「多動力」とは何か徹底解説!ホリエモンが考える現代を生き抜く必須スキル!

更新:2021.12.7

変化が激しいと言われる現代において、必須となるスキルはなんでしょう?堀江貴文氏は、それは「多動力」だと言い切ります。一世代前は、1つの会社で勤め上げることが人生のロードマップとされた時代でした。しかし、インターネットが発展し、個人が台頭する現代においてはその考え方ではその他大勢の人に埋もれてしまいます。ぜひこの記事を読んで「多動力」について理解し、次の一歩を思い切り踏み出してみてください。

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1分でわかる!『多動力』内容まとめ

著者の堀江氏はこれからの時代の必須スキルは「多動力」だと言い切ります。本書では「多動力」とは何か、そして、なぜ「多動力」が必須のスキルとなっていくのかを詳しく解説してくれています。

「多動力」とは簡単に言うと「いくつもの異なることを同時にこなす力」のこと。たとえば、「多動力」を誰よりも体現している堀江氏のある1週間を見てみると、コンサルティング業務や、マンガ編集者との打ち合わせ、アプリのミーティングなどてんでバラバラ。場所も東京や兵庫、シンガポールとあちこちに移動しています。

「多動力」がある人は、はたから見ると次から次に興味が移り変わるただの落ち着きのない人に見えてしまうかもしれません。これまでの時代では1つの会社に就職し、定年退職するまで同じ会社の仕事をやり続ける人が必要とされていたため、「多動力」はむしろマイナスでしかなかったことでしょう。

しかし、インターネットが出現し、あらゆる産業にインターネットが行き渡りつつある今日。産業ごとにできていた「縦の壁」は溶けていき、各業界を軽やかに超えていく「越境者」が求められるようになると著者は言います。

そして、産業を越境していく人に最も必要となるスキルこそが、次から次に自分のやりたいことに手をあげていく「多動力」なのです。

著者
堀江 貴文
出版日

「多動力」とは何か、徹底解説!

「多動力」とは何か、徹底解説!
https://www.pakutaso.com/

それではここからは、「多動力」について理解いただけるように、本書のエッセンスをまとめてご紹介します。

1つの仕事をコツコツする時代は終わり

冒頭でもお伝えした通り、「多動力」とは一言で「いくつもの異なることを同時にこなす力」のことです。

これまでは定年まで1つの仕事をまっとうするのが正しいという考え方があり、多くの人は「営業」や「経理」などの1つの肩書きで仕事人生を終えてきました。しかし、インターネットが発展し、産業の壁が溶け始めた今、1つの肩書きだけではその他大勢に埋もれてしまいます。

堀江氏が紹介しているのは、元リクルートの藤原和博氏が唱えている「レアカードになる方法」。

1万時間の法則というものがあります。これは1つのことに1万時間取り組めば、その分野のエキスパートになれるというもの。1万時間の研鑽で誰でも「100人に1人」の人材になることができます。

ここで軸足を変えて別の分野に取り組んでみましょう。新しい分野でも1万時間取り組めば、その分野でも「100人に1人」となり、先ほどの分野と掛け算すれば「1万人に1人」の人材に。

さらに、まったく別の分野に手を出して、そこでも「100人に1人」となれば、掛け合わせることで「100万人に1人」の人材になれる、と言います。

ここで大切なことは、仕事と遊びの境界線など関係なく、自分がワクワクするものを掛け合わせることです。遠い分野のもの同士を掛け合わせることができるほど、あなたは希少な人材になることができるのです。

もし自分の肩書きを見直してみて、2つ以下の人はぜひ次の肩書きを手に入れるにはどうしたらいいか、考えてみてください。

見切り発車で始め、走りながら考える

自分の肩書きを見直し、何か新しいことを始めようとするとき、皆さんはどれくらい準備に時間をかけますか?堀江氏は「準備にかける時間は無駄である」と言い切ります。

大切なのは念入りに計画を立て、準備をすることではなく、見切り発車でよいのでまず始めてみることです。そして走りながら考えて修正していけばよいのです。多くの人は「失敗したらどうしよう」「経験がないから不安」というような気持ちを抱くかもしれませんが、そのような心配をしていても何も前に進みません。

