パニック小説おすすめ6選!海洋、航空、ウイルスパンデミックの恐怖が迫る!

更新:2019.7.18

海や空で起きる事故、ウィルスによるパンデミックなど、危機的状況にハラハラドキドキが止まらないパニック小説を紹介します。怖いのに、結末が知りたくなるものばかり。一気読み必至の作品を集めました。

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国がなくなる!ベストセラーのおすすめパニック小説『日本沈没』

 

舞台の舞台は、197X年の日本。小笠原諸島の小島のひとつが、一晩で海底に沈んでしまうという出来事が発生しました。現地調査に赴いた物理学者の田所雄介は、海底に奇妙な亀裂を発見します。

さらに、タイミングを合わせるかのように、伊豆半島では地震が、天城山では噴火が起こります。

内閣は懇談会を開いて有識者の意見を集めることにし、その場に呼ばれた田所は「日本がなくなる」可能性を告知。周りの学者たちは失笑するのみでしたが、しかしこの時すでに、日本列島は消滅への道を歩んでいたのでした。

著者
小松 左京
出版日
2005-12-06

 

1973年に刊行された小松左京のベストセラー作品。なんと執筆期間に9年を費したそうです。

地震などの天災のイメージが先行していますが、本書のテーマは「住む場所を失い放浪することになった日本人がどのような行動をとるか」というもの。ある日無名の島が海底に沈んだことをきっかけに、日本人は「国がなくなる」恐怖に怯えることになるのです。

政府は海外への避難を呼びかけますが、国民のなかには国と運命をともにすることを選択する人も。日本が沈むという科学上の理論はもちろん、着々と進行していく小さな違和感のなかの日常、「日本人」としての民族性など、多方面から悲劇を描いています。

まだ阪神淡路大震災や東日本大震災が起こる前に書かれた小説ですが、驚くほどのリアリティで、読者の感覚を刺激してくるパニック小説です。

人間の心理を巧みに描いたパンデミック小説『夏の災厄』

 

ある夏の日、埼玉県で突如として奇病が発生しました。20年ほど前に姿を消したはずの「日本脳炎」のようなのですが、ウィルスは従来のものとは異なる新型です。

保健センターは応急処置に追われ、行政の対応は後手後手に……。致死率の高さや、一命をとりとめても重篤な後遺症が残るという恐怖に、人々は怯えます。

著者
篠田 節子
出版日
2015-02-25

 

1995年に刊行された篠田節子の作品です。「直木賞」の候補にもなりました。

蚊を通じて人から人へと病が移る、新型日本脳炎のパンデミックミステリーです。病気の謎そのものよりも、このような状況に陥った時に人々がとる行動を主に描いています。行政は責任の所在をなすりつけあい、市民も自分勝手な行動をとるのです。その間も刻一刻とパンデミックは進行し、読者をパニックに陥れます。

現代社会の構造の危うさや人間の弱さをリアルに描いた、おすすめの一冊です。

絶体絶命のフライトパニック小説『超音速漂流』

 

宇宙空間にほど近い高度を飛行する、超音速の旅客機「ストラトン」。多くの乗客を乗せ、サンフランシスコから東京へと向かっていました。しかし、同じ領域で新型ミサイルのテストをしていたアメリカ海軍が、目標とするはずのダミー機と誤り、ストラトンめがけて発射。ミサイルはそのまま、ストラトンを貫通しました。

機体に大穴があき、シートベルトをしていない人は次々と外へ。機長をはじめとするほとんどの乗客は死亡。そのほかの人も、酸欠によって脳が破損されて凶暴化します。生存者のなかに飛行機の操縦ができる者がいて必死に生還を目指すのですが……地上では事故を隠蔽するために、ストラトンごと撃ち落としてしまおうという計画が進んでいました。

著者
["ネルソン デミル", "トマス ブロック"]
出版日
2001-12-07

 

1998年に刊行された作品。アメリカ出身の作家・デミル・ネルソンと、パイロット経験もある小説家トマス・ブロックの共作です。

上空の飛行機が舞台という逃げ場のないフライトパニック。酸欠はもちろん、脳を損傷した人々が暴徒化し、主人公たちには次から次へと試練が襲い掛かります。必死に生還への糸口を探るなか、読者は彼らの気付かないところで動く海軍の計画を知り、ハラハラドキドキが止まりません。

