大切な人や自分へのご褒美として贈ることが多いジュエリー。結婚式やプロポースなど、人生の節目ともなる場面で出番が多いのも特徴です。そんなジュエリーに関する正しい宝石の知識・歴史・制作の工程・ジュエリーにまつわるマナーなどを知り尽くしているのが、ジュエリーコーディネーターです。実際にお客様の接客をおこない、ときにはプロポースのアイディアの提案やアドバイスをおこなうことも。 今回は、ジュエリーコーディネーターの仕事内容や就職先、収入、おすすめの進学先などを含め解説していきます。ファッション業界に興味がある方に役立つ情報も記載していますので、ぜひチェックしてみてくださいね。
ジュエリーコーディネーターは、宝飾品販売のプロです。お客様にあったジュエリーを提案・販売し、喜んでもらうことを目的としています。ジュエリーを身につけるシュチュエーションや、お客様の年齢・趣味嗜好・好み・予算などを総合的にみて、適切な商品を提供します。
購入されるジュエリーは高額であるため、宝石の種類・カットの仕方・特性・お手入れ方法など、具体的なアドバイスをおこなう知識と技術も必要です。正しい情報を知っていなければ、お客様からの信頼を得ることはできません。
ジュエリーと聞くと、女性のお客様を相手に接客するのをイメージするかも知れません。しかし、実際は男性を接客することも多いのです。
たとえば、プロポーズを控えている男性の指輪選びを手伝ったり、サプライズプレゼントを買いにくるお客様もいるでしょう。いまは男性用のジュエリーも種類が増えているので、ジュエリーに対する感度の高い男性客も来店します。
ジュエリーコーディネーターは具体的にどんな仕事をおこなっているのでしょうか。主な仕事内容をご説明します。
人生の一大イベントに関わる機会も少なくないため、日々の業務が責任感と努力をともなうものとなっています。販売して終わりではなく、お客様が再来店してくださったり、パートナーと来店してくださるなど、目に見えたやりがいを感じることができます。
ジュエリーコーディネーターが活躍できる場所は、2021年現時点では限られているのが現状です。実際に自ら販売する以外にも、講師としての道や独立する道もあります。
以下のような企業が、代表的な就職先としてあげられます。
他にも大手のブライダル企業でジュエリーコーディネーターとして活躍する方もいるようです。いずれにしてもお客様の大事な1日のために、知識と経験、コーディネート力を駆使するのがジュエリーコーディネーターの役目です。
フリーランスで働く方のなかには、ジュエリーのデザインやプロデュース、専門学校での講師といった道を進む方もいます。また、サイズ直しの技術やジュエリー制作・リフォームの技術があれば、独立しても大きな収入を得られる可能性も高まります。
平均年収は300〜500万円程度です。ジュエリーコーディネーター歴が長い人であれば、平均年収400〜500万円と少し高めのところもあります。実力主義の世界ではなく、年功序列が重視される傾向があるようです。
ジュエリーコーディネーターにまつわる資格保有者に資格手当を支給している企業もあります。自分が就職・転職したい企業が資格手当を支給しているかどうかは、事前に確認しておいた方がよいでしょう。
おすすめは美術系・デザイン系・服飾系の学部がある大学に進学することです。幅広いファッションの知識や歴史も学ぶことができます。
同じような分野が学べるようであれば、専門学校への進学でも問題はありません。学費や通学の事情も考慮して、進学先を選んでくださいね。
顧客から信頼されるコーディネーターになるには、やはり資格を取得している方が、購入する側に安心感を与えることができます。ここでは、2つの検定試験の情報をご紹介します。
検定は3級〜1級まで。3級は年に2回、2級と1級は年に1回おこなわれる検定です。受験には学歴・年齢・性別・国籍の制限がないため、自分のタイミングで受験することが可能です。
この検定は、宝飾品販売のスペシャリストとして認定する資格です。ブライダル関係の仕事に就きたいと考えている方が多く取得している資格でもあります。上記の詳しい試験情報や試験の開催については、一般社団法人日本ジュエリー協会HPをチェックしてみてくださいね。
より高度な接客・接遇のスキルを証明できる資格が「接客サービスマナー検定」です。取得することで、接客サービスの基本からビジネスマナー・クレーム応対などのさまざまな知識・技能を持っていることを証明できます。
こちらも詳しい試験情報に関しては、NPO法人日本サービスマナー協会HPをチェックしてみてくださいね。
最後の章ではジュエリーコーディネーターに向いている人の特徴をご紹介します。ジュエリーが好きなことはもちろん、接客スキルを持っていたり、ファッションに関心がある方は向いているといえるでしょう。
ジュエリーが好きな人であれば、トレンドや最新の情報にも気を配っているはず。そういった日々の情報収集も仕事の一環なので、もともとジュエリーが好きな方はジュエリーコーディネーターとしての素質があるかもしれません。
ジュエリーは、身につける服やTPOによっても選ぶものが変わります。お客様がジュエリーを付けて行った先で恥をかかないよう、ファッション全般に関するセンスやマナーの知識も必要です。
心のこもった接客ができる人が活躍できる世界です。お客様に寄り添うことができる人材が求められます。
- 著者
- ["エイジャー・レイデン", "和田 佐規子"]
- 出版日
こちらは、宝石の魅力について書かれた本です。ただ魅力を語っているだけではなく、人々を変えるほどの力を秘めた宝石にまつわる出来事を、歴史の中から読み解いていきます。
「どんなに時代が変わっても、人々がダイヤモンドに魅せられる理由」について、誰しも一度は気になったことがあるのではないでしょうか。その秘密・魅力を知りたい方にもぜひ読んでほしい1冊です。
- 著者
- ["ユーキャンサービス接遇検定試験研究会", "ユーキャンサービス接遇検定試験研究会"]
- 出版日
こちらは、サービス接遇検定3級・2級試験に対応したテキストです。
あの通信講座で有名な「ユーキャン」でも、マナーに関する資格を取得することができます。27日間で勉強が一通り終わるように設計されており、社会人の方でも無理なく勉強できるペースに配慮して作られています。
- 著者
- 岡本敬人
- 出版日
「そもそもジュエリーの価値ってなに?」と聞かれて、皆さんはすぐに答えられるでしょうか。
本書では、その質問に対して答えを用意してくれています。とても奥が深いムック本となっており、ジュエリーが身につける人に与えてくれるパワーについても記載されています。自分で身につける宝石も、与えてくれるパワーの種類を知っているのと、まったく知らないのでは身につけている効果も変わります。
カラー写真がとにかく美しいとの声も多数寄せられている1冊です!
1972年をピークに年々、婚姻率が減少傾向にある日本ですが「大切なひとにジュエリーを贈りたい」と思う方はたくさんいるはずです。ジュエリーコーディネーターの仕事は、ブライダルとは直接の関係がない仕事もあれば、式場まで紹介する親密な関係になったりと、お客様にとって大きな存在になることもある職業です。
相手を思いやる気持ちや察する能力が必要となるため、日頃から相手の話を聞くのが上手い方は向いている職業かもしれません。今回ご紹介した図鑑などは、眺めるだけでのモチベーションがアップするような書籍をチョイスしました。ぜひ手にとってページをめくってみてくださいね。
宝石の魅力に取り憑かれた方は、ぜひ検定にもチャレンジしてみてください。