ユースタス・キッドは、ルフィと同じ「最悪の世代」と呼ばれる新世界のルーキーのひとりです。野心・闘争心が豊富な魅力の多いキャラクターで、「最悪の世代」のなかでも存在感が際立っているように感じるのではないでしょうか。 この記事では、ユースタス・キッドの魅力を12選解説していきます!作中でのキッドの能力や活躍、行動の考察も紹介いたします。
まずは基本情報をご紹介いたします。
キッドは、南の海(サウスブルー)出身の海賊です。海賊王を目指し、キッド海賊団の船長として「偉大なる航路(グランドライン)」および「新世界」まで到達しました。
プライドが高く好戦的な性格をしており、初登場時点でもスクラッチメン・アプーと戦闘をくり広げていました。
赤い髪が特徴的で、2年後には戦傷により顔面に傷があり、左腕を失ったため機械的な義手が装着されています。
このあとは、そんな彼の魅力を徹底的に語っていきたいと思います!
ユースタス・キッドは、「シャボンティ諸島」で初めて登場しました。他の「超新星」の海賊たちもまとめて登場しましたが、そのなかでも、懸賞金はキッドの3億1500万ベリーが最も高額でした。
ここでいう「超新星」とは主要人物のルフィとゾロを含めた懸賞金が億越えの11人の海賊ルーキーのことです。他のメンバーは「死の外科医」トラファルガー・ローや「大喰らい」ジュエリー・ボニーなどがいます。彼らは幾多の戦いを経て、「シャボンティ諸島」に集結しました。
- 著者
- 尾田 栄一郎
- 出版日
頂上戦争の2年後には、超新星のおのおのが「新世界」で大きな戦績をおさめ、黒ひげことマーシャル・D・ティーチを含めた12人は「最悪の世代」と呼ばれるようになりました。
一様に懸賞金額も大きく上がり、七武海や四皇とも一戦交える者もいるほどの大海賊となりました。ルーキーでありながら、他の海賊よりも頭一つ抜けた存在であるといえます。
その実力と潜在能力から、世界経済新聞社の社長・モルガンズは、「最悪の世代」の中から新たな海賊王が誕生すると予言しています。
キッドは新世界にて、同じ「最悪の世代」である「ホーキンス海賊団」バジル・ホーキンス、「オンエア海賊団」スクラッチメン・アプーの2人とともに海賊同盟を結成。ルフィがローと同盟を組んだのと同じ時期に結成され、彼らの目的は四皇の1人「赤髪のシャンクス」を倒すことのようです。
しかし好戦的な性格は変わらないようで、海賊同盟結成の話し合いの場でも、味方を傷つけられたことからアプーと戦闘に発展しかけました。話がまとまらないなか、相棒のキラーの仲裁もあり、なんとか海賊同盟が結成されました。
- 著者
- 尾田 栄一郎
- 出版日
- 2012-11-02
新世界編で再登場した時点でキッドの懸賞金は 3億1500万ベリーから4億7000万ベリーにアップしています。この再登場の時点でも、黒ひげを除くと「最悪の世代」の中では最高額でした。
2年間にどのような戦いをくり広げていたのかは詳細に明記はされていません。しかし、シャンクスやビッグマムの一団と抗争していたことが懸賞金が上がった要因であると考えられます。
ちなみにこの時点で同盟相手の2人、ホーキンスとアプーの懸賞金はそれぞれ、3億2000万ベリーと3億5000万ベリーです。
何度もいうようですが、キッドは非常に好戦的な性格です。海賊同盟が結成される以前から格上の四皇たち(シャンクス、ビッグマム、カイドウ)にも物怖じすることなく戦いを挑みました。
一例を挙げると、ビックマム傘下の船団を2つ壊滅させたことが、ビックマム海賊団の船員であるタマゴ男爵の口から明らかになっています。
またキッド本人は、ビッグマムの幹部を手負いにし「奪うべきもの」を強奪したとも語っています。それが何なのかが今後気になるところです。
- 著者
- 尾田 栄一郎
- 出版日
- 2015-10-03
上記で結成したホーキンス、アプーとの海賊同盟。しかし結成して間もなく、空島から単独で落下してきた四皇のカイドウと遭遇し、崩壊させられてしまいます。
このときホーキンス、アプーはカイドウに屈し、百獣海賊団の傘下に入ります。(アプーはこのときすでにカイドウの傘下に入っており、他の2人を騙していた可能性があります)
しかし、キッドはカイドウに敗れるも抵抗を続けました。その結果、ワノ国の囚人採掘場に拘束されてしまいますが、ここにも決して力に屈しないという彼の信念が伺えます。
ここからルフィとともにカイドウに一矢報いることができるのか注目です!
