中学生や高校生たちが、強靭的なテニスをするスポーツ漫画です。主人公・越前リョーマを筆頭に、様々なテニスプレイヤーが登場し、多くの読者の心を掴んできました。『テニスの王子様』の続編にあたる『新・テニスの王子様』は、日本から世界という舞台に進化して、様々な試合が繰りひろげられます。 前作でも、試合中に相手の技で血まみれになるという展開が話題になったりと、強さがインフレを起こしていましたが、本作はさらにパワーアップしています。そんな『新・テニスの王子様』の多彩な技を紹介していきます。ネタバレも含まれますので、未読の方はご注意ください。
前作『テニスの王子様』の続編に当たる本作。全国大会が終わった後の話が描かれ、前作と変わらず越前リョーマを主人公にしています。
U-17選抜と呼ばれる高校日本代表候補がいる強化合宿に、全国大会で活躍した中学生の選抜メンバーが参加することに。すでに中学生レベルを超えているリョーマたち選抜選手ですが、上には上がいることをこの合宿で思い知らされます。
厳しいコーチや監督のもと、さらなる力を身に着けるために、過酷な練習に励む選手たち。時には負け犬の烙印を押されたり、山で鷹に追われたり……サバイバル生活をしながら、高みを目指していきます。試合に負けても、何度でも這い上がっていく様子が描かれます。
新たなライバルとなる高校生など、新キャラクターが増え、旧シーズンに比べると登場キャラクターは、倍くらいに増えました。しかし、中学テニス部の監督や、選抜に選ばれなかったキャラクターなどはあまり登場していません。
新キャラクターも増え、気になるのは「どんな技がくり広げられるのか」。ランキングとともに紹介していきます。
- 著者
- 許斐 剛
- 出版日
- 2009-08-04
- 著者
- 許斐 剛
- 出版日
- 2010-01-04
新シーズンとはいえ、旧シーズンからのファンも存分に楽しめるようになっています。イケメンキャラクターが多く、女性ファンが多数いる『テニスの王子様』では、本作で登場する新たなキャラクターに夢中になってしまう人が出てくることでしょう。
今までは中学生がメインでしたが、本作からは高校生キャラが多数登場します。中には、世界レベルの選手たちもいて、「格闘テニス」と呼ばれるくらい豪快なプレイも、見逃せません。
テニスの強豪国として有名な、ドイツやフランスなどの海外選手も登場するので、プレイスタイルは幅広くなり、もはやテニスと呼べるかどうかさえ怪しい必殺技が、読者を飽きさせないでしょう。
そして本作ならではの魅力はといえば、前作では敵対していたライバル校が、本作では味方になること。
学校に関係なくダブルスを組んだり、敵校であった選手たちが今度は仲間として、ともに汗を流して練習する姿も魅力の一つと言えます。前作では諦めていた、自分の推しキャラ同士がまさかの共演……なんてこともあるかもしれません。
さらに、青春学園や氷帝学園、立海大附属中学校の卒業生がいたりと、メインキャラクターの過去話も盛り込まれ、今まで知らなった彼らの魅力を知ることもできる、魅力盛りだくさんの内容となっています。
リョーマや手塚、跡部、幸村、白石など昔から人気が高く、テニスの技術力も優れているキャラクターはもちろんのこと、旧シーズンではあまり出番がなかった、財前やクラウザーなども頻繁に登場します。
また合宿の場面では、テニスをしているとき以外の姿を見ることもできるので、旧シーズン以上に期待できることでしょう。毎回予想外な展開に驚かされますが、このドキドキもまた本作を楽しむ要素の一つになっています。
- 著者
- 許斐 剛
- 出版日
- 2011-03-04
跡部景吾は、東京にあるお金持ち学校・氷帝学園に多額の寄付をしている、跡部財閥の御曹司。入学早々に部長を務め、200名いるテニス部の頂点に立つというカリスマ性を見せている中、決しておごらず、自分にも周りにも厳しい性格をしています。
ナルシストのような発言をたびたびする彼ですが、努力を惜しまず、また自分の努力以上に、自身を過信することはないのです。自身の身体能力では、体格に恵まれた世界のプレイヤーに勝つことはできないと悟った彼は、眼力(インサイト)を鍛え、相手の弱点を見ることができるように進化したりなど、勝つための努力を惜しみません。
しかし、高校生である入江奏多との試合では、彼の眼力が通用しませんでした。
そこで跡部は眼力をさらに強化し、弱点だけでなく相手の骨のきしみまで透視できるようになります。これぞ、名付けて「跡部王国(あとべキングダム)」です。この技の前では、どんな相手も跡部の目にはスケルトンで見え、骨格の動きから次はどのような行動をするのかまで、見抜くことができるようになりました。
