日常に癒やしを与えるものは数ありますが、なかでもダントツで効果が高いのは、可愛らしい女の子の存在ではないでしょうか。それもただ可愛いだけでなく、いろいろなタイプやシチュエーションがあればなおよいでしょう。今回は美少女ばかりが登場する萌え漫画10選をお送りします。
麻雀が世界的に認知され、スポーツの一種として受け入れられている世界。主人公の宮永咲(みやながさき)は、トッププロでも難しいと言われている、毎局プラマイゼロをやってのける凄腕の少女です。そんな実力を持ちながら、彼女は麻雀が好きではありませんでした。
そんな咲が、ひょんなことから清澄高校麻雀部と関わりを持ち、天才雀士・原村和(はらむらのどか)と出会ったことで高校麻雀のインターハイを目指すようになります。
- 著者
- 小林 立
- 出版日
- 2006-12-25
本作は2006年から「ヤングガンガン」で連載されている小林立の作品。アニメ化やテレビドラマ化、そして実写映画化と数々のメディアミックスがおこなわれているので、ご存知の方も多いのではないでしょうか。
麻雀漫画というと、ルールなど知識が必要な場合が多いですが、本作は麻雀自体を知らなくても十分楽しむことができます。しかも、ただ可愛い女の子が登場する萌え漫画でもないのです。
競技人口の多いスポーツでインターハイを目指す、というところで部活漫画としての側面があり、盤上の熱い戦いや悲喜こもごもに、おもわず手に汗を握ってしまいます。
咲をはじめとする登場人物の何人かが、オカルトじみた特殊能力を発揮するので、文化系能力バトル漫画として見ることもできるかもしれません。
さらに、ライバルとして登場するキャラも可愛らしい女の子ばかりです。和のほか多数の少女に同性愛を匂わせる描写があって、百合モノとしても楽しむことができます。
もちろん、ベースとなる麻雀の描写も丁寧におこなわれていて、牌譜もしっかり設定されているんだとか。
また作中時間のリンクした『阿知賀編 episode of side-A』、前日譚となる『シノハユ the dawn of age』、「阿知賀編」のライバルを主役に据えた『怜-Toki-』などのスピンオフタイトルも豊富にあります。ぜひこの膨大な『咲-Saki-』ワールドをお楽しみください。
『咲-Saki-』については <『咲-Saki-』の世界、キャラの魅力!ただの萌え麻雀マンガじゃない!>で紹介しています。気になる方はぜひご覧ください。
主人公は、人付き合いが苦手でインドア派な女子高生、雪村あおい。高校入学の初日に、幼馴染みの倉上ひなたと久しぶりに再会しました。あおいはすっかり忘れていましたが、彼女たちは幼いころ一緒に山登りをする約束をしていたのです。
インドアかつ高所恐怖症のあおいは当初乗り気ではありませんでしたが、ひなたや友人をとの登山を通じて人間的に成長していきます。
- 著者
- しろ
- 出版日
- 2012-06-12
本作は2011年から「コミック アース・スター」で連載されているしろの作品。萌え系の絵柄で騙されがちですが、初心者向けのハウツー本としても役立つほどの、かなり本格的な登山漫画です。
だからといってお堅い内容なのかというと、そうではありません。女子高生のゆるふわなやり取りのなかに、専門的な知識がさりげなく配置されているのです。
登山漫画なのに主人公が高所恐怖症、というのがポイント。慣らし運転とでも言いますか、簡単なところから徐々にステップアップしていくのが絶妙で、登山未経験であろう大半の読者にその魅力を訴えかけてくるのです。
かつて高名な登山家マロリーは、エベレスト行について問われると「そこにエベレストがあるから」と言ったそうですが、「答えが知りたければ、自分の足で登ってみるべき」と答えた方が良かったとも言われています。
キュートな女子高生とハードな登山という異色の組み合わせがどれだけ面白いかは、ぜひご自身でお確かめください。
『ヤマノススメ』については<漫画『ヤマノススメ』が面白い!最新巻までの登場人物の魅力をご紹介!>で紹介しています。
主人公の日向みのりは、いじめられっ子気質の内気な少女。白糸台高校に入学しましたが、いつものように標的にされてしまいます。
