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おすすめサバイバル漫画厳選10冊!無人島、幽霊、謎の生物……

更新:2017.12.6 作成:2017.12.6

私達は日々平穏な日常生活を送っていますが、生命とは本来、種を残すためにサバイバルをしているものです。実感することはなかなか難しいですが、そんな私達にサバイバルのなんたるかを教えてくれる、おすすめのサバイバル漫画を10作品ご紹介しましょう。

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目次

サバイバル漫画の元祖!おすすめの漫画『漂流教室』

主人公の高松翔は悪戯好きでやんちゃな小学6年生の少年です。ある日の朝、彼は母親の恵美子と喧嘩してから学校へ行きました。後悔にさいなまれながら授業を受けていると、突然爆発が起きて、気が付けば校舎の外が砂漠になっていました。翔の通う大和小学校が、なぜか教師と生徒ごと未来の世界に放り出されていたのです。

子どもを守るはずの教師達は、恐慌状態に陥って次々と命を落とし、または消えてきました。頼るべき大人を失った翔達は、自らの手で生き延びる決意を固めます。

著者
楳図 かずお
出版日

本作は1972年から「週刊少年サンデー」で連載されていた楳図かずおの作品。

楳図と言えば、言わずと知れたホラー漫画の大家。この物語はなんらかの要因によって、学校ごとタイムスリップしてしまった児童が遭遇する未知の恐怖、パニックモノです。本作も基本的にはSFですが、そこかしこで見られるおぞましさ、残酷表現の数々はさすがの手腕と言えます。

文字通りに、生活が一変した状況に追い込まれた人間が、どのように行動するかがありありと描かれます。一般的に子どもより大人の方が理知的なはずですが、その大人の方が理解不能の事態に理性を崩壊させて、狂気に陥るというのが皮肉なところ。

下手に常識に凝り固まっていない分、柔軟な子どもの方が生き延びられるのだと考えられるので、設定にも説得力があります。

協力して絶望的な状況を乗り越えるため、国を作ってリーダーを決める子ども達。ごっこ遊びの延長のようではありますが、極限状態においてスムーズな意志決定は重要です。こうして体制を整えていくのですが、そんな彼らを疫病や未知の生物が容赦なく襲ってきます。他にも、仲間内で生じる不和と疑心暗鬼もやがて問題となっていくのです。

翔ら子ども達は、果たしてこの地獄のような未来世界を生き延びられるのでしょうか。彼らが現代に戻る術とは……。

少年が孤島で極限のサバイバル!漫画『サバイバル』

13歳の少年、鈴木サトル。彼が友人らとともに洞窟探検をしていたところ、突然の巨大地震に見舞われてしまいます。サトルがなんとか1人で外へ出ると、陸続きの地形が自身で変化し、周囲は海で囲まれていました。

友人の消息は不明で、1人孤島に閉じ込められてしまったサトル。家族に再会したいという想いだけで、彼は持ち前の知識と知恵を振り絞った、極限のサバイバルに挑んでいきます。

著者
さいとう たかを
出版日

本作は1976年から「週刊少年サンデー」で連載されていたさいとう・たかをの作品。

さいとうは『ゴルゴ13』で有名な漫画家ですが、本作も負けず劣らずの代表作の1つです。すでにご紹介した『漂流教室』と併せて、本作『サバイバル』が後のサバイバル漫画に与えた影響は計り知れません。全てのサバイバル漫画の元を辿れば、どちらかに行き着くと言っても過言ではないでしょう。

本作では大地震によって孤立無援と化した自然の中、少年が独力でたくましく生き延びて成長する様を描いています。サトルはとにかく前向きな少年で、絶望的な環境に置かれても、諦めないことが何よりも大事だと読んでいて痛感させられます。

元々は普通の中学生だったのですが、サトルはかなり賢い少年です。かつて教えられた生活の知恵や、実体験を通してサバイバルのノウハウを積み重ねていきます。劇画調の画風はやや古くさく感じられますが、内容と非常にマッチしていて、サトルのサバイバル技術にリアリティを与えています。

