水嶋ヒロが出演した映画やテレビドラマを逆引き!俳優生活のすべてを振り返る

更新:2021.11.29

水嶋ヒロはテレビドラマ『仮面ライダーカブト』や『花ざかりの君たちへ』でブレイクしたイケメン俳優です。日本人離れした美貌で注目を浴びて大活躍し、数々の輝かしい評価を受けました。2020年現在は会社を経営しながら、YouTubeをメインに活動しています。 今回の記事では、そんな水嶋ヒロが演じた役柄と作品について紹介します。

ブックカルテ リンク

水嶋ヒロといえば「イケパラ」!2020年現在は事務所の経営も

水嶋ヒロは1984年4月13日生まれの36歳です(2020年6月現在)。本名は齋藤智裕(さいとうともひろ)です。出身地は東京で、身長180cm、血液型はAB型。現在の所属事務所は自身の経営する株式会社3rd i connectionsです。

水嶋ヒロは小学校卒業までスイスの州都チューリッヒで育った帰国子女です。スイス滞在時は差別やいじめに遭っており、そんな生い立ちのせいか独立心が強くなったのかもしれません。

2006年の主演作『仮面ライダーカブト』と翌年の『花ざかりの君たちへ〜イケメン♂パラダイス〜』(通称イケパラ)で一躍有名となり、2010年にはエランドール賞新人賞や日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞しています。同じ年に本名名義で小説『KAGEROU』を発表し、ポプラ社小説大賞にも輝いています。

2009年にシンガーソングライター絢香と結婚し、2015年には第1子となる娘が生まれました。4歳の頃、かつて「仮面ライダー」だったことを明かしたそう。また2019年にも2人目の娘が生まれたと報告しています。

小説家デビューと前後して事務所を退社し、仕事量が減ったことから一部で芸能界引退とも報道されましたが、本人は否定しています。活動休止期間は妻のサポートに回り、積極的に子育てに関わっていたようです。ネットを通して育メンぶりが伝えられており、理想の夫かつ父親との声も多数。

現在いくつかの会社経営をおこなうかたわら、2019年11月にはYouTuberデビューを果たしました。

分析力と、家族愛。外へも内へも向く水嶋ヒロの魅力

水嶋ヒロは『仮面ライダーカブト』のミステリアスなイケメンぶりによって、一気に大人気俳優となりました。彼の何が人を惹き付けるのでしょうか。その魅力の秘密に迫っていきます。

水嶋ヒロでもっとも目立つのは、日本人離れした人形のような美しさでしょう。純日本人ですがハーフやクォーターのように思える、妖しい美貌が常に人目を引いてしまいます。

しかし美しいだけでは役者として不十分です。何度も俳優賞を受けていることからもわかりますが、彼の演技力は本物。水嶋ヒロの凄いところは、主役だろうと端役だろうと、その時点で持てる力をすべて役柄に注ぎ込める点でしょう。主演した『黒執事』にしても『BECK』にしても、原作のキャラクターを徹底的に分析して、役作りしたそうです。眉毛を抜くほどの入れ込みようでした。

またいじめを受けた生い立ちのせいか、家族愛も人一倍強いです。妻の絢香が病気療養した際には、俳優活動を休止してまで親身に支えました。こうした思いやりの強さが、人となりとなって画面上ににじみ出るのも、彼がファンを惹き付ける理由の1つでしょう。

ファンがそんな人間としての水嶋ヒロを間近に感じるのは難しいですが、2009年に発売された『HIROMODE 水嶋ヒロのフォトスタイルブック』なら等身大の彼を思う存分見られますよ。水嶋ヒロファンならぜひチェックしてみてください!

著者
水嶋ヒロ
出版日

ここからは、水嶋ヒロが出演した映画やテレビドラマを振り返り、原作とともに紹介していきます。

【映画原作】ハリウッド大作のヒーローに挑戦『ハルク』(2008年)

ある研究によって、緑色の巨人に変身できるようになったブルース・バナー。理性ある怪物と化した彼は、力の秘密を狙う勢力から逃れつつ、圧倒的パワーで立ち塞がる敵をねじ伏せていきます。

水嶋ヒロが演じたのは2008年度版ハリウッド映画『インクレディブル・ハルク』の主人公:ブルース・バナー=ハルクです。ハルクと言えば誰もが知るアメコミヒーローで、水嶋ヒロは声優初挑戦ながら二面生のある難しいキャラに挑戦しました。名前が「ヒ(-)ロ(-)」であることもキャスティングのきっかけだったとか。

原作コミックは1962年に発表されたので、映画とは大まかな設定以外のストーリーはほとんど別物です。ただどちらも、怪物になってしまった主人公の悲哀と、その境遇に負けないパワフルな活躍が魅力と言えます。

著者
["グレッグ・パク", "ジョン・ロミータ Jr.", "石川裕人", "御代しおり"]
出版日

【映画原作】日本アカデミー賞新人俳優賞受賞!『ドロップ』(2009年)