ところがフェンシングの練習をしていた桃瀬アリスという少女に助けられ、その姿に憧れたみのりは、フェンシング部への入部を決めました。
インターハイ出場を狙っている副キャプテン七瀬あゆみの反対で一悶着が起きますが、必死なみのりの姿が部員の心を動かし、無事に入部。曲者揃いの白糸台高校フェンシング部は、ここから全国を狙って始動していきます。
- 著者
- 藍井 彬
- 出版日
- 2015-06-25
本作は2015年から「ヤングガンガン」で連載されていた藍井彬の作品です。
いじめられっ子が憧れの人と出会って一念発起、自己変革していくというスポーツ漫画の王道展開ですが、フェンシングという物珍しい競技を題材にしているのが特徴。物語としてはベタなスポ根ながら、フェンシング、しかも美少女モノということで異彩を放っています。
ヨーロッパ発祥のスポーツであるフェンシングからは「騎士」を連想させられ、その点では「強い自分になりたい」と願う主人公にはぴったりではないでしょうか。
作中に目を引くのは、なんと言ってもそのユニフォーム。ボディラインの浮き出たセクシーなビジュアルで、試合中は衣服が破れるなど際どい描写もあって、なかなかに刺激的ですよ。
主人公は、コミリア学園高等部1年の双葉ちゃん。彼女の周りには、講談ちゃんに小学ちゃん、集英ちゃんなど個性的で愉快な仲間がたくさんいます。
どこかで聞いたことのある女の子たちが送る、ちょっとブラックな日常4コマ漫画です。
- 著者
- 横山 了一
- 出版日
- 2013-06-28
本作は2012年からWebコミックサイト「Web漫画アクション堂」、後に「WEBコミックアクション」や「ITmedia ebook USER」に移籍して連載されていた作品。原作は横山了一、作画は加藤マユミです。
女子高生の日常をメインにした4コマギャグ漫画ではありますが、そんじょそこらの作品とはひと味違います。
主人公の双葉ちゃんでは、残念ながらピンと来ないかもしれません。ルパンという名前の猿を飼っていたり、エンジェルちゃん、ピザッツちゃんという妹がいる設定です。
講談ちゃんはボクシング部に所属するスポ根少女で、小学ちゃんは恋愛好きのマイペースな女の子、集英ちゃんは規則にうるさい優等生女子になっています。
もうお分かりですよね。実は彼女たち、本好きにはおなじみのアノ会社やコノ会社を擬人化したキャラクター。あえて解説すると、双葉社に講談社、小学館、集英社。なぜこれで双葉ちゃんが主人公なのかといえば、単純に連載誌が双葉社だからですね。
各社の特徴が色濃く出ており、女子高生の日常漫画なのに日常的ではないという不思議な世界観が展開されます。出版社にまつわるあるある話や、声高に言えないちょっぴり危険な裏話が飛び出てくることも。
掟破りの出版社擬人化漫画、イロモノ好きにはたまらない作品です。
海辺の温泉街に、都会から小花悠里(こばなゆうり)がひとり引っ越してきます。彼女が入寮した「伍色館」は元温泉宿で、寮長の姫市原麻耶(きしはらまや)はその経営者の孫でした。
伍色館のモットーは「助け合い」。寮生同士で助け合いながら、彼女たちのほのぼのとした日常が描かれていきます。
- 著者
- 吉村佳
- 出版日
- 2017-06-26
本作は2016年から「コミックキューン」で連載されている吉村佳の作品。
タイトルから料理漫画だと誤解してしまいそうですが、伍色館の住人をメインにした日常4コマ漫画になっています。とはいえ看板に偽りはなく、寮長の麻耶が作る料理はどれも本当においしそう。
元温泉宿というだけあって入浴シーンも多数出てきますが、本作の1番の見どころは、登場人物の触れ合いにあります。伍色館では炊事や洗濯、掃除などは持ち回りの当番制。誰かがやる、ではなく自分たちでやるという、健全な自主性が売りです。
舞台となる温泉街の和やかさも心地よく、こんな街に住んでみたいと思わせる魅力が詰まっています。伍色館のモットーも相まって、作品から古き良き時代の人情を感じることができるでしょう。
コメディタッチの日常4コマではありますが、世界観がしっかりと構築された懐の深い漫画です。
野々原ゆずこ、櫟井唯(いちいゆい)、日向縁(ひなたゆかり)は仲よし3人組。春から高校生になった彼女たちは、部員が誰もいなかった「情報処理部」を独占しました。
