今回紹介するのは銀魂の衝撃ヒロイン「神楽」(かぐら)です。暴力的で大食い、ときどき鼻クソをほじる……。そんな可憐なヒロインの、愛すべき特徴やエピソードを紹介します。
・神楽とは
11月3日生まれ(14歳)、身長:155cm、体重40kg
宇宙一の戦闘民族「夜兎」の生き残りの少女。父親譲りの怪力と、母親譲りのかわいらしい見た目が特徴的。チャイナ服とお団子結びがトレードマークです。
夜兎族は太陽の光に弱いようで、常に番傘が手放せません(作中では、ときどき忘れられる設定です)。なお、この傘はよく戦闘にも使用され、神楽はよく傘の先端から銃弾を飛ばしたり、振り回して敵をなぎ倒したりしています。
複雑な家庭環境(母が死に、父は放浪へ、そして兄貴はグレるという状況)からか、若干14歳にして大人びた台詞が多め。さらに中国人的な見た目通り、「~アル」「~ヨ」といった話し方をします(これも時々忘れられる設定……)。
身長155cmの体重40kgで、本人曰く「マミー似のモデル体系」と称していることから、スタイルはなかなかよろしいよう。
なお、好きな食べ物は酢昆布と卵かけご飯です。
・モデルは?
公式では語られていませんが、作中で神楽に向けて言われている台詞から、「かぐや姫がモデルでは?」との噂が立っています。名前の由来は作者空知英秋先生の出身である北海道の地名「神楽町」だそうです。
ちなみに、神楽の兄、神威も北海道にある「神威岳」(かむいだけ)からきています。
- 著者
- 空知 英秋
- 出版日
- 2004-09-03
・初登場
主人公銀時がスクーターを走らせていたところに、飛び出してきたのが神楽。
地球に出稼ぎに来たところヤクザに騙され用心棒になりますが、嫌気が差して逃げていたところで銀時のスクーターに轢かれたようです。結局、一件落着した後も金欠で星に帰れず、銀時の営む万事屋で働くことに。
ちなみに、出稼ぎで地球に来たと話していたものの、本来は父星海坊主が地球はきれいな土地だと言ったのを、母の江華から聞いて地球にやってたことが後に語られています。
・声優、実写俳優
アニメ版の声優は釘宮理恵、実写映画版の女優は橋本環奈。
アニメ版の声優である釘宮さんは他の有名作品でもヒロイン(こちらは正統派)で出演しており、初期のころはたびたび声優の無駄遣いと揶揄されていました。神楽はヒロインながら下品な発言の多い役柄。スタッフさんに「言わせてすみません」と謝られることもたびたびあるとのことです。
映画版にしても、橋本環奈さんが鼻をほじるシーンがあったりと、神楽を担当する方々は悲惨な目に。
少し触れたとおり、育ちがよろしくないせいか、平然とゲロを吐いたり平気で鼻クソを人に付けたりといったトンデモ行ためを日常的に行っています(銀時の影響とも考えられますが……)。万事屋唯一の常識人ともされる新八が注意しますが、改善の兆しはみられず……。
特にゲロに関しては、他に類を見ないほど吐きまくっているらしく、ついに「ゲロイン」とまで囁かれるようになりました。その時点で、ゲロを吐くヒロインはジャンプ史上初なのだとか。
- 著者
- 空知 英秋
- 出版日
- 2009-11-04
作中でも銀時が、48巻で「下品で色気もない食い気だけのゲロイン」と話していることから、公式認定もされているようですね。
神楽のゲロが印象的な話といえば、31巻の271話。神楽と真選組一番隊長、沖田総悟が敵につかまっているシーンでのことです。となりで縛られている沖田が唐突に糞をもらしそうだとの発言。これでも結構オブラートに包んで言ってますが、原作はもっと露骨に言っています。
これに気持ち悪くなった神楽が、盛大に嘔吐しそのゲロの湖によって窮地を脱するという展開に。ホントに下品ですね……。
- 著者
- 空知 英秋
- 出版日
- 2004-04-02
前代未聞の下品なヒロインですが、心根は優しい女の子。銀時のことをバカにしつつ、なんだかんだ頼りにしています。
神楽は銀時に何かあればどんな危険にも飛び込んでいき、また銀時のほうも神楽になにかあれば必ず助けにやってきます。憎まれ口をたたきつつも親子のような信頼関係で結ばれているようです。
銀さんについては、銀さんの魅力を紹介した<『銀魂』坂田銀時の意外な14の魅力!モデルや身長、正体、ヒロインの考察も>の記事をご覧ください。
