銀座 蔦屋書店の御書印フェア/書店のフェアに会いに行こう【第1回その2】関東編

更新:2022.5.20

ホンシェルジュの新たなコラム「書店のフェアに会いに行こう」では、書店員さんへのインタビューを通じ、書店の店頭で開催されるフェアの魅力をまるごと紹介します。 初回お話を伺ったのは、「御書印フェア」を開催中の銀座 蔦屋書店。全国60店舗以上の書店による選りすぐりの本が、銀座に大集結しました。まずは関東近郊書店のおすすめ本を、実際のPOPコメントとともにお楽しみください。

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書店を巡る楽しみを、銀座 蔦屋書店から!御書印フェアとは

御書印とは

全国320店以上が参加する「御書印プロジェクト」。御書印とは、お寺や神社で受け取れる「御朱印」のように、その本屋を訪れた証としていただくことができるオリジナルの印のことです。人と書店を結ぶ印「しるし」として、新たな書店との出会いのきっかけにしてほしいとの思いから始まりました。

前代未聞!御書印フェアの内容と魅力

このフェアではそんな御書印プロジェクトに参加する、北は北海道利尻島、南は沖縄まで50以上の書店が協力。各店が選書したおすすめの本、それもお店にちなんだ本が銀座 蔦屋書店の店頭に並びます。

「他店の宣伝をする」という点も異色ですが、同内容のフェアが銀座のほか京都や静岡、大阪でも開催されるという非常に稀有なこのフェア。

フェアを担当した書店員の方によると「普段、銀座 蔦屋書店ではお取扱いしていない書籍も並んでいる」そうで、その特別感も楽しみ方の1つ。アートにまつわる書籍がメインである銀座 蔦屋書店の店頭に、「月刊 現代農業」という雑誌(農文協・農業書センターによる選書)が並んでいるのを見ることができるのもこのフェア期間ならではの体験です。銀座にいながら、全国の書店に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。

御書印フェア

御書印フェアの開催概要

2021年12月26日から始まり、2022年3月1日からはさらに紹介店舗を増やして4月10日まで開催。

詳しく知りたい方は、銀座 蔦屋書店の公式サイトをご覧ください。

【フェア】書店で「御書印」をもらおう 人と書店を結ぶ印

 

ここからは、フェアに参加している書店とその書店による選書を一覧で紹介していきます。本から、その本屋さんの個性的な雰囲気をイメージできて面白いですよ。

北海道・東北編、中部・東海編、西日本編を見たい方は、こちらからご覧ください。

銀座 蔦屋書店の御書印フェア/書店のフェアに会いに行こう【第1回その1】北海道・東北編

銀座 蔦屋書店の御書印フェア/書店のフェアに会いに行こう【第1回その1】北海道・東北編

ホンシェルジュの新たなコラム「書店のフェアに会いに行こう」では、書店員さんへのインタビューを通じ、書店の店頭で開催されるフェアの魅力をまるごと紹介します。 初回お話を伺ったのは、「御書印フェア」を開催中の銀座 蔦屋書店。全国60店舗以上の書店による選りすぐりの本が、銀座に大集結しました。北海道・東北地方の書店によるおすすめ本を、実際のPOPコメントとともにお楽しみください。

銀座 蔦屋書店の御書印フェア/書店のフェアに会いに行こう【第1回その3】中部・東海編

銀座 蔦屋書店の御書印フェア/書店のフェアに会いに行こう【第1回その3】中部・東海編

ホンシェルジュの新たなコラム「書店のフェアに会いに行こう」では、書店員さんへのインタビューを通じ、書店の店頭で開催されるフェアの魅力をまるごと紹介します。 初回お話を伺ったのは、「御書印フェア」を開催中の銀座 蔦屋書店。全国60店舗以上の書店による選りすぐりの本が、銀座に大集結しました。中部・東海地方の書店によるおすすめ本を、実際のPOPコメントとともにお楽しみください。

