犬飼貴丈はここ数年で急激に人気の高まっている俳優です。ジュノン出身のイケメンながら、オタク趣味という異色の人物。若手俳優の登竜門『仮面ライダービルド』の主演をきっかけにブレイクし、多くのテレビドラマや映画へ出演するようになりました。 この記事では、犬飼貴丈が出演した作品の原作や魅力、演じた役柄についてご紹介していきます。
犬飼貴丈(いぬかいあつひろ)は徳島県出身の俳優です。誕生日は1994年6月13日の年齢26歳(2021年3月現在)。身長176cm、体重62kg、血液型O型。
2012年にジュノンスーパーボーイコンテストでグランプリに輝き、芸能界に入りました。そして2014年のテレビドラマ『碧の海~LONG SUMMER~』で俳優デビュー。
しばらく作品に恵まれませんでしたが、3年後初主演の『仮面ライダービルド』でブレイク。その後は朝ドラ『なつぞら』や、『24 JAPAN』への出演など順調に人気俳優の道を歩んでいます。またドキュメンタリードラマ『ダブルベッド』では、中国人モデルのロン・モンロウと過ごした7日間の同棲生活で、ドラマでは見られない一面を見せました。
シュートボクシングの経験もある肉体派ですが、趣味は意外にもオタク気質。徹夜でゲームをプレイしたり、最近ではアニメ『放課後ていぼう日誌』にハマったそうです。
今や押しも押されもせぬ人気俳優となった犬飼貴丈。若年層の女性を中心に人気を集めていますが、その魅力はいったいどこにあるのでしょうか?
1番の理由はやはりつぶらな瞳が印象的なルックスでしょう。幼さと精悍さが同居した顔つきは、異性同性を問わず目を釘付けにします。犬飼貴丈は高校卒業後、進学も就職も難しかった時に、母親から「顔だけはよく産んであげた」と言われたそうです。それがきっかけでジュノンに応募し、グランプリを受賞したのですから人生何が起こるかわかりませんね。
出世作『仮面ライダービルド』では記憶喪失の天才を演じたかと思えば、同作中でアイデンティティの崩壊に苦しむ様子を見せるなど、演技力も抜群。ドラマ『24 JAPAN』では曲者の悪役を熱演する一方、素に近い残念なイケメンオタク像を披露した映画『ぐらんぶる』の怪演はまだ記憶に新しいです。
犬飼貴丈は人を驚かせるのが好きで、私生活や撮影現場などで悪戯することも多いとか。彼はおそらく生来のエンターテイナーなのでしょう。自分も含めて、人を楽しませることが好き、そんな人柄がにじみ出て、犬飼貴丈の現在の人気に繋がっているのではないでしょうか。
犬飼貴丈は自身のYouTube配信でもファンとも盛んに交流していますが、そんな彼のさらに突っ込んだプライベートな素顔を見られるのがファースト写真集『きせき』です。出身地の徳島で撮影された写真や、インタビューなど見所が満載。ファンならぜひチェックしてみてください。
- 著者
- 犬飼貴丈
- 出版日
犬飼貴丈を語る上で、初主演ドラマ『仮面ライダービルド』は欠かせません。平成ライダーシリーズは若手俳優の登竜門と言われていますが、犬飼貴丈もこの作品への出演で認知度が急上昇しました。
舞台となるのは10年前、「スカイウォールの惨劇」によって国土が3つに分断された架空の日本。そのうちの1つ、東都エリアでは秘密組織ファウストが密かに、怪人スマッシュを生み出す人体実験を行っていました。その人体実験で記憶を失った主人公の桐生戦兎(きりゅうせんと)は、ファウストに立ち向かう仮面ライダービルドとして戦っていきます。
戦兎は風変わりな天才物理学者という癖のあるキャラで、主人公ながら終盤まで正体不明の人物でした。犬飼貴丈は初主演ながら、この多面性のある人物像を表情や声色で演じ分け、一躍脚光を浴びました。
