『ワールドトリガー』を考察!伏線、謎を徹底紹介!未回収も回収済も

更新:2021.11.30

突如、異世界からの侵略者「近界民(ネイバー)」に襲われた人類。彼らから地球を守る防衛組織「ボーダー」の戦いを描く大人気SFアクション漫画です。 人気の秘密は、集団戦の精巧さや、登場人物たちの深い人間ドラマ! 戦略戦術はもちろん、戦闘における武器や、技の定義が丁寧に作り込まれています。また数多いキャラクターの設定や関係性もさまざま。 登場人物の性格や背景は、小ネタとしてだけでなく、ときに大筋にかかわる重要な伏線であったりもします。こうした手のこんだ内容が読者の心を掴み、2014年にアニメ化。2019年には映画化も発表されました。 本作では魅力の一つである伏線について、解説・考察を交えつつ紹介していきます。

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『ワールドトリガー』の面白さは伏線にあり!

本作は、異世界からの侵略者「近界民(ネイバー)」と、地球側の防衛組織「ボーダー」の戦いを描いたSFバトル漫画です。

物語は、三門市(みかどし)に住む中学3年生のボーダー隊員・三雲修(みくもおさむ)と、近界(ネイバーフッド)から来た少年・空閑遊真(くがゆうま)の出会いがはじまり。この2人と、ヒロインの雨取千佳(あまとりちか)、エリートボーダー隊員の迅悠一(じんゆういち)の4人を軸に話が進行していきます。

本作は他のバトル漫画と比べ派手さは少し欠けるかもしれません。しかし世界観やストーリーの緻密さは、少年漫画でトップクラスと称されるほど。

精巧に描写された集団戦や、伏線回収の巧妙さ、一人ひとり個性が立った魅力的なキャラクターなど、読み返したくなるような魅力がたくさん詰まっています。

また、基本的に明るい作風なので、重い雰囲気が苦手な人でも楽しく読めるのも魅力の一つ。読めば読むほど夢中になれる「スルメ作品」のような味わい深さで、読者の心をがっちりと掴むでしょう。

この記事では、本作の魅力の一つである伏線に注目し、本編で回収済みの伏線や未回収の伏線について解説します。独自の考察を交えながら「ワートリ(ワールドトリガーの略称)」世界の深みへご案内しましょう。

 

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2021年、アニメの新シーズン開始で話題となった漫画『ワールドトリガー』。「面白そうだけどよく分からない」「途中で読むのやめちゃった」そんな人のために、本作のあらすじをネタバレ覚悟で徹底的に解説。作り込まれた設定が理解できると、ハマってしまうこと間違いなし!

近界民(ネイバー)って何?【回収済み】

近界民(ネイバー)とは、地球側の人間が近界(異世界)の住人を指した言葉です。

ボーダー側は世間の反発を避けるため、情報統制により「トリオン兵が近界民の姿である」と市民に認識させています。トリオン兵とは、近界民が造ったプログラムに従って行動する兵隊人形のことで、数類の型があり、大きな虫に似た形をしています。

実際の近界民は地球の人間とほぼ変わりません。彼らは総じてトリオンを加工する技術に優れており、戦争ではそれを変形させて作った武器「トリガー」を使用しています。トリガーには命を代償に生成できる強力なトリガー「黒トリガー」も存在し、それ1つで戦況がひっくり返るといわれているほど強力なものです。

そんな彼らが住む近界とはいったいどのようなものなのでしょうか。

近界そのものは宇宙のように広がっており、「マザートリガー」と呼ばれる巨大なトリガーの力で作られた惑星の上に国家が成り立っています。

国家には一定の軌道で近界を周回する「惑星国家」と、近界をランダムに飛び回る「乱星国家」が存在し、国家間での戦争もひんぱんに起こっています。 

作中ではこれまでに「アフトクラトル」「リーベリー」「レオフォリオ」「キオン」「カルワリア」「スピンテール」「メノエイデス」「ガロプラ」「ロドクルーン」9つの国家が登場。

