【第20回】つぶやきシローのつぶやき読書/わがままだよね、考え物だよ。

【第20回】つぶやきシローのつぶやき読書/わがままだよね、考え物だよ。

更新:2021.11.29

小説家としてもデビューをしているつぶやきシロー。しかしどうやら、読書に対してはかなりの抵抗があるらしい。彼に「おもしろい本と出会って読書の楽しさを知ってほしい」と考えたホンシェルジュ編集部は、半強制的に何冊かの本を渡しました。さて、つぶやきシローは何を思うのか。包み隠さず感想をつぶやいてもらう連載です。 第20回は、とある力を鍛えるためのノウハウが書いてある本を読んでもらいました。

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考えすぎると何を考えていたのかわからなくなる時あるね

また暑くなったね。長い!暑いの長いな。いつまで暑くしたいのかな。先週ちょっと涼しい感じ出してたけどね。ああいう時って、いつもの調子で部屋でクーラーかけてて、ふと外に出ると、外の方が涼しいじゃんって時あるよね。クーラーつけていた自分が馬鹿みたいなね。

やっぱ冒頭は、こうやって天気の話から入るのもいいね、自然で。人と会っても「いや~今日はいい天気だね~」なんてやり取りから入るのって、そういうことなんだね。何のストレスもなくスムーズにコミュニケーション取れるもんね。

でも、それ以上会話が出てこない時あるよね。挨拶まではいいけど、そのあとは先に考えとかないとね。毎日話しているとしゃべることはあるのに、しばらくぶりだと、しゃべることがたくさんたまっていると思いきや、逆でお互いギクシャクして何を話していいか、全然会話が続かないもんだよね。不思議だね。

お年寄りは、こんな些細なことで会話がかみ合わなくなって、だんだん疎遠になって、さらに会うのが億劫になり、孤独になっていくんだろうな。なんか、考えさせられるな。

この「考えさせられる」、テレビ見ていると、今の介護問題とか教育問題のVTR後に、「見ていて考えさせられました」ってコメントを言う人多いよね。すごく都合のいい言葉だよね。本当は考えてないんじゃないかって思う。考えさせられましたってVTRが流れている間だけでしょ? そんな真剣に考えてないのに、気安く「考えさせられた」なんて言わないでほしいよね。

タイトル「東大物理学者が教える「考える力」の鍛え方」

著者
上田 正仁
出版日
2017-03-03

いや~考えさせられたね。頭のいい先生がわかりやすい言葉で書いています。考える能力と頭の良さは違うんだね。勉強のできる人が、考える力も優れていると思っていたけどね。知識は土台にはなるけど、そこから先は「諦めない人間力」なんだって。

人は常に複数の選択肢から選ぶという生活、つまり常に考えてる生き物だと思うから、わざわざ考える力を本を読んで鍛えなくていいのではないかなと思ってすぐ頭をよぎったのが、スマホの存在だね。

僕なんかでも、打合せや会議をするんだけど、本題と違う横道に会話がそれたり、でもその会話から面白いことが生まれたりするのね。だから会議中のくだらない無駄話も捨てるところないというか、むしろ大歓迎で、話が違う方向に展開すればするほどワクワクしちゃうんだけどね。

あ、なんでスマホが頭をよぎったかというと、例えばちょっと前の話題だけど、会議中に「カーリング女子のもぐもぐタイムって、何食べてるんだろうね?」って話になったら、そばにいた若い子がスマホいじり出して「赤いサイロというチーズケーキです」。いやいや、すぐ調べて答え出すなよ! こんなの試合中に食べてたりしてとか、いろいろ考えることが大事なのにね。今はすぐ調べられるから便利だけども、考える前に答えがわかっちゃうから、考える力は弱くなっていってるんじゃないかと思ったわけよ。人間楽な方に行きたがるじゃん。でも「これって何かな~?」って発信したのに誰も調べようとしないと、誰か調べろよ! って思うんだよね。わがままだよね、考え物だよ。

考える力をつけるには、問題の見つけ方を身に着けるべきなんだって。上司からの指示待ちじゃダメなんだね。自分から取り組むべき課題や問題点を見つけて行動しないと。言われたとおりにやって受験戦争に勝ってきた子が陥りやすいね。

日ごろから疑問を大切にする習慣をつけること。人を見たら泥棒と思えってことかな? 疑問を疑問のまま終わらせちゃうよね、疑問に思ってもすぐ忘れちゃう。どうせたいした理由はないんだろうって勝手に判断しちゃうんだよね。でもそのたいした理由じゃないことを考えるのも考える力を養う上で重要なのかもしれないね。

考える力をつけるためには、メモを取るんだって。 これがめんどくさいんだよね。僕なんか、あるあるネタやっているから、常にネタ帳とか持ち歩いてるんでしょ? って聞かれるけど、まー持たないね。普段道歩いててメモったことなんか一度もない。だってそこまで仕事モードでいられる? 何かあったのに忘れたら、そのレベルのことなんだなって思うようにしているね。もし小さいノートにメモっていて、そのノートを誰かに見られた時の事を考えたら、いろんなパターンで考えたら、そっちの方が考える力がつくと思う。

諦めずに最後まで考え続けろというけど、逃げちゃうよね。飽きっぽいからすぐ違うこと考えちゃう。楽しい事の方がいいもんね。こむずかしいこと考えてるよりもココイチのカレーのトッピングを考えてたほうが楽しいもんね。因みにお気に入りはチーズ納豆カレー。 あれもこれもって考えるんだけど、結局いつものなんだな~。人間だもの。

この本「考える力」は、読んで終わった~じゃないね。読み終わってから考えないと意味がないね。
で、いざ考えようと意識すると何も考えるものが無かったりするんだよね。そういう時は、ロダンの「考える人」が何を考えているのかを考えよう!
実は、地獄に落ちる人を見ているだけで、「考える人」じゃなくて「見ている人」なんだってって、すぐ調べないで考えよう!



連載第1回を読みたい方はコチラ。

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この記事が含まれる特集

  • つぶやき読書

    お笑い芸人のつぶやきシローさん。小説家としてもデビューをしています。しかし、「本を1冊読むのに数ヶ月かかることもある」など、読書に対してかなりの抵抗があるらしい。「おもしろい本と出会って読書の楽しさを知ってほしい」と考えたホンシェルジュ編集部は、半強制的に何冊かの本を渡しました。さて、つぶやきシローは何を思うのか。包み隠さず感想をつぶやいてもらう連載です。隔週金曜日更新!

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