熱血スポ根漫画『弱虫ペダル』の魅力を語るなら、個性豊かなキャラクターの紹介は外せません。本作では、主人公の小野田坂道をはじめ、同チームからライバル校まで、魅力的なキャラクターが数多く登場します。 2020年には実写映画化もされる本作。魅力たっぷりのキャラクターを原作で確認しておけば、どちらもより楽しめますよ!
本作では、自転車競技部に所属する主人公・小野田坂道をはじめ、個性豊かなキャラクターが数多く登場します。坂道が所属する「総北高校」のチームメイトや、総北高校のライバル校にあたる「箱根学園」の選手たち、さらに彼らが挑むインターハイでぶつかる、全国の強豪校の選手たちなど、登場するキャラクターは多彩です。
そのキャラクターの人気もあり、アニメ化や舞台化もされました。さらに2020年8月14日には実写映画化もされます!詳細は映画公式サイトなどでご覧ください。
チームで戦う自転車競技には、それぞれ「オールラウンダー」「スプリンター」「クライマー」といった特性があり、この特性に合わせたキャラクターが活躍します。
「オールラウンダー」とは、全てのスタイルにおいて平均値以上に高い実力を兼ね備えた選手のことを指しています。「スプリンター」は、平坦を得意とする選手が多く、また、ゴール前の数百メートルを競う際に力を発揮する、パワー特化型といえるでしょう。「クライマー」は、坂道を登ることを得意とする選手を指しています。
キャラクター自身が持つ個性と、自転車競技で活用される特性を合わせた、個性豊かな魅力溢れるキャラクターたち。今回は、『弱虫ペダル』第7回の人気投票のランキング順で、彼らの魅力をご紹介していきます。
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新開 隼人(しんかい はやと)は、箱根学園3年(後の進学先は明早大学)誕生日は7月15日(蟹座)で、血液型はO型。エーススプリンターで、愛車はサーヴェロです。
「箱根の直線にさ…鬼が出るってウワサ知ってるかい」(『弱虫ペダル』15巻より引用)
インターハイ2日目のスプリント勝負の際、新開はこう言い放ちます。穏やかな表情から一変、台詞通りの「鬼」の表情で、御堂筋を追走します。
タレ目で癖のある明るい髪が特徴的です。普段の性格は飄々としており、穏やかな好青年の雰囲気を感じさせます。しかし、彼の得意とする「スプリント」の態勢に入ると、ガラッと雰囲気が一変するのです。
「箱根の直線鬼」という異名を持つ新開は、その名のとおり、鬼気迫る表情でペダルを漕ぎます。その姿はまるで恐ろしい鬼のよう。言葉遣いも荒くなり、敵チームに対してはお構いなしに、その気迫を放ちます。
- 著者
- 渡辺 航
- 出版日
- 2010-12-08
そんな新開には、過去のトラウマがあったのです。才能溢れる彼は、2年生の時にもインターハイの代表メンバーに選ばれていました。しかし、その直前のレースで、周りを顧みずがむしゃらにペダルを漕いでしまった結果、飛び出してきた野ウサギを轢き殺してしまったのです。
そのことがトラウマとなってしまったため、全力で自転車を漕ぐことができず、選ばれていたインターハイメンバーも辞退することに……。
その後は仲間の支えもあり、再び自転車に乗れるようになります。リベンジである3年目のインターハイで、トラウマを克服した新開は、肩書でもある「鬼」の表情でライバルチームとのスプリント対決に挑みます。その勇ましい姿は必見です。
葦木場 拓斗(あしきば たくと)は、箱根学園3年。10月2日生まれ(てんびん座)で、2年目のインターハイ選抜メンバーのクライマーです。愛車はウィリエール。
「今頭の中でオレ、ベートーベンの"運命"鳴ってる!!」(『弱虫ペダル』29巻より引用)
