漫画『東京卍リベンジャーズ』あらすじネタバレや登場人物、作品の見所を紹介【映画化】

更新:2021.12.11

ヤンキー×SF漫画⁉冴えない元不良が、大切な人の命を救うために過去にタイムリープして喧嘩をしまくるのが『東京卍リベンジャーズ』です。アツい想いとアツい闘いが見所の本作は、北村匠海主演で実写映画化されることが決定しました。 今回は、ますます人気が高まる、『東京卍リベンジャーズ』の主要キャラクターを中心に、本作の魅力をご紹介します。一部ネタバレも含まれますので、ご注意ください。

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漫画『東京卍リベンジャーズ』はただのヤンキー漫画じゃない!未来を変えるためにもがく物語

漫画『東京卍リベンジャーズ』はただのヤンキー漫画じゃない!未来を変えるためにもがく物語
『東京卍リベンジャーズ』1巻

冴えないフリーターをしている元ヤンキーが、未来を変えるために少年時代にタイムスリップ!SF要素をもった異色のヤンキー漫画としてこれまでにない面白さが楽しめる作品となっています。

作者は『新宿スワン』などを手掛けた和久井健。2017年より「週刊少年マガジン」で連載を始めました。

本作は、悲しい結末を迎えないよう、未来を変えるために、タイムリープ能力を得た元ヤンキーのフリーターが過去に戻って奮闘する物語。喧嘩描写だけではなく、想い人を救うために情けなかった自分を奮い立たせ、過去と立ち向かう青年の姿が魅力的です。

今回は、主要なキャラクターと暴走族チームの紹介、そして原作と映画それぞれの注目ポイントを紹介します。記事の後半では詳しいストーリーをネタバレ紹介もしていますので、どんな作品か知りたい方にもぴったりです。

『東京リベンジャーズ』として北村匠海主演で実写映画化!

『東京卍リベンジャーズ』の実写映画が決定しました!

公開日は2021年7月9日となっています。

同時に主要キャストも公開されていて、主人公・花垣武道を演じるのは、数々の話題作でも主演を務める北村匠海

原作ファンの北村は「特に武道が1番好きなキャラクターでもあったので、『もし映画化するなら絶対僕がやりたい!』と思っていましたが、原作を好きすぎるあまり少し不安でもあります(笑)。」とコメントしています。

吉沢亮や磯村勇斗、間宮祥太朗山田裕貴など今話題の若手イケメン俳優の出演も決定。この記事では、出演が決定している主要キャラクターを演じる俳優についても紹介していきます。

映画についての最新の情報は映画『東京リベンジャーズ』公式サイトで随時公開されています。気になる方は合わせてご覧ください。

『東京卍リベンジャーズ』あらすじをネタバレ紹介

壁の薄いボロアパートに住み、アルバイトでは年下店長から怒られる……パッとしない毎日を送っている青年が、本作の主人公・花垣武道(はながきたけみち)です。

ある日家でニュースを見ていると、中学時代にできた人生唯一の彼女、橘日向(たちばなひなた)とその弟が亡くなったことを知りました。なんでも暴力団「東京卍會(とうきょうまんじかい)」の抗争に巻き込まれたそうで……。

著者
和久井 健
出版日
2017-05-17

暗い気持ちでアルバイトをこなした帰り道。駅のホームに立っていると、電車が迫りくる線路に何者かに突き落とされてしまうのです。

死を覚悟したタケミチが目を覚ますと、ちんちくりんの金髪に細い眉、自称人生のピークだった中学2年生時代にタイプリープしていました。

自分の行動によって未来を変えられるかも知れないと考えたタケミチ。日向を救うため、運命に抗うことを決めるのです。

 

『東京卍リベンジャーズ』の魅力あふれる登場人物を紹介!

タケミチ(北村匠海)

主人公のタケミチは元ヤンキー。

現在は26歳の冴えないフリーターです。冒頭で描かれる彼には特筆すべき魅力がありません。

しかしタイムリープができることに気づいてからは、なんとか未来を変えようと奮闘し、人間的に成長していくのです。 

彼の目的は、このままだと死んでしまうことになる日向の命を救うこと。そのため以前は関わらなかった人に接し、ターニングポイントであろう出会いや事件が起きないように努めるのです。 

しかしひとつ何かを変えれば、その分障害も増えます。その中心となるのが、後に日本国内で最大規模となる暴力団「東京卍會」。彼らは、タケミチが中学2年生の時に喧嘩を売って半殺しにやり返された、近くの中学の3年生でした。 

はたしてタケミチは日向の運命を変えることができるのでしょうか。

著者
和久井 健
出版日
2017-07-14

そんな主人公のタケミチを演じるのは、北村匠海

「君の膵臓を食べたい」など数々の話題作に出演している北村は、自身も原作のファンだったそう。インタビューでは、原作のなかでも特に好きなキャラクターのタケミチを、もし映画化されるなら演じてみたいと思っていたと語っています。

強い原作愛を持つ彼がどのようなタケミチを演じるのか、ぜひ注目してみたいところです。


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橘日向(今田美桜)

中学時代にタケミチの彼女だった女性で、東京卍會の抗争に巻き込まれて亡くなってしまいます。

彼女自身は不良ではなく、ごくごく普通の女の子でした。しかし大切な人や、自分が譲れないことのためであれば、たとえ相手が暴力団の総長であっても立ち向かっていく芯の強さを持っているのです。彼女のその性格は、タケミチをはじめ多くのキャラクターを魅了していました。

登場頻度はそこまで多くないですが、タケミチが未来を変えようと奮起するきっかけになる、重要な人物です。

著者
和久井健
出版日
2017-09-15

映画のキャストには、今田美桜が追加で抜擢されました!

メインキャスト紅一点の重要なポジションをどう演じるのか楽しみです。

橘直人(杉野遥亮)

橘直人(たちばななおと)は、日向の弟。

整った顔立ちの青年で、少々きつめの物言いをするところがあります。タケミチにタイムリープ能力があることを認識しており、姉の命を救うためにともに奮闘するのです。

タケミチが初めてタイムリープをした際、夜の公園で直人がカツアゲをされているところを偶然助けたのが2人の出会いでした。

「12年後の7月1日 オマエの姉ちゃんは死ぬ」
「2017年7月1日!この日を覚えとけナオト!!そんで姉ちゃんを守ってくれ!!」(『東京卍リベンジャーズ』1巻より引用)

姉を救うために現在では刑事になったナオト。運命を変えようと事態の分析をおこなうブレーンだといえるでしょう。

映画でナオトを演じるのは、杉野遥亮(すぎのようすけ)です。

テレビドラマや映画を始め、バラエティなどにも出演する幅の広い若手俳優の彼。知的な雰囲気と優しい雰囲気を合わせ持っているので、姉を助けるためタケミチのブレーンとして現代を奔走するナオトにぴったりなのではないでしょうか。

マイキー(吉沢亮)

東京卍會の総長を務める少年。他の追随を許さないほど喧嘩が強く、またどんな相手にも物怖じしない恐れ知らずの人物です。

自分の感情に正直で、そのため小学生のような幼稚な部分があったり少年とは思えない怖さがあったりします。

一方で、女性には手を上げないというポリシーを持っていて、不良が不良らしく生きられるよ世の中にしたいという熱い想いもあり、それが人を惹きつけるカリスマ性になっているのでしょう。