最上級のエンタメパニック小説、結末を確かめてみてください。

連鎖する群像劇がおもしろいパニック小説『ドミノ』

 

27人と1匹という登場人物全員が主人公。物語の舞台は東京駅です。

保険会社の従業員、オーディションを受けに行く子役、ミステリー同好会の大学生……何の接点もない彼らですが、共通して「どらや」の紙袋を手にしています。

時を同じくして、東京駅に仕掛けられた時限爆弾を警察官が探しています。もちろんその爆弾も「どらや」の紙袋に入っていて……。

著者
恩田 陸
出版日
2004-01-01

 

2001年に刊行された恩田陸の作品です。大勢のキャラクターが登場する群像劇で、コロコロと場面を切り変えながら独立した物語が展開。しかしそれらが思わぬところで「ドミノ倒し」のように繋がっていき、止まらないのです。

ポイントは、全員が同じ紙袋を手にしているため、中身が変わってもすぐに気付くことができない点。お土産のお菓子だろうが、仕事で使う道具であろうが、時限爆弾であろうがわからない状況は、まさにカオスです。

テンポよくストーリーが展開されて読みやすく、初心者にもおすすめのパニック小説。ぜひ一気読みしてみてください。

未知の生物が迫りくる恐怖を描いたパニック小説『海の底』

 

桜祭りのために内部が一般開放されていた横須賀米軍基地。そこに突然、巨大生物の大群が押し寄せ、人々を襲います。

海上自衛隊の夏木大和と冬原春臣は、逃げ遅れた子どもたちとともに潜水艦「きりしお」に乗り込み、巨大生物から逃れるため籠城を決断。しかし潜水艦の停泊場所が米軍基地内であったこと、湾内を巨大生物が埋め尽くしていたことから、早期の救助は望めません。

巨大生物は市街への襲撃を始め、さらに「きりしお」の内部でも子どもたちの間に不穏な空気が漂いはじめていました。

著者
有川 浩
出版日
2009-04-25

 

2005年に刊行された有川浩の作品。『塩の街』『空の中』とともに「自衛隊三部作」と呼ばれています。

突然現れて人々を襲う巨大生物は、新種の甲殻類のような外見をしていて、作中では「レガリス」と呼ばれています。環境への適応能力が高く、「女王」を中心に行動。学習能力も持ち合わせ、人々は手も足も出ません。潜水艦「きりしお」に避難した人々も、助けを待つしかないのです。

密室の「きりしお」に閉じ込められる恐怖と、海の底から現れる正体不明の生物への対処法がわからない恐怖はまさにパニック。そこにグッとくる人間模様も絡みあい、物語に深みを与えています。ラストにかけて大団円へと向かうさまは、さすが恩田陸といったところ。最後までお楽しみください。

世界的パンデミックを描いたおすすめパニック小説『首都感染』

 

20XX年の中国では、サッカーのワールドカップが開催され、おおいに盛り上がっていました。

ところが、雲南省で新型のインフルエンザが発見。これまでの抗インフルエンザ薬やタミフルなどは効果がなく、発症すれば致死率が50%を超えるという危険なウィルスです。

中国はワールドカップを成功させるため、感染症を封じ込める計画を極秘に進めます。

著者
高嶋 哲夫
出版日
2013-11-15

 

2010年に刊行された高嶋哲夫の作品です。中国国内の封じ込め政策は失敗し、ウィルスは世界規模で蔓延していきます。総理大臣の息子で、感染症に詳しい優司は、日本国内への感染を阻止すべきだと父に交渉するのですが……。

ウィルスの拡散を防ぐためには、人の移動を阻止するしかありません。日本は空港や港を閉鎖し、感染者が確認された東京も封鎖することなりました。しかしマスコミは非難の声をあげ、国民たちもその情報に踊らされていきます。

近未来が舞台なので、実際にパンデミックが起こった時のことを現実味をもって考えさせられる作品。パンデミックものを読みたい人におすすめのパニック小説です。

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