ここからは、犬飼貴丈が出演した映画を原作とともに紹介します。
主人公の相原琴子は高校3年生に進級したある日、ずっと片想いしていた入江直樹に想いを伝えようとするも、頭の悪さを理由に玉砕。ところが自宅の倒壊をきっかけに家族ぐるみで同居することになり、徐々に惹かれあって行くことになります。
犬飼貴丈が出演したのは、2017年に公開された映画『イタズラなKiss THE MOVIE』の「Part3 プロポーズ編」。役は琴子に横恋慕し、直樹のライバルとなる中川武人。男らしい強引さがファンの間で話題になりました。
原作は何度も映像化されている名作少女漫画ですが、作者急逝により残念ながら未完。それでも今なお多くの人に愛される物語は一見の価値あり。日常から離れて、トキメキを感じたい方には特にオススメです。
- 著者
- 多田 かおる
- 出版日
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北原伊織は大学進学と同時に、ダイビングショップを経営する叔父の家に居候を始めました。新生活に夢を抱くのも束の間、店を根城にするダイビングサークルに目を付けられ、思いとは裏腹にむさ苦しくて馬鹿馬鹿しいキャンパスライフを送るハメに……。
犬飼貴丈は2020年の実写映画にて、オタク青年の今村耕平を演じました。いわゆる残念なイケメン。犬飼貴丈自身がオタク気質であり悪ノリ好きであるため、よい意味で気持ち悪いハマり役となりました。
本作は青春モノと見せかけて、男子学生の悪ふざけに振り切ったラブコメです。悪ノリと馬鹿話が好きな方なら絶対楽しめますよ!
- 著者
- 吉岡 公威
- 出版日
- 2014-11-07
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ここからは、テレビドラマの原作を順に紹介していきます。
主人公の杉村三郎は数奇な職歴を誇る人物です。児童書の編集者から広報室編集の記者となった彼は、諸々のしがらみによって事故死や殺人事件を独自調査するという、私立探偵まがいの便利屋として東奔西走することになります。
犬飼貴丈はドラマ版のシリーズ第2作「ペテロの葬列」(原作第3作に相当)に出演。役は杉村三郎の所属する編集部のアルバイト青年、野本敦弘です。ほぼ端役なので台詞はほとんどありませんでしたが、「ホストくん」の愛称で呼ばれるイケメンぶりが視聴者の記憶に残りました。
原作は宮部みゆきの人気推理小説シリーズです。緻密な心理描写による、人間の悪意の発露に圧倒されます。普通の男が事件を追ううちに、段々探偵らしくなっていくのが見所。普通の展開に飽きたミステリー好きにぴったりです。
- 著者
- 宮部 みゆき
- 出版日
- 2007-12-06
上司と密かに不倫関係を続ける女、西田りか。上司の妻・美津子は不倫に気づきつつ、そんなりかへお見合いを薦めます。相手は美津子に片想いする落合圭一でした。しかし、婚約者となった圭一に近づく女の影……。愛憎と嫉妬が複雑に絡み合う、決してほどけない大人の恋愛がくり広げられます。
『美しき罠~残花繚乱~』のタイトルでドラマ化されました。犬飼貴丈が演じたのは、りかの実弟・西田良介です。女達が裏でドロドロの不倫に勤しむかたわらで、慎ましく働く姿が印象的でした。
原作は昼ドラのエッセンスを抽出したかのような群像劇が圧巻。泥沼化する人間関係にほの暗い面白さを覚える、背徳的な小説です。刺激に飢えた方にオススメ!
