ルフィの義兄弟にして革命軍参謀総長のサボ。長らく死んだと思われていた彼との再会は、エース亡き後のルフィの心を慰めてくれました。 そんなサボですが、まだまだ謎が多いキャラクターでもあります。この記事では、サボはなぜ消息不明だったのか、なぜ頂上決戦に来なかったのか、ワノ国編でのサボの死亡はフェイクニュースなのかなどについて考察していきます。ぜひ最後までお読みください。
まずは、サボの基本的なプロフィールを整理していきましょう。読み飛ばしても問題ありませんので、興味のない方はこれ以降、もしくは目次から気になるところをご覧ください。
ルフィの過去編で義兄弟となり、ドレスローザ編にて再登場したサボは、血のつながりこそありませんが、ルフィにとってはエースと同じように兄として欠かせないキャラクターです。
青い上着とゴーグルの付いたシルクハットがトレードマークで、左目には天竜人に砲撃された際に負った傷があります。
自由奔放だったり、情に厚く感情的な行動に出たりする一面もありますが、基本的に仲間思いの優しい性格です。ルフィにはもとから優しかったですが、エースを失ってからは過保護と思えるほど甘くなっています。
2019年の夏に公開された映画『ONE PIECE STAMPEDE』ではルフィやロー、ハンコックたちと奇跡の共同戦線を結成し、活躍します。
TVスペシャル『ONE PIECE エピソードオブサボ~3兄弟のきずな 奇跡の再会と受け継がれる意志~』では、兄弟3人の絆とルフィとの再会が感動を呼び、主人公ルフィを語る上で欠かせません。また、幼少期と青年期で声優が変わっているのも特徴です。
サボとルフィとエースには血のつながりがありませんが、3人は義兄弟の契りを結んでいます。
サボはゴア王国の貴族の出身で「不確かな物の終着駅(グレイ・ターミナル)」に住んでいましたが、5歳の頃にエースと出会い、その後ルフィと出会いました。捕まってしまったルフィを助けたため、ブルージャムの海賊団に命を狙われることになり、3人は山賊ダダンの家でかくまわれることになります。
3人はお互いに親がいないという似た境遇で(サボには実際は親がいますが)、互いを助け合いながら過酷な生活をともにしていくなかで杯を交わし、義兄弟の契りを交わします。
「盃を交わすと“兄弟”になれるんだ
海賊になる時同じ船の仲間にはなれねェかも知れねェけど
おれ達3人の絆は”兄弟“としてつなぐ!!
どこで何をやろうと この絆は切れねェ……!!
これでおれ達は今日から兄弟だ!!」
(『ONE PIECE』60巻より引用)
これは3人で杯を交わしたときのエースの言葉です。遠い将来がどうなるかは分からないけれど、同じ志を持ち、義兄弟の契りを結んだ3人は、本当の家族以上に強い絆で結ばれています。
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- 著者
- 尾田 栄一郎
- 出版日
- 2010-11-04
義兄弟の契りを交わした3人は生活をともにしていましたが、家出がばれたサボは家に連れ戻されることに。しかし、貴族としての暮らしに嫌気がさした彼は、新しい生活を求めて海賊の旗をかかげ、10歳にして単身海へ出る決意をします。
ところが運悪く、ゴア王国の視察に来た天竜人が乗っている船の前を横切ってしまい、天竜人の命により、砲撃を受けて乗っていた船が沈んでしまいます。
この事件を知ったルフィとエースは、サボが死んでしまったと思いました。しかし、実は彼は生きていました。革命軍総司令官のドラゴンに助けられていたのです。それから、サボは革命軍の一員となり、実力をつけてNO.2までのぼりつめるものの、ルフィやエースとの記憶を長い間喪失していました。
時は経ち、ルフィやエースとの記憶を失くしていたサボは、エースが命を落とした頂上戦争に参加できませんでした。その後火拳のエースが命を落としたという記事を見て、それまで忘れていた記憶を思い出します。
大海賊になるというエースの夢、3人で杯を交わして義兄弟となったこと、そしてそのエースが死んでしまったこと……。全てを思い出したサボは悲しみのあまり失神し、3日間こん睡状態となります。
その後も悲しみに沈むサボですが、革命軍での仲間にも慕われ、コアラやロビンとも仲良くなります。とくに、以前天竜人の奴隷として生きていたコアラとは何かと共通点があり、作中では親密な様子が描かれており、今後2人の仲も、気になるところです。
ちなみにコアラと彼の関係については、以下の記事で説明してますので、気になる方はご覧ください。
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ちなみに革命軍となったサボの再登場シーンは、『ONE PIECE』75巻に描かれています!
革命軍のメンバーについては以下の記事で紹介しています。気になる方はぜひご覧ください。
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- 著者
- 尾田 栄一郎
- 出版日
- 2014-09-04
エースの死への悲しみに打ちひしがれるサボは、彼の形見であるメラメラの実を受け継ぎたいと、革命軍の持っている情報力を最大限に駆使。そしてメラメラの実がドレスローザのコロシアムの優勝賞品になることをつかみます。
コロシアムにはルフィが偽名で参加しており、順調に勝利を勝ち取っていました。そこで、サボは彼と涙の再会を果たすのです。
そして2人は入れ替わり、サボが決勝戦に出場。見事に勝利をおさめ、メラメラの実を口にしたサボは、ルフィに言い放ちます。
「誰にも渡さねェよ!
