2021年10月アニメ化『プラチナエンド』をネタバレ紹介! 『DEATH NOTE』を手掛けた大場つぐみと小畑健の最強タッグが手掛ける最新作『プラチナエンド』。神候補と呼ばれる人間達のバトルを描いた本作は、2015年から連載が続く人気作です。 練りこまれたストーリーと美しい作画が魅力の本作。今回はそんな『プラチナエンド』のあらすじや見所、各巻の内容を紹介していきます。
『DEATH NOTE』(以下「デスノート」)を手掛けた大場つぐみと小畑健の最強タッグが手掛ける最新作『プラチナエンド』。神候補と呼ばれる人間達と、そんな人間達を神にしようとする天使達のバトルを描いた本作は、2015年から連載が続く人気作です。
大場つぐみの練りこまれたストーリーと、小畑健の美しい作画が魅力の本作は、14巻で堂々の完結!緻密に練られたルール設定にもとづく頭脳戦はもちろん、作者には珍しくセクシーなシーンが登場するところも魅力だと話題になっています。
今回は、そんな『プラチナエンド』のあらすじと見所、登場するキャラクター、そして各巻の内容を簡潔に紹介していきます。
また、2021年10月からはアニメ化も決定!
入野自由主演、デスノートの作者が手掛ける重厚なストーリーとち密な絵柄がアニメでたのしめます!!
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本作は、神候補と呼ばれる人間達の激しいアクションバトル、そして神とは何か、人の幸せとは何かといった重厚なテーマのもとにくり広げられる思想バトルが見所の作品です。
物語は、架橋明日という少年が、自殺を試みるところから始まります。明日を助けた天使は、明日を神候補に選び、明日は神を選ぶバトルに参加することになります。明日と同じように、天使に選ばれ神候補となった人間は、明日以外に12人いました。
明日の幼馴染の少女・咲もその1人で、2人はお互いに協力をして戦うことになります。神候補同士のバトルといっても、総当たりで戦うことはなく、共闘したり操ったり、さらには話し合いをしたりと、様々な形で関わっていくことになります。
神がいるから人がいるのか、人がいるから神がいるのか……作中ではそんな答えのない問いを投げかけられます。ただのバトル漫画では終わらない作品です。
原作の大場つぐみは、実は覆面作家だということをご存じでしょうか? 名前以外のプロフィールは一切不明。注目を集めたのは「デスノート」の読み切りで、その後も小畑健とタッグを組む形で作品を発表しています。
作画の小畑健は、17歳で漫画家デビューを果たしました。当初は別の名前で活動していましたが、小畑健と改名したのち、1999年から連載を始めた『ヒカルの碁』では小学館漫画賞、手塚治虫文化賞新生賞を受賞しました。
そんな大場つぐみと小畑健がタッグを組んだ作品は、『プラチナエンド』を含めて3作品あります。
1作目となったのが『デスノート』。名前を書いた人間を死に至らしめるというノートを手に入れた主人公達による頭脳戦を描いた本作は大人気作となり、アニメ、実写映画、ドラマなど様々なメディアに展開されました。
2作目の『バクマン。』は、文才と画力にそれぞれ才能を持つ2人の少年が漫画家を目指し奮闘する姿を描いた作品です。作中に実在する漫画雑誌や作品が登場することでも話題になりました。
『プラチナエンド』を読んでみて、もし他の作品も読んでみたくなったら、ぜひこれらの作品もチェックしてみてください。
「デスノート」の魅力はこちらの記事でさらに詳しく紹介しています。
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『DEATH NOTE』は、原作・大場つぐみ、作画・小畑健の少年漫画。映画化やテレビドラマ化などさまざまなメディアミックスをされた、言わずと知れた大人気作品だ。この記事では、そんな「デスノート」をはじめとする漫画が社会にどのような影響を与えているのか、実際に起きた国内外の事例を紹介しながら考えていく。
『バクマン。』の魅力はこちらの記事でさらに詳しく紹介しています。
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- 著者
- ["大場 つぐみ", "小畑 健"]
- 出版日
- 2004-04-02
