世界的に人気な『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズ。シリーズ累計発行部数は1億部を突破し、2006年の文化庁による文化庁メディア芸術祭10周年記念アンケート企画、「日本のメディア芸術100選」にてマンガ部門で2位に選ばれた名作です。知力を絞って死力を尽くすバトルが魅力的ですが、果たして歴代キャラの中で最も強いのは誰でしょうか? 今回は独自調査によるジョジョ最強キャラ、ランキングベスト30をご紹介しましょう。
- 著者
- 荒木 飛呂彦
- 出版日
1987年に第1部の連載がスタートした『ジョジョの奇妙な冒険』は、第8部『ジョジョリオン』まで含めると30年以上続く人気シリーズです。根強いファンの多い日本を代表する漫画作品と言って良いでしょう。
形と時代を変えながら、連綿と続くジョースター家の正義と宿命の物語。主人公はもちろんのこと、敵にも多数魅力的なキャラが登場します。第3部から登場する超能力をビジュアル化した「スタンド」能力は画期的なアイデアで、以後の漫画界の表現に多大な影響を及ぼしました。
そんな「ジョジョ」の人気の1つに、強敵との死闘があります。今回はシリーズ通してキャラのランキング付けを行いたいと思うのですが、シリーズ合計105巻(2018年4月現在)も出ていると議論の的となる強キャラが直接対決しているシーンはほぼありません。
「子供が遊びで話す『スタローンとジャン・クロード・バンダムはどっちが強い?』
そのレベルでいいよ」
(『ジョジョの奇妙な冒険 Part6』7巻より引用)
などと言ったところで順位付けは非常に難しいです。そこでこの記事では不死身のスタンド、ノトーリアスB・I・G(第5部登場)を攻略出来るか否かを1つの基準とし、その上で強弱判定をさせていただきたいと思います。さらに、前提条件が必要な各キャラ、各スタンドは条件を満たしているものとしました。
なお、スタンドのパラメータは原作単行本ないしはファンブック『JOJO-A-GO! GO!』及び『JOJOVELLER』に基づきます。
「ジョジョ」を読むうえで知っておきたい秘密を集めた<「ジョジョ」シリーズの知られざる秘密14選!読むのがもっと面白くなる!>の記事もおすすめです。ぜひご覧ください。
- 著者
- 荒木 飛呂彦
- 出版日
- 2000-02-01
- 著者
- 荒木 飛呂彦
- 出版日
- 2013-09-19
- 著者
- 荒木 飛呂彦
- 出版日
- 2017-09-19
スタンド:ソフト&ウェット
[破壊力:C/スピード:B/射程距離:D/持続力:B/精密動作性:C/成長性:A]
第8部の主人公。奇妙なことに第4部主人公と同名の記憶喪失の青年で、この名前も彼を発見した康穂という少女が名付けたものです。
能力はシャボン玉で事物から現象や感覚を奪い、任意に解放するというもの。彼はある事情から2人の人間が混ざった状態にあり、自分の正体に迫ってからはシャボン玉を爆破させたり物体を収納出来るようにも。
元ネタはアメリカのミュージシャンPrinceの楽曲「Soft and Wet」です。
- 著者
- 荒木 飛呂彦
- 出版日
- 1994-05-01
スタンド:クレイジー・ダイヤモンド
[破壊力:A/スピード:A/射程距離:D/持続力:B/精密動作性:B/成長性:C]
第4部の型破りな主人公。時代遅れのリーゼントが良くも悪くもチャームポイントです。
瞬間的にはスタープラチナ以上の破壊力を出すスタンドですが、特殊能力が特徴的。怪我や損壊を元に戻すという、破壊とは正反対の癒やしの力です。劇中では思いも寄らない活用法で数々の活躍をしました。
由来はイギリスのロックバンドPink Floydの楽曲「Shine On You Crazy Diamond」です。