日向が死んだ原因を作った人物だといわれていて、現在の彼がどのような状況に置かれているのかが物語の重要なカギになります。

著者
和久井健
出版日
2017-11-17

映画でマイキーを演じるのは、吉沢亮です。

髪型や雰囲気なども似ていて、役作りに力を入れているのが伝わってきます。

過去に銀魂やキングダムなど、人気漫画の実写化に携わってきており、どれもファンから好評を得ており、最近では超人気原作の実写化において、自分の答えを見出した記事が出て話題になりました。

モデルプラスの記事でご覧になれます。

『東京リベンジャーズ』の吉沢亮も、ますます期待が高まることでしょう。


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ドラケン(山田裕貴)

過去に東京卍會でNo.2を務めた男。

ヤンキー特有の血の気の多さはあるものの、基本的には冷静で落ち着いた物腰が特徴です。

マイキーにとっての精神的な支柱でもあり、また暴走しやすい彼を止めるストッパーの役割も果たしていました。

作中では、彼が不在になったことで東京卍會内で問題が起こり、これを食い止めることが未来を変えるきっかけになります。

ドラケンを演じるのは、山田裕貴

タケミチ役の北村匠海と同じく、もともと熱烈な原作ファンだったという彼。ドラケンも好きなキャラクターだったそうで、ドラケンの特徴の1つ、剃り込みヘアも本当に作るそうです。実際に仲がよいという吉沢亮とのコンビにも注目です。


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キサキ(間宮祥太朗)

未来の東京卍會における中心人物で、マイキーと同じく日向が亡くなる原因となった抗争に大きく関わっています

元々はマイキーに心酔していた彼が、なぜ東京卍會が暴走するきっかけを作ってしまったのかという点が、重要なカギになります。

彼は物語が進むにつれてどんどん闇が深くなっていくキャラクターです。タケミチとは敵対する形になっていき、未来を変えるためにもとても重要な鍵を握っていることがわかっていきます。

演じるのは間宮祥太朗です。

これまで猟奇殺人犯など衝撃的な役も演じてきた間宮祥太朗だからこそ、深い闇と謎を抱えているキサキを演じられるのかもしれません。ぜひ注目してみてください。


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キヨマサ(鈴木伸之)

キヨマサは東卍(トーマン)の参番隊に所属する人物で、タケミチが最初にタイムリープした時、タケミチやその仲間をボコボコに殴りつけた不良の1人でした。

痛めつけたタケミチ達を東卍の兵隊として扱うようになります。

これがタケミチの人生を狂わせ、また東卍との関わりあった始まりでもありました。そんなきっかけを作ったキヨマサですが、喧嘩はあまり強くなく、個性の強いキャラクターが増えて行くにつれて存在感が薄くなってしまうのが少し残念なのですが、序盤では間違いなく重要な人物。

映画では劇団EXILEの鈴木伸之が演じます。

原作では喧嘩の弱いキヨマサですが、映画ではどのようなアクションを見せてくれるのか注目してみるのも面白いかもしれません。

アッくん(磯村勇斗)

アッくんはタケミチと同じ中学に通い不良。タケミチを始めとした5人の不良グループ、通称・溝中五人衆のリーダー格で、物語においては序盤から重要な立ち位置にいるキャラクターとなっています。

タケミチがタイムリープして改変された未来では度々その境遇が変わっていますが、最終的には悲劇的な道を辿ってしまうことも多いキャラクターです。

映画では、磯村勇斗が演じることが発表されています。

「仮面ライダー」や朝ドラなどでも活躍する彼が演じるアッくんがどんなものになるのか、ぜひチェックしてみてください。

『東京卍リベンジャーズ』を彩る暴走族チームを紹介

『東京卍リベンジャーズ』暴走族チーム紹介:東京卍會

東京卍會(とうきょうまんじかい)は、主人公のタケミチを始め多くの主要キャラクターが所属する暴走族グループです。

本作においてもっとも重要なグループだといえるでしょう。通称・東卍(とーまん)と呼ばれ、作中では主に「トーマン」と書かれています。

総長はマイキー、副総長はドラケン。壱番隊、弐番隊など複数の隊が存在しており、それぞれを隊長と副隊長が率いています。タケミチは、最初はキヨマサ達によって下っ端の兵隊にされていただけでしたが、タイムリープを繰り返した後、壱番隊の隊長へと就任しました。

タケミチが初めてタイムリープをする前の現代では、詐欺から殺人まで何でもおこなう凶悪な犯罪集団で、日向と直人はその抗争に巻き込まれて死亡したことになっています。しかし、タイムリープをしたタケミチが参入しているトーマンは、仲間のために命を張れるという理念のもと、仲間想いのメンバーが多く集まっているのが特徴です。

その理念を作ったのが、タケミチの前の壱番隊隊長の場地圭介(バジ)です。

著者
和久井 健
出版日
2018-06-15

彼は、気分屋ですぐキレる暴力的な不良でしたが、仲間意識は人一倍強く、仲間のためなら命を張れる男でした。いろいろあって場地はいなくなりますが、そんな彼に信頼を寄せていたマイキーが後を継ぐような形で、トーマンができあがっていきました。

そして、タケミチにとっても重要な相棒となる松野千冬(チフユ)も、この場地に憧れ、彼の考え方を受け継いでいます。だからこそタケミチのことを相棒と呼び、深い信頼を寄せることもできるのでしょう。

トーマンに所属するメンバー達がくり広げる熱い戦いには、胸を打たれるものも多いのでぜひ本編を確認してみてください。

『東京卍リベンジャーズ』暴走族チーム紹介:愛美愛主

愛美愛主は、「メビウス」と読み、新宿を拠点とした暴走族チーム

強姦や恐喝などの犯罪行為にも手を染める極悪集団で、トーマンに抗争をしかけてきた際には、メンバーの彼女や友人を強姦したり暴行したりしました。

この抗争はキーパーソンでもある稀咲がトーマンに加入するきっかけともなった事件で、物語においても重要なグループだといえるでしょう。

『東京卍リベンジャーズ』暴走族チーム紹介:芭流覇羅

芭流覇羅は「バルハラ」と読みます。総長が分かっていないことから「首のない天使」という異名を持つ暴走族チームです。

総長の代わりにチームを率いるのが、副総長の半間修二です。半間は、「ダリィ」が口癖で、無敵と呼ばれるマイキーと互角に戦える実力の持ち主。半間は後に紹介するチーム「天竺」に入隊することにもなる人物で、物語にも深く関わっていくキャラクターの1人です。

バルハラは、総長が判明しないことを含め謎の多いチームでしたが、現代で凶悪集団となったトーマンに深い関わり合いがあることが分かりました。その関わり合いがどういったことなのかは、ぜひ本編を手に取って確認してみてください。

『東京卍リベンジャーズ』暴走族チーム紹介:黒龍

「ブラックドラゴン」と読む黒龍は、最恐最悪と恐れられている暴走族チームです。

ブラックドラゴンを率いる十代目総長の柴大寿という男は、圧倒的な力と凶暴性を持っているうえに頭も良く、その力を持って黒龍を暴力と財力を持ち合わせた犯罪集団に作り上げました。

そんな黒龍とタケミチ達トーマンが本格的に絡むことになるのは、太寿の弟である柴八戒という男とタケミチが知り合ってからです。ひょんなことから、この八戒の過去を変えることが未来をよい方向へ進めると考えたタケミチは、最恐最悪の大寿と対決することになります。

この戦いについては後ほど少し触れますが、とても熱いエピソードとなっているのでぜひ本編を手に取って呼んでみてください。

著者
和久井 健
出版日
2019-03-15

『東京卍リベンジャーズ』暴走族チーム紹介:天竺

 

