5分でわかるハクトウワシの生態!!世界一大きい〇〇!?

更新:2024.4.16

生態系の頂点として君臨する猛禽類。その象徴と言ってもいいほど、多くの人を魅了しているのがハクトウワシです。アメリカの国鳥にもなっているハクトウワシはどんな鳥なのか?今回はハクトウワシの生態とハクトウワシにまつわる書籍を紹介します。

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ハクトウワシはどんな鳥?

 

成鳥の大きさは全長は71~96cm、体重は3~6.5kg、翼を広げるとは2mを超す大型の猛禽類です。

 

漢字では「白頭鷲」、英名では「Bald Eagle」=(頭のはげたワシ)ですが、実際にはげているわけではなく白い羽毛に覆われています。

 

視力は人間の8倍と言われ、高さ1000メートルも獲物を目視することができ、急降下して襲います。

 

生まれてから成長になるまで羽の色が変わっていくため、イーグレット、ネストリング、フレッジディング、イマチュアーイーグル、アダルトの順で呼び名が変わっていきます。ハクトウワシが大人の羽になるまでにはおよそ5年かかると言われています。

 

ハクトウワシは世界一大きな巣を作る?

 

ハクトウワシは海岸線や川、十分な食料が調達できる大きな湖の近くに作ります。鳥類では最大級の巨大な巣を作り、1年に2個の卵を産みます。毎年同じ巣で生活し、殺菌性の高い針葉樹などの葉を中央に集めて増築するかのように巣は大きくなっていきます。かつてアメリカのフロリダ州では、直径約2.9m、深さ約6m、重さ約2720㎏という規格外の大きさの巣が記録されています。


 

ハクトウワシはどうやって獲物を捕まえる?

 

基本的には雑食で、魚を中心に捕食します。

猛禽類にイメージされるような力強さを発揮し、かぎ爪を使って魚を捕ることもありますが、多くの場合、死肉をあさって食べたり、ほかの動物の獲物を奪ったりしてエサを確保します。

動物界においては多く見られる行動ですが、鳥類の中では海ワシ類(オオワシ、オジロワシなど)によく見られ獲物を奪うことを「盗み寄生」と呼びます。

 

ハクトウワシは一度絶滅しかけた?

 

ハクトウワシは一時その数を激減させました。

 

その理由の一つはアメリカでは、過去何十年もの間、ハクトウワシがスポーツとしての狩猟や漁場の保護という名目で捕獲されてきたことにあります。

加えて、DDTと呼ばれる農薬もハクトウワシを激減させる原因となりました。これらの化学物質が河川を汚染し魚に蓄積され、その魚を主食とするハクトウワシの卵の殻を弱くし、生殖能力の深刻な影響を与えました。

 

絶滅危惧種リストに入ったことや、1972年にDDTの使用が厳しく制限されて以来、再導入プログラムも実施され、個体数は徐々に回復してきました。

2009年以来ハクトウワシの数は増加傾向にあるようです。

 

ハクトウワシは日本で見ることはできるの?

 

主に北米大陸(北アメリカのアラスカ州やカナダ南部の河川や沿岸部)に生息しています。

通常ハクトウワシは、北米大陸内の繁殖地と越冬地を南北に移動します。しかし、近年ではハクトウワシは迷鳥として冬に北海道根室市の温根沼周辺や国後島北東部に飛来が確認されています。

 

ワシ類には毎年同じ場所で越冬する「場所固執性」という習性があるのですが、道に迷ったことで毎年訪れるようになったのではと考えられています。日本でも冬になれば地域によってハクトウワシが観測できるチャンスがあるということです。

 

番外編:アメリカの国鳥になれなかったかもしれない?

 

1782年に国章が制定されたと同時にハクトウワシは、強さの象徴などの理由からアメリカの国鳥となりました。アメリカが初めて世界で初めて国鳥というものを制定したので、ハクトウワシは世界で最初の国鳥となります。

ただ、前述したずる賢い「盗み寄生」の特徴から、アメリカの政治家ベンジャミン・フランクリンがハクトウワシを米国の国鳥にすることに反対しました。ちなみに彼の代案は七面鳥でした。

 

WILD SOUL 極北の生命 

著者
貴行, 前川
出版日

作者の前川貴行氏は、26歳の頃より独学で写真をはじめ、2000年よりフリーの動物写真家として活動を開始し、日本、カナダ、アラスカを拠点に野生動物の世界をテーマに撮影を続けています。そんな前川氏による、ハクトウワシのアメリカ合衆国の国鳥にもなっている荒々しくも雄々しい姿、その生活の一端に垣間見える子育ての優しい姿など大自然を感じることのできる一冊となっています。美しいオーロラなどの写真も掲載されているのも見所です。

 

世界で一番美しい鷲の図鑑

著者
["マイク・アンウィン", "齊藤慶輔", "デヴィッド・ティプリングほか", "布施雄士"]
出版日

大きさや外見はもちろん、生息地も草原や砂漠から高山、湿地、熱帯雨林、そして海洋島まで多岐にわたり、さまざまな猛禽類。そんな鷲たちは、それぞれの生息地でどのような進化を遂げてきたのか。繁殖や狩りはどのようにおこなうのか。世界中で現在認められている68種のすべての鷲に関して、美しい写真を交えながら紹介しています。見ているだけでも楽しめる、猛禽類好きのための一冊といっても過言ではないです。

 


今回は猛禽類のなかでも王者ともいえるハクトウワシについて紹介させていただきました。世界一の巣や狩りの仕方など生態系のトップにいるからこそ見ることのできる生態が多かったかと思います。日本の動物園でも見ることのできるハクトウワシなので、生態の想像を膨らませて観察してみてはいかがでしょうか。

 

 

 

 

 

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