「峰ヶ山ヒルクライム」というレースで、葦木場は初めてその走りを見せつけます。インターハイ前のこのレースに、自信を付けるべく参加したのでした。脳内で鳴り響くクラシックは、彼の実力を限界まで引き上げます。
独特なカールのかかった前髪と、右頬のほくろ、そして2m以上の長身が特徴です。性格はおっとりマイペースで、天然ボケな一面も持ち合わせています。笑いのツボが独特で、1度そのツボに入ってしまうとなかなか抜け出せないこともあります。
2年生の頃までは、長身のせいで実力が伸び悩んでおり、選手を諦めてマネージャーに転向しようと考えていました。しかし、先輩の福富と新開にアドバイスを受け、そこから実力を発揮するようになり、ついにインターハイ選抜メンバーに選出されるまでに至ります。
- 著者
- 渡辺 航
- 出版日
- 2013-08-08
葦木場の競技スタイルのなかでも特徴的なのが「メトロノーム・ダンシング」という加速技です。彼は自転車以外にもピアノを得意としており、レース中は頭の中に流れるクラシックに合わせて、リズムを取ります。長身を生かし、身体を左右に大きく揺らすことで、どんどん加速していくことを強みとしているのです。
ライバル校である総北高校の主将、手嶋とは中学まで同級生で親友でしたが、インターハイでは競い合うライバルに。慣れ合うことはせず、真摯に箱根学園の勝利のために決別します。そんな葦木場の、熱い闘志に胸を打たれることでしょう。
古賀 公貴(こが きみたか)は、総北高校3年。チームをアシストする裏方的役割を担っており、愛車はメリダです。
「怪我をしたら俺が見てアドバイスしてやる。」(『弱虫ペダル』33巻より引用)
1年生の時に怪我をした彼は、それから1年間、療養とアシスト役に徹してきました。悲しみと優しさが感じられるこの台詞は、古賀の3年間を表しているような、切ない台詞のひとつです。
中学生の頃は、陸上部に所属しており、最後まで残って練習をしていたことから「体力バカ」とあだ名が付けられるほどでした。
高校に進学し、入部した自転車競技部でも、メキメキと頭角を現していきます。とあるレースに参加した際、150人をゴボウ抜きした際に「轟音の古賀」とアダ名が付けられます。強い脚質からなる勢いのあるペダリングが特徴的で、その走りといえば、肩を切る風が音を出しているかのような凄まじさです。それはやがて、1年生にして、インターハイ選抜メンバーに選ばれるほどの実力となります。
- 著者
- 渡辺 航
- 出版日
- 2014-04-08
しかし、総北高校伝統の合宿「1000キロレース」で脚を痛めてしまい、それが後のインターハイでも悲劇を生むこととなってしまうのです。
箱根学園の福富とともに落車して怪我を負ってしまった金城に代わり、古賀はエースとして出場することになります。そして古賀自身、1000キロレースで痛めた脚が完治しておらず、無茶な走りでレース中に落車してしまい、肩を強打してしまうのです。レース続行不可能となってしまった彼は、リタイアを余儀なくされるのでした。
苦渋の1年間を過ごし、彼は3年生で復帰することになります。そんな古賀が、キャプテンの手嶋に、1000キロレースでインターハイ選抜メンバーの枠をかけて勝負を挑みます。2人のプライドをかけた勝負の行くすえは、涙なくしては見れない展開です。
15歳の若さでプロデビューした作者・渡辺航。当時はなかなか連載にはいたらず、読み切り作品を手掛けることが多かったようです。しかし、経歴を重ねて2008年、「週刊少年チャンピオン」で『弱虫ペダル』の連載を開始することになります。著者初の本格スポーツ漫画は、圧倒的評価を受け、2015年には講談社漫画賞を少年部門で受賞しました。