銀座 蔦屋書店の御書印フェア/書店のフェアに会いに行こう【第1回その4】西日本編

銀座 蔦屋書店の御書印フェア/書店のフェアに会いに行こう【第1回その4】西日本編

ホンシェルジュの新たなコラム「書店のフェアに会いに行こう」では、書店員さんへのインタビューを通じ、書店の店頭で開催されるフェアの魅力をまるごと紹介します。 初回お話を伺ったのは、「御書印フェア」を開催中の銀座 蔦屋書店。全国60店舗以上の書店による選りすぐりの本が、銀座に大集結しました。この記事では西日本の書店によるおすすめ本を、実際のPOPコメントとともにお楽しみください。

 

全国の書店にも出張!4月からは長倉書店サントムーン店で開催

銀座 蔦屋書店では終了してしまった御書印フェアですが、全国の他の書店にその内容を引き継ぐかたちで開催されています。

たとえば4月4日からは静岡県清水町の長倉書店サントムーン店の店頭にて展開中。約2~3か月の期間中は各店のおすすめ本や書店員さんによるPOPコメントを見ることができます。本来は各書店を訪れないと見ることができない御書印も大集結していますので、近郊を訪れた際にはぜひ長倉書店へ足を運んでみてください。修善寺店でもフェアの一部を展開しています。

営業時間など詳細は長倉書店公式サイトをご覧ください。

 

御書印店:本と文具たかぎ のおすすめ本『だっぺ帝国の逆襲』

推薦書店:本と文具たかぎ(茨城)

当店は茨城県石岡市にあります。石岡市は「関東三大祭り」のひとつ「常陸國總社宮大祭」が行われており、御書印、一筆はお店がある「中町」の山車人形「ヤマトタケル」にちなんでいます。ぜひお立ち寄りください!

だっぺ帝国の逆襲

2021/10/6
佐藤ダイン、青木智也
小学館

御書印店:すわ書店 のおすすめ本『だっぺ帝国の逆襲』

推薦書店:すわ書店(茨城)

茨城あるあるに県民もハマる!
「最高にうめぇ!茨城メロン」「ソウルフード・煮いか」「珠玉のエモスポット・筑波山ガマランド&ガマ洞窟」などなど…旨くて魔訶不思議な茨城の魅力が満載の1冊☆

だっぺ帝国の逆襲

2021/10/6
佐藤ダイン、青木智也
小学館

御書印店:(有)中屋書店 のおすすめ本『天使がくれた時間

推薦書店:(有)中屋書店(千葉)

当店がある千葉県勝浦市の鵜原が舞台となっている感動の1冊です。今 自分に出来ることは何かを考えさせられます。

天使がくれた時間 

2018/9/22
吉月 生
KADOKAWA

御書印店:十字屋書店  のおすすめ本『新編 宮沢賢治詩集』

推薦書店:十字屋書店 (東京)

当店の前身は十字屋書店という出版社でその昔、宮沢賢治全集を刊行しました。その後、書店として営業を続けています。そのため、御書印のお店の一筆は、賢治の詩の一節を手書きしています。靖国通りの古本屋街の並びに店がありますので、よく古本屋と間違えられますが、古本屋ではありません。

新編 宮沢賢治詩集

1991/8/1
宮沢賢治
新潮社

御書印店:廣文館書店 のおすすめ本「ビッグコミック」「週刊文春」

推薦書店:廣文館書店(東京)

お店は本の街神保町のど真ん中の神保町交差点の一角にあります。街の本屋として雑誌を中心に販売しています。なのでレジ前のど真ん中にはいつも「ビッグコミック」と「週刊文春」が鎮座しています。

ビッグコミック

2022/2/25
 
小学館

 

週刊文春

2022/3/3
 
文藝春秋

御書印店:中国・アジアの本 内山書店 のおすすめ本『故郷/阿Q正伝』『魯迅の愛した内山書店』『本屋がアジアをつなぐ』

推薦書店:中国・アジアの本 内山書店(東京)