日々をゆるゆると過ごし、時々何かを調べては他愛ないやり取りをくり返す、そんな3人の日常です。
- 著者
- 三上 小又
- 出版日
- 2009-03-26
本作は2008年から「まんがタイムきらら」で連載されている三上小又の作品。アニメ化もされ、熱狂的なファンを生んだ現在の4コマ漫画界の雄と言ってもよいでしょう。
基本的にはとりとめもない会話が淡々と続き、時にはオチがないこともあります。しかしその独特の空気が面白く、心地よいのです。天然のゆずこ、マイペースな縁、ツッコミ役の唯と三者三様の主人公は個性的で、見ていて飽きません。
学校生活における行事などはほとんど描かれず、何も起きないという特別な日常が続いていきます。癒されること間違いなしの本作をぜひ手にとってみてくださいね。
高校進学を機に、田舎から出てきた主人公の桜木ひな子。口下手で、人と話すことを苦手としていました。そんな自分を変えるべく、以前見て感動した憧れの演劇部がある高校へ入学したのですが、なんと昨年廃部となってしまっていたのです。
意気消沈するひな子でしたが、下宿先「ひととせ荘」の個性的な住人に囲まれて、明るく楽しい新生活が始まりました。
- 著者
- 三月
- 出版日
- 2015-08-27
本作は2014年から「月刊コミックアライブ」、後に「コミックキューン」へ移籍して連載されている三月の作品。4コマ形式の学園コメディです。いきなり演劇部が廃部になっているという前途多難な状況で始まります。
主人公のひな子は極度のあがり症で、田舎では「かかし」として知られていました。緊張すると固まってしまい、文字どおりかかし状態になってしまいます。その悪癖を直すべく演劇を志してはいるのですが、かなりマイペースにやっています。
出てくる女の子たちは総じて可愛らしく、しかも個性的。クール系の先輩・萩野千秋(はぎのちあき)は、普段はひな子に負けず劣らず大人しい少女ですが、かつての演劇部に所属しており、舞台に上がれば驚くほどの名演を見せてくれます。
ひな子より年上なのに、小学生と見紛う柊真雪(ひいらぎまゆき)は、普段着がメイド服というちょっと変わった子です。幼い容姿の反動なのか、お姉さんぶるところが愛らしいです。そのほか、本好きが高じてページをむしゃむしゃ食べてしまうという不思議な少女も。
彼女たちの来ている洋服は凝ったものが多く、扉絵などで時折見ることができるセクシーショットにもご注目。脱力系日常4コマとしてゆる~く楽しんでください。
主人公の関谷なるは、没個性的なことが悩みというごく普通の中学2年生。おとぎ話のヒロインに憧れていましたが、ある日、月下で舞う妖精のような少女と出会います。着物で舞い踊る金髪の少女は、なるの理想とするヒロインそのものでした。
夢のような出会いからしばらくして、彼女の通う学校に転校生がやって来ます。アメリカからの留学生、ハナ・N・フォンテーンスタンド。あの夜の妖精でした。
ハナはなるを、非日常の世界「よさこい部」へと誘います。
- 著者
- 浜弓場 双
- 出版日
- 2011-12-12
本作は2011年から「まんがタイムきららフォワード」で連載されている浜弓場双の作品です。
よさこいとは、高知県の民謡である「よさこい節」で踊る踊りのこと。各チームで独自のアレンジを加えることができ、本作でなるが所属するよさこい部では、彼女にふさわしいファンタジー色のあるアレンジがされています。
地味ななるとは対照的に、ハナの方がよっぽどヒロイン然としていて、主人公の日常とよさこいの非日常を繋ぐ架け橋のような印象を受けるでしょう。
彼女たちは出会ってから、よさこい部を作り、部員を募り、屋上で練習して……と何かを一から作り出すまさに青春の日々を送ることになります。よさこいを踊るから輝くのではなく、よさこいをとおして繋がっていく友情や努力の輝きを感じることができる作品です。
人は古くから空に憧れてきました。それは女子高生も例外ではありません。主人公の風牧紅羽(かざまきくれは)は、偉大な先人と同じように大空を目指し、人力飛行機械を作ることを目的とした「飛行部」を設立します。
手作り飛行機、目標は「鳥人間コンテスト」です!