身1つで食料を確保することは、恐ろしく困難です。それが素人の少年ともなれば尚更。それゆえに、苦労して食べ物を得てありついたシーンには感動すら覚えます。

そうしてサトルが命を繋いでいると、再度の地殻変動で孤島に陸地への道が生まれます。サトルは家族に会うため旅に出るのですが、そこで待ち受けるさらなる困難や、生きた人に出会った時の感覚はとても言葉に出来ません。

名作ゆえに長く読まれる『サバイバル』。生のサバイバル術と、困難に立ち向かう心構えを教えられます。

自殺願望から生存願望へ。異色のサバイバル漫画『自殺島』

国民がID登録され、生存の権利と義務が個人裁量に任されるようになった近未来の日本。自殺未遂を繰り返す主人公セイは、病院で医者から権利と義務を放棄する書類を渡されます。

彼はそれにサインして、死んだつもりになりました。……ところが次に目覚めた時、彼は生きたままで、とある島に送り込まれていたのです。そこは自殺未遂常習者が送られる「自殺島」でした。セイの他に何人もいる自殺常習者達は、そこで死の現実を直視し、改めて生きることを決意していきます。

著者
森 恒二
出版日
2009-08-28

本作は2008年から「ヤングアニマル」で連載されていた森恒二の作品です。

ここまでの作品は普通に生きてきた人々が、絶望的な状況で、それでも諦めずに生き延びるということが重視されてきました。しかし、本作は違います。

舞台は日本近海の孤島、人呼んで自殺島。日本政府が国民をID管理している、というとディストピアを連想し、自殺島にも理不尽に集められたのかと思ってしまいます。ですが、自殺島を訪れるのは、あくまでも自分の意志で生存権を放棄した者達。

そんな彼らが、到着早々に生で自殺を目の当たりにして、それをきっかけに考えを改めていく……この作品の肝はあくまで、自殺志願者が更正する、という部分です。

肉体的にはともかく、精神的には本作の登場人物は弱い者達ばかりです。何しろ自殺未遂常習者。なんらかの不満や、わだかまりを抱えたキャラが多数登場します。そういう彼らが再起していく物語ですから、読んでいると何かと考えさせられるでしょう。

青年漫画ということで、性的な場面や問題も描かれますが、それもやはり生の部分に強く関係していることです。作者の前作『ホーリーランド』もそうでしたが、本作では生と死がメインテーマになっていることから、より強いメッセージ性が込められていると感じられます。

自殺願望が生存願望に切り替わっていく異色のサバイバル漫画です。

『自殺島』については<『自殺島』登場人物を完結17巻まで徹底紹介!【ネタバレ注意】>の記事で紹介しています。気になる方はぜひご覧ください。

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少年少女が人類の未来を切り開くサバイバル漫画『7SEEDS』

ある時、人類は巨大隕石の衝突で滅亡する、という科学予測が立てられました。種の存続に関わる事態に対して、各国は選抜した若者を冷凍保存し、しかるべき時に解放して人類を存続させる計画を立案します。その計画は「7SEEDS」と名付けられました。

ごく普通の女子高生、石清水ナツが目覚めると、彼女はどことも知れぬ海上を漂流していました。そこにいた4人の少年少女とともに救命ボートで脱出した彼女は、やがて島に辿り着きます。彼女達はその島で、さらに3人の若者と出会います。彼らは「7SEEDS」によって選ばれた春夏秋冬で分けられた組の1つ、「夏のBチーム」だったのです。

こうして少年少女達の、生態系が変化した世界での過酷な生活が始まりました。

著者
田村 由美
出版日
2002-03-26

本作は2001年から「別冊少女コミック」、後に「月刊フラワーズ」に移籍して連載されていた田村由美の作品。

連載が少女漫画誌、画風も少女漫画チックだからと侮ってはいけません。本作は実に見事な骨太のサバイバルSF漫画となっています。

最大の特徴は、主軸となる登場人物が複数人存在することです。物語は各章で別チームの視点に移り変わり、展開も人間関係もがらりと変化します。どのチームも非常に個性的で、16年という長期に渉った連載の秘密がここにあるのです。