自身もロードバイク愛好家で、本格的なレースにも出場しています。その経験を活かした漫画のリアルさと熱量は「さすが」のひと言に尽きるでしょう。
自転車競技には「クライマー」や「スプリンター」といった、選手の特性を活かした走りがあり、『弱虫ペダル』では、その特性に特化した個性的なキャラクターが活躍しています。
キャラクターたちが個性と走りでぶつかり合うこの世界観は、まさに「熱血」。昔ながらの「スポ根」を感じさせる、汗と涙の物語となっています。また、丁寧に作り込まれたキャラクターだからこそ、それぞれに感情移入できるのも魅力のひとつです。
思わず応援したくなるような、魅力溢れるキャラクターを数多く生み出せるのも、渡辺航ならではといえるでしょう。
御堂筋 翔(みどうすじ あきら)は、京都伏見高校2年。1月31日生まれで、血液型はAB型です。非常に能力の高いオールラウンダーで、愛車はデ・ローザ。
「あらゆる手段を使って僕が欲しいのは、勝利ただひとつや!!」(『弱虫ペダル』25巻より引用)
インターハイ2日目終盤で、今泉と競り合った際に放つこの台詞からは、御堂筋の執念が感じられるでしょう。トリッキーな技で対戦相手を翻弄してきた彼ですが、このシーンでは、彼らしからぬ泥臭い一面を垣間見せます。
ひょろ長い体に、長い手足、大きな目と歯が特徴的です。勝つためにはどんな手段も使う、残酷で非道な性格で、他人を小馬鹿にしたような態度を取ることもあります。同じチームのメンバーも、量産型でどこにでもいる雑魚という意味で「ザク」と呼び、必要とあらばレース中でも使い捨てるような指示を出します。
しかしそれも、そんな非道が許されてしまうほど、彼に圧倒的な実力があるからでしょう。
- 著者
- 渡辺 航
- 出版日
- 2015-06-08
1年目のインターハイ1日目では、各賞を総ナメにし、ライバル校を圧倒させる走りを見せつけました。しかし、2日目では、金城・福富の実力に圧倒され、芳しくない結果になってしまいます。初めて挫折を覚えた御堂筋は、3日目の出場を辞退しようとしますが、帰りの道中出会った坂道とのやり取りで、再びインターハイの舞台に立つのでした。
そして、3日目のレースで、御堂筋が自転車を始めたエピソードが開示されます。それは、普段のヒールに徹している御堂筋からは想像もできないような、悲しくも愛しい思い出でした。御堂筋の過去を知ると、あらためて彼の印象が変わることでしょう。
御堂筋についてはこちらでさらに語っております!
鏑木 一差(かぶらぎ いっさ)は、総北高校新1年で、自信家な自称オールラウンダー、愛車はフェルトです。
意思の強さが滲み出る目と、オレンジ髪のはねっ毛が特徴的。入学初日から自転車競技部に入部しており、やる気に満ち溢れた新入生です。中学生の頃から、親友の段竹と社会人チームに所属しており、そのなかで磨かれた実力は確かなもので、新入生レースでも1位を勝ち取るほどでした。
「この試練、乗り越えろってコトでしょ。神様!!」(『弱虫ペダル』43巻より引用)
彼が崇拝して止まない「オレンジビーナの神様」に対するこの台詞は、彼の素直さと天性の才能を感じさせます。「オレンジビーナ」とは、彼が愛飲する炭酸飲料のこと。
あるとき自販機まで買いに行くと、助言が書かれたメモと一緒に「オレンジビーナ」が置いてあるのでした。素直な鏑木は、それを「オレンジビーナの神様」からのお告げだと本気で信じてしまうのです。
彼は、初めてのインターハイにして初めてのスプリント対決で、神様の教えを守るため、全力を出し切るのでした。
- 著者
- 渡辺航
- 出版日
- 2015-11-06