キッドは、2年後に再登場した時点で左腕を失っており、義手となっています。ビッグマム海賊団との抗争前、赤髪海賊団との抗争で左腕を失ったということが、本人の口から語られています。片腕を失っているあたり、大規模な戦いだったのでしょう。
赤髪海賊団ということは、その抗争にシャンクスも関わっている可能性が大いにあり得ます。
- 著者
- 尾田 栄一郎
- 出版日
- 2019-03-04
ここで、キッドがシャンクスの息子なのではないかという可能性について考察してみましょう。
そう考えられる要因として、まずキッドは4人いる四皇の中でシャンクスを標的としていることが挙げられます。
次に「キッド」という名前です。英語だと考えると、直訳で「子供」という意味です。また髪色も赤であることからシャンクスと親子関係であることを匂わせているようにも考えられます。
また、シャンクスもキッドと同様に左腕を失っています。もしかするとシャンクスが、遺伝子的に同じ腕を得るためにキッドの左腕を奪ったという可能性も考えられるのです。
シャンクスは今のところ悪役のイメージがないためそんなことをするとは思えませんが、まだ謎の多いキャラでもあるため、可能性は捨てられません。
シャンクスについて詳しく知りたい方は、こちらの記事もオススメ!
数百万人に1人しか会得できないとされている覇王色の覇気。キッドもその持ち主であることが、ワノ国でカイドウの口から明らかにされています。
作中で覇王色の覇気は、主人公のルフィや四皇のメンバー、レイリーなどといった圧倒的な強者のみが扱っているもの。そのことから同様にキッドも相当な実力者であることが想像できます。
- 著者
- 尾田 栄一郎
- 出版日
- 2019-07-04
ルフィがカタクリを倒して懸賞金が15億べリーになるまで、「超新星」の中でキッドは最も高い懸賞金がかけられていました。
ワノ国でもルフィと同じレベルの生命力、食欲をみせていることからルフィとライバル関係のような描写もされています。
加えて覇王色の覇気も所持していることから、今後キッドは他の「超新星」とは一線を画した物語のキーマンとなるような強者となっていくことが予想されます。ワノ国でも大きな活躍がみられるかもしれません。
ここでは、キッドの悪魔の実の能力について考察いたします。彼の悪魔の実の正式名称は明らかになっていませんが、これまでの描写から磁力を操る超人(パラミシア)系の能力でしょう。
その名前は能力の特徴から、「ジバジバの実(磁場)」、「ジキジキの実(磁気)」といったものが世間的に予想されています。今後キッドの悪魔の実の正式名称が明らかになることを期待しましょう。
- 著者
- 尾田 栄一郎
- 出版日
シャボンティ諸島にて、黄猿が率いてきた海兵を相手に能力の一部を使用しています。砲弾を磁力で跳ね返す「反発(リベル)」という技や、銃や砲弾などの大量の金属を片腕に引き寄せ、機械型の巨大な腕を振り下ろす形で攻撃しています。
また海軍の人間兵器パシフィスタが現れた際には両腕に金属を纏わせてローとともに、戦闘姿勢をとっていました。
まだまだ応用が利きそうな能力です。悪魔の実の「覚醒」の域に達していれば、自分の身の周りにも磁力を纏わせることが可能となりそうなため、非常に強力な能力であると考えられます。
キッド海賊団のメンバーについて紹介します。
まず最も代表的なメンバーは、「最悪の世代」の1人でもあり、キッドの幼馴染であり相棒ともいえる存在のキラーです。
キッドと同じ南の海(サウスブルー)の出身で、2019年11月現在、2億ベリーの懸賞金がかけられています。初登場時は、鎌のような武器を駆使してウルージと戦闘をくり広げていました。
キラーはワノ国編にてカイドウに捕まり、人工悪魔の実「SMILE」の失敗作を食べさせられた影響で、情緒不安定な状態になってしまいました。ワノ国では「人斬り鎌ぞう」として暗殺者となり、ゾロと戦い敗れています。囚人採掘場でキッドと再開した際に、特徴的な笑い方を隠すために仮面をつけていたことが明らかになりました。
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「ワンピース」キラーの正体ついて考察!人斬り鎌ぞうだった……?【ネタバレ注意】
- 著者
- 尾田 栄一郎
- 出版日
- 2010-08-04
キラーの他に判明しているメンバーに、ヒートとワイヤーというメンバーがいます。ワノ国にて、他のメンバーとともにカイドウに拘束されていると考えられます。彼らはどちらも懸賞金は明らかになっておりません。
ヒートは水色のドレッドヘアーと縫い付けたような口が特徴です。海賊になる前はサーカス団員として火吹き芸を得意としていました。シャボンティ諸島にて火を吹いて海兵と戦う描写があります。
ワイヤーは、角がついたマントに網タイツを装着した個性的な外見。シャボンティ諸島で初登場し、三又の矛を武器として所持しています。新世界以降はいまだ登場しておりません。
キッドのモデルについて言及します。冒頭のプロフィールで紹介したとおり、キッドは「ウィリアム・キャプテン・キッド」と、同じく実在の海賊で修道士の「ユースタス・ザ・モンク」がモデルとなっていることが、ワンピース52巻のSBSで明らかになっています。