アフトクラトルは、複数の黒トリガーを所持する近界最大の軍事国家。4つの家が国土を支配しており、国家内で家同士が縄張り争いをくり広げています。別名「神の国」とも呼ばれており、自分たちの星の核となるマザートリガーを「神」と呼んでいます。

「神」の寿命が残り少なくなり、自分たちの星が滅亡の危機に瀕したため、新たな「神」候補を求めて玄界(近界からみた、地球側の呼び名)をはじめ複数の国々に侵攻しました。

ガロプラとロドクルーンは、アフトクラトルの属国であり、第二次大規模侵攻後にボーダーを足止めするよう命令を受け、三門市に急襲を仕掛けています。

アフトクラトルとの戦いは、7巻以降で読めます!

 

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『ワールドトリガー』の部隊、隊員をまとめてみた!

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突然やってきた、異次元からの侵略者「近界民(ネイバー)」。それらに対抗しうる、唯一の組織が界境防衛機関「ボーダー」です。彼らの存在によって「こちら側」の世界は守られるようになりました。 ボーダーに所属する隊員は約600名。組織の構成は、実力ごとの階級制で、C級からB級、そしてA級へとランク戦を経て昇級します。B級ランク戦よりチーム戦となるため、各個人は部隊へ所属することになります。 『ワールドトリガー』ではこの各部隊のテイストや戦闘スタイルが、個性的で大きな魅力のひとつとなっています。この記事では主要部隊を紹介しながら、各部隊を率いる重要な隊員にもスポットを当てていきましょう。あなたの推し隊がみつかるかも?

著者
葦原 大介
出版日
2014-09-04

門(ゲート)とは【回収済み】

門(ゲート)とは、近界民が他の国へ侵攻するときに用いる、異なる2つの空間を繋いだワープホールです。

近界民は専用の装置やトリガーを用いて門を発生させ、この門からトリオン兵を送り込んでいます。門自体は世界各地で密かに開いていますが、こちらの世界では「三門市のみ門が開く」と認識されています。

門は強いトリオンを持つ人間からトリオンを吸収して開くため、必然的にボーダー隊員の近くで門が発生しやすくなるというのも特徴です。

ボーダー側は本部開発部長の鬼怒田本吉(きぬだもときち)が開発した門誘導システムを用いて、三門市の警戒区域内に門が開くよう調節しています。

地球の人間も門を通って近界に行くことは可能ですが、それには制約があり、自由に行き来できるわけではありません。

物語は、1巻で早々にイレギュラーな門が開き、2巻でその要因が明かされる展開から始まります。

著者
葦原 大介
出版日
2013-07-04

なぜ地球が狙われる?玄界(ミデン)とは?【回収済み】

玄界(ミデン)とは、近界民から見た地球のことであり、アフトクラトルなど近界の国は玄界にエネルギー資源のトリオンを求めて侵攻してきます。

玄界・近界問わずすべての人間にはトリオン器官なるものが存在し、そこから発生するトリオンは、武器や乗り物をはじめとする近界の技術を支える大事なエネルギー資源になっているのです。

近界からみれば、玄界はトリオン技術が遅れており、トリオン兵に対する有効手段を持っていません。普通に戦えばまず負けることはない相手です。そして資源となる人間も多く、一般市民の危機意識も低いため、トリオンを大量獲得するのにこれ以上なく最適な狩場だったのです。

アフトクラトルの場合、自分の星を支えるマザートリガーの寿命があと数年で尽きてしまうため、一刻も早く新しいマザートリガーを探す必要がありました。

しかし、王家を支える分家からマザートリガーを選出するといざこざが起きるため、マザートリガーになりうるトリオン量の多い人間を探すべく、玄界や近界の複数の国家に侵攻しています。

アフトクラトルの目的は、12巻で明かされました。

著者
葦原 大介
出版日
2015-09-04

空閑遊真はどこから来た?目的は?【回収済み】

空閑遊真は亡き父・空閑有吾(くがゆうご)の友人である最上宗一(もがみそういち)に会うため、近界からやってきた少年です。

遊真は幼少期から、有吾と近界でいくつもの国を巡る旅しており、3年前に城砦国家のカルワリアに加勢。父とともに戦闘で活躍しますが、ある日遊真は人型の黒トリガーに瀕死の重症を負わされます。