スタンド:ザ・フール
[破壊力:B/スピード:C/射程距離:D/持続力:C/精密動作性:D/成長性:C]
第3部にて初めて登場した犬のスタンド使い。捻くれた性格のボストンテリアです。
砂を媒体とするスタンドで、その姿を自在に変えることが出来ます。相手の攻撃を無効化しつつ、圧倒的な質量で押し潰すことが可能。短時間なら滑空も出来るなどかなり万能ですが、動きが鈍い欠点があります。
元ネタはアメリカのロック歌手Iggy Popです。
スタンド:ホルス神
[破壊力:B/スピード:B/持続力:C/射程距離:D/精密動作性:E/成長性:C]
本体はDIOの館を守護するスタンド使いのハヤブサです。
氷と冷気を操作することが出来、氷塊や壁を生成して進路を塞ぐなど、応用力の高い強力な力を持っています。猛禽類の反応速度と飛行能力も合わさって、途轍もない強敵でした。最後はザ・フールに敗北しましたが、終始優位に立っていました。
名前の由来はイギリスのポップデュオPET SHOP BOYS。
スタンド:ハーヴェスト
[破壊力:E/スピード:B/射程距離:A/持続力:A /精密動作性:E/成長性:C]
杜王町の憎めない中学生。賢くはないですが、動物的勘で戦い抜きます。
無数の働き蟻のようなスタンドを操る群体型スタンド。1体1体は弱いのですが、捜索から移動まで器用にこなし、応用の幅が異常に広いため正攻法での攻略が難しい能力です。
名称はカナダの歌手Neil Youngと、そのアルバム「Harvest」が由来です。
スタンド:バッド・カンパニー
[破壊力:B/スピード:B/射程距離:C/持続力:B/精密動作性:C/成長性:C]
第4部のスタンド大量発生の元凶となった敵キャラです。
ハーヴェストと同じ群体型スタンドの1つ。数十体のスタンドそれぞれに歩兵、戦車、戦闘ヘリ、特殊部隊の役割が振られており、統一された指揮で繰り出される攻撃力は見た目以上に驚異的です。
元ネタはイギリスのロックバンドBad Company。
スタンド:スケアリー・モンスターズ
[破壊力:B/スピード:B/射程距離:D/持続力:A/精密動作性:C/成長性:B]
通称Dio。第7部にDioは2人出てきますが、こちらは基本世界のDioです。
他人のスタンドによって、ほぼ同じ能力に目覚めるという希有な経緯でスタンド使いとなりました。自身を恐竜化させたり、対象をゾンビ化させるように恐竜化させて使役します。実質的な群体スタンドと言えるでしょう。
一巡後の宇宙のDIOと同一存在。元ネタはイギリスのロックミュージシャンDavid Bowieの「Scary Monsters」です。
スタンド:ホワイト・アルバム
[破壊力:A/スピード:C/射程距離:C/持続力:A/精密動作性:E/成長性:E]
第5部に出てくる組織の暗殺チームの一員。アブない性格のキャラです。
冷気を操って周囲を強制的に極低温状態にします。装着型の珍しいスタンドで、超硬度のそれも水分を凍結させたものです。アイススケートのように滑ることでスピードを克服しており、物理的に攻略することが非常に困難な能力です。
ギアッチョはイタリア語で氷の意味。スタンドの由来はイギリスのロックバンドThe Beatlesのアルバム「The Beatles」の通称「White Album」から。
第2部の話の軸となった柱の男の1人。強さは元より、個性的過ぎる顔芸や台詞が人気です。
柱の男は石仮面の吸血鬼を捕食する驚異の存在で、完全な上位互換と言えます。エシディシの武器はマグマのような高熱の血液を駆使する「怪焔王(かいえんのう)の流法(モード)」。触手のような血管攻撃は強力かつ不気味でした。
オーストラリアのロックバンドAC/DCが名前の由来です。
