漫画『進撃の巨人』調査兵団で生存しているメンバー一覧【最新23巻時点】

更新:2021.11.28

『進撃の巨人』の物語の中心となって活躍する調査兵団では、巨人との戦いでエルヴィン団長を含め、たくさんの兵士が犠牲となりました。多くを失いつつも、壁を守ることに徹した勇気ある兵士たちですが、現在までに生存している兵士たちはどのくらいいるのか、23巻までを元にして一覧で紹介します。

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調査兵団とは

諫山創原作による漫画『進撃の巨人』は、平和と自由を求めて、巨人と戦う人類の姿を描いたバトルアクションで、物語もクライマックスに突入しています。

ウォールマリア奪還作戦で、調査兵団のトップ・エルヴィン団長が犠牲となる一方で、グリシャの遺した資料から、これまで不透明だった部分も徐々に解明され始めています。

著者
諫山 創
出版日
2010-03-17

これまで多くの兵士たちを失ってきた人類。特に、巨人と一番近い存在にある調査兵団の兵士たちは、かけがえのないたくさんの仲間を失っています。

しかしながら、エレンをはじめとする第104期生の中には、未だ前線で活躍する兵士も少なくはありません。エルヴィン亡き今、調査兵団を支えているリヴァイやハンジを中心に、生き残っている精鋭たちを紹介していきます。

進撃の巨人・始祖の巨人の継承者【エレン】

進撃の巨人・始祖の巨人の継承者【エレン】
出典:『進撃の巨人』4巻

【名前】

エレン・イェーガー

【出身】

シガンシナ区

【エレンについて】

猪突猛進で、正義感が強く、感じたことはすぐ口に出します。嘘をつくのは苦手ですが、いざという時には、演技が出来る芝居屋。父グリシャがかつてクルーガーから継承した進撃の巨人と、グリシャがフリーダ・レイスから奪った始祖の巨人のふたつの巨人の力を継承しました。

9歳の時、ミカサの両親を殺害した犯人を追い、子供であることを利用して犯人を油断させ、躊躇することなく殺害。自分のなかで悪だと思った輩に対して、排除することにまったく抵抗はありません。10歳のころは、飲んだくれの憲兵団兵士に向かって非難したりと、思ったことをすぐ口に出すところもあります。

超大型巨人の襲来で壁を壊され、ダイナ巨人に母カルラを捕食されたことにより、すべての巨人の駆逐を心に誓いました。何かとすぐ熱くなる熱血漢なところもあり、そのためたびたび我を忘れるような行動を起こします。

また、いつもミカサに守られていることが気に入らず、いつか守りたい側になりたいと思いつつ、自分のふがいなさにも苛立つ場面もありました。

12歳で第104期訓練兵団に入団し、訓練兵の卒業を向かえるころ、再び現れた超大型巨人による襲撃の際、アルミンの身代わりになって巨人に捕食されてしまいます。しかし、この一件により、エレンが巨人化能力保持者だということが発覚し、一時は大問題になりました。

エレンが、始祖の巨人の力を保有しているとはっきり分かったのは、16巻でのロッド・ルイスからのセリフです。グリシャに奪われたその力が、エレンのなかにあると断言しています。

「フリーダから奪われた巨人の力が エレンの中にあるからだ」(『進撃の巨人』16巻から引用)

また、エレンが父グリシャの記憶を引継いだことで、自身が継承した巨人の名前が、自由のために戦った「進撃の巨人」だと知りました。

また、「ユミルの呪い」から巨人継承者の寿命は13年と言われていますが、エレンが巨人の能力を継承したのが845年。23巻ではウォール・マリア奪還から4年後が描かれているので、エレンの寿命は少なくともあと4年ということになります。

エレンのほか、23巻時点で巨人化しているキャラクターを紹介しているこちらの記事もおすすめです!

<『進撃の巨人』巨人化したキャラクター一覧!アルミンもついに巨人化!?>

東洋の一族とアッカーマン一族のハーフ!?【ミカサ】

東洋の一族とアッカーマン一族のハーフ!?【ミカサ】
出典:『進撃の巨人』2巻

【名前】

ミカサ・アッカーマン

【出身】

シガンシナ区郊外から両親の死によってシガンシナ区に移住

【ミカサについて】

冷静沈着で必要以外喋りません。両親が健在だった頃はよく笑う普通の少女でしたが、それ以降は感情をあまり表に出さず、エレンを守ることがだけが自分の使命と思っています。

リヴァイ兵士長に匹敵するほどの超人的な戦闘能力で、素早い動きに加え、的確に巨人の急所をとらえる俊敏さがあります。

23巻で、アッカーマン一族は「巨人化学の副産物」だと明かされていますが、その詳細については不明です。しかし、リヴァイも同様のアッカーマンであること、ジークが二度と会いたくない相手といっていることから、アッカーマンは人類最強の戦士ではないかと言われています。