最初の視点は「夏のBチーム」。彼らはいわゆる問題児集団です。プロジェクトは優秀で真っ当な人材だけを抽出する予定でしたが、それでは環境適応能力が低いとの懸念があり、あえて問題のあるチームが予備で選ばれたのです。社会不適応、反抗的なキャラが揃っており、ある意味で1番バラエティに富んだチーム。

他には春、夏A(本来の夏チーム)、秋、冬のチームがそれぞれ別の土地、別の環境、別のやり方で生存を模索しています。優秀だから問題が起こらないかというと、そんなこともなく、彼らは彼らで色々なトラブルに直面するのもポイント。

中でも注目すべきなのは夏のAチームでしょうか。それぞれのチームは計画による冷凍保存の解凍時期にズレがあります。夏のAチームだけは特別で、他が事情を知らず文明崩壊後に目覚めているのに対して、彼らだけは事前にプロジェクトの詳細を知らされているのです。

物語が進むにつれて、各チームに交流が生まれたり、あるいは離散が発生したりしていきます。そのドラマチックな展開は、連載16年という歳月ならでは。未来に託された人類の種、少年少女達の行く末をぜひご覧下さい。

『7SEEDS』の魅力については「『7SEEDS(セブンシーズ)』5分でわかる、あらすじと魅力!滅亡後の地球で繰り広げられる壮大ファンタジー【35巻完結、ネタバレあり】」の記事で詳しく解説しています。

人間の本性が暴かれる!おすすめのサバイバル漫画『ドラゴンヘッド』

青木テルは、中学校の修学旅行の帰りに大地震に巻き込まれてしまいます。乗車していた新幹線は不幸にもトンネル内で脱線し、外界との連絡は完全に遮断されてしまいました。乗員乗客のほとんどが死亡しており、かろうじて生きていたのは同級生の瀬戸アコと高橋ノブオだけでした。

彼らは3人で生き残るための術を模索しますが、状況は悪化の一途を辿っていきます。ノブオが狂気に陥る中、なんとかトンネルから脱出したテルとアコは、そこでさらに酷い被災を目の当たりにしていくのでした。

著者
望月 峯太郎
出版日
1995-03-01

本作は1994年から「週刊ヤングマガジン」で連載されていた望月峯太郎の作品。

物語の結末については未だに賛否両論交わされることの多い漫画ですが、それは裏を返せば、本作が今に至っても語り尽くせないほどの凄まじい影響をもたらしたということです。

作中ではとにかくわからないことだらけ。当初は単なる(と言えるほど小規模ではありませんが)事故と思われていたのが、実はもっと重大なことが進行していることが示唆されていきます。それは局地的な災害などではなく、もっと大きなもの。

着実に滅亡に向かっていく日本。本作はそんな極限状態に置かれた人間の行動に主眼が置かれています。何気ない日常を過ごしていた人達が、思いも寄らない大規模な震災を経験し、当たり前だったものが全て崩壊していく。そうして荒廃しきった世界で露呈していくのが、本性と狂気と暴力です。

序盤は正気を蝕むトンネルの暗闇。次に破滅へ顔を背けた身勝手さ。さらに後半には、「龍頭」と呼ばれる手術痕のある宗教団体のような集団までが登場してきます。それらが全て、人間の恐ろしい一面として現れてきます。

そんな状況で改めて浮き彫りになるのが絆です。狂気とは対称的にテルとアコ、2人の絆が全編にわたって感じられます。

果たしてテルとアコは無事に東京に戻ることが出来るのでしょうか。日本で何が起こって、これからどうなっていくのか。そしてタイトルの『ドラゴンヘッド』と「龍頭」との関係は。謎と狂気を孕んだ物語を体験してみて下さい。

