5分でわかるマスコミ業界!就職・転職をするには?業態ごとの特徴や人気企業を紹介!

更新:2020.10.25 作成:2020.10.25

新聞・テレビ・ラジオ・出版。マスコミ業界といっても、作っているコンテンツや仕事の種類は業態によってさまざまです。本記事では、どんな仕事があるのか、業種によってどんな人気企業があるのかといった疑問にお答えします。また就職・転職の際のポイントについても解説していきます。記事の最後には、仕事の空気感を知るのにぴったりな実際に現場にいる人たちが書いた書籍を紹介しますので、そちらもぜひ手にとってみてくださいね。

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目次

広告、新聞など。マスコミ業界には幅広い業種がある

業界全体を指して「マスコミ」と言いがちですが、媒体によって仕事内容も求められる技能も異なります。幅広い業態があるマスコミ業界を大枠で見ていきましょう。

新聞社(大手・地方・業界)

紙の新聞を購読している世帯は減少してきていますが、報道の専門業者としてはまだまだ存在感があるのが新聞社です。

いわゆる「五大紙」と呼ばれる朝日・読売・毎日・日経・産経の大手のほか、地方紙・業界紙などさまざまな新聞が発行されています。地方紙や業界紙は、対象の人口が減少するにしたがって統廃合が進んでいるところもあります。

一方、大手は新聞事業以外に自社の保有するビルなどで不動産業もおこなっています。新聞の購読者数が減少している中、大手新聞社が事業を続けていられる理由には、このような別事業からの収入があることを覚えておきましょう。

また、自分たちで新聞を発行しているわけではないものの、新聞やその他のメディアにニュースを提供している通信社もあります。国内の企業でいえば共同・時事、外資系であればロイターなどが有名です。

通信社を含む新聞社で新卒採用される職種は圧倒的に記者が多数です。そのほか管理部門や、大手であれば不動産部門などの関連業務に配属される人もいます。

1.テレビ局(キー・NHK・地方など)

テレビ業界は、国営放送であるNHKのほか、民間企業をキー局・地方局で大別します。

 

  • キー局:日本テレビ・テレビ朝日・TBSテレビ・フジテレビ(テレビ東京)
  • 地方局:地上波放送をおこなうテレビ局のうち、キー局以外

 

民間企業のことはまとめて「民放」と呼ぶこともあります。

テレビ局ではニュース・ドラマ・バラエティなど多種多様な番組を放映しています。これらの番組にはCMを流す権利を購入したスポンサーがついており、その広告利益でテレビ局は営業しています。

マスコミを目指す方の中には、実際に番組を作りたいと考えている方もいるでしょう。民放の場合は、番組の企画・制作を「制作会社」と呼ばれる別会社に委託していることがほとんどです。作り手になりたい場合はテレビ局本体ではなく、制作会社への入社を検討したほうがよい場合もあります。

テレビ局は制作・報道部門がそれぞれ分かれており、それ以外にも管理・広報部門などがあります。それぞれの部門で募集する職種・条件が異なります。

2.ラジオもキー局・地方局に分けられる

ラジオもテレビと同様、キー局・地方局に分けられます。スポンサーによって収益が賄われているところも共通しています。

また、ラジオの場合は限定されたエリアにしか電波を飛ばさない「コミュニティFM」と呼ばれる小規模な局も各地で開設されています。

コミュニティFMは地域に密着したコンテンツが制作できるのが魅力である一方、小規模な企業によって運営されています。そのため新卒の募集がおこなわれていないことも珍しくありません。

3.出版(大手・中小)

日本には数多くの出版社があります。テレビ局系の出版社もあり、出版物と番組の内容がリンクしているものも販売されています。

日本の出版業界には「再販制度」「取次制度」という独特のシステムがあります。これらについては「5分で分かる出版業界」で解説していますので、ぜひご覧ください。

4.広告代理店はマスコミ業界?

広告代理店は、文字通り企業の広告を露出するために代理で業務をおこなう会社です。大手であれば電通や博報堂が有名です。

これらの広告代理店をマスコミ業界に加えることもあります。なぜかというと、先ほど解説したように、テレビなど一部のマスコミでは広告によって収益を賄っているからです。

「番組を作る」ということと「広告スポンサーを確保する」ことは両輪であり、どちらも同時に進めなくてはいけません。そのため、広告代理店に入社してみたら、思った以上にマスコミにかかわることができたという経験を持つことができるかもしれません。

マスコミ業界で人気の企業を業種ごとに見る

テレビ、ラジオ、出版とマスコミ業界にはいくつかの業態があります。では実際にそれぞれの業種ではどんな企業が学生から支持を受けているのでしょうか。業態ごとに人気の企業を見てみましょう。

【テレビ】フジテレビが不動の人気

 

  • フジテレビ
  • 日本テレビ
  • TBSテレビ
  • テレビ朝日
  • 関西テレビ放送

 

数あるテレビ局のなかでも最も人気なのが「フジテレビ」です。就職難易度を示す「就職偏差値」では74を記録し、テレビ局への就職を考えるならまずフジテレビという考えはいまだ続いているようです。

その他にも日本テレビ、TBSテレビ、テレビ朝日などキー局が並びます。これらのテレビ局は年収の水準も高い傾向にあるため就職倍率が高いのです。

【ラジオ】人気は関東のラジオ局

 

  • ニッポン放送
  • エフエム東京
  • TBSラジオ
  • 文化放送
  • J-WAVE

 