第2部の話の軸となった「柱の男」の1人で、敵ながら戦士の流儀を貫いた人気キャラです。
こと戦闘に関しては天性のセンスを持っており、戦闘力は主人であるカーズやエシディシ以上です。強靱な肉体に加えて、「風の流法(モード)」による必殺「神砂嵐」や「渾楔颯(こんけつさつ)」で波紋の戦士を追い詰めました。
元ネタはイギリスの2人組ポップミュージシャンWham!。
スタンド:魔術師の赤(マジシャンズレッド)
[破壊力:B/スピード:B/射程距離:C/持続力:B/精密動作性:C/成長性:D]
第3部の旅の仲間。知識豊富なスタンド使いです。
単純な戦闘力では他に一歩遅れを取るものの、鉄も溶かす高熱の炎を自在に操るのが特徴。その威力はずば抜けており、ランキングの基準としたノトーリアスも消滅させられるかも知れませんが、時間操作や範囲攻撃には対抗出来ません。
元ネタはアメリカ人歌手Paula Abdulです。
スタンド:レッド・ホット・チリ・ペッパー
[破壊力:A/スピード:A/射程距離:A/持続力:A/精密動作性:C/成長性:A]
第4部の中ボスなのですが、ほとんどのラスボスを越える凄まじいスペックです。
スタンドは電気と同化することが可能で、電線が通っているならどこにでも出現することが出来ます。遠距離操作型にも関わらず高い力を誇るのは、電池のごとく電気エネルギーを利用しているため。電源があれば際限なく力が上がりますが、逆にそれが弱点です。
元ネタはアメリカのロックバンドRed Hot Chili Peppers。
- 著者
- 荒木 飛呂彦
- 出版日
- 1991-11-01
スタンド:スタープラチナ
[破壊力:A/スピード:A/射程距離:C/持続力:A/精密動作性:A/成長性:E]
第3部の主人公で、作中最高と称されるスタンド使いです。パラメータは6部時点のもの。
タロットカード「星」に暗示されたシンプルゆえに強力なスタンド。パワー、スピード、精確さのどれをとっても超一流です。ザ・ワールドの影響で時間停止能力に目覚め、自他共に認める最強のスタンドとなりました。
それでも物理的な限界は存在します。キラークイーンの第2の爆弾シアーハートアタックとの闘いでは、硬い装甲の前に歯が立たず、瀕死の重傷を負いました。従ってノトーリアスには勝てません。
名前の由来は特にありませんが、クリント・イーストウッドをモデルにしたそうです。
- 著者
- 荒木 飛呂彦
- 出版日
スタンド:ザ・ワールド
[破壊力:A/スピード:A/射程距離:C/持続力:A/精密動作性:B/成長性:B]
第1~6部まで多大な影響を及ぼすジョースター家の因縁の敵。
絶大なパワーを誇り、近距離パワー型の中でもトップクラスのスタンドです。スタープラチナとほぼ同格ですが、射程距離はこちらが若干長いです。最大9秒まで時間を停止させることが出来、自身はその中で自由に動くことが可能。これでまだ伸び代があるというのだから驚きです。
スタンドパワーに加えて、吸血鬼としての力も健在であり、単純な力比べでは最強格でしょう。ただし、承太郎と同じくノトーリアスを攻略出来ません。
元ネタはアメリカのヘヴィメタルバンドDIOです。
スタンド:メタリカ
[破壊力:C/スピード:C/射程距離:5~10m/持続力:A/精密動作性:C/成長性:C]
第5部に登場する、組織を離反した暗殺チームのリーダーです。
金属を操作する力があり、射程内にいる対象の体内の鉄分を操作し、体の内側で凶器を生成することが出来ます。それが致命傷にならずとも、生物は大量に鉄分を失えば酸素を取り込めなくなるので、やがて死に至ります。
その性質上、バレなければ時間操作に対しても優位に立てますが、ノトーリアスには勝てません。
ネエロはイタリア語で黒。即ちイカ墨のリゾットが元ネタです。スタンドはアメリカのヘヴィメタルバンドMetallicaから。