万事屋には神楽と銀時の他に、大きな白い犬が住んでいます。その名は定春。万事屋の前に捨てられていた犬で、神楽が気に入り飼い始めました。
癖は人の頭を噛むこと。力もめちゃめちゃ強く、公園で遊ぼうとすると巨大な体でタックルされたり、のしかかられたりなど命がけ。しかし夜兎族の神楽とは愛称がいいようで、タックルを止め蹴飛ばしたりなど、壮大にじゃれ合っています。
また定春はよく神楽を背中に乗せて走りけが人を運んだりするなど、話が進むにつれ要所要所で活躍を見せるように。
- 著者
- 空知 英秋
- 出版日
- 2005-10-04
9巻の71話では神楽と定春のよい関係が見られます。
実は定春は「龍穴」を守護する「狛神(いぬがみ)」であり、「紅き果実」と「山羊の血」(=いちご牛乳?)を飲むと、本来の姿に戻るという体質だったらしいのです。
うっかり銀時のいちご牛乳を飲んだ定春は巨大化し、万事屋の天井から顔が外に突き出てしまうほどの大きさに。定春の窮地をたすけるため神楽が奔走する物語です。なかでも屋根から頭が出て雨ざらしになっている定春を心配して、雨にぬれないように定春の頭の上で傘をさすシーンが印象的。2人の普段の良好な関係が現れた一コマだと思われます。
- 著者
- 空知 英秋
- 出版日
- 2013-12-04
沖田と神楽は犬猿の仲であり、出会えばケンカが絶えない2人です。ですがお互いに力を認め合うよきライバルでもあります。
「だったら俺がもらってやろうか
三食飯付き、質素だが静かに暮らせるマイホーム、格子付き」
(『銀魂』52巻より引用)
52巻にて、敵の船に潜入しているところを真選組に見つかる神楽。犯罪の片棒を担いだため、「嫁の貰い手がなくなりそう」とつぶやいた神楽に対して、沖田が言いはなった台詞です。要するに刑務所に入れってことなんですが、一部の間では照れ隠しの”プロポーズ”として、人気のあるシーンです。
- 著者
- 空知 英秋
- 出版日
- 2013-02-04
48巻にて神楽は突然彼氏を紹介すると言い出します。焦る銀時と星海坊主。しかも、相手は巨人族の王子で、かなりのチャラ男。2人は神楽に彼氏が出来たことを受け入れられず、心配のしすぎて頭がおかしくなったり、彼氏の態度に耐え切れず投げ飛ばしそうになったり。
結局神楽とは別れることになるのですが、銀時や星海坊主の親バカっぷりが異常な回でした。
銀魂では漫画、映画ともに未来の万事屋が描かれています。
漫画版で語られた2年後の神楽は、身長も新八より高くなり美人のナイスバディになっています。
この話は新八と土方以外が、イボによって身体が2年成長してしまうという話でした。しかし、新八が神楽を見てドキドキしているところからも、相当美人になっていたのでしょう。服装もお腹が見え、足にも深いスリットが入っています。
- 著者
- 空知 英秋
- 出版日
- 2010-12-03
なお映画版では5年後の世界の話が語られます。漫画同様にかなりの美人に。なお、服装は銀時の服装を女性版にした感じになっています。この話では銀時が5年後にタイムスリップするのですが、今度は銀時の方が5年後の神楽を見てドキドキしていますね。
いずれにしても、この2つの姿は神楽の母親である江華にそっくりです。そして性格がさらにクールに。未来では完全にヒロインらしくなっちゃってます。これらの姿は神楽の母親である江華にそっくりです。
神流(かんな)とは最終決戦が終わってから、2年後に登場する神楽の娘とされる人物です(今回は本当に2年たってます)。なんと、神楽がバナナを食べ過ぎて気持ち悪くなり嘔吐したところ、口から産まれたとされています。さすが「ゲロイン」。
神楽をそのまま小さくしたような容姿で、神楽のことは「ママ」と呼んでいます。ちなみに新八のことは、「ぱっつぁん」。
娘というよりは神楽の分裂体とも言われていましたが、実は神流の正体は神楽本人だと判明しました。なぜ小さくなっていたのでしょうね。
ある日、男として育てられた柳生九兵衛は、自分が男と女、どちらとして生きていくかに迷い占い師(デコボッコ教)に相談することにします。実はその占い師は、デッコッポッコ教の信者。地球人に男らしさ、女らしさを理解させるためとの理由で、あたり一帯の男女の性別が逆になる魔法(?)を使用してしまいます。