横浜を拠点にした暴走族チームで、「てんじく」と読みます。稀咲がトーマンを追放された後、タケミチ達と本格的に抗争を始めるチームです。

総長の黒川イザナは、実はトーマンの総長・マイキーとは腹違いの兄弟だったということが発覚。この事実は物語の重要な分岐点となるのでぜひチェックしておいてください。

天竺の幹部には、「S62世代」と呼ばれる極悪世代の人物が揃っており、それだけでも天竺がどれほどヤバいチームなのかを伺うことができるでしょう。そこに、トーマンを出た稀咲が加わったことにより、タケミチ達にとってはかつてない凶悪な敵となってしまいました。天竺とトーマンの戦いからは目を離すことができません。

『東京卍リベンジャーズ』魅力1:タイムリープするほど迷宮入りする真相

本作のストーリーで最も重要で基本的な設定が、タイムリープです。

主人公のタケミチは、ある日突然、「12年前の今日」にタイムリープできるようになり、その力を利用し、現代では死亡してしまう元カノ・橘日向を助けるために動くことになります。

しかし、事はそう簡単に進みません。過去に現代のタケミチが関わることによって、未来は確かに変わります。しかし、その未来の改変はいつもなぜかうまくいかないのです。

たとえば、一度は未来が変わり生存していたかと思われた日向が再び殺されてしまったり、生きていたはずの仲間が殺されていたり、死刑囚になっていたり……。過去を変えれば未来は変わりますが、どうしてもタケミチの望むものにはならないのです。

その度、タケミチは必死に、今回は何が悪かったのか、何を変えれば未来が変わるのかを考え、タイムリープを繰り返します。タイムリープをすればするほど迷宮に迷いこんでしまうような、複雑で謎に満ちた展開はまったく予想が付きません

『東京卍リベンジャーズ』魅力2:主人公・タケミチの成長に胸が熱くなる

主人公のタケミチは、タイムリープに目覚める前、まったく冴えないフリーターでした。バイト先では年下の店長に怒られ、当然のごとく彼女もいません。

そんなタケミチが、元カノの日向を助けるという目的のもと過去で様々な戦いに身を投じていくことになるのですが、その戦いの中でのタケミチの成長は、まさに驚くべきものです。

たとえば、黒龍の柴大寿とタケミチが戦った時のことです。前述した通り、黒龍の大寿は最強最悪の人物。強さはもちろん、相手を殺すことも厭わないような危険な男です。タケミチが大寿と戦うことになるのは、もちろん未来を変えるためなのですが、同時に大寿の弟の八戒を助けるためでもありました。

圧倒的な力を持つ兄に逆らえない八戒を助けるため、力では絶対に敵わない大寿に立ち向かい、案の定叩きのめされながらも決してあきらめないタケミチの姿には、きっと胸が熱くなるはずです。

 

『東京卍リベンジャーズ』魅力3:キャラ立ちしまくりの登場人物達の名言

本作には様々な個性を持つキャラクターが登場しますが、そんなキャラクターが発する台詞には名言と呼べる台詞もたくさんあります。ここでは、そんな本作の名言をいくつかご紹介します。

1.
「下げる頭持ってなくてもいい。人を想う〝心〟は持て」
(『東京卍リベンジャーズ』2巻より引用) 

不良の抗争に巻き込まれて、トーマンメンバーの彼女が暴行を受けてしまった事件がありました。入院している彼女を見舞ったマイキーとドラケンでしたが、そこで彼女の父親から、お前らのせいで娘が死にそうな目にあった、と罵られてしまいます。

それに対しマイキーは、自分達は悪くないと謝ることを拒否しますが、ドラケンは何の躊躇いもなく頭を下げたのです。その時のドラケンが言った台詞が、上記のものでした。

確かに、彼女を傷つけたのはトーマンと抗争している相手です。マイキー達が傷つけたわけではありません。しかし、関わり合いがあったから傷ついたこともまた事実。悪くないから謝らないではなく、怒る父親の気持ちを理解しなければならないとドラケンは言いたかったのかもしれません。中学生とは思えない、大切なところを突いた名言といえるでしょう。

2.
「逃げてんのはオマエだけじゃねえ。みんな弱ぇ。だから家族(なかま)がいる」
(『東京卍リベンジャーズ』12巻より引用)

トーマンの弐番隊体調・三ツ谷隆の言った台詞です。これは、タケミチ達が八戒のため、黒龍の大寿と戦っている際、隆が八戒に向かって言いました。

八戒は、幼い頃から兄の大寿の暴力にさらされて育ちました。そのため大寿に対し強い恐怖を抱いていた八戒は、ある卑怯な嘘をタケミチ達に吐いていたのです。そのことを恥じる八戒でしたが、隆やタケミチはそのことで八戒を責めることはありませんでした。

どんな嘘を吐かれていたとしても八戒はトーマンの仲間。見捨てることは絶対にありません。上記の台詞を言った三ツ谷をはじめ、ボロボロになりながらも大寿に立ち向かっていくタケミチ達の姿に胸が熱くなること間違いありません。

3.
「タケミチ君を〝不良〟なんて言葉で一括りにしないで!!」
(『東京卍リベンジャーズ』13巻より引用)

不良であるタケミチと付き合っている日向。そのことを心配した日向の父親は、密かにタケミチと接触し、娘と別れるようにと告げていました。そのことを知った日向が父親に向かって言い放った台詞がこれです。

確かにタケミチは不良で、一般的には受け入れ辛く感じる人は少なくないでしょう。父親の気持ちも分かるという方も多いかもしれません。

しかし日向にとって大切なことは、タケミチがタケミチであること。日向は父親に、不良だし頼りなくもあるが、優しくて辛い時に助けてくれる人だと、はっきりと告げました。人の内面や本質を見る日向の優しさが伝わってくる名言です。
 

著者
和久井 健
出版日

4. 
「君が助かる未来にたどり着くまで絶っ対折れぇから」 
(『東京卍リベンジャーズ』4巻より引用)

過去を変え現代に戻ってきたタケミチ。そこには、死んだはずの日向が生きて存在していました。未来を変えられたと喜ぶタケミチでしたが、それも束の間、日向はタケミチの目の前で襲われて死んでしまうのです。

日向の死を目の当たりにしたタケミチが言ったのが、上記の台詞でした。どんなに喧嘩は弱くても、絶対に折れない、あきらめないというのは、本作におけるタケミチの行動原理でもあります。情けないフリーターだったタケミチの心が本当の意味で変わった瞬間ともいえるでしょう。

映画『東京卍リベンジャーズ』はここに注目!

それでは、映画版『東京卍リベンジャーズ』はどういったものになるのでしょうか?

原作には様々な個性的な不良達が搭乗しますが、髪形やファッションもその1つ。たとえば、原作のドラケンはとても特徴的な剃り込みヘアをしています。このヘアスタイルを、ドラケン役の山田裕貴はカツラなどではなく実際に自分の髪で再現するそうです。

それぞれのチームを象徴する特攻服も、映画ではどういうふうに再現されるのか注目です。現代の不良を描いた作品だからこその楽しみだといえるでしょう。

また、原作では時に命を張った血みどろの戦いがくり広げられます。それが原作の見どころの1つでもあるわけですが、おそらく映画でも激しいアクションがくり広げられることになるでしょう。集結した若手俳優達がどんなアクションを見せてくれるのか、ぜひ注目してみてはいかがでしょうか?