レース中は、スプリンターの青八木をサポートする形で先行しますが、強敵・箱根学園のスプリンター銅橋が彼らの行く手を阻みます。全ての力を出し尽くした青八木に後を託され、鏑木が銅橋を追走することになります。
そこで、練習中にたびたび助言をしてくれた「オレンジビーナの神様」のことを思い出すのです。神様の言うことは素直に信じる鏑木は、その助言どおり、自分自身が気付いていなかった実力を発揮させ、銅橋と互角に競り合い一騎打ちの展開に持ち込むのでした。
どんどん成長していくスーパールーキー鏑木は、今後の注目キャラクターのひとりといえるでしょう。
真波 山岳(まなみ さんがく)は、箱根学園2年、誕生日は5月29日(双子座)で、血液型はAB型。クライマーで、愛車はLOOKです。
整った顔立ちをしており、女子人気も高い真波は、実は遅刻常習犯で超マイペースな性格の持ち主。幼少期は身体が弱かった真波ですが、ロードバイクと出会い、自分自身でも走るようになり、生の喜びに目覚めます。
そして、高校に進学した真波は、強豪校にして選手の多い箱根学園で、異例の1年生レギュラーの座を勝ち取ります。
「五感の全てを使った勝負をしよう!!」(『弱虫ペダル』24巻より引用)
インターハイ3日目、ついに真波の本領が発揮されます。追走してくる御堂筋相手に放ったこの台詞は、彼自身が自転車競技にかける気持ちや、五感のすべてを使って走ることで感じられる生の喜びを体現しています。
- 著者
- 渡辺航
- 出版日
- 2012-12-07
天才的な才能の持ち主である真波の得意とすることは「風を読む」ことです。風を味方に付けることで、きつい坂道でも軽やかにペダルを漕ぐことができます。その軽やかな姿は、まるで背中に羽根が生えたかのようといわれるほど。1年目のインターハイでは、坂道で御堂筋と競り合いますが、くしくも敗れてしまいます。
しかし、2年目のインターハイ1日目のいろは坂で行われた、総北高校キャプテン、手嶋との競り合いでは、見事に山岳リザルトを制覇することになります。真波の圧倒的強さとセンスを垣間見ることができる必見のレースです。
荒北 靖友(あらきた やすとも)は、箱根学園3年(後の進学先は洋南大学)、誕生日は4月2日(牡羊座)で、血液型はA型。エースアシスト役を担うオールラウンダーで、愛車はビアンキです。
「ガンバレじゃねーよ、おめーががんばれボケナスが!!」(『弱虫ペダル』13巻より引用)
インターハイ1日目のレース中、観客からの「がんばれ」という声援に内心毒づく荒北。横柄な態度とは裏腹に、努力家な一面を持つ彼は、見ているだけの観客の歓声に苛立ちます。その気持ちを表すかのような荒々しい走りは、野獣のようで、気迫たっぷりです。
鋭い目つきと、乱暴な言葉遣いが特徴的です。中学2年生まで野球部に所属しており、エースピッチャーとして優秀な選手でした。しかし怪我を負ってしまい、野球を断念することになります。
それ以来、不良のように荒れた生活で、何の楽しみも感じられない日々を送っていましたが、高校1年生の時に自転車部の福富と出会い、自転車競技の道に目覚めます。
- 著者
- 渡辺 航
- 出版日
- 2012-02-08
「運び屋」と称される荒北の走りは、鍛え抜かれた脚質による、アタック力とスプリント力を備えています。全体的に高いスペックを誇っている彼ですが、その走りはエースの福富を徹底的にアシストするストイックなものです。
また、誰よりもチームに対して愛着が強く、箱根学園の勝利のために貢献する姿は真面目ささえ感じられます。
福富に代わって指示を出すなど参謀役もこなす知的な姿には、普段の乱暴な一面とのギャップも相まって、その魅力にハマってしまう人も多いことでしょう。
彼についてはこちらでさらに語っています!