たとえば、大きなイベントをしようと5年間完璧な準備をして1回実施するよりも、1年間に1回実施して、試行錯誤を繰り返した方が、実践から得られる経験がたまり、結果的に質の高いものになるでしょう。

皆さんも「準備ができたら始めよう」ではなく、「まずは始めて後から修正していこう」という口癖にかえてみてはいかがでしょうか。

「ハマり」「飽きる」サイクルをまわそう

堀江氏は多動力の源泉は「好奇心」と「集中力」だといいます。多動力とはつまり、次から次へと異なることにハマる力ですが、その力を身に着けるには初めからたくさんのことに手を出してはいけません。大切なことは、まず何か1つのものにハマること。

何か1つでもハマることができれば、そこでつちかった好奇心と集中力が他の分野でも同じように活かせるようになります。

日本の教育はよく言うと「バランスの取れた」教育。しかし堀江氏はこの教育こそが、大人になってから「自分がやりたいことがわからない」という人を生み出しているのではないかと言います。子どもが何かにハマり、ずっとそのことをし続けていると、周りの大人は他のことも頑張りなさいと矯正しようとします。しかし、その矯正によって子どもが何かにハマる好奇心と集中力を奪っているのです。

世界で突き抜けた存在と言われるノーベル賞を受賞した人たちと堀江氏が対談すると、総じてバランスを欠いた変人だったとか。

何か1つのことを根っこまで掘り下げれば、その真髄が分かり、どんなことにも応用できるようになるのです。

多動でいるため「自分の時間」を取り戻そう

多動でいるため「自分の時間」を取り戻そう

自分が多動力を身につけたいと思った時にまず見直すべきことは、あなたが「自分の時間」を生きているか、それとも「他人の時間」を生きているかどうかです。多動でいるためには、時間はいくらあっても足りません。

ここからは多動であるために、どのように自分の時間を生きていけばよいのか堀江氏の考え方のエッセンスを紹介していきます。

付き合う人、仕事を選ぶ勇気を持つ

堀江氏曰く、多くの人は他人の目を気にして「自分の時間」を生きていません。
 

 

  • 「自分の時間」とは、自分の意思でやりたいことをやっている時間。
  • 「他人の時間」とは、自分の意思とは関係なく、何かをやらされている時間。

 

たとえば、上司や先輩の怒りを買わないように無意味なルールに縛られている。あるいは、自分が参加する必要もない会議に参加して無駄な時間を過ごしているといった状態も他人の時間に含まれます。

そこで堀江氏は「大事な会議でスマホをいじる勇気をもて」と言います。「他人の時間」を生きるくらいなら、打ち合わせ中に気になるニュースを見たり、自分がやりたいと思うプロジェクトの返信をしたりして「自分の時間」に引き戻そうとする意識が大事なのです。

そこまで堀江氏が「自分の時間」を大事にするのは、人生が短く、「他人の人生」を生きているとあっという間に終わってしまうものだと理解しているから。

堀江氏は、もし「自分の時間」を生きていないならば、「自分の時間」を平気で奪う人とはすぐに距離を取り、仕事も選ぶ勇気を持つべきだと主張します。

「辛い」「嫌だ」と感じる仕事ならば辞めてしまっても、他の仕事やおもしろいことはあふれています。さらに自分が嫌だと思うことを明確にすることは、今後自分が進むべき人生の羅針盤にもなるのです。

やらないことを決めることで、進むべき道が見えてくる。まずは自分が「自分の時間」を生きているか、「他人の時間」を生きているかあらためて振り返ってみましょう。

「原液」を作る

「時間がない」と嘆いたことはありませんか。1日24時間は誰にも平等であるにもかかわらず、大量のアウトプットをできる人とそうでない人の差はどこから生まれるのでしょう。それは努力や仕事量の差ではありません。

堀江氏は世の中には2種類の人間がいると言います。それは「原液」を作る人と、「原液」を薄める人です。この原液を作れているかどうかが、大きな差を生み出しているのです。

原液を作るとはどういうことでしょうか。

本書ではカルピスに例えて表現されています。濃厚なカルピスの原液はそのままではガブガブ飲むことができませんが、薄めることで多くの人が楽しめるように。

自分の仕事においても、自分にしかできない発言や、自分にしか思いつかないアイデア、つまり原液を作り出すことが大切です。原液を作り周りの多くの人が動き出すような仕組みを作ることができれば、自分1人で抱え込まずとも大きなことができるようになるのです。