映画版『東京卍リベンジャーズ』では、キャスティングされている俳優はみんな注目の若手達。人気急上昇中だけあって俳優を目当てに映画を知ったという方も多いかもしれません。これを機会に、ぜひ原作もチェックしてみてください。

タイムリープ1回目(1巻)の内容と注目ポイント【ネタバレ注意】

タイムリープの1回目は第1巻にて、タケミチが自分のうだつの上がらない人生を振り返りつつ、バイト先から帰宅している途中に発生しました。

2017年7月4日、タケミチの人生の中で唯一付き合ったことのある女性、橘 日向の死をテレビで知ることになります。そして、タケミチの人生がうまくいっていないことが作中で語られていきます。

タケミチが自分の人生を後悔しながらJR新宿駅のホームにて電車を待っていたところ、何者かに背中を押されてしまい線路へと転落。眼前に電車が迫りくる間、自分の人生の全盛期である中学2年生のころを思い出すのでした。

そして気がつくと、中学2年生のころの仲間たちが目の前に。そして鏡に映る自分の姿はダサいヤンキー姿になっていました。

携帯電話を確認すると2005年7月4日。ちょうど12年前へとタイムリープしていたのでした。

著者
和久井 健
出版日
2017-05-17

中学2年生時代の仲間たち溝中五人衆と共に渋谷三中とのカチコミに行くのですが、キヨマサこと清水 将貴率いる3年生に半殺しにされてしまい、「東京卍會」の兵隊になることを命じられてしまいます。

「東京卍會」という単語を聞いて、12年後のニュースにて、東京卍會の抗争により橘日向が死んでしまったことを思い出します。

公園からの帰り道、日向に会いに行き涙を流します。そして、公園で感傷に浸っているところでカツアゲされていた日向の弟「橘 直人」を偶然助け、直人に日向と直人が12年後の7月1日に殺されることを伝え握手します。その瞬間、タケミチは現代に戻ります。

現代に戻ると、肉体は無傷のまま駅の医務室に連れられていました。線路に落ちた際に直人に助けられて、タケミチは生きながらえたようです。

直人はタケミチがタイムリープした際に話した日向と直人が死んでしまう未来を信じ、姉を守るため刑事になりました。ただし、東京卍會の抗争により日向は死んでしまいました。

そこからタケミチと直人は、12年前の同日に戻れるというタイムリープの力を駆使し、日向を救うための戦いが始まります。

タイムリープ2回目(1巻)の内容と注目ポイント【ネタバレ注意】

2005年の8月にマイキーと稀咲 鉄太が出会い、東京卍會が12年後大きな抗争を起こすまでに至ってしまいます。そのためこの二人の出会いを防ぎ、東京卍會が未来に存在しないようにするために2回目のタイムリープをおこないます。

タイムリープをおこなったのは7月6日。キヨマサが主催している喧嘩賭博の最中だったため、いきなり喧嘩の相手から一発顔に喰らってしまい、ノビてしまう。その後、キヨマサにマイキーか稀咲 鉄太に会いたいことを伝えるが、一切会話にならず半殺しにされてしまいます。

弱音を吐き、駄目な自分にあきらめて未来へ帰ろうとしていたところ、日向と話し、やはり死なせてはいけないと決心します。

その翌日、タクヤが喧嘩賭博に選ばれることがわかります。タクヤは体が弱く喧嘩に向いていなかったのですが「タケミチの仇を取ってくる」と、気丈にふるまっている姿を見て、親友たちの存在がいかに大切であるかを実感します。

喧嘩賭博が開始されるとき、タケミチはキヨマサとのタイマンに立候補し、喧嘩賭博のプログラムを変更しました。自分が変わることで未来を変えようとしたのです。

しかし、実力差が埋まるわけではないのでまたも殴られ、蹴られ、半殺しにされるものの、腹を括ったタケミチは根性で立ち向かいます。

ついにキヨマサがバットを持ち出して本気で殺しにかかろうとしたところ、ドラケンとマイキーが現れ、キヨマサをノックダウン。喧嘩賭博は終わりを迎えました。

そのときにマイキーに気に入られ、現代へ戻る。

このタイムリープで"12年前の今日"にしか戻れないことに確証を得て、タイムリープ中のタケミチの体は仮死状態であることが判明します。そして、現代にて「アッくん」こと千堂 敦が「東京卍會」の幹部をしていることを知り、過去を変えたことによってアッくんの未来が変わっていることを理解します。

タケミチと直人はアッくんに会いに行くものの、アッくんは自身がタケミチをホームで突き飛ばした犯人であったことと、稀咲へ大きな恐怖を抱いていることを話し、目の前で飛び降り自殺をしてしまいます。その時にドラケンが死に、東京卍會が悪になってしまったことがわかりました。次はドラケンの死を防ぐことを目標にタイムリープをおこないます。

タイムリープ3回目(2巻)の内容と注目ポイント【ネタバレ注意】

佐野 エマがカラオケ部屋で下着姿になりタケミチに馬乗りになっている最中にタイムリープします。何が起こっているかわからず外に出たところ日向に遭遇。そして、「東京卍會」の集会へとドラケンに呼ばれます。

佐野エマがドラケンの彼女であり、先ほどの下着姿になっていたことについてはドラケンに嫉妬させたかっただけだったということがわかりました。

その集会で東京卍會が「愛美愛主(メビウス)」と抗争が始まることを知ります。

著者
和久井 健
出版日
2017-07-14

何がドラケンの死の原因かわからないタケミチは、ドラケンの付き人になり近くで守ろうとするもあっけなく断られてしまいます。それでもあきらめずにドラケンを尾行。すると、ドラケンはマイキーの心であり、ドラケンがいれば東京卍會が悪の道に染まらないことを確信します。

その後現代に戻り、12年前の「愛美愛主」の総長・長内 信高に話を聞き、ドラケンの死の原因を探りますが、わかったことは愛美愛主と東京卍會の抗争はただの火種であり、誰かが東京卍會の内部分裂を図るために抗争を利用したということ。

抗争をすることがドラケンの死につながると判断し、抗争を止めるためもう一度タイムリープを決意します。

タイムリープ4回目(3巻・4巻)の内容と注目ポイント【ネタバレ注意】

4回目のタイムリープ時はアッくんの運転する自転車で2ケツしながらの会話中におこなわれました。

アッくんの美容師になる夢を後押しし、絶対になるんだと約束させ、マイキーやドラケンたちに抗争を止めるように頼み込むも断られてしまいます。すると、長内が抗争の為に倉庫に乗り込んで来てしまいます。

マイキーとドラケンの活躍により長内を撃破するも、パーちんが長内を許せず刺してしまい、警察に捕まらない様に逃げている間に長内に殴られたダメージでタケミチは意識を失ってしまいます。目が覚めるとタケミチはそのまま入院しており、エマから東京卍會が「マイキー派」と「ドラケン派」に分かれて内部抗争が起こりそうになっていることを聞きます。

自宅にお見舞いに来たドラケンとマイキーが喧嘩を始めるのですが、タケミチの熱い思いを聞き、仲たがいを解消した。これで抗争が起こることも、ドラケンが死ぬことも防げたと思ったのですが、8月3日の夏祭りの当日に山岸からまだ東京卍會の下の人間の中でドラケンを的にかけているという情報を受け、急いで知らせようとしたところキヨマサが「愛美愛主」の残党と組みドラケンを殺すために刃物を用意しているところを目撃してしまいます。