信濃川(しなのがわ)ヒロシは私立中学に通う頭のいい少年でしたが、不良漫画に影響されてヤンキーに憧れてしまいます。わざわざ学校も転校してヤンキーデビューした彼は、校内に少数いた不良グループと打ち解け、ケンカに没頭する不良中学生生活を始めました。

映画は水嶋ヒロと成宮寛貴のW主人公でした。水嶋ヒロが演じたのは不良のリーダー井口達也で、スピンオフ作品の主人公になるほどインパクトの強いキャラです。

原作者はお笑い芸人の品川ヒロシの自伝小説で、映画の脚本監督も務めています。基本的な話は原作も映画も変わりませんが、映画はアクションや細かい演出がより痛快になっています。原作はよりリアルで、実話をもとにした青春群像劇が見所。

著者
品川 ヒロシ
出版日

【映画原作】水嶋ヒロがキーマンとなる『BECK』(2010年)

非凡な才能を持ちながら、普通の学生でしかなかった田中幸雄。彼は天才ギタリスト南竜介と運命的な出会いを果たし、仲間とともにバンドを結成しました。地道な活動を経て、2人は華々しい世界へと突き進んでいくのでした。

水嶋ヒロが演じたのは、物語のキーマンとなる南竜介です。原作では田中幸雄が主人公でしたが、映画版は南竜介の方が主人公格でした。

映画は原作漫画の10巻までの話を再構成しており、おおまかな展開に差はありませんが、異なる点がいくつもあります。映画もそうでしたが、原作は漫画表現ならではのライブシーンの迫力や、青春群像劇の爽快さがたまりません。ぜひ読み比べて体感し、『BECK』の世界を楽しんでください。

<漫画『BECK』6の魅力!あらすじ、最終回、名言をネタバレ紹介!【無料】>

著者
ハロルド 作石
出版日
2000-02-15

【映画原作】陰のある世界観を堪能『黒執事』(2014年)

伯爵の称号を持つとある貴族の少年当主には、なんでもこなす完璧な執事セバスチャンが付き従っていました。才色兼備のセバスチャンは黒い衣装で身を包み、当主の求めに従ってあらゆる難業をこなし、難事件を解決に導いて行きます。

映画は原作から100年以上経過した現代が舞台で、ストーリーも登場人物も異なります。事実上の主人公である執事セバスチャンだけが映画と原作で共通しており、水嶋ヒロが熱演しました

本作の見所は影のある世界観、登場人物です。特にセバスチャンと当主シエルのキャラと関係性は、美しくも妖しい魅力があり女性に絶大な人気を誇っています。水嶋ヒロ演じるセバスチャンも格好いいですが、原作のセバスチャンのイケメン具合もぜひ実際にご覧ください。より詳しく知りたい方は、こちらの記事もどうぞ。

<漫画『黒執事』の伏線を最新27巻までネタバレ考察!シエルは双子?>

ここからは、テレビドラマについてまとめていきます。

【テレビドラマ原作】水嶋ヒロテレビドラマ初出演は『ごくせん』(2005年)

新任教師のヤンクミこと山口久美子は、初めての担任が不良の巣窟と化した底辺クラスでした。ヤンクミの周囲でさまざまな嫌がらせや問題が起こりますが、彼女はまったく意に介さず、少しずつ生徒の信頼を得ていきます。実は彼女の実家は本物の任侠団体で、暴力沙汰には慣れっこだったのです……。

本作は仲間由紀恵の主演で大ヒットしたテレビドラマですが、2005年放送の第2期に水嶋ヒロも出演していました。ドラマ第2期以降はオリジナルストーリーとなっており、水嶋ヒロは原作には出てこない不良少年・三沢ヒロ役でした。ドラマ初出演のため端役でしたが、すでに人気イケメン俳優の片鱗がありました。

任侠モノに人情は付きものなので、極道出身の型破りな女性教師による学園ドラマは、異色の取り合わせながら意外なほどマッチしています。不良生徒との心の絆は原作漫画も一見の価値ありです。

著者
森本 梢子
出版日

【テレビドラマ原作】切ない親子愛にしっとりした気持ちに『雨と夢のあとに』(2005年)

主人公の少女・雨は、父の朝晴と2人暮らししていました。朝晴はある時、不慮の事故で亡くなってしまいます。互いに想う親子の絆のせいか、朝晴は幽霊となって雨の元に帰りました。幽霊の見える雨は父の死に気づかず、いつもどおりの日々を過ごしていきます。

本作は切ない親子愛を描いた感動ドラマです。水嶋ヒロはドラマ第7話にほんの少し出演しただけで、本筋にはほとんど関わりませんでした。しかし脚光を浴びる前の水嶋ヒロを見られる貴重な作品です。

基本設定は原作とテレビドラマであまり変わりませんが、ストーリー展開や人物関係が大幅に異なります。原作はテレビドラマと違ってコメディ要素が抑えられ、しっとりした読後感が魅力。小学生の雨の目線で語られる一人称の物語は、ドラマ視聴者でも新鮮な感動を覚えるはずです。

著者
柳 美里
出版日

【テレビドラマ原作】刺激的なラブコメオムニバス『Pinkの遺伝子』(2005年)

なんでもない学園生活の中にも、少し刺激的な恋愛物語がそこかしこに隠れています。彼氏の貞操を巡って暗躍する美少女の死闘や、イケメン教師と女子生徒の禁断の関係。本作は切なくて危ない、セクシー全開のオムニバスストーリーとなっています。

水嶋ヒロは第3話の主人公、生嶋ミズキを演じました。全13話のうち登場したのは1話分だけですが、女子の果敢なアタックにほだされていく水嶋ヒロの姿が、視聴者を虜にしました。

原作漫画はギリギリセクシーな内容を、コミカルに描いたラブコメ。表現規制された話や映像化されなかった話もあるので、ドラマのノリが好きな方なら絶対にハマるはずです。ぜひ読んでみてください!

