コアラは革命軍の幹部でありながら、奴隷であった過去を持つという異色なキャラクターの1人。ルフィの父親であるドラゴンや、義理の兄であるサボとも関わりが深い人物でもあります。 本ページでは、そんなコアラの過去や、サボを代表とした人間関係について解説いたします。彼女の今後の活躍についても考察しているので、ワンピース愛読者の方は、ぜひご覧になってください。
まずはじめに、コアラの基本情報をおさらいします。すでに知っているよ、という方はその下から彼女の過去についてや考察などをご紹介しているので読み飛ばしても問題ありません。
コアラはワンピース63巻、フィッシャータイガーの過去編にて少女の姿で初登場しました。幼少期の姿はボサボサの頭と丸い目が特徴で、奴隷時代のトラウマによる不自然な笑顔しかできないキャラクターでした。しかしタイガーに助けられ感情を表に出せるようになりました。
そして、ワンピース75巻で革命軍の幹部として再登場。オレンジ色のショートヘアーでニーハイソックスやフリルを付けた女性らしい服装です。また、サングラスを付けた赤い帽子を被っているのも特徴です。
大人になってからは芯がしっかりしたお姉さんキャラといった様相で、泣くサボをなだめるなど冷静な一面もあります。2人は仲の良さから、考察しがいのある関係です。のちほど詳しく解説いたします。
さて、これ以降は、可愛くてこれからストーリーにも大いに関わってきそうなコアラの魅力や今後の展開の考察についてご紹介していきます!
『ONE PIECE』に登場する女性キャラクターを強さで順位付けした<漫画「ワンピース」女性キャラクター強さランキングベスト20!>もおすすめです。ぜひご覧ください。
コアラは幼少期、「聖地マリージョア」にて天竜人の奴隷でした。
しかし15年前に魚人族の冒険家フィッシャー・タイガーがマリージョアで引き起こした奴隷解放騒動に乗じる形で脱出。タイガー率いる「タイヨウの海賊団」に引き取られることになりました。
彼女は奴隷時代に天竜人の気を損ねないために常に不自然な笑顔を保つ、感情を失った少女でした。しかしタイガーの熱意と優しさで、人に対する恐怖を取り払われ、徐々に感情を取り戻していったのです。
つまり、コアラは人間たちの畏怖の象徴であった魚人族に救われた人間の少女ということになります。
そしてタイガー達に、故郷であるフールシャウト島の家族のもとに無事に送り届けられました。しかし、その際にタイガーは、人間達に海軍に通報され、銃に撃たれて命を落としてしまいます。
魚人の優しさに触れたことから、コアラは魚人空手を会得し、世の中の不条理を正すべく革命軍に入団したものと考えられそうです。彼女が革命軍に入軍した理由や経緯は、後の段落で詳しく考察していきます。
コアラとフィッシャータイガーの過去編は『ONE PIECE』63巻で読むことができます!