『ドラゴンヘッド』に関しては「漫画『ドラゴンヘッド』全10巻分の魅力をネタバレ徹底考察!」の記事で詳しく解説しています。

繰り返されるデスゲーム。サバイバル漫画『今際の国のアリス』

有栖良平(ありすりょうへい)は平凡な高校生でした。ある時彼は、友人の苅部大吉(かるべだいきち)、勢川張太(せがわちょうた)と一緒に巨大な花火を見かけました。そして目覚めると彼らは、いつの間にか廃墟の街に取り残されていました。

街を彷徨っていると、彼らは紫吹小織(しぶきさおり)という女性と出会います。彼女の説明によって、彼らは「今際の国」という異世界にいることを知りました。そしてそこで生きるためには、凄惨な「げぇむ」に勝ち続けなければいけないということも……。

著者
麻生 羽呂
出版日
2011-04-18

本作は2010年から「週刊少年サンデーS」、後に「週刊少年サンデー」に移籍して連載された麻生羽呂の作品。スピンオフとなる『今際の路のアリス』が現在も連載中です。

昨今隆盛の見られるデスゲームをフィーチャーした少年漫画。こういったジャンルの作品で重要になるのは、やはりゲームの内容でしょう。その点において、本作は飛び抜けて優れています。

本作に登場する「げぇむ」と呼ばれる趣向は、全てトランプになぞらえられています。例えばスペードなら肉体を使い、ダイヤならば知能が要求される。そして数字の大小はゲーム内容の難易度、というわけです。

こうして示されるゲームの数々は、オリジナリティに溢れていることは言うまでもありませんが、とにもかくにも質が高いのです。何より理不尽でハード。武器を持った着ぐるみに追いかけられたり、首に縄がかかった状態で心理戦を繰り広げられたりするなど、やらされることは無茶苦茶極まりないです。

なぜそんなことをしなければならないのか。それは「びざ」のためです。今際の国に滞在するために必要なビザの日数を稼ぐため、デスゲームに挑戦しなければいけないのです。「今際」とは「今は限り」という意味で、「死に際」のこと。今際の国のデスゲームとは、「常に今だけを生き抜く」サバイバルゲームと解釈出来ます。

人死に裏切りなんでもあり。ひと味違った少年漫画をお探しの方は読んでみてください。

『今際の国のアリス』に関しては「『今際の国のアリス』最終回までの面白さネタバレ考察!波乱のデスゲーム漫画」の記事で詳しく解説しています。

ループする1日。恐怖のサバイバル漫画『カラダ探し』

主人公となるのは普通の高校生の男女6人です。ある日、彼らは同級生の遥から「カラダを探して」と頼まれます。

それは学校に伝わる怪談でした。放課後に現れる「赤い人」を目撃し、殺された者は体をバラバラにされて隠される。殺された本人は翌日、誰かに体を探して欲しいと依頼する。それを誰も拒むことは出来ない、という話です。

薄気味悪い思いをする6人。深夜になって彼らは強制的に、赤い人の徘徊する学校に集められました。こうして彼らは、体を全て見つけるまで同じ日が繰り返される、怪談話に否応なく巻き込まれていったのです。

著者
村瀬 克俊
出版日
2015-02-04

本作は2014年からWebコミックサイト「少年ジャンプ+」で連載されているウェウザード原作、村瀬克俊作画の作品。小説投稿サイト「エブリスタ」に連載されていたWeb小説が元になっています。

一見するとホラー作品なのですが、物語が進むことによって徐々にそれがデスゲームじみたものであることが判明していきます。

ゲームのルールは、依頼された側(6人)は依頼した側(遥)の体を全て発見する必要があり、見つかるまでは1日がループします。体は学校のどこかにあって、発見を阻害するように赤い人が出没。探している6人も、赤い人に危害を加えられます。

