5分でわかるビジネス数学検定!メリット、転職への活用、難易度などを解説!

更新:2020.11.19 作成:2020.11.19

あらゆる場面でデータが活用されている現代社会。数学的な視点で物事を見るスキルが求められています。「ビジネス数学検定」はその名のとおり、ビジネスの現場で役立つ数学的な力をはかる資格で、即戦力になると注目をあびているのです。この記事では、資格取得のメリットや試験の内容、難易度などをわかりやすく解説していきます。

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ビジネス数学検定とは。概要を簡単に解説

公益財団法人「日本数学検定協会」が主催する「ビジネス数学検定」。ビジネスの現場に活かすことができる数学的な知識や考え方、使い方などの力をはかる検定です。試験は年間をとおしてオンラインでおこなわれているので、社会人でも計画的に受験することができるでしょう。

「日本数学検定協会」のWebサイトには次のように記されています。

ビジネスにおいて必要とされる数学力は、学校で学ぶ数学とは視点が違います。三角関数や微分積分などの難しい数学ができるより、算数レベルの四則計算や割合の計算を場面に応じて正しく活用できることが重要です。

またビジネスシーンで求められるビジネス数学力として、次の5つを挙げています。

物事の状況や特徴をつかむ「把握力」、規則性や変化、相関性などを見抜く「分析力」、いくつかの事象から最適な解を選ぶ「選択力」、過去のデータから未来を見通す「予測力」、情報を正確に伝える「表現力」です。

「把握力」「分析力」「選択力」「予測力」「表現力」という5つの力は、たとえば「データを組み合わせて的確に数値を読む」「状況の的確な分析をし、戦略の立て直しをはかる」「適切な図やグラフを作り、プレゼンテーションの説得力を増す」などさまざまなシーンで活かすことができるでしょう。

ビジネス数学検定を取得するメリットは?就職や転職には使える?

学生にとっても社会人にとっても、ビジネス数学検定の取得はメリットがあります。

まず学生にとっては、就職活動での評価が期待できるでしょう。これまで勉強として学んできた数学も大切ですが、社会人として求められる数学は視点が異なります。ビジネス数学検定を取得していることは、ビジネスで役立つスキルを身につけていることの証となり、おおいにアピールできるでしょう。

社会人の場合は、先述した「把握力」「分析力」「選択力」「予測力」「表現力」という力は即戦力になるもの。転職活動においても資格保持そのものが評価の対象となるほか、ビジネス数学力を養おうとした意識の高さや努力なども認められるはずです。

さらにスピード感や数的感覚がレベルアップするため、現在の業務においても正確に、そして効率的に進めることができるようになるでしょう。従来であれば見落としていた数値に気づき、業務に繋げることができたという受験者の声も挙がっています。

ビジネス数学検定の内容を3級・2級・1級それぞれ解説

ビジネス数学検定試験の最大の特徴は、インターネット上でおこなわれるということ。忙しいビジネスパーソンでも、自分のスケジュールにあわせて受験できます。また実用的な場面を想定し、関数電卓や表計算ソフトの使用も許可されています。

さらに、結果は合否だけでなく、先述した5つの力について、強みや弱みをチャート評価してくれるため、今後に活かすことができるでしょう。

では3級から1級まで、それぞれの試験内容を紹介していきます。

3級

60分、30問、5肢択一、100点満点中70点で合格

  • 「把握力」:グラフの把握(折れ線グラフ・棒グラフ・円グラフなど)・労働時間の把握・給料の把握・簡単なデータの把握・平均値の把握・時差の把握・集合の把握など
  • 「分析力」:定価・利益の計算・売上高の計算・割合を用いた計算・金利の計算・為替差益の計算・仕入原価の計算・債券利回りの計算・税額(所得税など)の計算など
  • 「選択力」:交通機関の選択・数値の比較による選択・スコアシートによる選択・割合を用いた選択・期待値による選択など
  • 「予測力」:到着時刻の予測・平均を用いた予測・加重平均を用いた予測・一次関数を用いた予測・連立方程式を用いた予測など
  • 「表現力」:折れ線グラフでの表現・棒グラフでの表現・円グラフでの表現・図表の適切な使用法・関数のグラフ表現・バブルチャートによる表現など

