本ページでは、ワンピースにおける「コビー」の成長、活躍をご紹介します。ワンピース1巻から登場し、海賊であるルフィと対比するように、海軍としての成長が描かれるコビー。ストーリーの重要な場面で大きな活躍をすることもあるため、読者からの人気が高いキャラクターの1人です。コビーの今後についても考察していくので、ぜひご覧ください。
まずはじめに、コビーの基本情報をまとめてみます。
コビーは「ワンピース」1巻の第2話から登場するキャラクターです。初登場時は気弱な少年という印象でしたが、後に海軍に入隊し、著しい成長を遂げています。
主人公のルフィが海賊として成長していく過程を追うように、コビーの海軍としての成長も細かに描かれており、「ワンピース」の物語における裏主人公ともいえる活躍を見せています。戦闘力に加えて将来性も期待できるような描写もあるため、今後の活躍に注目したい人物です。
この記事では、そんなコビーの活躍や秘密について迫っていきたいと思います!
コビーは初登場時、アルビダ海賊団の雑用として、ルフィと出会いました。釣り船と間違えてアルビダの海賊船にうっかり乗船してしまったことから、ここの一員になったそうです。船長アルビダやその手下達にいいように扱われる日々を2年間過ごしていました。
そんなときにルフィに出会ったのです。彼はコビーの「海軍に入りたい」という強い想いを受け取ってアルビダを倒しました。
アルビダ海賊団から抜けた後、コビーは海軍に入隊するため、ルフィとともに海軍基地に向かいました。そこで基地を悪徳に支配する「斧手のモーガン」と出会いますが、これもルフィが倒します。
しかし、いざ入団できるかと思われた時、海賊であるルフィと付き合っていたために、海軍の隊員からは疑いの目で見られてしまいます。
それを察したルフィは、わざと自分を殴るようにコビーをけしかけ、彼が海軍側の人間だということを示しました。そしてコビーは、ルフィの優しさに感謝を感じつつ、海軍支部中佐に対し「ぼくは海軍将校になる男です!」と声高らかに宣言し、無事海軍に入隊することとなったのです。
コビーの初登場エピソードは「ワンピース」1巻に描かれています!
- 著者
- 尾田 栄一郎
- 出版日
- 1997-12-24
コビーはその後、モーガンの息子であるヘルメッポとともに海軍第153支部で雑用として働いていました。そこでモーガンの護送に訪れた海軍本部中将ガープと出会います。
ガープとの関係が動いたのは、モーガンが脱走を企てたとき。ガープは、あろうことか自分の息子を人質にとり、逃げました。その後モーガンは捕らえられ、ヘルメッポも助けられますが、コビーは自分のふがいなさに涙。そしてガープに、不甲斐ないと謝罪するのでした。
そこで自分の弱さと戦う様子を見込まれ、コビーはヘルメッポとともにガープの弟子として、海軍本部に移動することになります。コビーにとってヘルメッポはかつて敵でしたが、ガープのもとでともに修業に励む過程で良き相棒のような関係となっていき。
これらの一連の様子は「ワンピース」10巻~14巻の扉絵で描かれています!
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- 著者
- 尾田 栄一郎
- 出版日
- 1999-10-04
「ワンピース」45巻にて、コビーはガープやヘルメッポとともにウォーターセブンにて再登場し、ルフィ、ゾロと久々の再会を果たしました。このとき、ルフィも初見では気づかないほどに容姿が変貌しています。
元々は小柄で丸い体型でしたが、額に傷をつくり、身長も大きく伸びてたくましい肉体に。過酷な訓練を重ねてきたであろうことが想像できます。また階級も雑用から海軍本部曹長に進級しています。
ちなみにこのとき同期のヘルメッポは海軍本部軍曹なので、コビーのほうが1つ階級が上です。初期のころは「海軍将校になる」と発言していましたが、このときコビーはルフィに対して「海軍大将の座に就く」と言い放ちました。
時を経て、海賊と海軍という完全に敵同士の関係が確立されましたが、ルフィには過去の恩義や友情を大きく感じているようです。しかし海軍という立場上、いずれはルフィをも捕まえるという意思も見せています。
- 著者
- 尾田 栄一郎
- 出版日
コビーはマリンフォードで勃発した海軍本部と白ひげ海賊団との頂上戦争にも曹長として参戦しました。そこで友であるルフィとも戦いましたが一発で倒されてしまいました。
白ひげ、エースが死亡してもなお、激化する戦争の中で、コビーは多くの声(命)が消えていくことに苦悩します。後にわかることですが、これは彼が見聞色の覇気に覚醒しかけていることを意味していました。
そこで、特に海賊たちを徹底的に殲滅しようと奮闘する海軍本部「赤犬」に対し、「もうやめましょう!命がもったいない!」と言い放ちます。
激怒する赤犬はコビーに鉄槌を下そうとしますが、寸前のところでシャンクスがいきなり現れ、それを止めます。シャンクスは「よくやった若い海兵 お前が命を懸けて生み出した“勇気ある数秒”は良くか悪くか たった今世界の運命を大きく変えた」 と言います。
まだ力もなく名も売れていない海兵であったコビーですが、四皇シャンクスからこのような賞賛の言葉を与えられていることから、将来性が感じられます。
コビーの勇姿は「ワンピース」59巻に描かれています!