有吾は死の淵にある遊真を救うため、自身の命を使って黒トリガーを作り、遊真の肉体となるトリオン体を生成。息子の命を救った代わりに有吾は塵となって消滅しました。

遊真はボーダーの技術を用いれば、黒トリガーになった父を蘇らせられるかもしれないと考え、父の知り合いだった最上に接触を試みます。

しかし、すでに最上も黒トリガー「風刃」になっており、ボーダーの技術でも黒トリガーを人に戻すことはできないと悟って父の復活を諦めるのでした。

その後、一度は近界に帰ろうとしますが、修の「近界に連れ去られた千佳の兄を探すために協力してほしい」という頼みに目的を見出します。近界遠征に選抜されるべく、修や千佳とチームを組んでA級隊員を目指すことにしました。

現在の遊真は肉体がトリオンでできているため成長せず、肉体年齢は実体が死んだときの11歳のままです。睡眠の必要もなくなり、眠れなくなったため夜も不眠で活動しています。

元の肉体は指輪型の黒トリガーの中に収納されており、今もゆっくりと死へ向かっています。実体が死ねばトリオン体も消滅してしまうため、あまり長くは生きられない状態です。

さらに有吾が黒トリガーを生成した際、有吾のサイドエフェクト「嘘を見抜く」も継承。作中でもひんぱんにサイドエフェクトを使用して嘘を見抜いています。

彼の過去については3巻で明かされます。

著者
葦原 大介
出版日
2013-12-04

空閑遊真の父親の過去【未回収】

遊真の父・有吾は、ボーダー創設に携わた旧ボーダーメンバーの1人であり、同じく旧ボーダーの城戸正宗(きどまさむね)や最上宗一(もがみそういち)とは同期でした。

ボーダー玉狛支部長の林藤匠(りんどうたくみ)やボーダー本部長の忍田真史(しのだまさふみ)は、有吾の後輩にあたります。

旧ボーダー隊員だった迅が有吾のことを知らなかったことから、かなり初期の段階でボーダーを抜けて近界に行ったと推測されます。遊真が有吾を「こちらの世界の出身」と言っており、有吾の発言が嘘でないと仮定した場合、有吾は地球出身の人間ということです。

ボーダーを抜けた後旧ボーダーメンバーとは連絡をとっていなかったようで、城戸や林藤、忍田は遊真から知らされるまで有吾の死を知りませんでした。

ボーダーを抜けた理由は一切明かされておらず、彼がなぜ旧ボーダーを離れ近界を旅するようになったのかは未だ分かっていない状況です。

素顔も不明で、回想でも顔が上半分見切れていたり後ろ姿だったりと、顔がはっきりと映ったことが一度もありません。レプリカを作成した技術の入手経路も不明で、本作の重要人物の中で最も謎に包まれている人物といえるでしょう。

空閑遊真の母親は何者?【未回収】

遊真の母親は作中に一切登場しておらず、現在生きているのかも分かっていません。有吾と親しい関係にあった人たちが、息子である遊真の存在を知らなかったことから、遊真の母親は近界民か、遊真が有吾に拾われた子供ではないかとの説が出ています。

また、幼少期の遊真の回想に母親らしき人物が出てきていないことから、遊真は母親の顔を知らない可能性があります。遊真の母親に関する謎は、有吾の謎とともに明かされていくことでしょう。

遊真を殺した黒トリガーの正体は?【未回収】

遊真はカルワリアでの戦争で謎の黒トリガー使いに一度殺されかけており、有吾の助けがなければそのまま死んでいました。作中では人型のシルエットのみ登場しており、とても禍々しいオーラを放っています。彼の姿は3巻で見られます。

遊真はそれなりの実力者であったのにも関わらず惨敗してしまいました。黒トリガー使いは相当の手練れであることがうかがえます。黒トリガーは遊真の背後に接近して仕掛けてきたことから、近接戦闘型でしょう。