著者
柚月 純
出版日

【テレビドラマ原作】仮面ライダーカブトを演じた水嶋ヒロの出世作『仮面ライダー』(2006年)

平成仮面ライダーシリーズの第7作目にあたる、「仮面ライダーカブト」シリーズで、主役の仮面ライダーカブトに変身する天道総司を演じたのが水嶋ヒロです

プロデューサーが「原点回帰ではなく、仮面ライダーの限界・頂点に挑む」と銘打って最強の仮面ライダーを表現した本作。初代のようにモチーフに昆虫が選ばれ、変身のかけ声も復活するなど昭和仮面ライダーシリーズの要素も盛り込まれて制作されました。また、料理のシーンが多用されたり、コメディテイストが強かったりといった点も特徴です。

水嶋ヒロ演じた天道総司は、悲しい過去を背負って戦うヒーロー。初登場では作務衣姿に下駄を履いており、彼の衣装も見所の1つ。コメディの緩急を付ける演技は、のちの『花ざかりの君たちへ~イケメン♂パラダイス~』などの演技でも活かされることになります。

石ノ森章太郎の名作漫画おすすめランキングベスト5!

著者
石ノ森 章太郎
出版日

【テレビドラマ原作】水嶋ヒロが視聴者憧れの先輩寮長に『花ざかりの君たちへ』(2007年)

アメリカ育ちの帰国子女・芦屋瑞稀は、高跳び学生選手の佐野泉に憧れて、彼と同じ男子高校に入学しました。芦屋瑞稀は運良く佐野泉とルームメイトになれたものの、性別を偽って学園に潜入したので前途は多難です。

水嶋ヒロは芦屋瑞稀らが暮らす学生寮の寮長・難波南を演じました。難波南はリーダーシップのある3年生ですが、15股もする超ナンパ男でした。

男装女子の主人公に対して、周りは全部イケメンだらけという逆ハーレム。個性豊かなキャラも多数登場し、原作・テレビドラマともに女性から圧倒的な支持を受けました。テレビドラマではキャラの性格などがかなり変更されているので、原作漫画はドラマ視聴済みの方でも新鮮な気持ちで楽しめること間違いありません。

原作のキャラクターが気になる方にはこちらの記事もおすすめです。

<『花ざかりの君たちへ』登場人物の魅力をその後までネタバレ紹介!>

著者
中条 比紗也
出版日

【出演作品一覧】水嶋ヒロが俳優として映画やテレビドラマで快進撃を見せた約10年間

【映画】

『劇場版 仮面ライダーカブト GOD SPEED LOVE』(2006年)

『インクレディブル・ハルク』(2008年) 原作『ハルク』

『GSワンダーランド』(2008年)

『ドロップ』(2009年) 原作『ドロップ』

『BECK』(2010年) 原作『BECK』

『黒執事』(2014年) 原作『黒執事』

 

【テレビドラマ】

『ごくせん』(2005年) 原作『ごくせん』

『雨と夢のあとに』 第7話(2005年) 原作『雨と夢のあとに』

『ブラザー☆ビート』(2005年)

『Pinkの遺伝子』 第3話(2005年) 原作『Pinkの遺伝子』

『仮面ライダーカブト』(2006年) 原作『仮面ライダー』

『彼女との正しい遊び方』(2007年)

『わたしたちの教科書』(2007年)

『花ざかりの君たちへ〜イケメン♂パラダイス〜』(2007年) 原作『花ざかりの君たちへ』

『美ら海からの年賀状』(2007年)

『絶対彼氏〜完全無欠の恋人ロボット〜』(2008年)

『Room Of King』(2008年)

『花ざかりの君たちへ〜イケメン♂パラダイス〜SP』(2008年)

『メイちゃんの執事』(2009年)

『絶対彼氏〜完全無欠の恋人ロボット〜 最終章』(2009年)

『MR.BRAIN』(2009年)

『東京DOGS』(2009年)

『GIRLS/ガールズ シーズン5』(2016年) 


いかがでしたか?水嶋ヒロは2010年を境に俳優活動を事実上休止していますが、現役時代の活躍ぶりは目を見張るものがありました。どの出演作も素晴らしい出来映えでしたが、原作には映像とは違った魅力があるので、ぜひ一度手に取ってみてください。きっと水嶋ヒロ作品をより楽しめるようになるはずです。

  • twitter
  • facebook
  • line
  • hatena
もっと見る もっと見る