仕事はリズムで決まる

自分のやりたいことがどんどん出てくると、仕事も大量に生まれてきます。では、そうして生まれた大量の仕事を前に進めていける人の特徴とは、どんなものでしょうか。

仕事ができる、仕事が速いと言われている人の特徴は「速度」ではなく「リズム」がよいこと。意味のない添付ファイルをつけていちいちダウンロードさせる、長文のメールだが何が言いたいのかわからない、といった人の仕事のリズムを崩すようなことは避けることが重要です。

たとえば近所をランニングしていても、障害物が多かったり、信号に何度も止まるとなかなかテンポよく歩を進めることができません。

自分の普段の仕事のやり方を、「速さ」を重視するのではなく「リズム」よくできているか、見直してみてはいかがでしょうか。

「多動力」名言をピックアップ

「寿司屋の修行なんて意味がない」
(『多動力』p24より引用)

堀江氏は以前、自身のTwitterで「寿司職人が何年も修行するのはバカ」という発言をし、炎上したことがあります。多くの人にとって、何年も修行をこなすからこそ立派な寿司職人になれるのだ、という気持ちがあったのかもしれません。

しかし、この投稿の真意は未来のある若者が卵焼きを作るのに何年もの時間を費やすのを見ていられないというものでした。

インターネットが発展する前は、美味しい卵焼きの作り方や、魚の最大限の美味しさを引き出す捌き方はプロしか知り得なかったため、親方に弟子入りし、下積みで苦労するしかありませんでした。

ところが、インターネットが発展した現代であれば、情報はあちこちに散らばっています。それこそ「寿司 握り方」で検索すれば寿司職人までもが情報を発信してくれています。

著者は、自分の時間を「情報を得るためだけ」に使うのはもはや意味がなく、とにかくチャレンジしようという行動力とアイデアが重要だと言いたかったのです。

「永遠の3歳児たれ」
(『多動力』p200より引用)

この本ではどのように「多動力」を身につければよいのかの解説がまとめられていますが、堀江氏は、本来、人は誰でもその「多動力」を持っていたと言います。

それは皆さんが3歳ぐらい、ご飯を食べているにもかかわらずほかのことに興味を示し、ジュースをこぼしたりしていた頃です。好奇心を抑えられず、次から次に手を伸ばしていたでしょう。

しかし人は大人になるにつれこの好奇心、ひいては「多動力」を失っていきます。「やりたいこと」ではなく「やらなくてはならないこと」をするように矯正され、気が付けばバランスのとれた大人に。

そこで堀江氏は「いつまでも未知なるものを求め続ける3歳児であろう」というメッセージを伝えているのです。

「人生に目的なんてない」
(『多動力』p218より引用)

あなたの人生の目的はなんでしょうか?

そう聞かれて、パッと答えられない人も多いのではないでしょうか。もしくはそこに一種の後ろめたさすら持っている人もいるかもしれません。では、堀江氏はどうでしょうか。彼の答えはシンプルです。

「人生に目的なんてない」

さらに、この言葉には続きがあります。

「今を楽しむことだけが、すべてなのだ。」
(『多動力』p219より引用)

人はすぐに何か目的を求めたがります。しかし、彼のすべての行動の源泉はただおもしろいから、楽しいからやる、というものです。「おもしろい」「ワクワクする」という感情に従って、おもしろい人とおもしろい時間を過ごす結果、自然と新しいアイデアが生まれ、それが仕事にも繋がってくる。

人生の目的や、将来の夢が無くても、毎日常に新しい自分になること、毎日がおもしろいと思える行動を取り続けることで、人生はみるみる充実していくのです。

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多動力を誰よりも実践している堀江貴文氏を解剖!