第2部のラスボス。エイジャの赤石を用いて究極生命体に進化した、全地球生物の頂点に立つ存在です。
控えめに見積もっても、単純な肉体面ではジョジョシリーズで最強です。しかし、物理で勝っていても、スタンド能力の前には無力でしょう。
カーズはあらゆる生物の特徴を引き出せますが、それでノトーリアスに対処することはほぼ不可能です。本編同様に遅い動きで細切れにしたとしても、生物由来の力しかないため生命エネルギー吸収がネックとなります。
名前の由来はアメリカのロックバンドThe Cars。
スタンド:ノトーリアス・B・I・G(ビッグ)
[破壊力:A/スピード:∞/射程距離:∞/持続力:∞/精密動作性:E/成長性:A]
第5部「黄金の風」に登場。本体が死んでから真価を発揮するという新しい形の敵でした。怨念で発現した不定形の自動追跡スタンドで、射程距離が存在せず、半永久的に動きます。
このスタンドは自身の近くで最も速い動体を探知し、同じ速度で反応して、優先的に攻撃するという行為を繰り返します。逆に静止物体に自らぶつかったり遅い動作ではダメージを負うものの、エネルギーを吸収すれば復活するため事実上消滅させることは不可能。そのため物理攻撃以外で対処する必要があります。
元ネタはアメリカのラッパーThe Notorious B.I.G.。正式にはビー・アイ・ジーと読むそうです。
- 著者
- 荒木 飛呂彦
- 出版日
スタンド:ビタミンC
詳しいスペックは不明ですが、スピードと正確性はかなりあるようです。
8部の主人公、東方定助の出自と深く関わる敵キャラ。残忍で執念深い男です。
このスタンドには本体が付けた指紋に触った人間、あるいは指紋で囲んだ結界内の人間やスタンドを融解させる特殊能力があります。結界内側に限れば実質的に無敵です。発動条件が特殊で、相手によっては難しいですが、はまれば対象の攻撃力は無に等しくなり抵抗は困難となります。しかし能力の持続は結界内限定で、さらには結界外からの攻撃にも弱いです。
名前の元ネタはドイツのプログレッシヴ・ロックバンドCAN及び、ボーカル担当ダモ鈴木とのこと。
スタンド:クリーム
[破壊力:B/スピード:B/射程距離:D/持続力:C/精密動作性:C 成長性:D]
第3部に登場した中ボスで、DIOのためなら死ぬことも厭わない忠誠心の高い側近です。
スタンドのスペックに秀でたところはありませんが、特殊能力が強力無比です。クリームの口が「暗黒空間」に繋がっていて、本体以外全ての物質を消滅させることが出来ます。さらにヴァニラ・アイス自身を口の中に入ることで、さながら動くブラックホールとなり、周囲の識別は出来なくなりますが実質無敵に。
ノトーリアスを完封可能なだけでなく、外部から干渉不可能となるので時関係能力に対しても勝負なしに持ち込めます。
元ネタはアメリカのミュージシャンVanilla IceとイギリスのロックバンドCream。
スタンド:いともたやすく行われるえげつない行為(D4C)
[破壊力:A/スピード:A/射程距離:C/持続力:A/精密動作性:A/成長性:A]
第7部で暗躍した黒幕。登場する度に容姿が変わっていったのですが、単なる絵柄の変遷ではないことが後にわかります。
近距離パワー型としても抜群に強いD4Cですが、何よりも恐ろしいのはその能力。物体を並行世界と行き来させる神隠しのような力です。しかも並行世界に送られた人や物は、その世界の同じ存在と引き合って対消滅します。防御法はありません。
ヴァレンタイン自身は、スタンド能力を並行世界の自分に委譲することで実質的に不死。ただし能力委譲が叶わなければアウト。見た目が変わったのは、暗殺されるなどして入れ替わったためと考えらます。
