経営やマネジメントに関する能力を証明できる「経営学検定」。学生から経営幹部まで、個人のスキルをアピールできる人気の資格です。この記事では、初級・中級・上級それぞれの試験内容や難易度をわかりやすく解説していきます。
一般社団法人「日本経営協会」が実施している経営学検定。マネジメント検定とも呼ばれていて、経営やマネジメントに関する能力を証明できる試験です。協会のHPには次のように記されています。
経営学検定試験(マネジメント検定)は、経営に関する基礎的・専門的知識やその応用能力としての経営管理能力や問題解決能力が一定水準に達していることを全国レベルで資格認定する検定試験です。
この試験は、大学で経営学を学んでいる学生や、企業・官公庁・NPOなど各種の組織で活動している実務家に対して、経営に関する一定水準の学習目的とインセンティブを提供することを意図しています。
大学生のうちに取得しておけば、経営学の基礎知識があることを就職活動でアピールできますし、信頼も高まるでしょう。もちろん現役のビジネスパーソンも、資格の取得で自身の能力を売り込みやすくなります。
経営学検定は、初級・中級・上級と3つの種類があります。
自分の立場やレベルにあわせた級を受験するとよいでしょう。
では経営学検定試験の内容を解説していきます。
初級と中級は、特別な受験資格は必要ありません。試験会場に設置されたコンピューターを使って受験をする「CBT形式」です。受験後、その場で合否が判定されます。
上級は1次試験と2次試験に分かれていて、1次試験を受けられるのは3年以内に中級に合格した者です。
【初級】
50問、90分、CBT形式(四肢択一)、100点満点中60点以上が合格の目安
【中級】
第1分野:50問、90分、CBT形式(四肢択一)、100点満点中60点以上、なおかつ3科目の正解率が各40%以上が合格の目安
第2分野:50問、90分、CBT形式(四肢択一)、100点満点中60点以上、なおかつ3科目の正解率が各40%以上が合格の目安
※定められた期間内に第1分野と第2分野の両方に合格すれば、中級合格となります。
【上級】
1次試験:2問、120分、CBT形式(記述式)、200点満点中130点以上が合格の目安
2次試験:300点満点中65%以上が合格の目安
※上級1次試験の合格資格は、3年後の上級2次試験まで有効です。
テキストなどを使って自分のペースで勉強をすすめる独学者と、通信教育などを利用する人がいるようです。中級以上は完全な独学で合格するのは難しいともいわれていて、教材や公式コンテンツをうまく使うことが合格への近道となるでしょう。
では公開されている初級と中級の合格率を紹介します。
初級
中級
- 著者
- ["一般社団法人日本経営協会", "特定非営利活動法人経営能力開発センター"]
- 出版日
経営学検定の初級を受験する人のための公式テキストです。初めて経営学を学習する人が体系的に理解できる構成になっていて、受験者はもちろん大学生や社会人からも好評価。社内研修や幹部養成の場でも採用されている基本の書です。
企業システムや経営組織、経営課題など、全5部に分かれていて経営の基礎知識を習得し、キャリアアップを目指せるおすすめの一冊です。
- 著者
- ["経営学検定試験協議会", "経営能力開発センター"]
- 出版日
経営学検定試験協議会が監修した過去問題集です。過去の試験から500題が収録され、試験委員による出題意図や解説がわかりやすく書かれているのがポイント。
学習しながら試験傾向を把握できる、必ず解いておきたい一冊だといえるでしょう。