局によって放送内容にかなり個性があるのがラジオ局の特徴です。10代から40代、50代まで人気の番組「オールナイトニッポン」をかかえるニッポン放送の人気は言うまでもなく、続いてエフエム東京、TBSラジオと、エンタメや話題の人物が登場するラジオ局が人気のようです。

【出版】大手出版社に人気が集まる

 

  • 朝日新聞社
  • 読売新聞社
  • 日本経済新聞社
  • 講談社
  • 小学館

 

今や出版社の数は大手・中小集めるとかなりの企業数があります。テレビやラジオに比べて業界に参入しやすいこともあり、個人の方が出版社を立ち上げることもあるようです。

しかし就職するとなるとやはり人気は大手出版社に集まります。朝日、読売、日経などの新聞社は社員の平均年収が高く、1000万円を超えるとされています。仕事としての満足度も、収入面や安定性も高いので人気となっているのでしょう。

一方、出版業界自体は規模が縮小していますが、雑誌や文芸書籍や漫画、全集、ムック本などさまざま展開しているため企業としては人気です。優秀な社員もそろっているため、やりがいだけでなくスキルの習得・成長などものぞめます。

【広告代理店】電通が全体売上の25%を占めている

 

  • 電通
  • 博報堂
  • アサツー ディ・ケイ
  • サイバーエージェント
  • 大広

 

広告代理店では、電通、博報堂は学生からの根強い人気を集めています。広告代理店として多くの実績とクライアントを抱えているため、幅広くクリエイティブな仕事がしたい方におすすめの企業です。

広告代理店はどちらかといえば広告業界に属します。ですので詳細を知りたい方は「5分でわかる広告業界」の記事をぜひ読んでみてくださいね。

経験があるとマスコミ業界に就職・転職しやすい

マスコミ業界にはさまざまな業種があることが分かりました。では実際に働くとしたらどのような技能・素質を求められるのでしょうか。

作る側をやりたいのであれば経験があると採用されやすい

何か制作物を仕上げる職業に就きたいのであれば、関連する経験があるとよいでしょう。映像やデザインであれば美大、技術系であれば理系大卒がそれぞれ優先されやすい傾向にあります。

また大学で専門的なことを学んでいなくても、自身で制作活動に取り組んでいる場合はその点でも考慮されることでしょう。

記者や編集者はどの分野からも挑戦可能

一方、記者や編集者、アナウンサーはどのようなバックグランドの方でも挑戦することができます。

なぜなら、記者や編集者は専門性というよりは適性が重視される職業です。ただし、アナウンサー志望の方は、大学在学中からアナウンサー養成スクールに通うなどの対策を立てている人が多いようです。

経験がない場合でも、文書を書くのが好きであったり書籍を読んだり映像を観たりするのが好きという強い熱意を持っていることが大切です。

東北で働いた新聞記者の記録

著者
三浦 英之
出版日

大手新聞社は全国各地に支社があります。数年ごとにさまざまな地域に転勤しながら経験を積むのが記者の仕事になります。時と場合によっては、思ってもみないようなできごとに遭遇することもあります。

『南三陸日記』は、2011年に発生した東日本大震災直後に南三陸に赴任した新聞記者によって書かれた記録です。

震災の被害の様子を仕事で報道するわけですが、それは記者本人の心身にも非常な負担を掛ける仕事でした。震災の辛さを自分自身が実感しつつ、どのように地域が復興していくのかを克明に描いたルポは、これから記者を目指す方には一読いただきたい内容になっています。

テレビの制作会社で働く主人公の小説

著者
燃え殻
出版日

「マスコミ業界はブラック」という話を聞いたことがある方は多いでしょう。

『ボクたちはみんな大人になれなかった』は、マスコミ業界での経験が下敷きになった小説です。とくに過酷と言われるテレビの映像制作会社で働いたことのある筆者の体験を盛り込んでいます。

働き出してから十数年経過したアラフォー世代の物語なので、年齢も生まれた時代も違う現在の学生さんからすると共感しにくい部分も大きいでしょう。ただ、「マスコミで働いているとこんなことを感じるようになるのかもしれないな」というようなことを考える材料になるかもしれません。

出版志望者向け就活本

著者
冨板 敦
出版日

出版業界自体は規模が縮小しつつあるとはいえ、本好きの学生を中心に出版社を志望する方は未だに少なくありません。

一方で、出版社で働く人の話を聞くと「学生時代から先輩に声をかけられてアルバイトしていた」といった声を聞くかもしれません。「今からだともう出版社対策、間に合わないかな……」と諦めかけている人もいるのではないでしょうか。

そんな方には、やはり対象に的を絞った就活対策本がおすすめです。必ずしも本に書いてあるとおりにしなければならないわけではありませんし、読んだからといってうまくいくとも限りません。

しかし、こういった対策本を読むことで「自分は向いているのかな」「今の自分に足りないところはどこかな」といったチェックをすることができます。それは就職活動だけでなく、今後働いて生きていくために役に立つものです。

「マスコミ」と一括りにされがちな、しかし色々異なるマスコミ業界の各業種を紹介しました。コンテンツを常に供給し続けるという立場上、忙しさからはなかなか逃れられられないという現実がありますが、特性がぴったり合う人には成果も達成感も得られる業界でもあります。ぜひ「自分に合うか」を大切にしながら進路のひとつとして検討してみてください。