元ネタはジャズのスタンダード「My Funny Valentine」と、AC/DCの「Dirty deeds done dirt cheap」です。
- 著者
- 荒木 飛呂彦
- 出版日
スタンド:ホワイトスネイク、C-MOON、メイド・イン・ヘブン
[破壊力:B/スピード:∞/射程距離:C/持続力:A/精密動作性:C/成長性:A]
第6部通しての巨悪。DIOを崇拝する教誨師で、天国へ至る企みのために多くの犠牲を出して、2度の進化を遂げました。
一つ目の能力ホワイトスネイクは、相手の記憶やスタンドをディスク化して抜き取ります。
緑色の赤ん坊と合体して発現した二つ目の能力C-MOONは、重力に作用するスタンドです。プッチを中心とする周囲3kmは、プッチを頂点として落下していくようになります。
このC-MOONが完成形となることで発現した三つめの能力メイド・イン・ヘブンは、自身と宇宙の時間を加速させる力で、他人からは相対的に超高速移動しているように見えます。そして無制限に時間を加速させることで宇宙の終焉と再誕を促進し、時間を一巡させて元とは少し違う新しい世界へ到達することが可能です。宇宙全体を巻き込めるので制圧力は絶大。
ノトーリアスは宇宙を一巡させれば無力化出来ますが、正面切っては倒せないでしょう。生身で立ち回るという性質上、加速に影響されない無差別の範囲攻撃に弱いです。
元ネタはファッションブランドのENRICO COVERIとEMILIO PUCCI、そしてイギリスのロックバンドQueenのアルバム及び同名曲「Made in Heaven」から。
プッチについては<エンリコ・プッチに関する7の事実!承太郎をも倒したホワイトスネイクとは?>の記事で詳しく紹介しています。あわせてご覧ください。
- 著者
- 荒木 飛呂彦
- 出版日
スタンド:キング・クリムゾン
[破壊力:A/スピード:A/射程距離:E/持続力:E/精密動作性:?/成長性:?]
第6部のラスボスで、ストーリーの中心となるギャング組織パッショーネのボス。常に人生の絶頂期に居続ける謎多き帝王です。
キング・クリムゾンには時間を飛ばす力と、直近の未来を予知するエピタフという力があります。帝王の栄光は不都合な未来を無視する、この無敵のパワーの所以です。
能力の組み合わせでノトーリアスを自滅させるのは難しくないでしょう。時間操作にも未来予知で先手を打てれば勝てる可能性があります。ただし時間のスキップには限界があるため、プッチ神父同様、持続する無差別範囲攻撃には無力。
ディアボロはイタリア語で悪魔を意味し、スタンドはイギリスのロックバンドKing Crimsonに由来します。
- 著者
- 荒木 飛呂彦
- 出版日
スタンド:キラークイーン(バイツァ・ダスト)
[破壊力:B/スピード:B/射程距離:A/持続力:A/精密動作性:D/成長性:A]
第4部のラスボス。邪悪な本性を隠して日常に潜み、平穏が望みという未知のタイプの敵でした。
触れた物体をボムに変える第1の爆弾、自動追跡型で第2の爆弾であるシアーハートアタック、そして時間を巻き戻す第3の爆弾バイツァ・ダストを使います。それぞれ別々のスペックが設定されており、掲載しているのは人に取り憑く小型のバイツァ・ダストのものです。
本編では吉良の秘密を探る者だけを自動攻撃していましたが、これを自在に使えるという前提で(最後にはスイッチを使っていたので)、ほとんどの相手に不戦敗と判断。好戦的ではないこと、能力の限界があることからあまり上位ではないでしょう。
吉良の名前はKillerの当て字。各スタンド能力はイギリスのロックバンドQueenの曲「Killer Queen」、「Sheer Heart Attack」、「Another One Bites the Dust」が元ネタです。
- 著者
- ["上遠野 浩平", "荒木 飛呂彦"]
