当化しようとする傾向があるような気がします。その裏側には、ちょっぴりの羨ましさがあって、「隣の芝生は青い」と感じるのかもしれません。

あたらしいひふ

高野雀
祥伝社
4人のタイプの異なる女性たちが主人公の、オムニバス形式のお話です。もしかしたら、登場人物の誰かしらに自分が重なるかもしれません。自分にないものを持つ人を羨んだり、身を守るためにやっていることが、他の誰かからすると逆に羨ましがられたり、魅力的に映ることがあります。まさしく「隣の芝生は青い」です。

タイトルに引いたセリフは、私がハッとしたものです。自分が行く場所や会う人がルーティン化すると、なんとなく身なりが手抜きになってしまうことがしばしばあります。ちょっとだけ、頑張ろうって思わされた言葉です。

「自分の美しさを自覚している人は私の服は必要ないわ」

既製服(レディ・メイド)が主流となった現在、S・M・L・LLサイズのなかから自分に合うものを見つけ出して着ることが当たり前になりました。しかし、「自分の身体にピッタリ」な服って意外と見つからないものです。私の場合で言うと、「痩せ型」な割に肩幅が広いので、肩に合わせようとすると胴がゆるく、胴に合わせようとすると肩が狭くなってしまいます。どちらかを妥協して着ることが多いですが、やはり長くは着られません。
著者
池辺 葵
出版日
2011-03-11
祖母から受け継いだ小さな店でオーダーメイドの服を作っている主人公【市江】は、一から作ることもあれば、すでにあるものをお直しすることもあります。「コンプレックスだらけで、それでも少しでもきれいに見せようって一生懸命」であるお客さんたちを、「とても健気で、愛しい人たちだわ」と語り、その人のためだけの一着を提供します。着る人の顔が見えて初めてその人に合ったものを生み出すのは、昔では当たり前の過程でした。前述したように、今では既製服のほうが主流で、いわば服が主張したい価値(デザインやサイズなど)に自分を合わせるようになっているわけです。

絵はシンプルで、セリフも多くない。どこか懐かしくホッとする、でも、静かな緊張感がある、しいて言えば「余白」が生きている作品です。これを読むと、自分の身体にしっくりくる一着が欲しくなります。

お洒落ってびっくりするほど気合が必要なものです。でも、自分ならではのお洒落の仕方が分かれば、きっと楽しめるものだと思います。心構え、といったら大袈裟ですが、漫画からお洒落について学んでみては?