歴史上では「ウィリアム・キャプテン・キッド」は17世紀のイングランドの海賊であり、「ユースタス・ザ・モンク」は元修道士の海賊であったそうです。より名前が知られている「ウィリアム・キャプテン・キッド」についてより詳しく以下に説明します。
- 著者
- 尾田 栄一郎
- 出版日
- 2008-12-04
「ウィリアム・キャプテン・キッド」の海賊としての実力は低く、海賊になりわずか1年で米軍に捕まってしまい死刑を宣告されます。裁判の際に死刑を免れたいウィリアム・キッドは「俺は財宝を隠した!殺したら永遠に謎のままだぞ!」と発言しました。
結果、多くの海賊がウィリアム・キッドの宝を探しに出たそうです。こうして彼は、海賊としては三流であるにもかかわらず、後世にも名を知られる世界一有名な海賊になりました。
作中のキッドと人物像や行動とは通じる点はないかと思います。しかし裁判前の言葉がワンピースのゴール・D・ロジャーの死刑前の言葉と酷似しています。宝を求めて多くの者が海に出た点も同じなので、参考になっているのかもしれません。
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アニメ版ワンピースにおけるキッドの声優は浪川大輔が務めています。数々の有名キャラクターの声を担当しているだけでなく、俳優業や音楽活動、映画監督としても活躍している実績も知名度も高い有名な方です。
1976年生まれで、小学生のころから声優をしているそう。中学時代に一度仕事から離れますが、大学時代から本格的に声優業や俳優業に復帰しました。
- 著者
- 尾田 栄一郎
- 出版日
- 2015-10-03
浪川大輔が声を務めるキャラクターは『HUNTER×HUNTER』のヒソカ、『テニスの王子様』の鳳、『BLEACH』のウルキオラなどが有名です。その中でも特に有名なのが「ルパン三世」の石川五エ門ではないでしょうか。
石川五エ門は比較的低い声ですが、中には高い声のキャラクターも務められており、さまざまなタイプの声を使い分けられるようです。
ここではキッドの名言・名シーンを紹介いたします。
比較的登場回数は少ない彼ですが、印象的なシーンや言葉を残しています。野心と高いプライドを持ち、ルーキーとして名を上げてきた存在だからこそ似合うセリフを、厳選しました。
「クズが世界を支配するからクズが生まれる
こんなこともわからねェのか」
(『ONE PIECE』51巻より)
ワンピース51巻にてシャボンディ諸島のヒューマンオークションで天竜人をみて言ったセリフです。世の中の悪しき縮図を的確に表現したキッドらしい言葉です。
- 著者
- 尾田 栄一郎
- 出版日
- 2010-11-04
「この先はそれを口にする度胸のねェ奴が死ぬ海だ!
“新世界”で会おうぜ」
(『ONE PIECE』52巻より)
これはワンピース52巻、シャボンティ諸島で「ワンピースはおれが見つける」と発言したルフィをみて言ったセリフ。これまでのキッドの生い立ちや信念が垣間見えるシーンです。
「死ぬか生きるか!!!
そんな覚悟もねェ奴らが!!!
この海に来るんじゃねェよ!!!」
(『ONE PIECE』60巻より)
ワンピース60巻で新世界に進出し、制圧した海賊に対して放ったセリフです。「生きて“楽園”に帰らせてくれ」と言う敵に比べて、キッドは死を恐れず常に前進姿勢で野望を追い求めているのが感じられます。
キッドはワノ国編にてカイドウに一度敗れ、監獄に幽閉されました。そこでルフィと再会しています。「覚えてろ…カイドウ…‼︎!」と口にしているあたり、彼の闘争心はいまだに失われていないようです。
その後、ルフィやビッグマムの暴動に追従する形で、キラーとともに牢獄から脱走しています。アプー、ホーキンスとの同盟も解消し、カイドウに一矢報いるつもりです。今後ワノ国編のストーリーで戦闘に参加していくと考えられます。
- 著者
- 尾田 栄一郎
- 出版日
- 2019-03-04
ここで気になるのがキッドが今後、「百獣海賊団」の誰と戦うのかということ。標的は当然、頭であるカイドウでしょう。しかし、カイドウを討ち取るとすれば主人公であるルフィの確率が高いと考えられますので、カイドウとの戦闘があるとすれば共闘でしょう。
カイドウ以外でキッドと因縁が深いのは、同盟を結成しながら裏切ったアプー、または監獄で拷問を受けた三害の1人であるクイーンが考えられます。キッドの性格から考えて、一度受けた屈辱は忘れないでしょうから、どちらかと再度対面する瞬間はあるでしょう。
いずれにせよ、これまでキッドの本格的な戦闘の描写はこれまでありません。今後ワノ国のストーリーが進むにつれ、キッドの悪魔の実を含めた本気の戦闘をみることができるのではないでしょうか。今後のキッドの活躍が楽しみでなりません!
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本ページを通して、キッドの戦闘能力や性格などの魅力が十分に伝わりましたでしょうか。
ワンピースのストーリーはまだまだ続くと思われるので、今後キッドがどのように活躍するか注目していきましょう。