キヨマサに立ち向かうタケミチですが、過去の虐げられていたトラウマから手出しできず、縛り上げられ転がされてしまいます。

後から追いかけてきた日向に助けられ、背中を押してもらい、折れかけた心をどうにか立て直し、キヨマサを止めるために奔走します。

その後、長内に代わり半間修二が率いる「愛美愛主」と「東京卍會」の「8・3抗争」に巻き込まれるが、その最中キヨマサに刺されたドラケンを発見するのでした。

著者
和久井健
出版日
2017-09-15

タケミチはマイキーからドラケンを託され、病院に連れていこうとします。その間に日向とエマと合流しますが、キヨマサたちに追い付かれてしまいます。また恐怖に舞えてしまいそうになりますが、みんなを守るため、未来を変えるためキヨマサとリベンジマッチをおこないます。左手を刺され、かなりの劣勢を強いられますが、最後はキヨマサの首を絞めて窒息させて勝利。タケミチはトラウマを断ち切ることができました。その後、溝中五人衆の仲間たちの助けもあり、ドラケンを病院に連れていき、一命を取り留めたところで日付が変わって8月4日に。ドラケンを死なせないというミッションをクリアすることができました。

ドラケンのお見舞いでマイキーの「東京卍會」設立当初の特攻服を預かり、日向に四葉のクローバーをネックレスをプレゼントし現代へ戻ります。

著者
和久井健
出版日
2017-11-17

過去を大きく変えることができ、現代に戻った直後のタケミチはレンタルビデオ屋で仕事中でした。左手にキヨマサに刺された傷跡があり、携帯にはアッくんの美容室の1人目の客としての予約が入っていて、直人の番号が登録されていなかったところで、現代に大きな影響を与えていることが判明します。

さらに直人からの電話で、今回は日向が生存していることを知り、悩みながらも日向と会うことを決意。初めて現代の日向と出会い、車で出かけます。そして2人で公園の中を歩いている間、日向から12年前のクリスマスにタケミチが日向を振ったことが明かされます。一度トイレに行って自分の気持ちを整理し、告白を決意したところ、半間に遭遇。嫌な予感がし、急いで日向の待つ車まで戻ろうとするが、後ろから車が突っ込み、日向を乗せた車は壁に挟まれ大破してしまいます。突っ込んだ車に乗っていたのはアッくんで、またも稀咲への恐怖を吐露します。

日向を助け出そうとするも、完全に体が挟まれてしまい感覚もなくなっていて出られないことを理解していました。死を覚悟した日向に突き飛ばされて車外に押し出され、直後に目の前で車が爆発します。炎上する車を見ながら、何度やり直してでも日向を救うことを誓い、自身が「東京卍會」のトップになることを決意。

日向の葬式の後に死刑囚となった龍宮寺に会い、東京から出ることを薦められるもトップになるためにタイムリープを決意する。

タイムリープ5回目(5巻・6巻)の内容と注目ポイント【ネタバレ注意】

現代で日向が死んでしまった後、ドラケンに会いに行きますが、そこでドラケンが死刑囚となっていることが判明します。ドラケンが稀咲を殺すことをやり残したこととして挙げたところから現代に対する危険人物は稀咲であると再認識します。

そして、東京卍會のトップとなり未来を変えることを決意しタイムリープをおこないます。

著者
和久井 健
出版日

5回目のタイムリープはマイキーとドラケンと一緒に銭湯に行っている最中におこなわれます。そのまま集会に参加し、稀咲が参番隊の隊長に任命されるのを見て、思わず殴りかかります。マイキーの決定に逆らったことに対し、メンバーの怒りを買ってしまいますが、謹慎中の壱番隊隊長 場地 圭介が登場し、東京卍會と抗争をおこなう「芭流覇羅」へと移ることを告げます。その後、タケミチは稀咲に殴られ失神します。目を覚ました後は、マイキーに場地を連れ戻すことを条件に稀咲を「東京卍會」から外すことを提案。そして、この会話を盗み聞きしていた三ツ谷の弐番隊に入隊が決まりました。集会場から帰る際、場地のお守りと設立当初に撮られた写真を手に入れます。

後日、学校で山岸に東京卍會と、場地が入隊した芭流覇羅について教えてもらっているところ、東京卍會の設立メンバーであり、現在は芭流覇羅のNo.3である羽宮一虎に芭流覇羅のアジトへと場地が芭流覇羅へもぐりこんだスパイではないことの証人として連行されます。場地は側近の松野千冬を叩きのめす"踏み絵"に合格し「芭流覇羅」に正式に入隊してしまいます。また、場地と一虎がマイキーの兄を殺してしまったという過去を聞き、そこから大きな軋轢が生まれてしまっていることがわかりました。

著者
和久井 健
出版日

翌日、傷だらけの松野 千冬に出会い、場地が裏切ったわけではなく稀咲を危険視し、単身で芭流覇羅にもぐりこんだことがわかります。

その後、二人で元芭流覇羅の長内まで稀咲についての話を聞きに行き、稀咲が実質的な芭流覇羅のトップを担っていると推測し、一度現代に戻ります。現代ではもう一度ドラケンに会いに行き、12年前の10月30日の「血のハロウィン」により、東京卍會は芭流覇羅に吸収されてしまったことを知ります。

無敗の東京卍會でしたが、マイキーが一虎を殺してしまったことにより敗北を期してしまったのでした。そこで稀咲がマイキーの身代わりを用意し、堕ちてしまった総長のマイキーと総長代理の稀咲により東京卍會はどんどんと大きな組織へとなっていったことを知ります。

さらに一虎はマイキーに殺される前、場地のことを殺していたことを知り、場地を救うことを目的としてタイムリープをおこないます。

タイムリープ6回目(6巻~9巻)の内容と注目ポイント【ネタバレ注意】

6回目は日向との下校途中にタイムリープし、お揃いのネックレスをもらいます。

「血のハロウィン」前日に千冬と共に場地に会い、その際に場地に「死なないで」という忠告をするも、場地の考えや本心は聞き出せず、抗争当日を迎えてしまいます。

著者
和久井 健
出版日
2018-06-15

抗争では場地を捜すあまり標的となってしまったところを三ツ谷に助けられ、叱咤されたことから、ボロボロになりながらも戦い続けたことが東卍メンバーの発破となります。その後千冬と共に場地が単独で稀咲の隊と戦おうとすることを止めようとしますが、場地は武道が説得している間に一虎に刺されてしまいます。

その後、完全にキレてしまったマイキーが一虎を殺してしまうことを止めるため、場地は自決することを選びます。

稀咲が金銭でパーちんを出所させる代わりに自分を参番隊隊長に任命するという話を聞いてしまったこと、自決を選んだためマイキーには一虎を殺す理由がないことを告げ、マイキーを頼むとタケミチに伝え、場地は息絶えてしまいます。

著者
和久井 健
出版日

一虎を殴り続けるマイキーの間にタケミチが入り、魂の説得をおこないます。マイキーはタケミチを殴りながらも過去を思い返し、死んでしまった場地に謝罪。東京卍會設立メンバーとタケミチ、千冬が涙を流す中、抗争は終了を迎えました。

その後少年鑑別所にいる一虎にタケミチとドラケンが面会に行き、マイキーからの伝言を伝える。

「これからも一虎は東卍の一員だ。オマエを許す。

これで長きにわたったマイキー、場地、一虎のわだかまりは解消されたと言えるでしょう。

その後龍宮寺から絶対に来るように言われた集会で、三ツ谷に仕立ててもらった弐番隊の刺繍が入った特攻服を初めて着用し、正式に「東京卍會」のメンバーとなりました。その集会では「血のハロウィン」の総決算で、芭流覇羅が東京卍會の傘下に下ります。そして、タケミチはこの抗争で死んでしまった場地の代わりに、千冬から壱番隊隊長として指名され、承諾しました。

