5分でわかる土木施工管理技士!資格取得の方法や、年収、やりがいなどを解説

更新:2020.8.18

「土木施工管理技士」という職業は名前からしてどこか難しそうなイメージがありますが、実際どのような仕事をしている人なのでしょうか。「管理士と付くからマネジメントする人なんだろうな」「土木に関する仕事ということは分かる」といまいち具体的なイメージが少ない人のために、本記事では土木施工管理技士についての知らないことにお答えしていきます。 これを読めば仕事内容、やりがい、必要な資格や経験まで土木施工管理技士の基本的な知識が身に着きます。興味がある方は最後までお付き合いください。

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土木施工管理技士の仕事とは。現場監督と呼ばれる人たちのことです

土木施工管理技士とは

土木施工管理技士とは、河川、道路、橋、上下水道といった土木工事現場で働く作業スタッフたちの仕事を監督し、統括する人のことです。土木施工管理技士は、施工管理技士国家資格のうちの1つでもあります。

ドラマなどの工事現場シーンで進捗を確認しに来たスーツ姿の偉そうな人が「ここの現場監督はだれだ?」といったセリフを言っているのを聞いたことはありませんか? この「現場監督」は施工管理技士のことを指しているんです。

土木施工管理技士の仕事内容は?

現場に出て実際の作業には加わりませんが、土木施工管理技士の仕事は多岐に渡ります。

また土木施工管理技士には1級と2級の資格にわかれており、どちらの資格を保有しているかで携われる業務には多少の違いがでてきます。

  • 現場スタッフのマネジメント
  • 工期・工数の見積・決定
  • 施工手順を決めるなどの事務的な業務

その他にも工事発注者との打ち合わせや安全・品質・コスト面の管理なども土木施工管理技士が担う仕事です。 

スケジュールとクオリティの両方を見ながら工事を進めていく、マネジメント能力と調整能力が必要とされるのが土木施工管理技士なのです。

土木施工管理技士としてのやりがいは?逆に大変なときは?

土木施工管理技士は業務領域が広い職種ですが、そのぶん魅力も多いですし、もちろん辛さを感じることもあります。ここではやりがいと大変さについて見ていきましょう。

土木施工管理技士としてのやりがい

真っ先にあげられるのが、いわゆる「地図に残る」ような大きなプロジェクトを任されたときでしょう。土木工事では高速道路を通したり、橋を架けたりと数十年後もそこに残るものを造っていくことができます。

自分が造った道路や橋が地図に載り、長い間その土地のライフラインとして人々の暮らしを支えていくと考えると誇りをもって仕事ができるのではないでしょうか。

いろんな場面で生かせるマネジメント能力を身に着けられるというのもこの職業の魅力です。

先にも解説しましたが、土木施工管理技士の役割はスタッフ、工期、品質を管理しながら完成まで導くことです。そのためスケジュールに遅れが出ると、無駄がどこにあるか検証して現場に下ろしますし、スケジュールを守るために作業が雑になるようであれば、工程を見直して作業スタッフに指示を出します。

経験を積めば積むほどマネジメント能力は高くなります。この能力は施工管理以外の仕事や日常生活のなかでも生かせるシーンはたくさんありそうです。

土木施工管理技士の大変さ

土木工事以外の関係各所との調整をおこなわなければならない事象が発生したときは大変です。

たとえば、土木工事後に菅工事や建築工事が控えている場合。工事に関わる業者に進捗や作業内容などを共有するのは当然ですが、もし遅れが生じた場合は説明をおこない調整もしなければなりません。

基本的に工期は守らなくてはならないので、その原因が天候などのコントロールができないケースのときは頭を悩ませます。

どんな資格があるの?現場経験は必要?

土木施工管理技士になるには国家資格が必要です。さらにその資格には1級と2級の2種類があり、どちらも試験を受けるための条件が設けられています。したがって勉強をして知識を身に着けたからといってすぐなれるものではありません。

ここでは資格の種類と受験資格を満たすための条件、試験の難易度について見ていきましょう。

土木施工管理技士資格の種類

1級土木施工管理技士の資格を取得すると「監理技術者」、2級土木施工管理技士は「主任技術者」として認められます。この2つは資格の差は派遣される現場の違いです。

主任技術者は発注された工事の請負総額が4000万円未満であれば現場に立てますが、請負総額が4000万円以上になると監理技術者の資格がなければ仕事に従事できません。