本作で気になるのは、「デスノート」との違いではないでしょうか?比較することで、『プラチナエンド』の魅力について考えてみましょう。
まず共通している点は、特有のルールが登場し、そのルールに沿って知能バトルが展開されていく点。たとえば、明日が手に入れる能力である「天使の矢」は、刺さった人間が自分のことを33日間好きになるという効能があります。どこか「デスノート」のようなルールを思わせます。
また、「死」や「神」というテーマを扱っている点も類似点。次々に新キャラが登場し、ラスボスのような存在だと思われていた存在を倒しても、世界規模に話が展開して上位互換のような敵が現れるところも「デスノート」と共通して読者をワクワクさせ続けるポイントです。
「特定の選ばれた人物vsその他民衆」という対立構造も、物語の特別感を増す演出。
反対に「デスノート」にはなかった魅力として、『プラチナエンド』には色っぽいシーンが登場するということが挙げられます。
主人公ら神候補が天使から授けられる「赤の矢」は、33日間人を魅了することのできる能力です。この矢によってメロメロになった女性が神候補に迫るシーンがたびたび見られます。今までの作者の作風を知っている読者にとっては新鮮に楽しめるポイントだといえるでしょう。
- 著者
- ["Obata, Takeshi", "Ohba, Tsugumi"]
- 出版日
それでは、『プラチナエンド』に登場する主なキャラクターをご紹介しましょう。神候補になるのは生きる望みを失った人間ばかりということもあり陰を背負ったキャラクターが多いですが、個性豊かな天使の存在もあって魅力ある造形になっています。ぜひお気に入りのキャラクターを見つけてみてください。
本作の主人公の少年。明日は両親と弟を事故で失い、学校ではいじめにあい、さらに引き取られた叔母の家では虐待を受けるなど、地獄のような日々を過ごしてきました。中学の卒業式の日、絶望の果てに自ら死を選びビルから身を投げようとしたところを、ナッセに助けられました。「神候補」になったことで、絶望しかなかったこの世に希望を見出すことになります。
架橋明日に憑いている天使。「純粋無垢」な特級天使で、見た目もとても可愛らしいのが特徴です。明日のためになることなら何でもするタイプですが、それが過ぎて、明日のためという名目ならばあっさりと人を殺そうとします。よくも悪くも純粋過ぎる天使です。
本作のヒロイン。明日とは幼馴染で、彼の両親が生きている頃からの友人でした。しかし、明日が学校でいじめにあっていた際、自分の身を守るためにいじめグループに加わってしまいます。明日がビルから飛び降りた場面を目撃したショックで自らも死のうとしたところ、ルベルに助けられ「神候補」となりました。同じ「神候補」として、明日と共闘することになります。
花籠咲に憑いている天使。咲を神にすることで自らも成り上がろうと企てる自称「悪知恵の天使」でした。しかし、咲と行動をともにするうちに人間の気持ちを理解するようになり、後に「感情の天使」として2級から1級へと昇進しました。
神候補の青年。母親とともにプレハブ小屋暮らしの貧しい生活を送っていましたが、高校の時に母が自殺。後を追う形で一も自殺を図りますが、そこをバルタに助けられて神候補となりました。もともととても醜い容姿をしていましたが、神候補になった後、その力で美容整形をくり返し美男子へと変貌していく様子も気になるところです。
底谷一に憑いている天使で、別名「勘の天使」。勘が鋭く、予感はほぼ的中します。物事をいい悪いではなく、面白いか面白くないかで判断するために場を混乱に陥れることもしばしば。1級の天使です。
神候補の少年。エリート校の理事長の孫で、自らもそこに通う根っからのエリート少年です。妹が死んでしまった責任を感じており、そのために自殺をしようとしたところメイザと出会い、神候補となりました。自分と妹以外はどうでもいいと考えるタイプで、自分の目的のためならだれでも殺す残忍さを持っています。
生流奏に憑いている天使で、別名「欲望の天使」。妹を死なせてしまい自責の念にかられる奏に、神になれば妹を天使として蘇らせることができると言って神候補にしました。無級からから特級にいきなり昇進した謎多き天使です。