赤い人はもちろん怖いのですが、下手をするとそれ以上に不気味なのが遥。1日を繰り返すとは夜の捜索だけではなく、1日の始めから昼間の学校全てを含みます。つまり依頼された側は、毎日毎日遥に「カラダを探して」と言われるのです。何をしても、どんなことがあっても、必ず遥から依頼されます。例え昼間のうちに遥自身を排除したとしても。

ゲームのルールによって遥になんらかの力が働いているのですが、はっきり言って、わかりやすく怖い赤い人よりよっぽど恐ろしいです。

同じ日をループして遥の体を探すうち、6人はその背後にとある事件が関係していることに気がつきます。そうやって背後関係を調べていく内に核心に迫ると思いきや……? 逆に謎は増え、恐怖は増していきます。ストーリーに絡んでくるサスペンス要素が絶妙で、どんでん返しもあって波瀾万丈です。

同じ環境、同じ日を繰り返していながら、物語はどんどん展開していくので飽きが来ません。ミステリアスな真相が気になる方は、ぜひ実際に読んでお確かめ下さい。

『カラダ探し』に関しては「漫画『カラダ探し』の赤い人などの怖さをネタバレ解明!怖くて面白い!」の記事で詳しく解説しています。

人気サバイバル漫画!謎の異星人とバトル『GANTZ』

高校生の玄野計はある日、かつての親友だった加藤勝とともに、地下鉄に轢かれて死んでしまいます。が、気がつくと彼らは、どこかのマンションの一室に移動していました。彼らは同じような境遇の人々とともに、ここに集められたのです。

部屋の中央には「ガンツ」と呼ばれる黒い球体があって、玄野達はガンツに命じられるまま、「星人」と呼ばれる謎の生物を倒すために強制転送されていきます。人死にの出る過酷な戦闘は全て現実。彼らはわけもわからないまま、命懸けの戦いに身を投じていくことになりました。

著者
奥 浩哉
出版日

ここまでは生き残りを軸にした作品をご紹介してきましたが、ここからは苛烈な戦いを生き抜くサバイバル漫画となっています。

本作は2000年から「週刊ヤングジャンプ」で連載されていた奥浩哉の作品。

何度もアニメ化され、実写映画にもなっているのでタイトルだけでも知っている方は多いことでしょう。主人公が理不尽な状況に追い込まれ、生死スレスレの過酷な戦いをせざるを得なくなったサバイバルSFアクションです。

大ヒット作品だけに魅力はいくつもありますが、まず挙げられるのは美麗のキャラ。主人公は当初こそ平凡な高校生ですが、死線をくぐってどんどん精悍な顔つきになっていきますし、セクシーな女性キャラも多数登場します。彼女達のガンツスーツと呼ばれる全身を覆う、ボディラインまる見えのスーツには思わず目を奪われるでしょう。

次には謎めいた世界観とテンポの良さがあります。ガンツとは何者なのか、死んだはずの人間がなぜ蘇っているのか、敵対する星人とはなんなのか。それらの謎が、一切説明されることなくスピーディに、そして矢継ぎ早に繰り出されてきます。読んでも読んでもわからない、わからないから読むしかない、というどこか麻薬的な魅力があります。

そしてなんと言っても、敵として登場する星人とのド派手なアクションが魅力。星人とは言われるものの、個体によって見た目も性格もまるで違います。顔色の悪い「ねぎ星人」に、歌手の田中星児に似た「田中星人」。はたまた仏像や恐竜まで。バラエティに富んだ凶暴な星人が所狭しと暴れまくります。

注意点があるとすれば、それはグロテスクなところでしょうか。主要人物も容赦なく落命し、身体欠損もストレートに描写されます。そういった要素に免疫のある方になら、自信を持っておすすめ出来る作品です。

局所的に行われていた戦闘はどんどん拡大していき、遂には地球規模の大争乱へと発展していきます。果たしてガンツの目的とは一体なんなのでしょうか?