- 出版日
スタンド:パープル・ヘイズ
[破壊力:A/スピード:B/射程距離:C/持続力:E/精密動作性:E/成長性:B]
第5部の登場人物。頭が良く普段は礼儀正しいのに、キレると危ない少年です。スピンオフ作品の主人公でもあり、途中退場後の補完がされています。
本体フーゴの精神性を反映して、凶暴さを秘めたスタンド。普通に戦っても強いですが、両手に備わったウィルスのカプセルが肝。
カプセル内には即効性の殺人ウィルスが入っていて、スタンドにも通用するとか。ウィルスは太陽に当たると短時間で死滅しますが、一旦使用すればフーゴの生死とは無関係に作用するので誰が相手でも確実に相打ち以上に持ち込めるでしょう。
名前はイタリアの家庭的洋菓子パンナコッタから。苗字は現地の一般的な男性名ですが、「撒く、払う」という意味のイタリア語が由来かも知れません。スタンドの元ネタはギタリストJimi Hendrixの「Purple Haze」。
スタンド:ザ・グレイトフル・デッド
[破壊力:B/スピード:E/射程距離:長距離列車をカバーする程度/持続力:A/精密動作性:E/成長性:C]
第5部の登場した組織の暗殺チームの1人。独自の覚悟の哲学を説いた印象的な敵キャラです。
動植物を無差別に老化させるガスを放出する静かなる暗殺者。遠距離では多少時間がかかりますが、隠れて行えば時間操作されても対象を葬ることが可能です。
殺傷能力としては後述するグリーン・デイに比肩するほど強力ですが、効果範囲と作用時間の点で低めの順位としました。
プロシュートとはラテン語の「乾燥」を語源とする生ハムの一種で、スタンドの由来はアメリカのロックバンドThe Grateful Deadです。
スタンド:グリーン・デイ
[破壊力:A/スピード:C/射程距離:A/持続力:A/精密動作性:E/成長性:A]
第5部で猛威を揮うジョジョ史上最悪のサイコパス。組織の親衛隊ですが、ディアボロも投入を躊躇する危険人物です。
その特性を一言で言えば、致死性の高いパンデミックです。ある種の寄生生物に似た食人カビをばら撒き、特定の動作を契機に宿主を死に至らしめる恐ろしい能力。さらにカビは死体を媒介にして際限なく増殖します。拡散しきった場合、防ぐのは不可能です。
本編中でもグリーン・デイがノトーリアスに通用するか言及されていますが、実際には直接対決がないので不明です。ここでは効果があると仮定しました。
名前とスタンドそれぞれイタリア語のチョコレートと、アメリカのパンクロックバンドGreen Dayが元ネタです。
- 著者
- 荒木 飛呂彦
- 出版日
「おまえは……自分が『悪』だと気づいていない……
もっともドス黒い『悪』だ……
(『ジョジョの奇妙な冒険 Part6』16巻より引用)
スタンド:ウェザー・リポート、ヘビー・ウェザー
[破壊力:?/スピード:?/射程距離:?/持続力:?/精密動作性:?/成長性:?]
第6部に登場した殺人未遂罪の囚人。プッチ神父のせいで記憶喪失でしたが、終盤になって取り戻し、そのせいで大惨事が起こりました。
基本的に天候を操作するスタンドですが、真の能力は記憶と共に封じられていたヘビー・ウェザーにあります。オゾン層に干渉して太陽光を操り、サブリミナル効果で地上の生物を催眠状態に陥らせるのです。対象はカタツムリと化し、肉体も精神に引き摺られる形で変化、被捕食者となってしまいます。あらゆる意味で規格外。
問答無用の広範囲無差別攻撃ですが、目を閉じれば一応防ぐことは可能です。通常のウェザー・リポートであっても、閉鎖空間ならエンポリオが実践した方法で最悪でも相打ちに。
アメリカのジャズバンドWeather Reportのアルバム「Heavy Weather」が元ネタです。
「もしこの『矢』を力のある者が使えば……!!