著者
和久井 健
出版日

そして現代に戻ると、今までとは違い、オールバックで高級な腕時計や衣服を着用していました。

厳つくなった山岸と運転手がいる高級車に乗り、自宅のタワーマンションに帰ると千冬が待っていて、自身が「東京卍會」の幹部になっていることがわかります。最高幹部の集会場で三ツ谷以外の元隊長とぺーやん、元「黒龍」の柴 八戒、ココこと九井 一、イヌピーこと乾 青宗と出会います。その後、総長代理を担当している稀咲に連れられ、千冬とともに稀咲がオーナーの店に行ったところ、睡眠剤を入れた酒を飲まされ拘束されてしまいます。

タケミチは左足に銃撃を受け、千冬はタケミチの隣で銃殺されてしまう。タケミチも銃殺されかけるが、出所していた一虎に助けられ、現代の東京卍會の話を聞きながら、直人の元へと向かいます。

路地裏で直人と出会うが、現行犯逮捕されてしまいます。取調室では、千冬の隠し撮りにより日向を殺すようにアッくんに伝えたのがタケミチであり、指示を出したタケミチを庇うためにあと一歩のところまで稀咲を追い詰めていたが証拠を隠していたことがわかりました。知らなかったとはいえ自分自身の手で日向を殺してしまい、自暴自棄になっていましたが、今までの行動や現代を変えてきていたことを直人に励まされ、最悪の現代を変えるために取調室でタイムリープしました。

タイムリープ7回目(9巻~14巻)の内容と注目ポイント【ネタバレ注意】

7回目は日向とのボウリングの最中にタイムリープ。隣のレーンでボウリングをしていたまだ東京卍會弐番隊副隊長だった柴 八戒と姉の柴 柚葉と出会います。弐番隊隊長である三ツ谷を強く信頼し、友好的な八戒たちに誘われ、自宅に行くことに。話しているとまったく悪い人間には見えず、現代では一虎から、八戒は金のために仙台総長を殺した黒龍の総長だと紹介されていたため、違和感を感じていました。

そして自宅へ到着すると、十代目「黒龍」に遭遇。九井、青宗と十代目総長の柴 大寿と出会い、タケミチは大寿に半殺しにされてしまいますが、八戒が「黒龍」に入隊するのと引き換えに何とか助かります。

著者
和久井 健
出版日

その日の夜、八戒が太寿を殺すのを止めればいいのか、ただし太寿がいる黒龍が強敵になることもわかり、今回のタイムリープでは何を達成すればいいのかわからなくなってしまいつつ、責任感に押しつぶされそうになっているところ、千冬に連れ出されツーリングへ。

そこで自身が未来から来たことや未来で起こっていることを話してしまいます。千冬は「相棒だろ」とすべて受け入れてくれ、初めて現代の直人以外になんでも話せる味方ができた瞬間でした。

三ツ谷により、八戒を黒龍に引き渡す代わりに柚葉には二度と手を出させないという交換条件を出し、太寿との和平協定を成立するも、その後タケミチと千冬は八戒から「太寿を殺す」という決意を聞き、それを止めるため、マイキーと三ツ谷を除いた東卍幹部をファミレスに呼び出して「黒龍」との抗争を提案するも却下されてしまいます。しかし、稀咲、半間が力を貸し、太寿が一人になる12月25日に八戒が殺しに行くと予想し、それまでの短期チームを結成した。

著者
和久井 健
出版日
2019-03-15

後日、日向から過去に稀咲と知り合っていたことを聞かされ、その後日向と直人の父親である橘 正人と出会い、不良の危険な問題に巻き込まないためにも日向と別れるように説得されてしまいます。過去にタケミチ、日向、稀咲の間でなんらかの因縁があったのでは、と考えるタケミチは日向を巻き込みたくない一心で、12月24日 日向に別れを告げました。

聖夜決戦前に千冬から壱番隊隊長の襷を受け取り、教会に乗り込みます。大寿に圧倒されるも、太寿の後ろからナイフを持ち、刺し殺そうと現れた柚葉に気づき、タケミチが声を上げたところ、振り返った大寿は傷が浅く軽傷。刺殺を免れました。ここで、太寿を殺すキーマンは八戒ではなく柚葉だったことに気がつきます。

圧倒的な強さに苦戦を強いられている中、千冬が呼び出した三ツ谷が登場。稀咲、半間に縛られていた千冬も参戦し戦うことになりましたが、乾が不意打ちで三ツ谷の頭を殴ります。九井もともに現れるのですが、不意打ちの卑怯さにタケミチと千冬はブチギレます。

著者
和久井 健
出版日

4人で共闘して戦おうとするも、八戒は素手で太寿と立ち向かう勇気が出ません。八戒は懲りずにナイフで刺そうとしたところをタケミチは頭突きで制止し、立ち向かうことがどういうことか体を張って八戒に伝える。タケミチはボロボロになりながらも、うまく入った拳により大寿に膝をつかせ、八戒は自分の秘密や弱さを吐き出し、ようやく前を向いて立ち向かうことができるようになりました。ただ、それでもあまりに強い太寿を前に状況は絶体絶命。限界を超え、もう負けを確信してしまったところでマイキーのバイクの音が聞こえます。

教会に入ってきたマイキーは一撃で太寿を沈め、教会の周りを取り囲んでいた100人の兵隊はドラケンが一人で壊滅させてしまいました。これで黒龍に勝利し八戒が柚葉の罪を被る未来を変えることに成功し、ミッションクリアです。

著者
和久井 健
出版日

さらに抗争後、マイキーに連れられ日向との復縁に成功します。その帰り道、マイキーから自分自身が深い闇を抱えていること、間違ったことをしてしまいそうになり、それを叱ってほしいということを伝えられます。

新年一発目の集会で乾と九井がタケミチの傘下に下ることを聞き、さらに、千冬と三ツ谷により稀咲の今までの悪事をマイキーに報告し除名に成功しました。

数日後、マイキーからコツコツ部品が集められ作られたCB250T、通称バブを渡されます。マイキーのバブの双子のエンジンを使用して作られたもので、死んでしまった兄との絆も感じられる代物でした。現代に戻る前にマイキー、ドラケン、千冬、三ツ谷、八戒と共に集合写真を撮り、タイムリープしました。

現代に戻ると、三ツ谷の葬儀に参加していました。ニュースを調べると日向もすでに死んでしまっていて、自宅まで訪れた直人からマイキーが東京卍會のメンバーを殺害していることが伝えられます。この現代のタケミチはすでに東京卍會を抜けていたのですが、自宅にあった手紙からマイキーがフィリピンにいることがわかり、会って話すためにフィリピンへ向かいます。バブのエンジンを見つけたという廃墟の中にマイキーがいて、対話するのですがすでに自身の闇に飲まれてしまっていて銃殺されかけるが、直人により助けられました。直人に撃たれたマイキーはタケミチの手の中で静かに息を引き取ってしまうのでした。

タイムリープ8回目(14巻~15巻)の内容と注目ポイント【ネタバレ注意】

今回のタイムリープでは、過去の何を変えればいいのかわからない状態でのタイムリープになってしまっていました。

まずは千冬と再会し、稀咲が東京卍會を離脱したことがマイキーに変化を与えるきっかけのひとつになったのではないかと考えます。

別の日、横浜の「天竺」というチームから300人が東京に乗り込んできて、タケミチ、千冬、溝中メンバーが襲われてしまいます。そこで天竺の総参謀になった稀咲が目の前に現れます。そして半間も一緒に天竺に入ったことがわかりました。