神候補のサラリーマン。末期がんに侵され生きる希望を失ったところを、バレと出会って神候補となりました。しかし、神候補になっても病気が治るわけではなかったため、自分の認めた神候補を神にするべく動いています。明日と咲と出会い、2人に協力することになります。
六階堂七斗に憑いている天使で、別名「知識の天使」。その名前の通り豊富な知識を持っていますが、それをひけらかす癖があり、そのせいで特級から1級に降格してしまいました。モノクル(片眼鏡)が特徴的。
『プラチナエンド』記念すべき第1巻。物語は、明日が人生に絶望し、ビルから身を投げようとしているところから始まります。そんな明日の前に現れたのが、特級天使のナッセでした。
ナッセは、明日に衝撃の事実を伝えます。明日の両親は事故死したと思われていましたが、何と叔母が遺産目当てに殺していたのです。事実を知った明日は、ナッセから「翼」と「矢」の力を得て、叔母に復讐を誓うのですが……⁉
- 著者
- ["Obata, Takeshi", "Ohba, Tsugumi"]
- 出版日
1巻から次々に物語が展開していき、スピード感のある物語となっています。明日とナッセの出会いに始まり、叔母への復讐、天使に選ばれた人間との戦い、さらに今後の物語に深く関わってくることになる天使メトロポリマンの登場などもあり、これからの展開に期待を膨らませるには十分の1冊です。
神候補の1人となった明日。ナッセからは、自分と同じ神候補が他に12人いることを聞かされます。そんな明日の前に現れた花籠咲。明日の幼馴染である彼女は、実は明日が密かに想いを寄せ続けていた少女でした。しかし、咲は明日に対してひどい罪悪感を覚えていて……。
- 著者
- ["Obata, Takeshi", "Ohba, Tsugumi"]
- 出版日
明日の他に、続々と現れる神候補達。なかでも注目すべきなのは、本作のヒロインでもある花籠咲と、特撮ヒーローとして活動するメトロポリマンです。咲は、明日の幼馴染であり、片想いの相手。しかし咲は、そんな明日がいじめられていた時、助けるどころか自らもいじめに加担してしまったことをずっと後悔し、明日に対して罪悪感を抱えていました。
一方、メトロポリマンは、ヒーローとして活動しながらも、その本当の目的は他の神候補を殺すことにありました。彼に憑いている天使・メイザも謎が多く、大きな波乱を予感させます。そしてラストでは、六階堂七斗もチラリと登場。伏線らしいエピソードも多く、今後が気になる第2巻です。
明日と咲の前に現れた六階堂七斗という男。六階堂もまた神候補の1人でした。しかし六階堂は、自らが神になろうとは思っていません。六階堂の話を聞いた明日と咲は、3人で協力してメトロポリマンを倒すための作戦を立てることにするのですが……。
- 著者
- ["Obata, Takeshi", "Ohba, Tsugumi"]
- 出版日
前巻で少しだけ現れた六階堂七斗が、本巻では明日と咲と手を組むことになります。キャラクター紹介でも触れましたが、六階堂は末期がんに侵されており、神候補になったからといって病気が治った訳ではありません。また、妻子のために力を使って金を工面している罪悪感もあって、自らが神になることは諦めています。
3巻はこの六階堂が中心に描かれ、エピソードも明日と咲を入れた3人と、メトロポリマンのバトルがメインとなっています。1巻に比べると少し展開が遅くなりますが、メトロポリマンとのバトルはハラハラドキドキの迫力満点。バトルを楽しめる1冊といえるでしょう。
遂にメトロポリマンとの戦いに決着が……⁉激しい戦いの中で、明日は戦闘服に身を包んでいたメトロポリマンの顔を目撃します。そして、咲が神候補になるまでの過去エピソードも明かされることに。
- 著者
- ["Obata, Takeshi", "Ohba, Tsugumi"]
- 出版日
前巻から続いていた六階堂・明日・咲とメトロポリマンの戦いに一応の決着が付く第4巻。結果としては、どちらが勝ちどちらが倒されるということはなく、勝敗はお預けという感じになってしまいました。
しかし、その中で明日がメトロポリマンの正体に一歩近付いたり、何より明日が戦いの中で見せる成長や覚醒だったりが、今後に期待を持たせてくれるでしょう。
咲についてはキャラクター紹介でも触れてしまいましたが、咲がどうして神候補になったのか、そのエピソードも明かされます。他にも六階堂の家族が登場するなど、各キャラクターの造形が深まる1冊といえるかもしれません。