- 著者
- 岡部 えつ
- 出版日
良介の姉・りかを演じた田中麗奈についてもっと知りたいという方は、こちらの記事もおすすめです。
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なっちゃんのCMで人気を集め、映画デビュー作では主演。一気に国民的女優へと成長した田中麗奈。プライベートでは年上の医師と結婚、第一子の出産と、すっかり穏やかで優しいママの姿を見せていますが、悪女役を演じ、その狂気に満ちた演技には近年も注目を集めています。 この記事では、田中麗奈が演じた役柄と作品について紹介します。
キャリアウーマンの小田直美は、大学以来の親友・服部加奈子を訪ねた際、彼女が夫の達郎からDVを受けているのを知りました。加奈子を離婚させようと決意する直美ですが、達郎そっくりの中国人密入国者・林竜輝と出会って、恐るべき計画を思い立ちます。
原作は奥田英朗のサスペンス小説です。完璧に思えた計画が脆くも崩れ去り、直美らが警察や第三者によって徐々に追い詰められていく様子にとてもハラハラさせられます。実行犯の視点で進む緊張感たっぷりの展開が魅力。サスペンス好きにはぜひ呼んでいただきたいです。
犬飼貴丈は直美の部下、手塚快晴(かいせい)の役でした。出番は多くないものの、素に近い天然の演技が目を引きました。ドラマには『仮面ライダービルド』の敵役・前川泰之も出演してるので、ビルドファンが見るとちょっとニヤリとします。
- 著者
- 奥田 英朗
- 出版日
- 2014-11-11
左江内(さえない)は悪さのできない、小市民的なごく普通の中年サラリーマンでした。そんな彼が引退するスーパーマンから能力を受け継いだ結果、二重生活を送らざるを得なくなる様子がコミカルに描かれます。
原作は『ドラえもん』で有名な藤子・F・不二雄が、スーパーヒーローをパロディに描いたSFコメディです。人知れず平和を守り、理不尽な現実に苦悩する中年の悲哀が、笑いと涙を誘います。社会人なら誰でも楽しめ、男性は特に共感できるシーンが多数でしょう。
犬飼貴丈は左江内の娘、はね子のクラスメイト役でした。端役ながら、はね子へのアピールが濃く笑いを誘いました。
- 著者
- 藤子・F・ 不二雄
- 出版日
人知れず社会を脅かす秘密結社。彼らは科学者を脅し、独自の戦力として数多くの改造人間を生み出していました。人体改造されるも、洗脳前に逃げ出せた本郷猛は「仮面ライダー」として、秘密結社を妥当すべく怪人達と戦っていきます。
日本人なら誰もが知る、変身ヒーロー作品の元祖です。石ノ森章太郎の原作漫画は非常に古いものの、いまだに色褪せない魅力があります。変身ヒーローが好きな方なら、一度は読んでみるべきです。
犬飼貴丈は2017年の『仮面ライダービルド』で主役を演じました。原作漫画とストーリーはまったく違いますが、改造手術や天才科学者など、平成仮面ライダーの中ではもっとも本郷猛と共通点が多いキャラです。
- 著者
- 石ノ森 章太郎
- 出版日
押井敬史(おしいたかふみ)は抜群の推理力で、どんな難事件の犯人も追い詰める凄腕刑事です。ところがなぜか詰めが甘くて、手柄を後輩の横出に奪われてばかり。そんな様子から、彼は「惜しい」刑事と呼ばれます……。
ドラマ版で犬飼貴丈が演じたのはその相棒の横出です。やる気はないのに、手柄だけは持っていくちゃっかりしたキャラ。2021年3月放送の続編『やっぱりおしい刑事』でも活躍しました。
原作は元芸人の藤崎翔のミステリー小説です。短編連作となっており、毎回いかにして押井が事件を紐解き、どのようにやらかすのかが見所。手軽に読めるコメディタッチの小説なので、普段ミステリーを読まない方にもオススメです。
- 著者
- 藤崎 翔
- 出版日
- 2016-10-05
