薬局に行くと応対してくれるのが薬剤師ですが、なるためにはどのような方法があるのでしょうか?仕事内容・年収・やりがい・資格を見ていきます。また、薬剤師について書かれた本を3冊ご紹介していきますのでぜひチェックしてみてください。
薬剤師の仕事内容を見ていきます。薬剤師は基本的に薬局に勤務して、調剤業務・服薬指導・薬歴管理をするのが仕事です。医師との連携も重要なところで、連携がきちんとできていなければ間違った薬を処方してしまいかねません。
医師との連携ができているなら、不備もなく調剤し患者さんへ服薬指導をおこないます。薬剤師として働いていくには、コミュニケーション能力は不可欠です。患者さんへきちんと服薬指導できなければ、服薬を間違えてしまうかもしれません。
この他にも薬剤師として勤務出来る仕事がありますのでご紹介します。
活躍できる場所は多くあるので、ステップアップを目指していける資格です。
次に、年収面ではどうなっているのでしょう?薬剤師の年収は勤務する職場によって違います。以下、それぞれの職場ごとの平均年収を比べてみましょう。
多いところで650万円ですが、役職に付けば年収はアップできます。また薬局によって給料が違うこともありますので、注意が必要です。
薬剤師になるためには、資格が必要です。しかし、その資格は薬科大学で6年間勉強してから受験資格を得ます。長い道のりですが、薬のスペシャリストとして関わっていくためには薬について多く学ぶ必要があるのでしょう。
薬剤師の資格は国家試験のなかでも最難関に属する資格です。幅広い知識・問題集を繰り返し解いていく、暗記の反復が必要になります。
また、薬剤師としてのやりがいはどのあたりにあるのでしょうか?
普段の業務だけではなく患者さんとのコミュニケーションが一番やりがいを感じる部分でしょう。上記で見てきた業務だけをしていれば、単調ですしモチベーションも上がりません。人と接したり、感謝されてこそやりがいを感じるものです。
薬剤師になる人には、どのような人が向いているのでしょう?まず、薬の調合という部分では適当に配分するわけにはいきません。正確に量を測って、薬を作る必要があります。このため性格的に几帳面な人が向いているでしょう。
薬にはそれぞれ効能があり、既存の薬についてはもちろんですが新薬の効能についても理解する必要があります。これは科学的な知識が必要になりますし、どのように調合すればこの効能が出るのかという理解力も必要です。このため、科学が好きな人は向いているでしょう。
また、難しいことを人に伝える際に簡単で誰にでも分かりやすく話せる能力もほしいところ。患者さんに薬の服薬指導をする時、わかりやすく説明できなければならないからです。
以上の適性がある人は、薬剤師に向いていると言えるかもしれません。
では次に本の紹介をしていきます。これらを読めば、さらに薬剤師について詳しく知ることができるでしょう。
医薬品業界は2014年に薬価と診療報酬が改定となり、2018年からは介護報酬と診療報酬の改定が行われています。目まぐるしく変わっていく医薬品業界を取り巻く状況で、医薬品業界は変化に対応していかなければなりません。
こちらの本では医薬品業界の現状(本出版時)、基本的な知識を解説しています。
- 著者
- 長尾 剛司
- 出版日
- 2014-06-05
製薬会社が創薬をしていく段階から、一連の流れを網羅しています。業界に携わっていなければ分からないことも、この本があれば全体像を掴むことができるでしょう。実際に現場で働いている人にもインタビューしたものが掲載されていますので、現場の雰囲気を想像することができます。
医薬品業界が今後どうなっていくのか、というのは業界に関係する人にとっては気になる部分です。法令や医薬品業界の再編など、刻々と変化する業界を先取りして考察している必読の1冊になります。
薬剤師の仕事は、本来どのような仕事をするために生まれたのか?全ての薬剤師が、医薬品業界で疑問を持たずに仕事をしているということは、ある意味、危険なことです。特に副作用に関しては、全ての薬剤師が考える必要があります。
こちらの本では、上記に挙げたアンチテーゼが具体的に書かれているので、薬剤師の方は読むべき本でしょう。
- 著者
- 菅野 彊
- 出版日
- 2013-09-20
薬には効能とともに副作用があります。薬局から出される薬の効能を書いた文章には、効能ととともに副作用についても書かれており、良い面と悪い面が掲載されているのです。副作用とは、薬を服用することによって表れる治療の目的に沿わない効能になります。
薬を調剤する際、分量を間違えると危険だということは、副作用の存在によって裏付けられているということです。副作用の特徴、薬特有の毒性など薬剤師としてぜひ知っておきたい内容が本書には多く含まれています。副作用についてもう一度考える機会になる1冊です。
医療は日々進歩しており、昔は治療できなかった病気が治療できるようになり、人の寿命は延び続けています。良い面ばかりが強調されていますが、同時に問題点も生まれているのです。特にいま超高齢化社会を迎えてきていますが、人口は減少していくのに医療費がますます増えていく悪循環に陥っています。
医療での問題、将来を見据えた課題が浮き彫りになっている本です。
- 著者
- 狭間 研至
- 出版日
- 2014-07-18
これからの超高齢化社会で、薬剤師はどのような対応が求められるのか?1人1人の薬剤師の意識が変わっていかなければ、これから先の社会は行き詰まっていくでしょう。病院で診察を受けて、治療を受けた患者さんが最後に訪れる医療機関は薬局です。
薬を調剤して、そこで仕事が終わるわけではありません。そこから患者さんごとに、服薬によって症状がどのように改善しているのかリサーチし、対応していく必要があります。地域医療とは?という観点から薬剤師のあり方が問われてくるということを、詳細にまとめている1冊です。
薬剤師についてここまで見てきましたが、いかがだったでしょうか?薬剤師の仕事を考える機会になるオススメの3冊、ぜひ読んでみてください。