貧しく容姿にも恵まれなかった底谷一は、自殺した母親の後を追いかけようとしたところを、神候補になりました。そんな底谷はメトロポリマンに憧れを抱くのですが、それが六階堂と家族をピンチに陥れることに……⁉
- 著者
- ["Obata, Takeshi", "Ohba, Tsugumi"]
- 出版日
これまで明日、咲、六階堂、そしてメトロポリマンを中心に物語が展開してきましたが、第5巻にして新しい神候補が登場します。新キャラクターの名前は底谷一。底谷は、貧乏で容姿にも恵まれず、さらに母親が自殺をしてしまうというかなり不幸なキャラクターです。
底谷はメトロポリマンに憧れ、彼の味方について動き出すことになるのですが、そんな彼らのターゲットになってしまったのが六階堂の妻と娘でした。
妻子を人質に取られた六階堂は、病も進んでいてすでに余命いくばくもありません。絶体絶命のピンチに六階堂がどう動くのか……ぜひ手に取って確認してみてください。
メトロポリマンと底谷によって妻と娘を人質に取られてしまった六階堂。明日も参戦し、妻と娘に再会することはできたものの、ミラーハウスの中に閉じ込められてしまいました。どうにか脱出のチャンスをうかがう明日と六階堂達でしたが……。
- 著者
- ["Obata, Takeshi", "Ohba, Tsugumi"]
- 出版日
前巻に引き続き、メトロポリマンと底谷一、六階堂と明日のバトルから始まる本巻。序盤では、翼を持たない咲は戦闘に参加していませんでしたが、そのことに納得していない咲は何とか明日達の元へ行き、戦おうとします。
そんな咲の決意を見た天使のルベルは、自分が2級であるばかりに咲に力を与えられないと悔し涙を流します。しかし、それがルベルの力を上げることになりました。人間の気持ちを理解できると認められたルベルは1級に昇級、咲に翼を与えることができるようになったのです。
こうして咲も明日達に参戦することになりました。終始バトルがくり広げられることになる本巻ですが、明日や六階堂、咲だけではなく、天使の成長も見どころの1つ。ぜひチェックしてみてください。
メトロポリマンと激しい戦いをくり広げる明日達。メトロポリマンの手下を倒すも、人を傷つけることに対して抵抗のある明日は、敵とはいえ人を殺すことができませんでした。とどめを刺せない明日にメトロポリマンは……?
- 著者
- ["Obata, Takeshi", "Ohba, Tsugumi"]
- 出版日
5巻から続くメトロポリマンとの戦い。本巻では、いよいよ明日とメトロポリマンの一騎打ちへと展開していきます。戦いに身を投じながらも人を傷つけることに抵抗のある明日ですが、明日のその行動のせいで、咲を危険にさらし、さらにとあるキャラクターが死んでしまうことになります。この展開が、明日にどういった成長をもたらすのかも要チェックです。
また、遂にメトロポリマンの過去が明らかに! 神候補になるまでの経緯から、自分が神になった時に世界をどうするつもりなのかという野望……これまで謎が多かったですが、本巻を読めばメトロポリマンというキャラクターをより知ることができるでしょう。
メトロポリマンと明日の戦いが決着へ! 人を殺さないとあらためて決意を固めた明日でしたが、その決意はメトロポリマンとの戦いのなかでもろくも壊れていきます。そして遂に明日が人を殺す力のある白い矢を手に取り……⁉
- 著者
- ["Obata, Takeshi", "Ohba, Tsugumi"]
- 出版日
5巻から始まったメトロポリマンと明日達の戦いが、8巻でようやく決着がつきます。結論としては、明日の勝ちでした。ただし、前巻であらためて人を殺さないと定めた明日の決意は悲しくも崩れ去り、明日は自らの手でメトロポリマンを殺すことになってしまいました。
そこに至るまでにはいろいろ理由があるのですが、このことが明日にとってどういう影響を与えるのか、今後に注目していきたいところです。
また、ここまでラスボス的扱いのメトロポリマンでしたが、彼もまた誰かに操られていたことが発覚しました。新たなる敵の予感がする第8巻です。
メトロポリマンとの戦いを制した明日でしたが、そんな彼らの前に現れたのは一人の少年でした。少年の名前は結糸向(ゆいと・すすむ)。彼がメトロポリマンを操っていた黒幕だったのですが、明日に敵意はないようで……?