アッカーンマン一族と東洋の一族は、記憶改竄が効かなかったため、王政から命をねらわれていました。また、ミカサがリヴァイやケニーの遠縁に当たるということが、16巻のケニーのセリフから推測されています。

「あと 分家の方だが…南のシガンシナ区の辺りに移ったそうだ」(『進撃の巨人』16巻から引用)

このときすでに、アッカーマン一族は数人程度しか生き残っていないと語っていたので、「南のシガンシナ区の辺り」にいるアッカーマンは、ミカサの父親と考えられます。

東洋も、アッカーマンと共に、記憶改竄に反発した一族です。ミカサの右手にある刺青は、東洋の一族が代々受け継ぐというものですが、そこには何が彫られているのでしょうか。東洋の一族が、歴史を記憶しているのであれば、その印には過去の歴史が刻まれていると考えられます。

ミカサについて考察した<漫画『進撃の巨人』のミカサを徹底考察!エレンとの関係から血筋まで!>もおすすめです。

超大型巨人の継承者!陰湿で姑息な【アルミン】

超大型巨人の継承者!陰湿で姑息な【アルミン】
出典:『進撃の巨人』3巻

【名前】

アルミン・アルレルト

【出身】

シガンシナ区

【アルミンについて】

幼少期から、壁の外の世界に興味を持っており、感受性が高く探究心が旺盛。記憶力が高く理知的ですが、陰湿で姑息な考えを持つことから「ゲスミン」とも呼ばれています。

身体能力は低く、体力的には乏しいものの、豊富な知識を生かした作戦を立案し、調査兵団および人類の危機を幾度となく救ってきました。また、女型の巨人の正体を暴いたのもアルミンで、ウォール・マリア奪還作戦では、捨て身で危機を救っています。

自分は無力で足手まといになっていると感じていましたが、エレンとミカサのふたりが自分を頼りにしてくれていることを知ると、自分に自信を持てるようになったのです。これまでに、女型の巨人の行動を細かく記憶し、自身の推測を重ね合わせた上で、その正体がアニではないかと推測。

人が気づかないような、わずかな手がかりも見逃さない高い洞察力から、エルヴィン団長からも信頼を得ていました。しかし、自分の推理が外れるとパニックを起こし、判断力が欠乏するという弱点はあるものの、一旦冷静さを取り戻すと、再びその才能を発揮します。

性格上、先頭に立つ指揮官というより、裏で活躍する参謀という位置づけが向いていると思われます。ウォール・マリア奪還作戦では、自身を犠牲にした囮作戦で全身大火傷の重傷を負いましたが、「巨人化注射」によって巨人となり、ベルトルトを捕食して、超大型巨人の力を手にしました。

 

現実主義者ゆえに現状を認識できる【ジャン】

現実主義者ゆえに現状を認識できる【ジャン】
出典:『進撃の巨人』4巻

【名前】

ジャン・キルシュタイン

 

【出身】

トロスト区

【ジャンについて】

保守的で根が素直な現実主義者で、自分と相性の悪いエレンを「死に急ぎ野郎」と称したのもジャンです。現実主義者ゆえに、現状を的確に認識でき、当初は巨人から遠い憲兵団を志望していました。恐怖を抱えながらも巨人に立ち向かっていく勇敢な一面もあり、ミカサがひとりで突っ走ったときも、真っ先にミカサの後に続いたのもジャンでした。

ジャンの能力は、4巻でのマルコからのセリフからも分かるように、弱い人と同じ目線で物事を捉えることができること。困難を極めるからこそ、切実に届いているというわけです。

ジャンは、登場人物のなかで一番人間らしい感覚をもっていて、正直な性格ゆえ、良い事も悪いことも包み隠すことが無いため、仲間からの信頼も厚いのです。そういった裏表のないところから、読者にも人気の高いキャラクターとなっています。

いつも、自分や仲間の現状をちゃんと理解しつつ、その状況に応じた最善の方法を考えて行動する、リーダーの素質を持ち合わせている人物。アルミンのような計画的な戦略ではないものの、その判断力と統率力には、リヴァイ兵士長からも一目置かれています。

 

お調子者の仲間思い【コニー】

お調子者の仲間思い【コニー】
出典:『進撃の巨人』4巻

【名前】

コニー・スプリンガー

【出身】

ウォール・ローゼ南区ラガコ村

【コニーについて】

調査兵団第104期生のムードメーカー。バカで素直で、お調子者の仲間思いの優しい性格。ジャンと同じく人間らしい感性を持っていますが、ジャンと違うところは、バカだけに正直というところです。バカだけに作戦をうまく飲み込むことはできませんが、小柄な体型を生かした戦闘能力が取柄。

かつて、敬礼を反対の腕で行い、キース長官から頭を掴まれて怒られたり、勉強に関しても3科目で取った点数が、4点、2点、1点という驚異的なおバカ数字を叩きだした人物です。