- 著者
- うみのとも
- 出版日
- 2015-08-27
本作は2013年から「まんがタイムきららMAX」で連載されていた、うみのともの作品。学園4コマ漫画ですが、正確にジャンル付けをするならば、工学系萌え4コマ漫画でしょうか。
可愛らしい絵柄で描かれる少女たちですが、やっていることはかなり本格的な飛行機づくり。日夜基礎から飛行機を組み立てる様子が描かれていきます。4コマのネタも、航空力学から設計試算、耐久テストまであって、理系の名に恥じない作品です。
単なる萌え漫画としても面白いですが、専門知識を調べながら読めば、より一層作品を楽しむことができるでしょう。
本気で鳥人間を目指す少女たちがどこへ飛んでいくのか、見守ってあげてくださいね。
主人公の丈槍由紀(たけやゆき)は、友人の恵飛須沢胡桃(えびざわくるみ)と若狭悠里(わかさゆうり)とともに、「学園生活部」の部員として日々を楽しんでいます。学園生活部とは、校内のあらゆる設備を駆使して、家庭菜園や保守点検をおこなう何でも屋のような部活動です。
ただ、由紀以外の2人は、彼女が見るキラキラした学園生活とは違ったものを感じながら、さりげなく由紀を支えていました。由紀には感じられない、不穏な何かがそこにあるのです。
- 著者
- ["原作:海法紀光(ニトロプラス)", "作画:千葉サドル"]
- 出版日
- 2012-12-12
本作は2012年から「まんがタイムきららフォワード」で連載されている海法紀光原作、千葉サドル作画の作品。
衝撃のアニメ化によって大々的に知れわたりましたが、本作の正体は萌え漫画の仮面を被った、かなり本格的なゾンビ・サバイバルです。
作品のあちこちに、ゆるふわ系日常漫画の雰囲気が漂っているのですが、それはまやかし。後々になって、ゆるふわな世界を見ているのは由紀の視点からだけだと明かされます。とある事情によって現実を直視できなくなった彼女が、思い込みによってフィルターをかけて見ていただけだったのです。
胡桃と悠里が見ている本当の世界は、突然起こった原因不明のゾンビ・パンデミックによって、生存者がほとんどいないという悲惨なことになっています。
由紀も様子がおかしくなってしまったので、苦肉の策で考え出したのが「学園生活部」で、自分たちだけで学校に立てこもって過酷な状況を生き延びようとしているのです。
絵柄とのギャップが凄まじい緊張感あふれる世界観が最大の魅力。由紀に配慮して何かと部活動になぞらえておこわれるサバイバルが、かえって狂気を強く意識させます。
果たして、このいたいけな少女たちは、地獄の日常から抜け出すことができるのでしょうか。
いかがでしたか?コメディからシリアス、リアルからファンタジーまで、多様な萌え漫画をお送りしました。あなたの琴線に触れたのはどの作品だったでしょうか?
『がっこうぐらし』については<『がっこうぐらし』5分でわかる、あらすじと魅力!本当は怖い少女たちの秘密【12巻完結、ネタバレあり】>で紹介しています。気になる方はぜひご覧ください。