小説家としてもデビューをしているつぶやきシロー。しかしどうやら、読書に対してはかなりの抵抗があるらしい。彼に「おもしろい本と出会って読書の楽しさを知ってほしい」と考えたホンシェルジュ編集部は、半強制的に何冊かの本を渡しました。さて、つぶやきシローは何を思うのか。包み隠さず感想をつぶやいてもらう連載です。 第25回は、お酒にまつわるあれこれを書いたエッセイを読んでもらいました。
ハロウィン? ハロウィーン? ま、どっちでもいいけど、31日水曜日すごかったね。今年もお盛んだね。ちゃんと楽しんでいる人にとっては、渋谷の騒ぎは迷惑だよね。印象悪いもんね。ハロウィンをやること自体白い目で見られちゃうもんね。結局、男と女のあれでしょ? コスプレだなんだ言っても、行き着くとこはそこでしょ? いつも最終目的は男女とも、そこなんじゃないの? あんな危ない渋谷にわざわざ行くんだから。さらにお酒が入るとお酒のせいにして、そこまで酔ってないのに、酔ったフリして騒いじゃうからさ。
お酒は静かに嗜むものだよ。酔いは外に出すものではなく、内に秘めて楽しむもの。僕はね、毎日お酒を飲んでるの。それしか楽しみがないから。お酒に逃げてる? ん~半分そうかもしれない。休みの日は朝からビール飲んじゃうもんね。しかも朝からすごい食べる。おじさんの酒飲みって、全然食べないじゃない。あれは体に悪い。僕の場合はガンガン食べてビール飲むから朝から元気。朝からお腹いっぱい食べると希望に満ちるんだよね。
ほろ酔いってあるじゃない。あの状態が幸せだよね。それ以上飲みすぎちゃうと体が辛くなるから、飲む量をコントロールしながら、うまく維持できるように気を張ってるけどね。気を張ってる時点で酔ってはいないんだけどね。
もうちょっとほろ酔いの話させて。ほろ酔いって、集中力高まるよね。特に昼間のほろ酔いは、なぜか責任感が増して仕事に集中できたりする。お酒なんか飲みながら仕事してるからダメなんだよって言われたくないから、いつもより頑張れちゃうんだよね。因みに、今は飲んでないよ。だからあまり集中していません。これ書き終わったら飲んでやろうと思って、そわそわしているから集中していない。逆に飲んだ方がいいかもって思いつつ書いてます。
タイトル「酒にまじわれば」
- 著者
- なぎら 健壱
- 出版日
- 2010-12-03
なぎら健壱さんの酒エッセイの本。なぎらさんはこれ系の本をたくさん出しているよね。この本はどれも短い文章で、お酒にまつわる出来事を面白く書かれていて、一人酒のお供に最適な本だと思う。酔っぱらいながら読んで忘れてまた読んでってできる本。全国の立ち飲み居酒屋に常備してあればいいのに。なぎらさんの仕事スタイル憧れるな。
いきなり、ハムエッグしかない居酒屋を紹介。メニューは他にあるのに、結果ハムエッグしか出てこなくて、お店にいるお客さん全員ハムエッグを食べてるんだって。「今日はちょっと切らしてて~」って毎回ないじゃないか! ってお店あるよね。メニューから外せばって思う。壁一面に料理名が貼ってあるけど、本当にこんなにあるの? ってお店ね。
「それもう終わっちゃいました~」って、まだ開店して1時間くらいしか経ってないのに? そういう店は信用できません。あと、やたら「今日のおすすめ」を押してくる店ね。それって、早く出さないと腐ってウチが損しちゃうって聞こえるので、小っちゃい黒板に書かれている「今日のおすすめ」を異常にすすめてくるお店では、注文しない派です。
食堂車についても書かれている。若い人は知らないと思うが、昔は新幹線にも食堂車というのがあった。今はあまり見かけない。テレビで見る高いお金を払ってのコース料理ではない。もっとお手軽なものが、新幹線の間に一両挟まっていた。あの揺れ心地の中お酒を飲むのも楽しみの一つ。今は速さが増したせいで時間が短縮され、楽しむ時間も短縮されてしまっていると、なぎらさんは嘆いている。
確かに、僕もその頃の新幹線に乗ったことがある。学生でお金がなかったので、サンドイッチが700円! ってビックリして買えなかったけど、見ていて買う人にあこがれてたな。席に戻って、窓の所にハイソフトを置いてみたりね、あのキャラメルみたいなやつね。乗ってすぐに、お菓子食べたりマンガ読んだりゲームやったり、たまに新幹線に乗ると、用意してきたもの全部一気にやろうとするよね。
なぎらさんが若い頃、アパートに「先輩、元気ですか?」と来た人を、思い出せないけど、とりあえず中に入れて、お酒を振る舞いながら、話しているうちに思いだそうとしたが、なかなか思い出せず、いい感じに酔っぱらってきたら、その人が「新聞とってくださいよ先輩」って、ただの新聞の勧誘。面白い話だよね。
こういう面白いエピソードないな~。僕も昔四畳半に住んでいたころ、知らない人が急にお酒を持って、一緒に飲みませんかって家に来てビックリした思い出がある。実はその人、ぼくは見たこと無かったけど、同じアパートに住んでいる人。僕がまだこの仕事する前で当然顔も知られていない。どうも明日引っ越すから思い出作りにたまたま僕の部屋を訪ねてきたという変わり者。いままでこの話をどこかでしたこともないくらい何も起こらなかった。強いて言えば、お酒を貰ってばっかじゃ悪いので、僕もお酒をと、とっておきの高い日本酒、貰ったやつだけど、それを見栄張っていつも飲んでます風にグラスとともに出したんだけど、そのグラスが、ワンカップ大関のコップだと気付いて超恥ずかしかった。あれ捨てられないんだよね。何回も洗っては使っていて、日常過ぎて当たり前のように出してしまったとさ。
一つの話が2,3ページなので、ショートコントのようにテンポよく読め、次にページをめくるのが楽しみな本でした。
ってことで書き終わったのでお酒を飲んでます。今現在11月1日の昼で、ハロウィンが終わった次の日なんだけど、お酒飲んだ勢いで「敢えて今日の夜、仮装して渋谷に行くぞ!」ってなるまで飲まないようにしたいと思いまふ。
つぶやき読書
お笑い芸人のつぶやきシローさん。小説家としてもデビューをしています。しかし、「本を1冊読むのに数ヶ月かかることもある」など、読書に対してかなりの抵抗があるらしい。「おもしろい本と出会って読書の楽しさを知ってほしい」と考えたホンシェルジュ編集部は、半強制的に何冊かの本を渡しました。さて、つぶやきシローは何を思うのか。包み隠さず感想をつぶやいてもらう連載です。隔週金曜日更新!