- 著者
- 尾田 栄一郎
- 出版日
- 2010-08-04
「ワンピース」90巻、世界会議(レヴェリー)の場では、よりたくましい姿を見せたコビー。ストーリーに登場するたびに階級を上げており、彼の努力と才能が伺えます。
このときはドレスローザとプロテンスの王族たちの護衛を任されていました。王族たちを狙う魚雷を蹴りで跳ね返す実力を見せています。
ここでキュロスというキャラの発言から、コビーがロッキーポート事件の英雄と呼ばれていることが明らかになります。ロッキーポート事件とは元「七武海」で「最悪の世代」の1人であるトラファルガー・ローが引き起こした大事件ですが、その詳細やコビーがどのような活躍をしたのかは判明していません。
さらにワノ国編第二幕終了後には、海軍本部少将兼、機密部隊「SWORD」の隊員であることもわかりました。しかしどうやら少将は誤植のようでコミックス版では大佐に修正されていました…。
「SWORD」は、隊長ドレークが、カイドウの一味に潜伏しています。今後、ルフィ達とカイドウとの抗争で「SWORD」も関わってくるのであれば、コビーもワノ国編で参入するかもしれません。
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- 著者
- 尾田 栄一郎
- 出版日
- 2018-09-04
次にコビーの戦闘能力における強さを解説いたします。
初登場時、彼の戦闘能力は0に等しく、ルフィの戦いを見物しているだけでした。しかし、ガープの下で修業した成果か、戦闘能力もしだいにアップしています。
まず、コビーは極限まで肉体を鍛え上げた者のみが習得できる体術「六式」が使えます。ウォーターセブンでルフィと再会した際や頂上戦争では、式のひとつ「剃」を使用していました。
このときまでは、「剃」しか見られませんでしたが、今では、おそらくすべての式の技をマスターしているのではないでしょうか。
さらに、コビーは「見聞色の覇気」も扱えるよう。予兆がみられたのは、先ほど紹介した頂上戦争の一幕でしたが、世界会議編にて見聞色の覇気を駆使して王族の身を守っています。
海軍では中将以上が扱う見聞色の能力を早くから開花、マスターしている点からもコビーの潜在能力が相当であることが想像できます。
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コビーはワンピースの初期から登場し、ルフィと別れてからも度々、活躍がみられるキャラクターです。そんな彼のこれまでの名言・名シーンを紹介いたします。
「僕は!!!海軍将校になる男です!!!」
(『ONE PIECE』1巻より引用)
コビーが海軍に入隊する際に支部の中佐に向かって言ったセリフです。それまでアルビダの元で、怯えながら不毛な時間を過ごしてきた彼が、ルフィと出会い、勇気をもって自分の意思を口にした印象的なシーンです。
「もう これ以上戦うの!!!やめましょうよ!!!!
命がも゛ったいだいっ!!!!」
(『ONE PIECE』59巻より引用)
こちらは頂上決戦にて、海賊の追撃を止めない赤犬に対して言ったセリフ。当時、曹長の立場で命をかけて大将にたてついた勇気ある言葉でした。
すでに海軍の目的は果たされたにもかかわらず、終わらない戦争、失われていく命に虚しさを感じている様子に、読者も心をうたれます。
- 著者
- 尾田 栄一郎
- 出版日
- 2010-08-04
「僕はいつか!!!海軍の…た…!!!"大将"の座についてみせます!!!」
(『ONE PIECE』45巻より引用)
1つ目と似たセリフですがコビーの成長が伺えるシーンです。未熟な頃の夢は「海軍将校」でしたが、コビーはその一歩手前の位である曹長のときには「大将」を目標としています。絶えずさらに上の目標を掲げるコビーの意思の強さが感じられます。
ここまで漫画のコビーにういての魅力を見てきましたが、アニメ版での見所のひとつである声優についてもご紹介いたします。
コビーの声優を務めているのは、「土井美加」。彼女はコビー以外にも数々の有名キャラクターの声を担当するベテラン声優です。「ワンピース」のアニメが放映されはじめたのは1999年ですが、この時から2020年現在まで変わらずコビーの声を担当しています。
彼女は他にも『るろうに剣心-明治剣客浪漫譚』の高荷恵や『超時空要塞マクロス』の早瀬未沙、『夏目友人帳』の七瀬などの声を担当。またアニメの声優以外にも海外映画やドラマ、ディズニーの吹き替え、さらには女優として舞台やドラマの役など幅広く活躍されています。
2020年現在、土井美加は65歳ですが、ワンピースが最終回を迎えるまで、ぜひコビーの声をやり続けてくれることを期待したいです。
最後にコビーの今後の展開について考察したいと思います。ワンピースの初期から登場し、出るたびに確かな成長が描かれている彼。今後のストーリーにも大きく関わってくることは間違いないでしょう。
ワンピースは今後、ワノ国編が終われば、ルフィ達が引き起こすことが暗示されている「歴史に名を残す一大事件」に進んでいくことが予想されます。
その決戦の相手が天竜人や五老星を含む世界政府だとすれば、コビーはルフィ達の敵として立ちはだかる可能性もあります。そのときに自身が宣言したとおり大将の座に就いているとすれば、本作のラスボスに近い存在になるかもしれません。
しかし、政府にはいまだ謎が多く、「イム」という世界を裏で操る存在も垣間見れます。コビーの人間性からもルフィと本気で争う姿は想像しがたいので、海軍や海賊とは別のベクトルの敵に対して共闘するという展開もあるかもしれません。
いずれにせよ、特別な才能を持つコビーが大将になるのか、ルフィと今後どのように関わってくるのかという点に注目しつつ、今後の展開を期待したいところです。
- 著者
- 尾田 栄一郎
- 出版日
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ストーリーにおいて非常に重要なキャラクターであることがわかっていただけたかと思います。今後もコビーの活躍に期待しつつ、ワンピースを愛読していきましょう。
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