今泉 俊輔(いまいずみ しゅんすけ)は、総北高校2年、誕生日は5月18日(牡牛座)で、血液型はA型。オールラウンダーで、愛車はスコットです。
「知ってるか。1位は一番静かなんだぜ」(『弱虫ペダル』13巻より引用)
過去にさまざまなレースで1位を獲得してきた今泉ならではのこの台詞。インターハイ1日目の終盤、福富に50メートルの差をつけた際にも、この台詞が出てきます。独走することで、真の力を発揮する今泉ならではの名言といえるでしょう。
今泉は、ファンクラブが設立されるほどのイケメンで、クールな雰囲気が印象的です。しかしその雰囲気とは裏腹に、負けず嫌いであり、レース中は熱い一面も窺えます。幼少期から自転車競技に熱中しており、中学時代は様々な大会で受賞歴を持つ優秀な選手でした。しかし、とある大会に出場した際、御堂筋に大敗してしまいます。それからは打倒・御堂筋を掲げて、ストイックに鍛錬を積んできました。
- 著者
- 渡辺 航
- 出版日
- 2008-09-08
1年目のインターハイで、エース・金城をサポートするアシスト役として活躍します。さまざまな困難に直面した際には、メンタルを崩すこともあり、やや不安定な一面を見せます。そのメンタルの弱さは、孤高の走りを貫いてきた自分自身の内側からくるものでした。しかし、チームの仲間たちの言葉や支えで、レース中にその精神面も、目覚ましく成長していきます。
クールでとっつきにくそうな今泉ですが、とても真面目で優しい一面をもっており、アニメが好きな小野田の趣味にも関わろうと努力する姿も見られます。普段の今泉の姿とはかけ離れたシュールな様子は、愛着を感じずにはいられないでしょう。
小野田 坂道(おのだ さかみち)は、総北高校2年、誕生日は3月7日(魚座)で、血液型はO型。ハイセンスな才能を持つクライマーで、愛車は黄色のBMCです。
大きな丸眼鏡が特徴的な、2次元大好きオタクです。そのオタクっぷりは、自転車で2時間もかかる秋葉原に日々ママチャリで通うほど。
彼は気が小さく、他人と話すことが苦手で、特に体育会系の人間を避けて過ごしてきました。ある日、ママチャリで鍛えた走りに目を付けた今泉に勝負を持ち掛けられます。そこで、小野田は脅威の走りを見せます。この出来事がきっかけで、小野田の学園生活は激変していくことになるのです。
- 著者
- 渡辺航
- 出版日
- 2015-08-07
自転車競技部に入部し、小野田は目覚ましい成長を見せていくのです。自転車競技未経験で、かつ1年生という異例中の異例で、インターハイ選抜メンバーに選ばれます。
1年目のインターハイでは、たび重なるピンチに何度も直面しますが、持ち前の根性と笑顔でどんな困難も乗り越えていくのでした。
「このジャージをゴールに届けるためにボクはここにいるんだから!!」(『弱虫ペダル』27巻より引用)
インターハイ3日目終盤、ライバル・真波と競い合った時、小野田はこの台詞の通り、ゴールに突き進みます。そして、ついには3日目のゴールラインに1着で辿り着くことになります。誰よりもチームに貢献することを考え、ペダルを回し続けた小野田ならではの、熱い台詞です。
伝説を作りあげた彼の名声は大きく、2年目のインターハイでは全国の選手たちから注目されるほどになっていました。さまざまなプレッシャーを感じるなか、それでも強靭なメンタルと脚力で、力強い走りを見せます。小さな姿からほとばしる熱量に、圧巻させられること間違いなしです。
ちなみに小野田についてはこちらでさらに語っております!
【永久保存版】小野田坂道のすべてを最新展開まで解説!基本情報や戦績など
東堂 尽八(とうどう じんぱち)は、箱根学園3年(後に卒業)。誕生日は、8月8日(獅子座)で、血液型はA型です。エースクライマーで、愛車はリドレー。
ポジティブな性格で、普段は軟派な言動を見せますが、レース中は非常に冷静で知略的です。「眠れる森の美形(スリーピーングビューティー)」の肩書きを持つ東堂の走りは、その名のとおり無駄な動きがなくとても静かに美しく走ります。
「登れる上にトークも切れる!更にこの美形!天はオレに三物を与えた!!」(『弱虫ペダル』11巻より引用)