- 著者
- 許斐 剛
- 出版日
- 2012-11-02
丸井ブン太は、神奈川にある立海大附属中学校の三年生で、赤い髪とグリーンアップル味のガムを噛んでいることがトレードマーク。
ボールをコントロールする能力に優れており、ダブルスを得意としています。ボールがテニスネットの上を渡り、転がるように相手のコートに落ちる「妙義・綱渡り」や、ネットのポールにボールを当て、相手のコートに落とす「鉄柱当て」などの技を巧みに使い、ボレーヤーとして活躍してきました。
高校生とのダブルス戦では、比嘉中の木手永四郎とダブルスを組みます。その試合途中で木手の裏切りにあってしまったブン太は「ワンダーキャッスル」を編み出します。これはボレーヤーならではの技であり、ネット際で全てのボールを食い止める鉄壁さを誇ります。
ただロブには対応できないため、ダブルスならではの技ともいえるでしょう。
こちらの戦いが描かれている場面は、試合にも注目してほしいものの、もう1つ注目ポイントがあります。それは、スポーツ漫画なのにミステリー展開になっているという点です。テニス以外でも、試合を盛り上げる展開が待っているのが、「テニスの王子様」シリーズの魅力です。
気になった方はぜひ本編にてご確認ください。
- 著者
- 許斐 剛
- 出版日
- 2013-04-04
高校生の遠野篤京は、U-17選抜チームのなかでも、海外遠征組でありナンバー8のバッジを持つ選手です。プレイスタイルはとても荒々しく、相手の体に平然とボールをぶつけ、再起不能にしてしまうほどであり、「コート上の処刑人」という異名も持ちます。
「処刑法」は、そんな遠野の得意技であり、全部で13種類あります。丸井・木手ペアとダブルスをした際にはじめて登場しました。詳細な名称は、「切腹」「銃殺」「生き埋め」「苦痛の梨」「コロンビア・ネクタイ」「セメント靴」「ファラリスの雄牛」「ウィッカーマン」「松の木折り」「聖アンデレの十字架」「鉄の処女」「電気椅子」「ギロチン」です。
13種の技を全て受けると、全身が麻痺して動けなくなってしまうという最強な技でもあります。実際に世界大会で遠野は処刑法13種を相手にかけ、見事相手を麻痺させて動けなくし、逆転勝利を掴みました。
これらの名称は、技を受けた後の姿と拷問姿を掛け合わせた名称になっています。拷問とテニスがコラボレーションするなど、誰が想像できたでしょうか。さすがとしか言いようがありません。そしてそんな技名に合わせて、遠野はサイコパスと思われても仕方ないような挙動をみせます。ぜひそちらにも注目してみてください。
- 著者
- 許斐 剛
- 出版日
- 2013-09-04
相手の動きを麻痺させて封じる「処刑法」より最強な技とは一体……という感想もあるかと思いますが、第7位は、神奈川の立海大附属中学校の副部長・真田弦一郎です。
真面目で規律にうるさく、負けるとチームに容赦ない鉄槌を下す厳格な男です。その苛烈な態度や全国有数の実力のために「皇帝」という二つ名で呼び表されることも。「風林火陰山雷(ふうりんかいんざんらい)」などを用いて王者立海を部長・幸村が不在の間も必死に支えてきました。
しかし、そんな彼の前にも高校生は強大な相手として立ちはだかります。阿久津とダブルスを組んで大曲らと試合をしていた時、大曲の二刀流に手も足も出なくなっていたところで、真田が「黒色のオーラ」を放ちました。
これは打球を飛ばした後にもう一度ラケットを振ることによって、真田のまがまがしい黒い気の力で打球の軌道を一回変化させるのです。これにより大曲を翻弄させることに成功。のちに、この技をさらに進化させ、二回軌道を変化させる「ダブルクラッチ」を使えるようになりました。
- 著者
- ["許斐 剛"]
- 出版日
徳川カズヤは、U-17選抜チームのなかでも海外遠征組の次点である2軍の1番コートに君臨する男です。海外からやってきた徳川は平等院にやられるも、鬼や入江からの期待に応え、もう一度彼を倒すため、鍛錬に励んできました。
そんな宿敵でもある平等院とのシングルスの試合で、徳川は「ブラックホール」を繰り出します。これは空中でラケットを振ることで空間を削り取り、どんなボールの動きも止めてしまうという技です。
これは強靭な筋肉と柔軟な筋肉、どちらもあることでなせる技であり、長時間の使用はテニス生命を縮めてしまう恐れもあります。そのため30分間という制限付きで使用されています。
- 著者
- 許斐 剛
- 出版日
- 2015-07-03