「多動力」の著者、堀江貴文とは一体どんな人なのでしょうか。気になる彼のプロフィールや経歴を見ていきましょう。

堀江貴文(ほりえたかふみ)は、1972年、福岡県八女市生まれ。東京大学在学時にインターネット事業会社オン・ザ・エッヂを設立しました。ニッポン放送の買収計画や球団の買収計画、衆議院議員選挙への出馬など、どれも途中で頓挫してしまったものの、若いころから多動力を発揮してきたことが伺えます。

ライブドア代表取締役CEOだった2006年、証券取引法違反で逮捕され、懲役2年6ヶ月の実刑判決が下り、2011年6月収監、13年3月仮釈放、同年11月に刑期満了します。

現在は、実業家、コメンテーター、飲食店プロデューサー、Jリーグアドバイザー、舞台出演……など数え切れないほどの肩書きが。特に最近は、会員制オンラインサロン開始、宇宙事業への投資、「ゼロ高等学院」を開校、スマホアプリのプロデュース、などさらに活躍の幅を広げられています。

また、作家としても書籍を出版し、多くのベストセラーを生み出しています。次の章では、その一部をご紹介しましょう。

ホリエモンのルーツとは『多動力』の関連おすすめ本①

堀江氏のことをもっと知りたいという方にはこちらの本をおすすめします。

著者
堀江 貴文
出版日
2013-11-01

この本は彼の生い立ちから、ライブドア事件、そして刑務所から出てからどのような生き方をしてきたのか、彼の考え方のルーツを丁寧に自伝的に解説しています。

特に「働くことの意味」と、そこから生まれる「希望」について詳しく書かれてあり、今の自分の仕事に悩みや不満を抱えている人はぜひ手に取ってみてください。

『ゼロ』が気になる方はこちらの記事もおすすめです。
 

<ホリエモンの原点を知る!堀江貴文著「ゼロ」から学ぶべきポイントを紹介>

多動力をわかりやすく!『多動力』の関連おすすめ本②

多動力は漫画化されており、こちらは完全オリジナルのストーリー形式で多動力のエッセンスを分かりやすく理解することができます。

著者
["堀江 貴文", "星井 博文", "三輪 亮介"]
出版日
2018-03-01

「まずは、一つのことにサルのようにはまれ、そして鳩のように飽きよ! 」

「大事な会議でスマホをいじる勇気を持て! 」

といった原著のエッセンスを本書に出てくるキャラクターたちがどのように理解し、実践しているのかを知ることで、より具体的なイメージが湧いてくるのではないでしょうか。

漫画なので、誰でも読みやすく、おすすめの一冊です。

英語学習にも生かせ活かせる!『多動力』の関連おすすめ本③

本記事で3つの肩書きで100万分の1となることが重要と紹介しました。加えて堀江氏は、世間で成功者と言われている人は、「多動力」×「英語」の掛け算によってまたとない経験を積み、チャンスを掴んできたと言います。

著者
堀江貴文
出版日

この本では、世界でビジネスを手掛ける堀江氏がなぜ英語を重要と考えるのか。そして多動力を生かしてどのように英語を身につけていけばよいのかがまとまっています。

さらに、元グーグル日本法人名誉会長の村上氏など、6名の著名人とのインタビューも掲載されており、これから英語を磨いていきたい人のモチベーションに繋がります。ぜひ手に取っていただきたい一冊です。

図解でわかりやすい!おすすめYouTube動画を紹介!

最後に、「多動力」について動画でも知りたいという方はこちらのYouTubeをおすすめします。

「多動力はこうやれ!!やりたい事をすべてやる時間術とは!」

1つ目は堀江氏が運営されている「ホリエモンチャンネル」から。

このチャンネルでは視聴者の質問を動画で回答する形式で進められており、この回では「やりたい事をやる時間がない」という質問に対して堀江氏が直接回答しています。

本書で読んだ内容、特に時間の考え方について理解を深めることができますよ。

「【13分で解説】多動力 by 堀江貴文さん|多動力もどきフワフワ人間をバッサリ」

2つ目の動画はこちら。

本書のエッセンスを分かりやすい図を使いながら解説されており、本を読む時間がない人はこの動画を見るとポイントを理解することが可能です。

特に動画後半の『多動力』を読んだ人が陥りがちな罠の部分をみることで、多動力の真髄をより深く理解できるのでぜひ見ていただきたい動画です。

「多動力」とは何か、どのように「多動力」を身につければよいか理解できましたでしょうか。『多動力』では、この記事で紹介しきれなかった考え方や多動力を表す事例もたくさん出ていますので、ぜひご自身で読んでみることをおすすめします。多動力があれば複数の肩書きを持ち、さまざまな業界を越境していける人が活躍できる時代です。本記事が、自分も「多動力」を身につけ、新しいチャレンジを始めるきっかけとなれば嬉しいです。

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