2020年10月末には、なんとコラム集『サマ』を出版する三四郎相田周二さん。そちらもファン必見ですが、毎回コツコツと漫画のおすすめポイントを語ってくれるこちらの連載も盛り上がってきました! 第4回は、相田さんの「カッケー」を投影しているようなキャラクターが登場するアツい漫画です。
これ田中芳樹先生の原作を荒川弘先生が作画した漫画なんだけど、これがめちゃくちゃ面白い。考えてみて?荒川弘先生は『鋼の錬金術師』でしょ?田中芳樹先生は『銀河英雄伝説』でしょ?はい、面確!面白くないわけないんだわ!
ストーリーも緻密なんだよね。
まず主人公は大陸公路の強国・パルス王国のアンドラゴラス王の息子。王太子アルスラーンという人物。このパルス王国は何十万もの騎兵隊を持つ強国ゆえに向こう何十年は安泰であろうと誰もが思っていたのだが、その矢先、ルシタニアという国からの侵攻を受けることになる。剣技にそれほど長けてなく穏やかな生活を送っていたアルスラーンなのだが、この戦いでついに初陣を迎えることになる。
パルスは13万8千もの大軍、当然のように勝利を納めるかと思ったのだが、味方の裏切りにより一気に国は滅亡の危機に。戦火から辛うじて逃れたアルスラーンは騎士ダリューンとともに仲間の助けを借り、パルス奪還へと乗り出すのだが……こんな感じかな。
裏切り物が誰で何故滅亡の危機に陥ったのかネタバレに気を付けながら書くのムズいから、もう早く見てください……。
- 著者
- 荒川 弘
- 出版日
- 2014-04-09
ちなみにアルスラーンの初陣は14歳。やばくねーか?中2で戦場に行く覚悟ある?おれ14歳の時なんて部活帰りにローソンでからあげクン食ってライフガード飲みながらたむろってただけだよ?でみんなに好かれたい一心でからあげクン配ってさ、5個入りで1個増量なのに2個しか食べれなかった記憶あるよ?自分のぶんを犠牲にする覚悟しかなかったなおれは。大したもんだよアルスラーン。
おれはヴァフリーズが好きなんだよなー。アンドラゴラス王に仕える大将軍でアルスラーンの剣術の師匠なんだけどね、わかりやすくスターウォーズで言うとクワイ=ガン・ジン的なポジションの人かな。その人が王を逃がすために自分の身を呈して敵に向かっていくんだけどさ、
「王よお逃げくだされ!!ここはこの老骨が防ぎます」
って言うんだよ。まじでカッケー一言なんだわ!王に忠誠を誓う感じと自分のことを『老骨』といって切り込む姿よ!おれはこういう爺さんに憧れる。死ぬ間際までカッケー人。歳取ったら自分を老骨と呼ぶんだ絶対。
最強タッグの架空歴史漫画。今話したことが全部コミック1巻の中盤までには出てくる圧巻のストーリー展開。まだ見てない方はぜひ!
13巻までしか出てないから追いつくなら今!
ヤシャスィーン!!
『アルスラーン戦記』の具体的な内容は、こちらも参考にしてください!
また、前回第3回の記事更新時に記事が見られないという不具合が発生しておりました。楽しみにしていただいた方、申し訳ありません。まだ読めていない方はぜひ!
当連載のほかにもコラムを担当してきた相田さんが、ついに文豪として1つの到達点に!
晋遊舎の「MONOQLO」にて、「カッケー男」になるためのライフスタイルをテーマとした連載を執筆してきた彼。そんな本人の編集前の原稿に、Twitterのフォロワーがツッコミを入れて完成させた1冊『サマ』が2020年10月に発売になります。
本編のコラム以外にも、 とんねるず・木梨憲武さんとの対談や相方・小宮浩信さんからのツッコミなど充実の内容。なぜエンタメ界が放っておけない存在なのか?相田さんの魅力を紐解く、買う価値ありの最先端エンタメ本となっています。
- 著者
- 相田 周二
- 出版日
編集追記(編集者より)
男の憧れる男が登場するところが、少年漫画のアツいところ。相田さんも男女問わず愛されている理由が、好きなキャラクターを通じて伝わるようです。ますます目が離せない彼について、編集者も『サマ』を購入しましたのでしっかりチェックしたいと思います。
連載は次回も、最終金曜の23時~翌朝4時にラジオリスナー限定先行公開、翌水曜の12時に正式更新の予定です。Twitter(@honcierge)にて、この連載についての感想やツッコミもお待ちしてます!
本と芸人【連載】
お笑い好きにも本好きにも届けたい!本好きの芸人によるコラム連載です!