すなわち1級土木施工管理技士の資格を取得すればすべての土木工事を取り扱え、2級土木施工管理技士は請負総額が4000万円未満の中小規模の工事のみ業務にあたることができるのです。

受験資格

土木施工管理技士資格試験の受験にはどちらも実務経験が必要です。さらにその実務経験年数は大学や短大、専門学校、高等学校などの学歴に加え、指定学科を卒業したか指定学科以外を卒業したかによっても異なります。また同じ学歴であっても難易度の高い1級は、より多くの実務経験年数が求められます。

試験の難しさ

土木施工管理技士になるためには学科と実地、それぞれの試験に合格しなければなりません。直近3年の合格率は以下の通りです。

1級土木施工管理技士

  • 平成29年度:学科66.2%/実地30.0%
  • 平成30年度:学科56.5%/実地34.5%
  • 令和元年度:学科54.7%/実地45.3%

2級土木施工管理技士

 

  • 平成29年度後期:学科71.6%/実地34.3%
  • 平成30年度後期:学科63.4%/実地35.0%
  • 令和元年度後期:学科67.1%/実地39.7%

傾向としては、学科においては2級のほうがやや合格率は高く、実地はどちらも50%を切っておりやや難関な印象があります。

※建設業法が改正され、令和3年度試験より試験制度が再編されます。

 


 

土木施工管理技士の年収は?

年収は、2級と1級どちらの資格を保有しているかで大きく違いがあると言われています。

土木施工管理技士の全体の平均年収は450万円程度です。しかし1級土木施工管理技士の資格を保有していると平均年収は600万円台になることが多いようです。

土木施工管理技士は残業が多い職業です。ですので残業代や他の特別支給などを合わせてみても1級土木施工管理技士の資格を取得することは、業界で年収をあげていこうと考えるなら取得すべきといえそうです。

土木の歴史を学べばより興味がわいてくる

著者
土木学会 土木史研究委員会
出版日

土木がいかに文明の発展に寄与してきたかを知れる1冊です。読み進めれば読み進めるほど知的好奇心が刺激され、より土木への関心が大きくなっていきます。

また本書は土木技術者が知っておくべき主要トピック、人物、データなどの歴史情報も盛り込まれており、資料としてだけでなく現在の業務や研究に活かせる知識も身に着けられます。

明治以降の土木技術と、土木史に名を残す人たちの活躍を知ることは、土木の仕事を志す人にとっては教養の教科書としても読み込むことができるでしょう。

知識ゼロから土木について学びたい人に

著者
五十畑 弘
出版日

土木全般の知識をひとまず知っておきたいという人におすすめ。土木の社会的役割をはじめ建築産業や事業の仕組み、資格についても幅広く取り上げられています。

図解やモデルケースが豊富で仕事や仕組みをイメージしやすく、専門用語にも解説がついているため初心者でもきちんと理解できるよう工夫がされています。

途中、土木に関連するちょっとしたコラムも挟まれており、息抜きをしながら読み進めることができるはずです。一言で「土木」といっても幅広い分野の知識と教養が必要なことが分かります。

まずは2級土木施工管理技士を目指そう!

著者
土木施工管理技術検定試験研究会
出版日

土木施工管理技士として仕事をするためにまず取っておきたいのは2級の「主任技術者」資格。学科も実地もこれ1冊で両方対策できます。

本書は出題範囲の分野を細分化するとともに、各分野の学習ポイントをイラストや図表を使って丁寧に解説。専門分野や苦手な分野にを効率的に学習できます。

土木一般の知識、専門土木の知識だけでなく、法規や施工管理などの出題範囲を細分化し、それぞれおさえておきたいポイントをまとめてくれています。

試験対策としてだけでなく、普段の仕事でも使えるような内容になっていますよ。

土木施工管理技士は土木の専門知識に加え、さまざまな管理能力も必要になる複雑な仕事です。そのぶん、役割と必要性は大きく、工事現場ではタクトを振る司令塔的存在であり、全体を俯瞰して工事を成功に導くキーパーソンなのです。 
本記事をここまでご覧いただいて土木施工管理技士への関心が深まった人には、ここで紹介した3冊の本をぜひ読んでみてください。いずれも土木についてより詳しくなるため、あるいは土木施工管理技士を目指すための助けになってくれるはずです。

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