“あいつ”の形見だ」
(『ONE PIECE』79巻より引用)
こうして、サボは強い絆で結ばれた義兄弟であるルフィとようやく再会し、エースの忘れ形見であるメラメラの実を引き継いだのでした。
- 著者
- 尾田 栄一郎
- 出版日
- 2015-10-03
コロシアムにて手に入れたメラメラの実の能力は、体が火になり、建物を焼き尽くしてしまうほどの威力のある火を放つことのできる能力です。
メラメラの実を手に入れるまでの経緯は、先ほどもお伝えした『ONE PIECE エピソードオブサボ~3兄弟のきずな 奇跡の再会と受け継がれる意志~』でも見ることができます。
ここでは、エースの形見であるメラメラの実の能力者となったサボの技をいくつかご紹介します。
サボは革命軍総司令官のドラゴンと行動をともにしており、ドラゴンはルフィの父であるので、ドラゴンがサボの実力を見抜いて覇気を開花させた可能性が高いです。また覇気を身に付けることでサボは革命軍のNo.2までのぼりつめたとも考えられます。
今後もメラメラの実と武装色の合わせ技は増えると考えられ、いままで以上に活躍していくのではないでしょうか。
この段落では、情に溢れつつも芯のあるサボの名言・名シーンを厳選して紹介していきます。
「おれは貴族に生まれて恥ずかしい!!」
(『ONE PIECE』60巻より引用)
もともと貴族生まれのサボですが違和感を持ちながら生活をしていました。そして街が焼き払われる事件を前に貴族たちが反応を示さないことに憤って発した言葉です。
この後サボは新しい生活を求め、10歳にして単身船に乗り出すことになります。子どもながらにも世の中や自分の成したいこと、成すべきことをしっかりと見据えて考える彼の胸にささるセリフです。
「俺達は必ず海へでよう!!
この国を飛び出して自由になろう!!」
(『ONE PIECE』60巻より引用)
これは幼少期の回想シーンに出てくる言葉で、サボとエースとルフィ3人が杯で義兄弟の誓いする際にサボが発した言葉です。
貴族の生まれに違和感を持って生きているサボの真っすぐな気持ちが表れています。同じ夢を持つ友がいることで出できた言葉だといえるでしょう。
「生きててくれて嬉しい!!」
(『ONE PIECE』79巻より引用)
ドフラミンゴを倒した後の回想で、サボとルフィが再会したシーンでのサボの言葉です。
十数年ぶりの再会に「生きててくれて嬉しい!!」というサボに対し、ルフィは「でもサボ…!俺は目の前でエースを殺されて…!」と涙します。そんな彼にサボは「ああエースは死んだけど…!!お前だけでも…良く生き延びてくれた!おれはなにもできず2人の兄弟を失うところだった!」と言うのです。
この言葉にルフィはどれだけ救われたことでしょうか。それはサボも同じで、ようやく記憶を取り戻し、兄弟のうちせめて一人とだけでも再会できた喜びは計りしれないものでしょう。サボとルフィの感動の再会シーンです。
- 著者
- 尾田 栄一郎
- 出版日
- 2015-10-03
では最後に、今後のサボの動向について考えていきましょう。
彼の今後で最も気になるのが、95巻、第956話での死亡したかもしれないというニュース。革命軍の一員だったバーソロミューくまの奪還のために、「世界会議」が行われている聖地マリージョアで革命軍軍隊長と海軍大将がぶつかった後に知らされます。
世界会議の最中にマリージョアに潜入したサボたちは、天竜人の奴隷として扱われているくまのむごい姿を目にします。彼が憤っている様子が描かれていたこともあり、くま奪還のために闘っている最中に命を落としてしまったようにも読み取れる展開でした。
しかし、これはフェイクニュースである可能性が高いです。なぜなら、作中でサボと親しい仲間たちが涙を流し、悲しんでいるシーンはありますが、その理由が死亡したから、とは明確に描かれていないからです。
また、世界経済の新聞社の社長モルガンズは「死者が出た」ことについては触れていますが、「サボが死んだ」とは明言していません。
ドフラミンゴは、サボの記事を読んだ際に「退屈しねぇなこの世界!!面白くなってきた!!」と言っています。これはサボ死亡に対する発言とするよりも、彼がまだ生きていて水面下での動きがあったことに対する発言と考える方がしっくりきます。
世界政府の誰かの死に対して、サボが濡れ衣を着せられて海軍に追われているという可能性も考えられるでしょう。
サボが子どもの頃に海に出たときも、消息不明となり死亡したと考えられていました。しかしこのときも死亡したシーンは直接的に描かれておらず、十数年ぶりにルフィとの再会を果たしています。したがって、今回の死亡のニュースもサボのものではなく、彼は生きていると考えても不思議ではないでしょう。
メラメラの実も食べた彼は、まだまだこれからも活躍してくれるのではないでしょうか。楽しみに待っていましょう!
波乱の世界会議編は、『ONE PIECE』90巻より描かれています!
- 著者
- 尾田 栄一郎
- 出版日
- 2018-09-04
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