故郷ラガコ村の方角から巨人が来たと気づいたコニーは、ライナーとベルトルトと一緒に、村に確認しにいきました。崩壊した故郷に心痛めたコニーでしたが、村には血痕どころか村人がひとりもいなかったのです。しかし、コニーの実家の上に、仰向けになっている巨人を発見。その巨人の発した言葉から、コニーはその巨人が自分の母ではないかと疑っていたのです。

後に、その巨人がコニーの母だと断定され、怒りと悲しみに打ちしがれました。また、コニーにはサニーとマーティンという妹と弟がいますが、その消息は未だ不明です。

コニーは、中心的人物というわけではありませんが、そのキャラクター性は物語に色を添えるといった意味でも、大きな役割を果たしているといっていいでしょう。

破天荒なイモ女!?【サシャ】

破天荒なイモ女!?【サシャ】
出典:『進撃の巨人』4巻

【名前】

サシャ・ブラウス

【出身】

ウォール・ローゼ南区ダウパー村

【サシャについて】

勘の良さは野生並みに飛びぬけていますが、食べ物への執着心が異常なまでに強く、破天荒な性格です。仲間同士のいさかいを避けるかのような行動や言動が多く、故郷訛りを隠すため、誰にでも敬語で話しています。

サシャはかつて、狩猟に頼る生活を送っていたため、父親からの「食える時に食う」というモットーを貫き続けています。訓練生だった頃、キース長官を前に、調理場から盗んだイモを食らっていたため、「芋女」と呼ばれるようになりました。

勇敢さには欠けるものの、感のよさはまさに天性のもの。狩猟に必要な執念深さと身のこなし、弓矢の扱いにも長けています。

かつて、南方から巨人が訪れた際、立体機動装置なしで対峙しなければならなかった場面では、弓矢と腕力だけで巨人に立ち向かい、ひとりの少女を窮地から救っていました。

人類史上最強の兵士 調査兵団兵士長【リヴァイ】

人類史上最強の兵士 調査兵団兵士長【リヴァイ】
出典:『進撃の巨人』20巻

【名前】

リヴァイ・アッカーマン

【出身】

ウォール・シーナの地下街

【リヴァイについて】

冷静で粗暴、場合によってはどんな手段も辞さない、現状を的確に判断して行動する人物です。規律を守りますが、すべてに従うわけではありません。また、超がつくほどの潔癖症で、掃除の手抜きは許さない主義。

リヴァイ兵長は幼少の頃、母親の死と共に、叔父であるケニー・アッカーマンに引き取られました。しかし、ケニーがリヴァイの前から姿を消したため、地下街で仲間と盗みを働きながら暮らしていたのです。

そんな時、エルヴィン団長と出会い、ある取引を交わして調査兵団に入団しました。69話で叔父のケニーに聞かされるまでは、自分の姓がアッカーマンだとは知らず、本人も未だアッカーマン一族に関して、詳しいことは分かっていないようです。

20巻のウォール・マリア奪還作戦では、エルヴィンとの約束を果たそうと、獣の巨人を追い詰めましたが、あと少しというところで、車力の巨人に妨害されてしまいました。

このシーンはのちに、「二度と会いたくない」とジークに言わしめたほどです。獣の巨人といえど、リヴァイには太刀打ちできなかったということでしょう。巨人化学の副産物といわれるアッカーマン一族…。まだまだ、隠されていることが多そうですね。

リヴァイについては<漫画『進撃の巨人』のリヴァイを23巻まで徹底考察!【ネタバレ注意】>で詳しく紹介しています。ぜひご覧ください。

性別不明!?気さくで気配り上手な【ハンジ】

性別不明!?気さくで気配り上手な【ハンジ】
出典:『進撃の巨人』5巻

【名前】

ハンジ・ゾエ

【出身】

不明

【ハンジについて】

ハンジは、とても気さくな性格で、巨人の生態に異常なほど興味を示していた変わり者です。巨人を溺愛しているかのようなそぶりがありますが、自由を取り戻す使命が根底にあるので、何度も危機に直面することがあっても、信念をまげることはありません。

ハンジについては、男性なのか女性なのかという話題が持ち上がっていますが、未だ性別は明かされていません。しかし、女性っぽい言葉使いや、服のボタンが右上(男性は左上)であること、車に轢かれそうになっている場面が描かれている、5巻の巻末ではスカートを穿いていることから、女性説が有力とされています。

21巻でエリヴィンとアルミンが重傷を負い、巨人化の注射をどちらに打つかでもめた時、エルヴィンの必要性を訴えました。その時は、リヴァイの判断により、アルミンに使用しましたが、その判断には最後まで納得していないようです。

その後のハンジは、これまでのキャラとは全く違う雰囲気となり、エルヴィン亡きあと、改めて事の重大さを示唆していました。

調査兵団兵士の多くが犠牲になり、ウォール・マリア奪還だけではなく、巨人の謎も解明され始めています。マーレとの戦いを控えた今、出来るだけ多くの兵士が生き残って欲しいですね。

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