黒トリガーの襲来直前、有吾は遊真に数日間外に出ないよう告げています。有吾はサイドエフェクト「嘘を見抜く力」を持っており、おそらく城内の誰かの会話から、近日中に黒トリガー使いが遊真を襲撃することを知ったのでしょう。

しかし、遊真は味方の劣勢を放っておけず、外に出て裏方から敵を崩そうとしたところを黒トリガーに襲撃されてしまいます。

遊真にとって謎の黒トリガー使いは父の仇であるため、作中で両者が再び激突する可能性は十分にあり得るでしょう。

著者
葦原 大介
出版日
2013-12-04

最上宗一とは?【回収済み】

最上宗一は、ボーダー創設に携わった旧ボーダーメンバーの1人で、有吾の友人だった人物です。迅の師匠にあたり、迅の使用する黒トリガー「風刃」の製作者でもあると4巻で明かされました。

死亡に至った詳しい詳細は語られていませんが、5年前に起こった近界同盟国での戦争が原因だと推測されており、その時に「風刃」を作成して死亡しました。

生前は迅と同じ型であるブリッジのない特徴的な形のサングラスを着用しており、迅のかけているサングラスは最上が残したものであると推測できます。

迅にとって「風刃」は師匠の形見であり、黒トリガー争奪戦では誰よりも執着していました。しかし、遊真がボーダー本部に目を付けられた際に、遊真をボーダーに入隊させる条件として本部に「風刃」を返却しています。

迅からすれば遊真は「師匠の友人の息子」であり、例え形見を手放すことになっても、守りたかったのでしょう。それだけ迅の最上への師弟愛が深かったことがうかがえます。

生前は迅と同じ型であるブリッジのない特徴的な形のサングラスを着用しており、迅のかけているサングラスは最上が残したものであると推測できます。

迅にとって「風刃」は師匠の形見であり、黒トリガー争奪戦では誰よりも執着していました。しかし、遊真がボーダー本部に目を付けられた際に、遊真をボーダーに入隊させる条件として本部に「風刃」を返却しています。

迅からすれば遊真は「師匠の友人の息子」であり、例え形見を手放すことになっても、師匠の友人の大切な人を守りたかったのでしょう。それだけ迅の最上への師弟愛が深かったことが伺えます。

著者
葦原 大介
出版日
2014-02-04

レプリカとは?これからストーリーにどう登場する?【回収済み】

遊真の側にいる小さな謎の物体・レプリカは、有吾が遊真のお目付け役兼友達として作成した自律型トリオン兵で、近界の国の一つ「トリポン」の技術を使用して作成されました。

他のトリオン兵と違って明確な自我と高度な知能を有しており、作中では遊真や修にいろいろなアドバイスを送っています。

常に遊真を見守り彼のことを最優先に考えていますが、一方で遊真自身の判断に対しては、遊真が不利になると分かっていても遊真の意思を尊重しています。

戦闘では黒い服に変化し、遊真の黒トリガーと連動して印の発動をサポート。他にもトリオンの測定器や、有吾が旅した近界の国々のデーターベース機能、分身の「ちびレプリカ」を生成する機能など、多彩な機能を有しています。

第二次大規模侵攻では敵の攻撃で真っ二つになりながらも、修と協力してアフトクラトルの母艦に潜入しハッキングで敵を強制帰還させることに成功。

しかし、レプリカは船内から出ることができず、修に遊真のことを頼んだ後、そのままアフトクラトルへ連れ去られてしまいました。

レプリカのその後の行方は不明のままであり、遊真とレプリカが再会できるかがストーリーの大きなポイントになってきます。果たして遊真たちは、もう一度レプリカに会えるのでしょうか。

レプリカの雄姿については9巻、10巻でご覧いただけます。

著者
葦原 大介
出版日
2015-01-05

雨取麟児の目的は?【未回収】

本作の重要キーパーソンの1人である雨取麟児(あまとりりんじ)は、千佳の兄で修の先輩。修の元家庭教師で、本編開始の7ヶ月前、20歳の時に近界で行方不明になっています。千佳は失踪した兄や親友を近界へ探しに行くため、修の後にボーダーに入隊しています。