著者
和久井 健
出版日

稀咲が去った後、天竺の四天王である望月 莞爾率いる望月隊に囲まれるも、スマイリーこと河田ナホヤとアングリーこと河田ソウヤに助けられます。千冬と河田兄弟と共に天竺の本拠地に乗り込もうとしている途中で稀咲と出会ったことを千冬に話します。そして、もしかすると稀咲もタイムリーパーで同じように現代が悪くなるように改変しているのではないかとの仮説を立てます。

そして天竺四天王の鶴蝶が待ち構える倉庫に突入。スマイリーがタイマンで戦い鶴蝶を倒すことに成功します。スマイリーと鶴蝶の戦いの後、タケミチは鶴蝶が小学校2年生に出会っていた幼馴染だと気づきます。そして鶴蝶から稀咲に操られている天竺総長の黒川 イザナを助けてほしいと懇願されました。

その後集会にて天竺との抗争が決まるが、稀咲に操られているように感じ、一度現代に戻り直人のアドバイスを受けることを千冬に勧められます。

著者
和久井 健
出版日

現代に戻ってからは黒龍との抗争があった協会に行き偶然にも大寿と遭遇。大寿が経営している飲食店でイザナと黒龍について教えられ、東京卍會と天竺が合併して、トップにマイキー、ナンバー2に稀咲、ナンバー3にイザナが据えられた最悪の愚連隊が出来上がってしまったことを知ります。そして、イザナは警察にも顔が利き、稀咲を死んだことにしているという事実が判明します。

話し合いの途中で乾、九井の襲撃に遭ってしまいます。大寿が一人で相手をし、タケミチと直人は逃げることに成功するが、突然現れた稀咲により直人が撃たれてしまいます。さらにイザナが鶴蝶を連れて登場し、タケミチは鶴蝶に撃たれて直人共々瀕死状態に陥ります。ギリギリのところで直人と手をつなぎ、改変しない限り現代に戻れないタイムリープが始まりました。

タイムリープ9回目(16巻~23巻)の内容と注目ポイント【ネタバレ注意】

タイムリープ直後、直人と出会い握手をするも現代に戻れないことから、改めて直人が死亡していることを理解します。心の支えであり、現代でも繋がっていられる一番の仲間である直人を失ってしまい、未来の話やタイムリープの話を一人でつぶやき死んでしまおうかと思っていたところを日向がすべて聞いていて、図らずしてすべて疎い空けることとなってしまいました。そして日向に励まされ、今回のタイムリープでの最大の敵である黒川イザナを倒し、稀咲を追い詰めることを決意します。

マイキー、ドラケン、エマとイザナについて話していると、イザナはエマの兄でありマイキーの兄弟であることが判明します。そして、今回のタイムリープでの決意を問い冬に伝えに行きますが、一人で抱え込もうとしていたところを千冬と溝中メンバーに止められ、仲間とともにミッションコンプリートを目指すこととなります。

その後、自宅まで訪れた東京卍會俉番隊隊長のムーチョこと武藤 泰宏に拉致され、ムーチョがイザナとつながっている天竺の創設メンバーであることがわかります。そして、乾とタケミチは、九井が天竺に入るための人質としてボコボコにされてしまいますが九井が天竺へ入ると言い、どうにか助かります。

乾は、九井を助けようとするタケミチの姿が初代黒龍総長である佐野 真一郎の姿と重なり、タケミチに命を預け、タケミチには十一代目黒龍総長になってほしいと懇願します。初めは驚いていたタケミチでしたが、真一郎の作った黒龍を愛し、黒龍を存続させ続けたいという乾の思いや、それでも失敗してしまって自分を責めてしまうところを見て、何度もタイムリープして現代を変えようとしているタケミチには気持ちがよくわかり、十一代目黒龍総長になることを約束します。

そして、九井を連れ戻し、稀咲とイザナを倒して天竺をつぶすことを決意します。

著者
和久井 健
出版日

抗争前、最後の決起集会にて2月22日初代黒龍が誕生した日に天竺は動き出すと予想し、最終決戦に向かいます。

当日、佐野真一郎の墓前でタケミチが乾とともに十一代目黒龍総長になった挨拶をしているところ、イザナが現れます。さらにはマイキーとエマも現れて、マイキーからエマを連れて離れておくように言われます。

そこでエマと話しながら、ずっとマイキーのそばで一番理解し支えているのがエマであることを実感します。

そして、現代で一度もエマを目にしていないことに気がつきます。

その時、半間の運転するバイクに乗った稀咲が、すれ違いざまにバットでエマの頭部を殴打。マイキーが背負って病院に連れて行こうとしますが、背中に乗ったままエマは死んでしまいました。

エマの死により消沈したマイキーと死を受け入れられなかったドラケン。大切な人を失った人の気持ちがわかるタケミチは、もう現代が変えられないと実感してしまいますが、最悪の現代を変えるため、日向を笑顔にさせ続けるため稀咲と決着をつけに向かいます。

東京卍會の総長代理としてタケミチは皆の前で号令し、稀咲の思い通りにさせないために少なくなった戦力でも天竺と抗争することを決意するのでした。

著者
和久井 健
出版日

最終決戦の魁戦ではぺーやんが一撃で天竺四天王の班目を沈め、士気を上げ、ついに天竺400人対東京卍會50人の戦いが始まります。

稀咲までの道のりを開けようと東京卍會のメンバーが戦ってくれていたのですが、イザナによりぺーやんが止められ、千冬が望月と、アングリーと八戒は灰谷兄弟と、タケミチは幼馴染である鶴蝶と、そして乾は九井・ムーチョと対峙します。

天竺の幹部たちにより東京卍會は苦戦を強いられていきます。

著者
和久井 健
出版日

劣勢の東京卍會でしたが、泣いたアングリーにより、灰谷兄弟、望月、ムーチョが瞬殺されます。

そして怒り狂ったムーチョにより刺されそうになりますが鶴蝶が殴って制止。その後、アングリー、千冬、乾、八戒を一発で倒し、タケミチの前へと出ます。

天竺四天王最強の鶴蝶を前に、タケミチは全く手も足も出せません。しかし、何度ボロボロになっても立ち上がり続け、自分がいる限り東卍は負けないと死んでも負けられない覚悟を元に立ち向かい続けます。

すると、稀咲が銃を持ち、タケミチの目の前に立ちふさがります。死んでも負けられない理由がたくさんあるタケミチは、ただ一つ「諦めない」ということのみで稀咲を圧倒。気迫で飲みこんでいきます。稀咲から足に銃弾を受け、殴られて立てなくなるもアッくんに肩を借り立ち上がります。千冬、乾、八戒、ぺーやん、アングリーたちもタケミチと熱意を同じく立ち上がります。

そこで稀咲はの東京卍會と天竺の合併という提案をしてきますが、稀咲を殴り返すことで拒否します。その後イザナがタケミチと稀咲の間に入り、殴られ続けるも、また地上がります。「マイキーを守る」という意思を語った瞬間、奥からマイキー、ドラケン、日向が到着しました。

マイキーとドラケンは日向からタケミチのタイムリープの話を聞き、タケミチの必死な姿を見て立ち直ったのでした。

著者
和久井 健
出版日

マイキーとイザナの直接対決が始まり、最強と圧倒的な戦闘センスがぶつかり合う熾烈な戦いが繰り広げられます。

自分と同じように孤独にしたいイザナに対し、マイキーは「お前にはまだ俺がいて、俺にはまだお前がいる」と、イザナを救おうとします。しかし完全にキレてしまったイザナは拳銃を拾い上げ、マイキーに向けます。しかし鶴蝶がイザナの目の前に立ちはだかり銃を弾き落とします。もう天竺の負けであることを伝え説得するも、稀咲により鶴蝶は撃たれてしまいます。