内山書店は中国をはじめ、タイ、ベトナム、インドネシア、ミャンマー、韓国などアジアに関する専門書店です。新刊書だけでなく古本も扱っています。時にはインスタントラーメンや香辛料も販売しています。

故郷/阿Q正伝 (光文社古典新訳文庫)

2009/4/20
魯迅(著), 藤井省三 (訳)
光文社

 

故郷/阿Q正伝 (光文社古典新訳文庫)

2014/2/1
本庄豊
かもがわ出版

 

本屋がアジアをつなぐ

2019/8/15
石橋毅史
ころから

御書印店:農文協・農業書センター のおすすめ本「月刊 現代農業」

推薦書店:農文協・農業書センター(東京)

農業書の専門書店です。農家向けの本格派から、家庭菜園、農的暮らしに関心のある方向けの本まで多数揃えています。御書印の一筆は宮澤賢治の詩の一節。農業書専門店ですので宮澤賢治は外せません。

月刊 現代農業

2022/3/4
 
農文協

御書印店:銀座 蔦屋書店 のおすすめ本『イラストでわかる 超訳 百人一首』

推薦書店:銀座 蔦屋書店(東京)

定番バージョンとは別に、季節の御書印を作っている銀座 蔦屋書店では、出典が「百人一首」のことが多いです。複数お取扱いしている「百人一首」の本のうち、店頭での一番人気がこちらの一冊。日本文化の入口として如何でしょうか。

イラストでわかる 超訳 百人一首 (中経の文庫)

2018/11/24
吉田 裕子 (監修)
KADOKAWA

御書印店:青山 山陽堂 のおすすめ本『嵐山光三郎セレクション 安西水丸短篇集-左上の海

推薦書店:青山 山陽堂(東京)

一筆の「99%の暗闇からでも1%の光を見出すことは可能です」とは安西水丸氏の言葉。描けそうで描けない氏の絵。小説も何気ない一本の線で書かれているようで、不思議な余韻が残る。氏の言葉はホームページにて全文掲載してます。

嵐山光三郎セレクション 安西水丸短篇集-左上の海 (中公文庫)

2021/6/23
安西水丸
中央公論新社

御書印店:往来堂書店 のおすすめ本『谷根千のイロハ

推薦書店:往来堂書店(東京)

東京・文京区千駄木の新刊書店です。「なんかたのしい」を目指して20坪ほどの狭い店内で日々棚作りに励んでおります。谷根千(谷中・根津・千駄木)地域に関する本が人気です。本書は最近の定番書籍。ぜひご一読を。

谷根千のイロハ

2020/2/19
森まゆみ
亜紀書房

御書印店:ブックス音羽 のおすすめ本『ねえねえ、みつけて、わたしを

推薦書店:ブックス音羽(東京)

『みんなとつながっている、わたしを』をみつけてほしい!こちらはお客様から薦められた絵本です。店頭に並べたところ、沢山の方に手に取って頂きました。お客様と一緒に作っていく書店でありたいと思っています。

ねえねえ、みつけて、わたしを

2021/6/4
佐川奈津子
ehon maruku出版

御書印店:雑貨と本gururi のおすすめ本『さよならのあとで

推薦書店:雑貨と本gururi(東京)

大切な人が亡くなり、それからそばに置いている本です。その人は「どこかとても近いところで」待っている。後悔が募っても「すべてはよしです」。とても優しい言葉です。お店としてもそうありたいと思っています。

さよならのあとで

2012/1/27
ヘンリー・スコット・ホランド
夏葉社

御書印店:キャッツミャウブックス のおすすめ本『猫のいる家に帰りたい

推薦書店:キャッツミャウブックス(東京)

当店では、売上の10%を保護猫活動に寄付していることにちなみ、猫歌人・仁尾智(におさとる)さんのオリジナル五行歌を一筆としております。仁尾さんの13年分の猫短歌を、小泉さよさんの挿画と共にお楽しみください。

猫のいる家に帰りたい

2020/6/24
著:仁尾智/イラスト:小泉さよ
辰巳出版

御書印店:野崎書林 のおすすめ本『ブラック・ジャック』1巻

推薦書店:野崎書林(東京)

手塚治虫が住んだ町、東京都東久留米市の「野崎書林」は地元に愛され30年の駅前書店。昨年、FRESH&LOCALをテーマにDIYでリニューアルした店内には農産物のマルシェを併設し、地域で元気に営業中!