その者は全ての生き物の精神を支配する力を持つことになるッ!」
(『ジョジョの奇妙な冒険』62巻より引用)
スタンド:銀の戦車(シルバー・チャリオッツ)、シルバー・チャリオッツ・レクイエム
[破壊力:E/スピード:E/射程距離:A/持続力:A/精密動作性:E/成長性:A]
第3部では甲冑の戦士、銀の戦車(シルバー・チャリオッツ)を操り、主人公と一緒にDIO討伐の旅をします。そして、第5部では主人公一行にラスボス打倒の光明を授けた最重要人物として再登場します。
シルバー・チャリオッツ・レクイエムは周辺一帯の生物の精神をランダムに入れ替え、さらには容れ物である肉体を別の何かへと変貌させていく恐ろしい力を持っています。パラメータはチャリオッツに劣りますが、攻撃してきたスタンドの力をそのまま反射する、鉄壁の防御を誇ります。
この能力はスタンドの秘密を暴かない限り、絶対に突破は不可能です。仮に全盛期のポルナレフが使い手だったなら、さらに凄まじいパワーを発揮したことでしょう。
元ネタはフランスのシンガーソングライターMichel Polnareff。
ポルナレフについては<ジャン=ピエール・ポルナレフに関する10の事実!スタンドや名言など!>で詳しく紹介しています。ぜひご覧ください。
- 著者
- 荒木 飛呂彦
- 出版日
「本当に廻り道だった。本当に本当に。
なんて遠い廻り道……」
(『スティール・ボール・ラン』22巻より引用)
スタンド:爪(タスク)ACT4
[破壊力:A/スピード:B/射程距離:C/持続力:A/精密動作性:B/成長性:E]
第7部の主人公。どん底から這い上がって、漆黒の意志を心に宿した行為者へと成長します。
爪(タスク)ACT4は回転するエネルギーにより爪弾を撃つ爪(タスク)の第4形態にして完成形。騎乗を利用した「無限の回転」の時にのみ発現し、対象の行動を全て無効化した上で無限の回転エネルギーによって粉砕します。一度捉えれば無限のパワーが無限の追跡を行い、重力に基づくこの攻撃は次元の壁も、時間ですら阻むことは出来ません。
無限の回転エネルギーはまさに究極の破壊力。タスクACT4は最強のスタンドだと言えます。
スタンドはイングランドのロックバンドFleetwood Macのアルバム「Tusk」に由来。ジョニィは宇宙一巡後のジョナサン・ジョースターですが、アメリカのギタリストChuck Berryの「Johnny B. Goode」にインスパイアされたような描写があります。
- 著者
- 荒木 飛呂彦
- 出版日
「終わりのないのが『終わり』。
それが『ゴールド・E・レクイエム』」
(『ジョジョの奇妙な冒険』63巻より引用)
スタンド:ゴールド・エクスペリエンス(黄金体験)、ゴールド・エクスペリエンス・レクイエム
[破壊力:なし/スピード:なし/射程距離:なし/持続力:なし/精密動作性:なし/成長性:なし]
第5部の主人公。ジョースターの血統でありながらDIOの息子でもあるという、奇妙な少年です。ジョニィとは対称的に黄金の精神を宿したギャング。
ゴールド・エクスペリエンス(黄金体験)は触れた物質に生命を与えるスタンド。ジョルノ・ジョバーナはこの能力で幾度もピンチを切り抜けていきます。
ゴールド・エクスペリエンス・レクイエムはゴールド・エクスペリエンス(黄金体験)が「矢」の力で進化した、全ての数値が測定不能の最強スタンド。その能力は動作であれ意志であれ、ジョルノ本体へ向けられたあらゆる干渉をリセットするというもの。ジョルノへの攻撃は時間操作でさえ通りません。さらにこの力で攻撃すると、対象者を因果の流れから外れさせ、その存在を消し去ることも出来ます。
タスクACT4を最強の矛とするなら、ゴールド・エクスペリエンス・レクイエムは最強の盾と言えます。どちらが優れているかはまさに矛盾。甲乙付けがたいのすが、スタンドのスペックで比べてこちらの方を1位とさせていただきました。
スタンドの元ネタはアメリカのミュージシャンPrinceのアルバム「The Gold Experience」から。ジョルノはイタリア語で「昼」や「日」を意味します。
ジョルノ・ジョバァーナについては<ジョルノ・ジョバァーナに関する10の事実!ジョジョ5部の主人公が最強!>の記事で詳しく紹介しています。気になる方はぜひご覧ください。
いかがでしたか? ノトーリアスB・I・Gを基準としたことで、上位陣はともかく、他はちょっと予想外の結果になったのではないでしょうか? スタンドバトルに強弱の概念はなく、あるのは相性の良し悪しだという1つの結果とお考え下さい。