5分でわかる不動産鑑定士!仕事内容や独立、試験の難易度などを解説!

更新:2020.4.26

変化しつづける社会情勢や経済状況のなかで、常に公正な立場で土地の価値を判断する「不動産鑑定士」という仕事。弁護士や公認会計士と肩を並べる、三大国家資格です。この記事では仕事内容や試験の難易度、おすすめのテキストや問題集などをわかりやすく解説していきます。

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不動産鑑定士とは。仕事内容や年収を解説

 

「不動産の鑑定評価」は、不動産鑑定士にしかできない独占業務で、代表的な仕事のひとつです。

土地の有効活用や都市再開発など、コンサルティング領域も鑑定士のトレンド。そのほか、裁判所による競売物件の鑑定評価や、金融機関からお金を借りる際の担保物件となる土地建物の鑑定評価など、多くの場面に関わります。

また2000年代から急増した企業買収(M&A)での資産評価も、鑑定士の専門分野。注目度の高いフィールドです。

日本不動産鑑定士協会連合会のホームページには、次のように紹介されています。

不動産鑑定士は、地域の環境や諸条件を考慮して「不動産の有効利用」を判定し、 「適正な地価」を判断します。定期的な鑑定評価のひとつとして、国や都道府県がおこなう「地価公示」や 「都道府県地価調査」「相続税標準地の鑑定評価・固定資産税標準宅地の鑑定評価」があります。

年収については地域差が大きいですが、個人事務所で働く場合は400万円以上、企業で働く場合は600万円以上。独立すれば1000万円以上になることも可能で、事業内容によっては青天井ともいわれています。

 

不動産鑑定士の働き方。独立はできる?

 

不動産鑑定士として独立をする際は、専門的スキルを身に着けることはもちろんのこと、他の士業や専門家との人脈がキーになります。常に情報や知識をブラッシュアップする努力ができる人が、独立に向いているといえるでしょう。業務自体はパソコンがあれば始められるので、資金面のハードルは低いです。

企業で働く場合は、不動産会社はもちろんのこと、都市開発をしている会社、不動産に関する官公庁などでも重宝されます。学生のうちに取得をしておけば、就職活動にも有利です。

また弁護士試験や公認会計士試験に合格していれば、不動産鑑定士試験で一部の科目を免除してもらえる制度があるため、複数の資格取得を目指す人もいます。顧客獲得の幅が広がるでしょう。

 

不動産鑑定士になるには?試験の内容をわかりやすく解説!

 

不動産鑑定士の試験は、国土交通省が実施する国家試験です。例年5月に短答式試験、8月に論文式試験がおこなわれています。

短答式試験に合格すると、その年度を含めて3回まで論文式試験を受験できる「短答式試験免除者」の制度があるので、計画的に勉強をするとよいでしょう。

短答式試験

  • 行政法規 40問/100点/120分
  • 鑑定理論 40問/100点/120分

それぞれの科目で一定水準を超え、かつ総合で7割の得点がボーダーです。

論文式試験

  • 民法 2問/100点/120分
  • 経済学 2問/100点/120分
  • 会計学 2問/100点/120分
  • 鑑定理論 2問/100点/120分を2回、1問100点/120分を1回

それぞれの科目で一定水準を超え、かつ総合で6割の得点がボーダーです。鑑定理論は短答式にも論文式にも出題され、しかも高配点なので、重要性が一目瞭然でしょう。

論文式試験に合格した後は、1~3年の実務修習と、修了考査があります。なかにはそこで不合格になってしまう人もいるので、しっかりと日々の修習を積み重ねていくことが大切です。

 

不動産鑑定士試験は独学で合格できる?難易度や合格率、勉強時間を解説

 

不動産鑑定士の試験に合格するためには、約3000時間の学習が必要だといわれています。

また学習内容そのものの難易度が高く、ボリュームも多いため、独学で合格を目指すのは初学者には難しいでしょう。

短答式試験

  • 2019年度 受験者数:1767 合格者数:573 合格率:32.4%
     
  • 2018年度 受験者数:1751 合格者数:584 合格率:33.4%
  • 2017年度 受験者数:1613 合格者数:524 合格率:32.5%

論文式試験 

  • 2019年度 受験者数:810 合格者数:121 合格率:14.9%
     
  • 2018年度 受験者数:789 合格者数:117 合格率:14.8%
  • 2017年度 受験者数:733 合格者数:106 合格率:14.5%

 なお最終合格率は5%前後となっています。多くの受験者は、5月の短答式試験に合格した後、翌年の論文式試験に焦点をあて、2年間で合格することを目標にしているそうです。

 

不動産鑑定士を目指す人におすすめの本

著者
大島 大容
出版日

 

不動産鑑定士として業界を知り尽くした作者の本。試験のことはもちろん、修習や実務などの仕事内容がわかりやすく解説されています。

業界の人しか知らない役立つ情報が満載なので、資格を取得した後にどのように働くのか、イメージを膨らませやすいでしょう。

不動産鑑定士の試験に合格するのは難しいですが、その仕事の魅力もわかる、必読の一冊です。

 

不動産鑑定士試験のおすすめ過去問題集

著者
TAC不動産鑑定士講座
出版日

 

不動産鑑定士の試験においてもっとも重要となる、「鑑定理論」のみを扱った過去問題集です。短答式試験にも論文式試験にも出題されるため、習得すれば自信がつくはず。

各問で基準と留意事項に触れることができ、ベースとなる鑑定評価基準を常に意識できる構成になっているのが嬉しいポイント。

初めて受験をする人はもちろん、再受験の人にもおすすめの一冊です。

 

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