- 著者
- 小畑 健
- 出版日
- 2018-09-04
長かったメトロポリマンを倒した明日の前に現れた向という少年。小学6年生だという向は、メトロポリマンを排除するために明日と戦わせたようでした。そして、明日に神様になってほしいと言い出します。さらに、明日達の戦いを配信したことで、神候補達の戦いが全世界に知られることになってしまいました。
一見すると明日達の味方のように見える向ですが、いまいちはっきりと正体が分からないような節があり、これからの動向が気になるところです。
また、病が進み続けていた六階堂が、遂に亡くなってしまいました。これまで明日達のよい理解者であり憧れでもあった六階堂の死を目の当たりにした明日がどういうふうに変化するのか、その辺りにはぜひ注目してみてください。
メトロポリマンを倒し、六階堂は病死。しかし、向を始めとした新たな神候補も登場し、明日の周りには少しずつ神候補が集まってきました。全世界が神候補の存在を知った中で、明日や向は話し合いで神を決めようとしますが……。
- 著者
- ["Ohba, Tsugumi", "Obata, Takeshi"]
- 出版日
これまで派手なバトルが続いてきましたが、本巻は一転、話し合いの続く展開となっています。神候補は全部で13人いますが、この時点ですでに脱落者は多数であり、まだ登場していないのは1人だけになっていました。その最後の1人も、本巻で明らかになります。
ですが、最後の1人が本格的に動き出すのは次巻以降のようで、本巻では、明日や向、咲などを入れた5人の神候補と天使達が、誰を神にするかで話し合っていました。
神とは何か、天界とは、人間とは……と明らかになることが多く、情報量が多い1冊でもあります。ここまでバトルが続いていたぶん少しゆっくりにも見えますが、じっくりと物語を整理する1冊ともいえるかもしれません。
ついに最後の神候補である米田我工が動き出しました。一方、神候補の存在を知った世界各国は、その力を恐れ、中には暗殺を企てる者も出てきました。そんな中、大衆の中に姿を現わした明日達の前に、米田に憑いている天使・ムニがやって来て……。
- 著者
- 小畑 健
- 出版日
- 2019-07-04
大勢の人がいる街の上空に、堂々と姿を現した明日達。神候補である明日達を、人々は疫病神と呼んだり町を壊すなと言ったりと非難の声を浴びせていました。神候補達は、大衆にとってあまりよく思われていないようです。そんな中で、明日達は米田に憑いている天使・ムニと対峙します。
神候補の米田に「神となったらどうするか」と問われた明日達は、それぞれが考える理想の世界像を答えます。この辺りは、神になる意志のない神候補もいますが、それでも彼らの考える理想の世界が垣間見えて面白いところでもありました。
しかし、神候補を恐れる人間達の攻撃もついに始まってしまいました。それによってまた神候補が1人脱落してしまうことに……それが誰か、怒涛の展開はぜひ本巻を手に取って確認してみてください。
米田との話し合いに向けて準備を進める明日達。一方、米田は、米田に付いて行った神候補の1人・中海修滋に、自分の過去について語ります。彼は、芥川賞ノミネートを辞退、最年少でノーベル物理学賞を受賞した天才でもありました。そんな米田がムニと出会い、考えたこととは……。
- 著者
- ["小畑 健", "大場 つぐみ"]
- 出版日
引き続き神候補達による神選びの話し合いが続きます。その中で、六階堂が死亡した後、何かと明日達の助けとなってくれている刑事・星が、米田と昔馴染みであるということが明かされました。その星も、米田達との話し合いの場に同行することになります。
前半の神候補同士のバトルとは変わり、それぞれの神候補による神に対する考え方みたいなものが語られていく展開が続いていますが、本巻ではやはり米田の存在感が強く出ています。ただ、神候補達の考えが目立ってきている一方で、天使達の考えはまだ見えないところがあります。
そろそろ神が決まるのだろうか……という雰囲気も出ていますが、まだまだ明かされていない謎は多そうです。
米田と2人で話をすることになる明日。明日達といったん別れた咲達は、修滋に案内され迎賓館に向かうのですが、そこで修滋によって閉じ込められてしまい……⁉
- 著者
- ["Obata, Takeshi", "Ohba, Tsugumi"]
- 出版日
人類に未来はないと語る米田に対し、明日は、未来というのは人々がそれぞれに理想を描き、それに向かっていくことこそが幸せなのだと語ります。
メトロポリマンとの戦いのような派手なアクションバトルではありませんが、こういった思考のぶつかり合いはさすが『デスノート』の作者によるものだと思える部分でもあり、思わず引き込まれてしまう方も多いのではないでしょうか?
さらに、本巻ではナッセの活躍も光ります。米田によって絶体絶命のピンチになった明日をナッセが救うのですが、そのせいでナッセは天使の級を落としてしまうのです。これが今後の展開にどう繋がっていくのか、とても気になるところです。
14巻で堂々の最終回を迎えた『プラチナエンド』。検索欄には「打ち切り」なんて文字も?
その真相は、『プラチナエンド』の衝撃のラストにありました。
賛否両論な驚きのラストシーン。それはあなたの目で確かめてみてください!
いかがでしたか? 実は『プラチナエンド』は、面白いと面白くないの意見が分かれる作品でもあります。インターネット上のクチコミでもそういった意見が散見されますが、それはハマりさえすればどこまでも面白く読める作品とも言い換えることができるでしょう。思想をぶつけ合うところなどは「デスノート」の頭脳戦に通じるものもあるので、「デスノート」が好きな方はぜひ一読してみてはいかがでしょうか?