麟児は千佳がトリオン量の多さから近界民に狙われていることを心配しており、ボーダーを頼ろうとせずに独自に近界民への対抗手段を探っていました。

修にも計画や千佳のことを話しており、麟児の「千佳を守ってほしい」という頼みが修のボーダー入隊のきっかけの一つにもなっています。10巻で過去の会話が明かされます。

麟児はボーダー内の協力者である鳩原未来(はとはらみらい)からトリガーを横流ししてもらい、自分と鳩原、他2名の民間人とともに近界への門を捜索していた矢先に失踪。

鳩原は重大な規則違反をしたとして除隊処分になり、彼女の所属していた二宮隊はA級からB級へ降格処分を受けました。

麟児たち4名は門を捜索していたことから、彼らは近界へ密航しようとしていたのではないかと推測できます。しかし、なぜ近界へ行こうとしたのか、その経緯や詳細は不明であり、麟児が中心となって何か別の目的を企てている可能性も考えられます。

千佳が麟児のトリガー横流しの件について「兄にならできる」と発言していることから、おそらくただ者ではないのでしょう。

麟児が人心掌握に長けていて、なおかつ先の未来が予測できる能力を持つ人物だった場合、修がボーダーに入るよう誘導していた可能性もあります。

ちなみに、名前の由来となったであろう麒麟児には「才能に秀でた優秀な少年」という意味があり、ここからも麟児が何かしらの特殊能力を備えているであろうことが推測できます。麟児の真の目的は何なのか、本作の今後の展開に注目です。

著者
葦原 大介
出版日
2015-03-04

天羽月彦のブラックトリガーの能力とは?【未回収】

天羽月彦(あもうつきひこ)は、迅悠一(じんゆういち)と同じ黒トリガーの所持者で、迅が黒トリガーを返却した後は彼が唯一のS級隊員となります。純粋な戦闘能力なら迅をも凌ぐとされ、ボーダー内で最強の実力者と言われています。

サイドエフェクトは「相手の強さを色で識別できる」能力。この力はモニター越しでも有効なため、ガロプラ襲撃時は、敵の遠征隊員や人型トリオン兵「アイドラ」の強さを測り、仲間たちの支援をしています。

ところが黒トリガーの能力は明かされておらず、どんな戦闘スタイルなのか分かっていません。作中では第二次大規模侵攻で西地区の掃討を担当しており、トリオン兵軍団をたった1人で撃破。周囲の建物は完全に消滅し更地になっていました。
 

こうした戦闘能力の高さやからも、天羽の黒トリガーが作なかでもトップクラスの性能なのは間違いないでしょう。周囲を完全な更地にしていることから、天羽の黒トリガーは広範囲に爆発攻撃を仕掛けられるのではないかと考えられます。
 

今はまだ謎の多い天羽の黒トリガーですが、今後天羽がメインの戦闘シーンが描かれれば、彼の持つ黒トリガーの全貌が分かるかもしれません。

彼の初登場の様子は、6巻で見られます。

 

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突然、自分の住む町に、異界への門が開いたらどうしますか?そこから恐ろしい怪物が侵略してきたら? 『ワールドトリガー』は、現れた侵略者「近界民(ネイバー)」から、世界を守る界境防衛機関「ボーダー」の戦いを描くSFアクション漫画。 「ボーダー」の部隊のチームプレーや人間模様と、成長など、登場人物それぞれの事情が絡み合っていく展開が魅力です。さらに集団戦やボーダーの武器「トリガー」の持つ、戦略の幅広さなど、丁寧に描かれた戦闘シーンが多くの読者の心を掴み、2014年にアニメ化されました。 この記事では2019年に映画化が発表された本作の魅力を、トリガーの「技」に注目して紹介していきます。