原作の詳細が気になった方は、こちらの記事もご覧ください。
『おしい刑事』のおしい魅力をネタバレ解説!風間俊介主演ドラマの原作小説
類まれな推理力で事件解決に迫りながら、あと一歩のところで手柄を逃してしまう……そんな「惜しい」刑事、押井敬史巡査長の活躍を描いた本作。風間俊介主演でドラマ化もされました。原作となっている本作のあらすじと魅力をご紹介していきます。ネタバレも含みますので、未読の方はご注意ください。
本作の主人公は、BL漫画の中の世界の住人であることに気が付いた男性・モブ。そんなメタ設定が話題を呼ぶ『絶対BLになる世界vs絶対BLになりたくない男』が犬飼貴丈主演で実写ドラマ化されます。
モブ自身は女性と付き合うことを望みますが、次々にBLでは王道パターンの「BLの恋愛フラグ」が立ちイケメンらが迫ってくるという物語。BL漫画ではお決まりのあるある展開が、原作漫画では4~5ページの各話に短くまとまっています。犬飼貴丈自身もその「テンポの良さ」を活かして演じたいと語りました。ドラマはCSテレ朝チャンネル1で2021年3月27日から放送。
BL漫画好きにはもちろん、推しカプを探しながら読んでほしい作品。BL初心者や、BL漫画のツッコミどころの多さをギャグとして楽しみたいという方にもおすすめです。
- 著者
- 紺吉
- 出版日
■映画
『劇場版 仮面ライダーエグゼイド トゥルー・エンディング』(2017年)
『仮面ライダー平成ジェネレーションズ FINAL ビルド&エグゼイドwithレジェンドライダー』(2017年)
『劇場版 仮面ライダービルド Be The One』(2018年)
『平成仮面ライダー20作記念 仮面ライダー平成ジェネレーションズ FOREVER』(2018年)
『イタズラなKiss THE MOVIE Part3 プロポーズ編』(2017年) 原作『イタズラなKiss』
『GOZEN-純恋の剣-』(2019年)
『彼女は夢で踊る』(2019年)
『ぐらんぶる』(2020年) 原作『ぐらんぶる』
『NO CALL NO LIFE』(2021年)
■テレビドラマ
『碧の海~LONG SUMMER~』(2014年)
『ペテロの葬列』(2014年) 原作「杉村三郎」シリーズ「ペテロの葬列」
『美しき罠~残花繚乱~』(2015年) 原作『残花繚乱』
『ホテルコンシェルジュ』(2015年)
『結婚式の前日に』(2015年)
『ナオミとカナコ』(2016年) 原作『ナオミとカナコ』
『OUR HOUSE』(2016年)
『スーパーサラリーマン左江内氏』(2017年) 原作『中年スーパーマン左江内氏』
『仮面ライダーエグゼイド』第44話(2017年)
『仮面ライダービルド』(2017年) 原作『仮面ライダー』
『仮面ライダージオウ』第1-2話(2018年)
『獣になれない私たち 』(2018年)
『連続テレビ小説 なつぞら』第25回 - 第156回(2019年)
『おしい刑事』(2019年) 原作『おしい刑事』
『ランウェイ24』(2019年)
『24 JAPAN』(2020年)
『オー!マイ・ボス!恋は別冊で』(2021年)
『やっぱりおしい刑事』(2021年) 原作『おしい刑事』
『絶対BLになる世界vs絶対BLになりたくない男』(2021年) 原作『絶対BLになる世界vs絶対BLになりたくない男』
■Webドラマ
『フォローされたら終わり』(2019年)
『賭ケグルイ双』(2021年) 原作『賭󠄀ケグルイ』
■短編映画
『スマイルタウン 平野町』(2017年)
犬飼貴丈は2021年の今もっともホットな俳優と言っても過言ではありません。クールなイケメンからおちゃらけた三枚目まで、なんでもこなせる逸材です。犬飼貴丈の今後の活動を見守るとともに、今回ご紹介した原作に触れて、より深く出演作を楽しんでみてください。