不二周助は、青春学園の天才と言われている3年生です。いつも目を細めている彼ですが、開眼した時は本気の証でもあると言われています。何事にも執着しないため、同じく青学の手塚のみを目標としてきましたが、世界大会に出ることになり、不二の中での考え方が変わるのです。
今まではトリプルカウンターと呼ばれる「つばめ返し」「羆落とし」「白鯨」などの守り技を得意としてきましたが、「葵吹雪」は不二にとっての初の攻め技となります。相手のスマッシュをスマッシュで返すという「風の攻撃技(クリティカルウインド)」の一つにあたります。
- 著者
- 許斐 剛
- 出版日
- 2016-02-04
立海大附属中学校の部長である幸村精市は、難病を患い、テニスが出来ない体になりながらも過酷なリハビリを終え、見事王者の座に返り咲きます。神の子とも呼ばれ、幸村とテニスをしていると五感を奪われるイップスの状態に陥ってしまうのです。
そんな幸村と徳川でダブルスを組み、世界を相手に戦っていた時でした。幸村の「五感剥奪」が通用せず、自身が五感を奪われたりと、ピンチに陥った時です。
徳川がもつ、先の動きを予測する「予感」という技と、幸村の「五感剥奪」が能力共鳴して「第六感」が生まれたのです。それにより一瞬先の未来が見えるという、「予感」をさらに上回る能力を得ることになりました。
ダブルスでゴールデンペアがくり広げる「同調」も合わさったことで生まれたこの技を、彼ら以外が使用するのは困難なことでしょう。
- 著者
- 許斐 剛
- 出版日
- 2017-08-04
「跡部王国」などでさらなる進化を得た氷帝の跡部景吾ですが、世界と戦うことで再び壁とぶつかります。まだU-17W杯のプレ試合にてドイツと対戦した時でした。かつて争った入江とダブルスを組みますが、跡部のライバルでもある手塚との試合で、彼は手も足も出ずにストレートで負けてしまいます。
入江は本気を出さず、跡部を鍛えたい一心だったようで、そこで跡部はかつてイギリスで暮らしていた時の仲間と再び出会います。この出会いから跡部は新たな技を生み出しました。これが「氷の皇帝」です。
この技は、ボールを打つことで周囲に波紋状の衝撃波を飛ばします。その影響たるや、乾のメガネ然り、会場の照明もろともガラス類は全て割れてしまうほどの威力があります。
幼い頃からテニスをしてきて、中学一年生ながらも青春学園を全国制覇に導いた越前リョーマは、負けん気が強く、強敵の技を次々と吸収していく少年です。幸村との戦いでは「天衣無縫の極み」まで達し、テニス界のスーパールーキーとして各校の強者から一目置かれています。
「光る打球」ははじめ、高校生の平等院鳳凰が使用していたもの。リョーマが徳川と練習しているところに、平等院はリョーマめがけて「光る打球」を打ち込み、徳川がかばって打球を腹に受けてしまうという出来事がありました。これによりリョーマは、兄と名乗る越前リョーガにこの技の取得方法を聞き出します。
- 著者
- ["許斐 剛"]
- 出版日
ガットを十字に二本だけ張った状態でボールを打つ練習の末、リョーガのおかげで見事、「光る打球」の会得に成功します。この技を実践で披露したのは、世界大会が始まり、リョーマがアメリカ代表選手から日本代表選手として戻ってきたはじめの試合です。
ボールに全てのパワーを凝縮して繰り出すこの技は、体に当たれば内臓が破裂し兼ねない威力を持ち、相手のラケットを貫通して壁にボールがのめり込んでしまうほど。
リョーマについては<越前リョーマのすべてをまとめた!登場秘話から新テニの戦績まで>の記事で詳しく紹介しています。気になる方はぜひご覧ください。
オジュワール・ドロンはU-17W杯のフランス代表選手です。フランスは現日本代表のデュークがかつて滞在していたチームでもあり、テニス大国であるドイツやスイス、スペインと並び「ビッグ4」と称されています。
自らをおじゃ~~ると名乗るオジュワールは日本が大好きで、忍者のような頭巾をかぶり、さらに刀も背負っています。日本語の「粉骨砕身」を「粉尻砕身」と間違え、真田に直されたことから真田をオシショーサマと呼んでいます。
- 著者
- 許斐 剛
- 出版日
- 2019-05-02
そんな彼は決勝トーナメントで日本と対戦した際に、忍術のような技をいくつもくり広げています。「網増々の術」もその内のひとつ。この技は、コートの左右に実際よりも高いネットを広げることで、普段より高いネットであることを相手に意識させ、相手のボールをアウトへと誘う目的があります。
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