著者
葦原 大介
出版日
2014-06-04

エネドラの目的とは【未回収】

エネドラは第二次大規模侵攻に登場したアフトクラトルのハイレイン隊隊員で、自身を気体から液体まで自在に変えられる黒トリガー「泥の王(ボルボロス)」の所持者です。

アフトクラトル独自の技術であるトリオン受容器官の角(トリガーホーン)が脳に侵食していた影響で、片目が黒く変色しており、性格も粗暴で好戦的な性格に変化。さらには寿命も縮まり、あと数年の命になっていました。

アフトクラトルは第二次大規模侵攻でエネドラを始末するつもりだったらしく、ボーダーに負けた彼は仲間のミラに殺害され、黒トリガーを没収されてしまいます。

しかし、エネドラの角に彼の人格や記憶がバックアップされていたことで、エネドラの角は小型トリオン兵のラッドと融合されて「エネドラッド」として復活。12巻で再び姿を見せます。

オリジナルのエネドラの人格や記憶を受け継いだ彼は、自分を切り捨てた隊長・ハイレインに復讐心を燃やし、ボーダーにアフトクラトルの内情を教えるようになるのでした。

ボーダー側はエネドラが尋問に協力的なことを怪しんでおり、遊真の「嘘を見抜く力」を利用して、エネドラの供述に嘘がないか確認させています。遊真によれば、真意を隠しているものの、おおむね本当のことを話しているそうです。

エネドラはアフトクラトルに帰還する目的を「復讐」としていますが、遊真の話から察するに、裏の目的を別に隠し持っていると考えられるでしょう。

読者の間では「黒トリガーの奪還」が有力とされており、その場合エネドラが他の近界民の意識を乗っ取って復活する可能性も考えられます。仮にエネドラが黒トリガーを奪取して人型に復活した場合、ハイレインとの衝突は避けられないでしょう。

著者
葦原 大介
出版日
2015-09-04

城戸正宗の真の目的とは【未回収】

ボーダー最高司令官の城戸正宗は旧ボーダー隊員の1人で、ボーダーが創設された頃から組織を運営してきた人物です。有吾とは最も古い付き合いのようで、遊真が有吾の息子だと知った時は動揺したかのような表情を見せています。

近界民に対して強行排除派の姿勢を取っており、遊真にも冷淡な態度を取っています。しかし、一方で遊真やアフトクラトル出身のヒューズの入隊を許可するなど、近界民に対して感情的に冷遇・排除をおこなうことはせず、柔軟な対応を見せました。

常に険しい表情の城戸ですが、19巻に描かれた、6年前に撮影された旧ボーダーの集合写真では、明るく屈託のない笑顔を見せていました。思想も今とは正反対で、有吾たちと一緒に「地球と近界が仲良くなる」ことを夢見て想を追いかけていたのです。

ところが、5年前に起きた近界の同盟国の戦争により、旧ボーダー隊員は子供の隊員を含む半分以上が死亡してしまいます。仲間の死が城戸に大きな影を落とすことになったのはいうまでもないでしょう。

作中で城戸は迅に遊真について取引を持ちかけられた際「城戸の真の目的に役立つから」と言われており、城戸が表向きの目的とは別に目的を隠し持っていることが判明しています。

しかし、城戸の真の目的が「近界民への復讐」だった場合、遊真はともかくヒューズの入隊を許可するとは思えず、復讐ではない何か別の目的があるのではないかと考えられるのです。

読者の間では、「黒トリガーになってしまった仲間の奪還」が有力な説として出ており、黒トリガーを人間に戻すための方法を探っているのではないかと推測されています。

 

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ストーリーを楽しむ上で欠かせないポイントのひとつ、設定。伏線がすごい漫画はそのポイントをうまくつかみ、読者を想像もつかない世界に連れて行ってくれます。そこで今回は読者の想定を上回る伏線回収がすごい漫画をいくつか紹介していきたいと思います!

著者
葦原 大介
出版日
2018-12-04

コミックス1巻のキャッチコピーは、「やがてその意味に気付く物語」。全ての伏線を回収したあかつきに、私たち読者はこの言葉に込められた真意を知ることができるのでしょう。本作の今後の展開に注目です。

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