2級

60分、30問、5肢択一、100点満点中70点で合格

  • 「把握力」:簡単なデータの把握・平均値の把握・時差の把握・集合の把握・論理的な文章把握・グラフからの相関関係の把握・商品の位置づけの把握など
  • 「分析力」:金利の計算・為替差益の計算・仕入原価の計算・債券利回りの計算・ 税額(所得税など)の計算・損益分岐点分析・財務諸表分析など
  • 「選択力」:スコアシートによる選択・割合を用いた選択・確率や期待値による選択・株式投資・ 財務諸表分析や投資指標を基にした選択など
  • 「予測力」:平均変化率を用いた予測・一次関数・連立方程式を用いた予測・ データに基づいた業績の予測など
  • 「表現力」:図表の適切な使用法・関数のグラフ表現・バブルチャートによる表現・ レーダーチャートによる表現・三角グラフによる表現・ベん図による表現など

1級 

90分、30問、5肢択一、100点満点中70点で合格

  • 「把握力」:集合の把握・論理的な文章把握・グラフからの相関関係の把握・高度な統計処理・作業工程の把握・品質管理など
  • 「分析力」:損益分岐点分析・財務諸表分析・キャッシュフロー現在価値分析(DCF法・NPV法・IRR法)・クリティカルパス分析・ポートフォリオ分析など
  • 「選択力」:確率や期待値による選択・株式投資の指標・財務諸表分析や投資指標を基にした選択・デシジョンツリーを用いた選択・ゲーム理論など
  • 「予測力」:加重平均を用いた予測・相乗平均を用いた予測・統計に基づく予測・複数のデータに基づく予測・マクロ経済学による予測・ミクロ経済学による予測など
  • 「表現力」:バブルチャートによる表現・ベン図による表現・対数グラフによる表現・統計分析の結果の表現・三次元グラフによる表現など

1級は、点数によりA合格、AA合格、AAA合格とランク設定がされます。

ビジネス数学検定の難易度は?

各級の合格率は公式には公開されていませんが、3級が学生や新入社員、2級が入社3年目前後の若手社員、1級が管理職向けだと案内されています。

たとえば「分析力」の分野で出題される商品売買に関する問題では、3級が定価・利益の計算、2級が仕入原価の計算、1級が損益分岐点分析と難易度の違いがあることがわかります。

「日本数学検定協会」が運営するWebサイトには、チャレンジした人の体験談や問題のサンプルが掲載されているので、チェックしてみるとよいでしょう。

ビジネス数学検定を受験する人におすすめの本

著者
深沢 真太郎
出版日

大学や企業でビジネス数学を教える専門家の作品。たとえばエクセルの数字から何を読み取り、どのように営業に活かせばよいのか、すぐに役立つ知識が凝縮されています。

ストーリー形式になっているので、具体的なイメージを膨らませられるのが魅力的。図やイラストも多く、数字に苦手意識をもっている人でも最後まで読み進めることができるでしょう。経験や勘ではなく、データをエビデンスとして活用する考え方を身につけられます。

ビジネス数学検定を受験する人はスコアアップを狙うことができるほか、現在の業務にすぐ活かしたい人にもおすすめの一冊です。

ビジネス数学検定対策におすすめの問題集

著者
(公財)日本数学検定協会
出版日

ビジネス数学検定を主催する「日本数学検定協会」の公式教材。2級は入社3年目前後の若手社員がターゲットといわれていますが、ビジネス未経験の学生からも体系的で理解しやすいと好評です。

ビジネス数学検定は、数学の基礎とともに実践に役立つスキルも求められるため、応用の効く幅広い知識の習得が求められます。公式の問題集で傾向を把握し、アウトプットの練習をすることが、合格への近道となるでしょう。