インターハイ1日目の平坦区間を走行中、1年生の小野田にこう自己紹介する東堂は、強烈な個性と輝きを放ちます。東堂お決まりのセリフで、ファンからは黄色い声援が飛び交います。
- 著者
- 渡辺 航
- 出版日
- 2010-06-08
総北高校の巻島を、自転車競技生活の最高のライバルと認めており、公式戦では必ず競い合ってきました。公式戦14戦中7勝7敗という、互角の戦いをしてきた東堂と巻島。
彼らの決着は、3年目のインターハイでの山岳リザルトとなります。ここでも、互角の走りを見せる2人。しかし、必ずどちらかに軍配が上がることになります。この勝負でついに、東堂は完全勝利の結果を掴むのでした。
自分が強くなるためには、ライバルと認める相手がいるからこそ。そんなモットーを掲げる東堂は、巻島に対して異常なまでの執着を見せます。
東堂からのアピールに辟易としながらも、巻島は彼の実力は認めているのです。東堂の熱意溢れる内面が見えるようなライバル関係は、とても愛着を感じさせます。
鳴子 章吉(なるこ しょうきち)は、総北高校2年、誕生日は8月28日(乙女座)で、血液型はB型。1年目はスプリンターとして活躍しますが、2年目ではオールラウンダーに転向。愛車はピナレロです。
赤いツンツンとした髪型と、吊りあがった大きな瞳が特徴的です。典型的な大阪人の鳴子は、チームのムードメーカー的存在ともいえます。関西地方ではさまざまなレースに出場しており、名の知れたロードレーサーで、実績も確かなものです。「浪速のスピードマン」の異名を持ち、その名の通り弾丸のように速く、ライバルを圧倒する走りで、本編でも大活躍します。
- 著者
- 渡辺 航
- 出版日
- 2012-06-08
1年目のインターハイでもその実力を買われ、インターハイ選抜メンバーに選ばれます。
「湧け!!それが全部ワイの力になる!!」(『弱虫ペダル』23巻より引用)
インターハイ3日目、観客の歓声を糧にして、鳴子はどんどん力強い走りを見せます。体力は限界に近くなりつつあるのに、持ち前の明るさと豪快な走りで観客を魅了する姿は、鳴子ならではといえるでしょう。
レース終盤、持ち前のスプリント力でチームを引っ張っていきますが、すべてを出し切った鳴子は惜しくもリタイアしてしまいます。しかし仲間想いの熱い気持ちは、チーム全員の心に深く響くものでした。
悲願である2年目のインターハイでも、もちろんスプリンターとして出場するつもりだった鳴子ですが、今泉の薦めもあり、オールラウンダーへと転向します。プライドと負けん気の強い鳴子にとって苦渋の決断でしたが、レース中では、オールラウンダーとして新しい走りを見出していきます。
熱血・根性・男気の3拍子を兼ね備えた魅力溢れるキャラクターである鳴子は、思わず応援したくなること間違いありません。
青八木 一(あおやぎ はじめ)は、総北高校3年副主将、誕生日は2月24日(魚座)で、血液型はAB型。スプリンターで、愛車はコラテックです。
片目を隠した髪型が特徴的な青八木は、鳴子からも「無口先輩」と呼ばれるほどで物静かなタイプです。自発的に喋るタイプではないのですが、相棒である手嶋の前では、柔らかい一面を見せることもあります。細い見た目とは裏腹に大食いで、エネルギーを多く必要とするスプリンターの特性を、よく体現しています。
「インターハイは2人でいく。それ以外は意味ない(『弱虫ペダル』7巻より引用)」
1年目の1000キロレースの際に言ったこの台詞は、相棒である手嶋にかけられた言葉でした。青八木は、相棒である手嶋と「2人」で、インターハイに出場することに強いこだわりを持っています。静かに、しかし熱く手嶋を鼓舞するこの台詞には、とても胸が熱くなります。
本編ではここぞというところで実力が出し切れず、なかなかインターハイ選抜メンバーに選ばれませんでした。しかし、3年目のインターハイで、ついに代表の座を勝ち取るのでした。
- 著者
- 渡辺 航
- 出版日
- 2014-10-08