稀咲はマイキーを使えなくなってしまったため、イザナを利用して計画を成功させるしかありませんでした。そのためには邪魔な鶴蝶を消す必要がありました。さらに鶴蝶を狙って銃撃するも、イザナが鶴蝶をかばいます。そして3発の銃弾を受け、倒れこんでしまいます。

その後イザナが死亡、鶴蝶が意識不明の重体となり、天竺の幹部たちが現場に残ることとなりました。

一番の宿敵である稀咲は半間に連れられバイクで逃げていってしまいますが、タケミチがドラケンのバイクの後ろに乗り追走。その後稀咲たちが転倒したところで二人が追い付きます。

著者
和久井 健
出版日

それでもなお逃走する稀咲を追走し、ついにタケミチと稀咲のタイマンの殴り合いにもつれ込みます。

タケミチは自分がタイムリーパーであることを明かし、稀咲はなぜこんなにも計画が止められてしまったのか納得します。そして稀咲が日向に好意を抱いているからこそ執着してしまっているのだとわかります。日向が恋をしたタケミチが「日本一の不良になる」といっていたことを聞きつけ、稀咲は10年間の計画を練って日本一の巨悪になろうとしていたのでした。

そして、日向が振り向かず、タケミチに渡すくらいなら殺してしまおうと、嫉妬に狂っていたのでした。

稀咲は怒り狂いながらタケミチに銃を向けますが、タケミチは拳銃を蹴りで払い落して奪い取り、逆に稀咲を射殺しようとします。そこに、マイキーと日向が駆け付けて一歩踏みとどまり、逃走する稀咲を追走します。執念深い稀咲の恨み節に対して引き留めるために対話を続けるタケミチ。「もう二度とお前を未来に帰すワケにはいかねぇんだよ!!!」とタケミチが発したことで稀咲の足が止まり、「オマエ…まだオレがタイムリーパーだと思ってんのか?」と発言します。違うのか?とタケミチが問いかけると、「オレは」と稀咲が口を開いた瞬間にトラックにひかれて死んでしまいます。

稀咲の死によって一連の戦いに終止符を打ち、数日後、タケミチは一命を取り留めた鶴蝶のお見舞いに向かい、エマの告別式にも参列。抗争の激しさとその余波が伝わります。

そして河原で千冬に対して今の気持ちを語ります。稀咲のやってきたことは間違っていたが、タイムリーパーではなくたった一度の人生で自分の計画を形にしていった人間に対して、もっと向き合いたかったと吐き出します。

数日後、タケミチはマイキーに一連の出来事を語った後、マイキーは東京卍會の解散を決意。集会で全メンバーに向けて発表した。

著者
和久井 健
出版日

解散後、タケミチ、マイキー、ドラケン、千冬、三ツ谷、ぺーやん、スマイリー、アングリー主要メンバーとのタイムカプセルを作成し、12年後の東京卍會結成日である6月19日にこのメンバーで集まることを約束しました。

そして、現代に帰るようマイキーに後押しされ、タケミチはタイムリープして現代に戻る決心をします。

現代に戻る前に日向へバレンタインデーのお返しを渡しに行きます。その時、日向が稀咲やエマが死んでしまったことを自分のせいなのではないかと思ってしまっていることがわかります。

日向の気持ちを受けてタケミチは、日向を幸せにし、安心させると伝え、12年後の結婚を約束して現代に帰りました。

著者
和久井 健
出版日

戻った現代では、パーちんの結婚式の真っ最中。

大人になった東京卍會のメンバーが勢ぞろいしていて、みんなが生きて幸せそうに笑っているところを見てタケミチは涙を流します。そして生きている直人とも出会い、現代を変えることができたと抱きしめて喜びます。

現代のそれぞれのメンバーと会っていたのですが、誰もマイキーと出会っていないことに気づきます。そして、テレビに「梵天」という集団が抗争をおこなっているというニュースが映ったときに、イザナのピアスと同じ模様の刺青が入った白髪の男がいたことを思い出しました。

タケミチはドラケンの元へ向かい、マイキーのことを聞き出します。12年前、最後にドラケンが会ったマイキーはもういままでのマイキーではなくなっていたようです。

そして、直人の調査により、テレビで見た白髪の男はマイキーであり、梵天のトップとなっていることがわかります。

12年間で変わってしまったマイキーを止めるべく、再度過去に戻ろうと直人と握手を交わします。しかし、過去には戻れなくなってしまっていました。直人はもう現代を変えたいという強い思いがなくなってしまっているので、タイムリープが発動しなくなっているのでした。

著者
和久井 健
出版日

6月19日、東京卍會メンバーはみんなでタイムカプセルを開けに行きました。

それぞれの思い出話に花を咲かせたり、ドラケンの手紙や不在のマイキーの手紙を読んだりして、今でもつながりがあると感じているのでした。

そんな中、タケミチはタイムカプセルの中にビデオテープが残されていることに気づきます。

再生してみると幼いころのマイキーや兄の真一郎、そしてエマが映り幸せそうな佐野家のホームビデを映像が流れます。その後場面が変わり、12年後のタケミチへ宛てたビデオメッセージが流れ始めます。

マイキーは自分の中に黒い衝動が渦巻いていて、それは自分では制御できなくなってしまうということを告白しました。そしてそれを押さえていたのは真一郎、エマ、そして場地でした。マイキーは12年後の自分が周囲を不幸にしていると確信していて、東京卍會と決別することを選び、タケミチにも絶対に自分に近寄らず、過去に戻って自分を救おうとも思わないでほしいと言葉を残していました。そして笑顔で「幸せになれ」と締めくくられていました。

それを見て、マイキーの願いなら、と言うとおりにしようと思ったタケミチでしたが、今までの記憶の中のマイキーはつらい時ほど笑っていたことを思い出します。エマとの結婚式を残り3日に控えているタイミングでしたがマイキーを探し出すために一虎が調べてくれた梵天のアジトであるお店を回り続けます。

結局手掛かりをつかめず梵天がたまり場にしていたというボウリング場で考えを巡らせていたところ、後ろから銃を突き付けられます。元東京卍會俉番隊副隊長の三途でした。そして銃を突き付けられている間、背後までマイキーが歩いてきました。

久しぶりの再会でタケミチは、マイキーがみんなを守ってくれていたから12年後の現代で幸せな姿が見れているということ、そして今度はタケミチがマイキーを救う番だと伝えた矢先、マイキーにより銃で撃たれてしまいます。

「ここで全部終わらせる」とマイキーはつぶやき、ボウリング場の屋上へ立ちます。そして笑顔を見せた後、そのまま飛び降りてしまいます。

しかし、その途中でタケミチがどうにかマイキーの腕をつかみました。

全てを一人で背負って、何もかもをあきらめて終わりにしようとしているマイキーに対して、タケミチは一度でいいから助けてくださいと言えと怒鳴り上げる。

そして二人で大粒の涙を流しながら、初めてマイキーが助けを求めてタケミチの手を掴んだ瞬間にタイムリープが起きて、再び過去に戻ってしまいます。

タイムリープ10回目(24巻~)の内容と注目ポイント【ネタバレ注意】

10回目のタイムリープは10年前の過去絵タイムリープし、高校生となった仲間たちと再会します。

ここから開幕する最終章がどのように進んでいき、タケミチはマイキーを救えるのか。

そして、マイキーを救うために変えた過去により現代はどのように変わっていくのか。

今後の展開も気になる作品です。

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