これにより、銀魂の様々なキャラクターの性別が変化。柳生九兵衛はかっこいい男になり、銀時は可愛いらしい女性になっています。
- 著者
- 空知 英秋
- 出版日
- 2013-07-04
皆が美形に変化する中、神楽は無精ひげを生やしたゴリゴリの男(漢)になります。ほぼゴリラですね。この見た目は神楽惇と言う名前に関係しており、三国志の夏候惇からです。なお、神楽はこの容姿を非常に気に入っているようでした。
しかし神楽は無精ひげを生やした、武骨なゴリゴリの男(漢)になります。ほぼゴリラですね。この見た目は神楽惇と言う名前に関係しており、三国志の夏候惇のような顔になっているという設定です。ちなみに定春が赤兎馬春(赤兎馬)になっています。
- 著者
- 空知 英秋
- 出版日
- 2014-02-04
53巻にて、銀時と土方が同時に事故に遭い、お互いの中身が入れ替わってしまいます。仕方なくそれぞれの組織で生活することになったという話です。
この話では、銀時と土方に限らず主要キャラの中身がどんどん入れ替わります。神楽の心はエリザベスの体に入りますが、一方で神楽の体の中には桂が入り、また沖田の中にエリザベスが入ったので、ややこしいことに傍から見ると神楽と沖田が仲良くなっているように見えます。ファンには好きな構図らしく、人気のあるエピソードです。その姿を見て激怒するエリザベス姿の神楽。
ちなみにここでもゲロイン神楽の設定は忘れられず、話の後半には神楽の入ったエリザベスはゲロザベスと呼ばれる様になります。
- 著者
- 空知 英秋
- 出版日
- 2010-04-30
神楽たち夜兎族は太陽に弱いという設定を覚えているでしょうか。この話は忘れられていたその設定が、波乱をよびます。
ある暑い日に銀時、新八、神楽の3人で歩いていたところ、不測の事態で銀時により日傘が奪われてしまいます。日の光にさらされた神楽は倒れ、そのまま入院。
死の淵を彷徨っている神楽に大騒ぎになるのですが、なんとこれは全て神楽の仮病。しかし、真実を言うタイミングを逸してしまった神楽は、なんとそのまま死んだことにされ最終的に国葬までされるハメになりました。
なお、この話では沖田総悟の神楽に対するドSっぷりが目立ちます。沖田は神楽の仮病に気づいていながら、面白がってわざと事を大きくするのです。一人だけ仮病に気づくことから、犬猿の仲といえども2人の間に深い友情があるとも考えられます。
銀魂でも特に熱い話といえば、25~26巻にわたって描かれた吉原での事件をめぐる物語でしょう。神楽と新八が、夜兎族の阿伏兎と死闘をくり広げるシーンでのことです。相手は歴戦の夜兎だけあって、力の差は歴然。神楽は動きを封じられ、新八は絶体絶命の状態に陥ってしまいます。新八の窮地に瀕して、神楽の夜兎の血がついに覚醒。神楽を押さえ込んでいたはずの阿伏兎を、ふっとばします。
- 著者
- 空知 英秋
- 出版日
- 2008-09-04
阿伏兎曰く、人を傷つけることに無意識に躊躇し力を出し切れていなかったのが、仲間の危機を感じたことでそのストッパーがはじけとんだとのこと。ネジが外れたかのように笑いながら、戦う様子はホラーです。
「俺が鎖から解いたのはケモノではなくバケモノだぜぇ」
(『銀魂』26巻より引用)
戦いの中に常に身を置いてきた阿伏兎が、つぶやいた一言。神楽の夜兎としてのポテンシャルは計り知れないものがあるのでしょう。
- 著者
- 空知 英秋
- 出版日
- 2007-10-04
神楽の父は宇宙一とも言われるエイリアンハンター。ただし、髪の毛が薄いのが玉にキズ。神楽からも神威からも「ハゲ」と呼ばれています。
親バカで、神楽が万事屋で生活していることも、あまり良く思っていません。神楽を連れ帰ろうとしたこともあります。このように、漫画の前半で語られる星海坊主は娘を可愛がる親バカな一面を多く除かせますが、後半ではかっこいいシーンもちゃんと出てきます。一応夜兎族の英雄ですから。
かつて吉原を占拠していた鳳仙が夜兎族の王として君臨していた時、唯一立ち向かったのが星海坊主です。
また夜兎族の故郷、徨安は様々な攻撃を受け壊滅状態でした。そしてそこにオロチという凶暴な生物が大量に住み着いてしまったがその徨安を開放したのも星海坊主でした。
実は伝説の男なのです。
- 著者
- 空知 英秋
- 出版日