先輩である田所から伝授された「酸素音速百万噛食物摂取」「酸素音速肉弾丸」「酸素音速肉登り」や、自らが編み出した「青八木必殺純正 筋力弾丸バンビスタイル」といった、体型そのものを操る技など、数多くの技を保有しています。さまざまな技をくり出す青八木の走りは、長年培ってきた練習量の賜物ともいえるでしょう。
1日目のスプリント勝負ですべてを出し切った青八木は、最後の決着を鏑木に託します。後輩である鏑木の、類まれなるスプリント力にいち早く気付いていたこともあり、さり気なく指導を施す先輩らしい一面は、青八木の魅力のひとつです。
巻島 裕介(まきしま ゆうすけ)は、総北高校3年(高校在学中に海外へ留学)誕生日は、7月7日(蟹座)で、血液型はAB型(RH-)。エースクライマーで、愛車はタイムです。
ウェーブがかかった緑色の長髪で、目元と口元にホクロがあるのが特徴的です。語尾に「ショ」を付ける喋り方で、すべてにおいて個性的な存在といえます。主人公である小野田を直接指導する先輩の立ち位置に立つ巻島は、王者・箱根学園の天才クライマーである東堂と互角の実力の持ち主です。
小野田からも絶対的信頼と憧れを受ける巻島は、個性的な見た目とは裏腹に、優しく真面目な一面を見せることもしばしばあります。
「自分らしさ最後まで貫けたら、それ、最高にカッコイイショ!!」(『弱虫ペダル』49巻より引用)
2年目のインターハイ最終日の直前、夜ふけに巻島と東堂の非公式レースが行われます。自分の背中を見つめる後輩である小野田に対し、巻島は先輩らしくこの台詞を告げたのでした。
- 著者
- 渡辺 航
- 出版日
- 2009-03-06
本編では、東堂とのクライム勝負で鎬を削る戦いをくり広げます。長い手足を活かして、身体と車体を大きく左右に振る「ダンシング」は、見る人を驚かせる独特な走法です。「頂上の蜘蛛男(ピークスパイダー)」と呼ばれるほど、そのスタイルは本人同様個性的です。
インターハイ後は自転車競技部を途中退部し、留学のためイギリスへと移住します。巻島に絶対的信頼を寄せていた小野田は、ショックでスランプに陥るほど影響を受けてしまいます。
小野田をはじめ、チームメイトの巻島に対する想いの強さが、彼の存在の大きさを感じさせることでしょう。
手嶋 純太(てしま じゅんた)は、総北高校3年主将、誕生日は9月11日(乙女座)で、血液型はA型。クライマーで、愛車はキャノンデールです。
長いパーマが特徴的で、試合中は1つに束ねています。自ら凡人を名乗る通り、特筆して秀でているところはなく、ステータスは平均的です。しかし、非常に頭の回転が速く、知略的な一面をもっており、それを武器に勝負に挑むことも。基本スタイルが真っ向勝負の総北高校のスタイルのなかで、唯一そういった戦略的手法を提案できるところは、手嶋ならではといえるでしょう。
「頑張らないと期待なんかされない!!」(『弱虫ペダル』33巻より引用)
手嶋の熱い気持ちが集約されたようなこの台詞は、凡人の手嶋ならではといえるでしょう。実力者の多い総北高校ではなかなかレギュラーになれず、2年生まではアシスト役を徹底していました。
そんななか、インターハイ出場をかけた古賀との勝負で、日々培ってきた努力の成果を、手嶋はこの勝負で出し切ります。そして3年目のインターハイでは、ついにインターハイという夢の舞台に立つことになります。
- 著者
- 渡辺 航
- 出版日
- 2015-02-06
手嶋の見所といえば、天才クライマー真波とのクライム勝負がまず挙がります。誰よりも努力を惜しまず、練習量を積んできた彼ですが、天才という壁はとても大きなものでした。レース中何度も諦めそうになりますが、持ち前の精神力の強さで、真波と互角の勝負をする場面は、思わず胸が熱くなります。
己の弱さと向きいながら正々堂々と戦う手嶋の姿には、総北高校を束ねる「主将」の頼もしさを見出すことでしょう。このエピソードを読めば、人気投票1位に選ばれた意味に、深く納得すること間違いありません。
今回ご紹介した15名を始め、さらに魅力的なキャラクターが『弱虫ペダル』には、多く登場します。時に笑い、時に涙する、個性豊かなキャラクターが織り成すドラマは必見です。ぜひ、実際に手に取って読んでみてくださいね。