ブラック・ジャック 1巻

1994/4/1
手塚治虫
秋田書店

御書印店:NENOi のおすすめ本『ナイン・ストーリーズ』

推薦書店:NENOi(東京)

 お店の名前は店主の少し変わった姓に由来しています。当店ではA Perfect day for Book reading! と一筆添えています。元ネタがこの本のどこかにあります。

ナイン・ストーリーズ (新潮文庫) 

1974/12/24
サリンジャー (著), 野崎 孝 (翻訳) 
新潮社 

御書印店:REBEL BOOKS のおすすめ本『センス・オブ・ワンダー』

推薦書店:REBEL BOOKS(群馬)

 未知なもの、神秘的なものに目を見はる感性=センス・オブ・ワンダーを育むことの大切さを綴った、店主の最も好きな本。やさしい語り口と美しい写真。世界を探索し、美しいもの、面白いものを発見していきましょう。

センス・オブ・ワンダー(新潮文庫)  

1996/7/25
レイチェル・カーソン (著), 上遠 恵子 (翻訳) 
新潮社 

御書印店:有限会社 川村書店 のおすすめ本『本能寺の敵 キリサク手裏剣』

推薦書店:有限会社 川村書店(群馬)

大河ドラマ「真田丸」オープニングの岩櫃山を御書印のハンコにしています。「ぐんまの方言かるた」など地元密着物も扱っており他県からの問い合わせもあります。今回のお薦めは、当店のお客様で御書印第一号でもある地元の作家加部鈴子さんの児童書です。草津・伊香保・四万と温泉どころに近いですので、ご来店お待ちしています。

本能寺の敵 キリサク手裏剣 

2020/4/10
加部鈴子 
くもん出版 

季節の御書印を求めてリピーター続出!銀座 蔦屋書店の紹介

銀座 蔦屋書店のご案内

アート、写真、建築、デザイン、ファッションといったジャンルが好きな方へ。アートブックを中心に、専門性の高い書籍をコレクションした書籍ゾーンのほか、イベントスペースやギャラリーも併設された書店です。販売しているのは書籍だけでなく、アーティストの作品も。

銀座 蔦屋書店でお買い物をした際にはもちろん御書印にもご注目です。定番のデザインのほか、約2か月に一度変わる遊び心満載の季節ごとの御書印もあり、リピーターも続出しています。何度訪れても楽しい銀座 蔦屋書店に、ぜひ足を運んでみてください。

住所:東京都中央区銀座6丁目10-1 GINZA SIX 6F

営業時間:10:30~21:00(2022年1月3日~)

※営業時間など変更になることもありますので、公式サイトのお知らせをご覧ください。

アクセス | 銀座 蔦屋書店

フェア担当書店員からのメッセージ

2020年12月から御書印プロジェクトに参加している銀座 蔦屋書店。1周年を迎えた頃、「御書印プロジェクトの参加書店を紹介する企画にしたら面白いのでは」という思いからこのフェアを着想しました。

御書印プロジェクト自体の目指していることとして、「大きな書店だけでなく町の小さな書店にも足を運ぶきっかけを作りたい、書店業界全体を元気にしたい」という思いがあります。そんなプロジェクト自体を知ってもらえたら。銀座 蔦屋書店から始めて他の書店も巡って、本屋巡りの楽しさにぜひ出会ってください!

この記事が含まれる特集

  • 本屋遊泳~ブックリウムに会いに行こう~

    ホンシェルジュでは書店オリジナルのフェアを「ブックリウム(本で満たされた空間)」と命名。 本屋さんへの取材を通してフェアのテーマや選書を紹介、アーカイブ化する特集です。 ぜひお気に入りの本屋さんを見つけてください。

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