- 2016-05-02
神楽と神威の母、江華も夜兎族のひとり。5年後の神楽のような相当な美人です。江華は徨安の主と呼ばれ、徨安に住み着いてしまった凶暴な生物オロチを何体も一人で片付けるなど、夜兎としても実力の高井人物でした。
しかし、徨安を離れると生きていけない体でありながら、徨安を離れたために短命に終わります。しかし夫、子供に深い愛情を持っていた女性です。
- 著者
- 空知 英秋
- 出版日
- 2016-08-04
「お嬢さん、こんなオロチより俺と小股のオロチを退治しに行きませんか?」
(『銀魂』64巻より引用)
星海坊主がオロチに占拠された徨安で出会います。荒らされてしまった徨安に唯一住み続けていたのが江華でした。その美しい姿に星海坊主は一目惚れし、上記の台詞でプロポーズします。しかし、当然のことながら玉砕。それから三日三晩口説き続けましたが見向きもされませんでした。
しかし、徨安を開放するためオロチと戦いを続ける中で2人の仲は深まります。
それから、徨安解放後も星海坊主はたびたび江華に会いに行き、ついに結婚、子供を授かります。 それが神威と神楽です。
初登場は吉原炎上篇。神楽の兄、神威は包帯ぐるぐる巻きで現れました。顔は神楽に似て可愛らしく、髪の毛を後ろでみつあみにしています。しかし性格は好戦的で凶暴、戦うことが戦いが生きがいなのです。おだやかな笑顔を浮かべながら、敵をなぎ倒す一番怖いタイプです。ちなみに、口癖は「殺しちゃうゾ」。
- 著者
- 空知 英秋
- 出版日
- 2014-10-03
神楽や星海坊主との関係は良好とは言えません。幼少期は家族4人で仲良く住んでいた時期もありましたが、江華の体調をめぐって父、星海坊主と衝突。その事件をきっかけに、家を出て「春雨」に入団することを決めます。
それ以来、妹の神楽や父親の星海坊主とはろくに会っていません。しかし、吉原での一件や様々な事件の中で、神楽と再開し彼女の成長と自身に対する思いに触れ、兄としての優しさをとり戻していきます。
- 著者
- 空知 英秋
- 出版日
3位
「眠れないアル」(『銀魂』27巻より引用)
ある日、どーしても夜眠れなくなった神楽が銀時にかまってもらうために、連呼したセリフ。結局銀時は、神楽を眠らせるために試行錯誤することに……。神楽の目が怖いと有名な話です。
2位
「不器用って言葉使えばカッコつくと思ってんじゃねーぞ、無職が!」
(『銀魂』2巻より引用)
タクシードライバーをクビになった長谷川泰三に、神楽は「なんでクビになったの?」と訊ねます。すると「自分の芯を通したからだよ 不器用なりに俺は俺らしく生きよーと決めたからね」との答えが。それに対する辛らつな返しが上記のセリフです。
1位
「いくらなんでもこれはひどいアル 自分で片づけてほしいアル
あとしばらく近づかないでほしいアル この寝グソ侍」(『銀魂』29巻より引用)
あるとき定春と銀時が入れ替わってしまいます。定春(体は銀時)は布団に大量のウンコを……。銀時(体は定春)は必死に隠そうとしましたが、結局神楽にバレてしまいます。それを見た神楽がドン引きして言い放ったセリフです。生理的に無理と思っている顔が特徴的です。
- 著者
- 空知 英秋
- 出版日
3位
「恋愛と親愛の違いもまだよくわからないけど、
とりあえず今はカレシはコイツ(銀時と星海坊主)らだけでいいや」
(『銀魂』48巻より引用)
前述の巨人の彼氏を連れてきた話の最後に言ったセリフです。
本当の父(星海坊主)と地球の父(銀時)への親愛が感じられます。
2位
「私と銀ちゃんさえいれば、地球は回るネ」
(『銀魂』14巻より引用)
柳生篇にて、柳生家とお妙さんをめぐって勝負することになった万事屋と真撰組。単独行動は危険だとして、2人ずつ組んで行動しようと提案されます。そのときに神楽が銀時と組むために言ったセリフです。銀時を信頼し、懐いていることがよくわかります。
1位
「万事屋なめんなよ、もう誰も傷つかせない もうお前らの好きにはさせない
わたしたちはひとりじゃないネ。
万事屋が三人揃ったからには、ここから先何一つたりとも奪えると思うな」
(『銀魂』35巻より引用)
かぶき町四天王篇にて、かぶき町を乗っ取ろうとした華陀と手を組んだ西郷、平子に言ったセリフです。
このセリフの後、西郷と平子と戦います。