- 著者
- 尾田 栄一郎
- 出版日
- 2011-08-04
コアラはドレスローザにて、サボとともに革命軍幹部として再登場しました。ここで過去編で登場していた少女が革命軍の幹部になっていたことが判明しました。
魚人空手師範のハック、サボとともにドレスローザに潜入捜査として訪れていたようです。またここで、麦わらの一味の2年間の修業期間でロビンと親交があったということも判明しています。
成長したコアラの再登場シーンは、『ONE PIECE』73巻に描かれています。
- 著者
- 尾田 栄一郎
- 出版日
- 2014-03-04
彼女を含めた革命軍のメンバーがドレスローザに来た理由は、そこで産出される武器が世界中の戦争の火種になっているというものでした。それを懸念し、止めるためにやって来たのです。
そしてドレスローザの闇のマーケットの質場や、戦争武器や人造悪魔の実の密売リストを入手することに成功。結果としてドレスローザの「おもちゃ」にされた人々を開放することができたのでした。
次に、コアラはなぜ革命軍に入ったのか、その理由や経緯を予想していきます。
ジンベエの回想シーンでは、まだ幼かった彼女。若くして戦闘能力も備え、世界政府の転覆を目標とする革命軍に入ったことは相当な決意があったからできたことだと思われます。
まず1つに、コアラが天竜人の奴隷だったという過去が理由の1つと考えられます。「復讐」が似合うようなキャラではありませんが、幼き頃に味わった不条理を変えたいと入団したとしても、不思議ではありません。
次にコアラは魚人たちに助けてもらったことが理由としてあげられます。ワンピースの世界では魚人族が差別や迫害を受けています。タイガーも人間の裏切りにより殺されてしまいました。
幼かったコアラには彼が死に至ったことは母親によって伏せられましたが、成長する過程で事件の真相を知りました。魚人たちが生きづらい世の中を変えることが目的で革命軍に入ったのというのも納得感があるのではないでしょうか。
そして何らかの理由のもと、その後革命軍に入るまでの経緯ですが、これは現革命軍のハックが起因していると考えられます。彼は同じ革命軍であるエビスダイの魚人で、コアラの魚人空手の師匠でもあります。
魚人族に理解がある彼女がハックとどこかのタイミングで出会い、戦闘を覚えて革命軍に至ったというのが現状出ている描写から予想できる流れではないでしょうか。
革命軍について紹介した<漫画「ワンピース」革命軍メンバー一覧【ローも加入!?】>の記事もおすすめです。気になる方はぜひご覧ください。
ここで、コアラの戦闘の強さについて言及します。彼女は若くして革命軍の幹部を一任されています。また人間でありながら魚人空手の師範代の肩書も持ち、相当な実力者であることは間違いないでしょう。
先ほども紹介したハックは、コロシアムにてあっさりバルトロメオに敗北しています。師匠といえど革命軍としての地位は幹部のコアラのほうが高いので、現在は彼女のほうが実力は上であるのではないでしょうか。
コアラの本格的な戦闘シーンは2019年現在、未だにみられていません。しかしドレスローザでは、魚人空手を駆使してドフラミンゴの手下たちを楽々と倒す実力が垣間見えました。
革命軍は今後、世界政府と本格的に戦いを始める雰囲気が感じられるため、そのような大きな抗争にて、コアラに真の戦いが描かれるかもしれません。
彼女のドレスローザでの戦闘を振り返りたい方は、『ONE PIECE』79巻までのドレスローザ編を読んでみてください!
- 著者
- 尾田 栄一郎
- 出版日
- 2015-10-03
初登場依頼、コアラとサボは行動をともにすることが多い印象を受けます。
メンバーとして入団した時期はどちらが早いのか明確には分かりませんが、2人共、天竜人の被害に合った過去が共通しているので、強い共通意識で結ばれた仲間といえるでしょう。フィギュアや設定公開などでもセットで紹介されることの多い組み合わせです。
コアラは複数いる革命軍の幹部の1人であるのに対して、サボは革命軍参謀総長という地位についています。革命軍参謀総長はリーダーであるドラゴンに次ぐNo2の地位。よって立場的にはサボのほうが上ということになります。
しかし、互いに親しげに接しているところからも上司と部下のような明確な上下関係があるわけではないようです。コアラはサボのことを「サボ君」と呼び、喜怒哀楽の感情もオープンにした親し気な接し方が描かれています。
これまでの描写から、互いが同じ組織の良きパートナーという関係というのが妥当でしょう。「恋人では?」という推測も出ていますが、ワンピースでは恋愛の描写が非常に少ないため、その可能性は低いと考えられます。
サボについて詳しく知りたい方は、こちらの記事もオススメ!
次にコアラとロビンの関係を考察します。ロビンは2年前シャボンティ諸島にて、「バーソロミュー・くま」の手で東の海(イーストブルー)のテキーラウルフに飛ばされてしまいました。そして労働者として拘束されていたところを革命軍に引き取られ、そこでコアラと出会います。
コアラはドレスローザでロビンと再会した際に「ロビンさん」と呼び、親し気に会話している場面が描かれています。2年の月日を過ごしたことで、親しい関係になったようです。
また、彼女たちには共通点が多くあります。コアラが天竜人の奴隷であったのに対し、ロビンは育ての家族から家政婦同前の扱いを受けていました。また、ロビンはオハラが滅んでからは8歳にして賞金首となり世界政府に追われる壮絶な人生を過ごしてきました。
幼いころに、苦難を味わったという共通点から、2年という期間で、心を許せる仲間になれたのかもしれません。
2人の出会いのエピソードは「ワンピース」60巻で描かれています。
- 著者
- 尾田 栄一郎
- 出版日
- 2010-11-04
さて、ここからはコアラに関する周辺情報をご紹介。ここでは、コアラの声優である「ゆきのさつき」の解説をいたします。
ゆきのさつきは多くのキャラクターの声を務める女性のベテラン声優の1人です。2019年現在は事務所に所属しておらず、フリーで活躍されているようです。
彼女はコアラ以外にも、『犬夜叉』の「日暮かごめ」や『BLEACH』の「四楓院夜一」といった有名キャラクターの声をいくつも担当しています。
作品によって幼いキャラクターや大人っぽいキャラクターなど幅広いタイプを雰囲気を変えて演じているような印象を受ける彼女。ブログも投稿しており、近況を述べていることもあるので、今後の活動が気になる方は、ご覧になってはいかがでしょうか。
つづいては、コアラの名言・名シーンを紹介いたします。ワンピースにおける数あるキャラクターの中では登場回数は決して多くないコアラですが、人間の無知さや無常さを痛感させるような名言をいくつか残しています。
「何があっても泣きませんから殺さないでください」
(『ONE PIECE』63巻より引用)
ワンピース622話にて、タイガーの船で言ったセリフです。コアラは奴隷時代に、ちょっとしたことで殺されてしまう目にしました。
泣いただけで殺されるかもしれない、そんな考えから、表情を変えず上記のようなセリフを言うのです。彼女の壮絶な過去と天竜人の残虐性が垣間見える悲しいシーンです。
次の名言はこちら。
「だって何も知らないから」
(『ONE PIECE』63巻より引用)
なぜ人間達は魚人族を怯えたような目でみるのか、不思議に思うジンベエにワンピース623話にてコアラが言ったセリフです。差別が起こるのは見た目ではなく、実態を知らないだけ。もし相手への理解が深まれば何か変わるのかもしれないと、現実世界を生きる読者も考えさせられるシーンです。
- 著者
- 尾田 栄一郎
- 出版日
- 2011-08-04
最後の名言はこちら。
「あの場に君がいたら何か変わった?
──そんなの誰にもわかんない」
(『ONE PIECE』73巻より引用)
エースを救う場に、記憶喪失で行けなかったことを後悔するサボに対して言ったセリフです。彼に対する優しさと、過去を悔やむよりは前を向いて進もうとする人間性が分かる名言です。
最後に彼女が今後どうストーリーに関わってくるかを考察しましょう。
ワンピース956話では、サボが死亡したのではないかと匂わせるような描写がされていました。
革命軍の幹部たちは海軍の大将たちと世界会議の行われている聖地マリージョアにて抗争しました。それに関連してサボのニュースが届き、それを見たコアラたちが驚いていたという描写です。
明確に死亡したという描写はありませんが、もし彼が死んだとすれば、ともに行動することの多かったコアラの動向も変化するところがあるでしょう。
世界会議編は、『ONE PIECE』90巻などで読むことができます。
- 著者
- 尾田 栄一郎
- 出版日
- 2018-09-04
しかし、おそらくサボは死亡していないと考えられます。登場人物が死亡することがそもそも少ない「ワンピース」。エースに加えサボまで死亡してしまえば、主人公のルフィの悲しみは計り知れず、そこまで彼を追い詰めるような展開になるとは思えません。
また、サボほどの主役級のキャラが死亡するのなら、ニュースではなく、実際にストーリー上、リアルタイムでその様子が描かれるでしょう。
このニュースがフェイクニュースであれ、いずれ世界政府と革命軍の戦い自体は描かれていくと考えられます。そのときに、サボの安否、まだ戦闘力が未知数であるドラゴンやコアラ、大幹部たちの戦闘もみられるかもしれません。今後も注目しつつ、気長に待っていましょう。
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