時間を巡るSFアクション!おすすめのサバイバル漫画『刻刻』

主人公佑河樹里(ゆかわじゅり)は28歳の女性です。父の貴文と祖父、兄の翼、そして妹の早苗と彼女の息子で樹里の甥に当たる真と住んでいます。妹を除けば、就活中、無職、ニートに隠居と3代揃って暇な佑河家。

ある時、そんな佑河家に兄と甥を誘拐したという電話が入ります。身代金が期限までに間に合わないと悟った樹里は、決死の覚悟で救出を決意するのですが……祖父が代々秘匿してきた秘術「止界術(しかいじゅつ)」で時間を止めてみせるのでした。

その力で2人を救出すべく、樹里と貴文、祖父が乗り込むのですが、そこへ乱入してくる者達がいました。彼ら「真純実愛会」の目的は、止界術の要となる「止界術の石」の入手。かくして石を巡る争奪戦が始まりました。

著者
堀尾 省太
出版日
2009-08-21

本作は2008年から「月刊モーニングtwo」で連載されていた堀尾省太の作品。

タイトル『刻刻』は「こっこく」と読みます。単なる駄目一家の日常かと思いきや、そこで勃発する誘拐騒ぎ。そしてそこから、時間停止能力を巡るバトルに発展するという、急転直下の展開。あらすじだけ見れば荒唐無稽で開いた口が塞がらないかも知れません。

しかし、これが不思議と面白いのです。

本作を特徴付けているのが、なんと言っても「止界術」の設定です。時間を止める、というのは近年ではありふれた特殊能力でしょう。ですが、それが物語に当てはめられて、しっかりとした作品の軸として機能しています。

ほとんどの作品で、時間停止は重要キャラかラスボスの力として登場するでしょう。しかし、本作ではそれが基本的な能力となっているのです。そのため、時間の止まった描写に関しては神経質なまでに気が配られています。

漫画という媒体の性質上、止まった時間の中を動く人物もまた、止まった状態でコマに描かれざるを得ません。であるにも関わらず、「止界術」などで時間の中を動くキャラ達は、全てちゃんと動いているように思えるのです。この感覚は実際にご覧いただくより他に説明出来ません。

止界術のバトルもどんどん激しくなっていき、特異な表現力と併せてぐいぐい引き込まれて読み進めてしまいます。日常風景を切り取って行われる、凄惨な戦闘。止まった人が認識していないだけで、すぐ横で異常が起きているという狂気。おぞましくも面白い、時間を巡るサバイバルSFアクションです。

『刻刻』については「漫画『刻刻』全8巻の伏線をネタバレ解説!【アニメ化】」の記事でも紹介しています。本作が気になる方はぜひご覧ください。

火星でゴキブリ駆除!サバイバル漫画『テラフォーマーズ』

西暦2599年。火星を人が住めるようにするテラフォーミング計画は、間もなく終わろうとしていました。ただ、そこには計画の要である異常進化したゴキブリが蔓延していたのです。そこで人類は進化ゴキブリ「テラフォーマー」を駆除すべく、乗組員15名を乗せた宇宙船バグズ2号を送り出しました。

バグズ2号の乗員は、テラフォーマーに対抗するため人体改造手術、バグズ手術が施されていました。昆虫の能力を得た人間と、人間化したゴキブリの決戦が幕を開けます。

著者
橘 賢一
出版日
2012-04-19

本作は2011年から「ミラクルジャンプ」、後に「週刊ヤングジャンプ」に移籍して連載されている貴家悠原作、橘賢一作画の作品。アニメと実写映画で話題になったことがあるので、本作のタイトルは有名でしょう。

設定は往年のハードSFを思わせますが、展開はバリバリのアクションです。極論すれば「人類vsゴキブリ」となりますが、これはある意味で嫌われ者ゴキブリを排除したい、我々人間の永遠のテーマと言えるでしょう。

特徴的なのは、テラフォーマーと呼ばれる等身大まで巨大化し、人間のような四肢を備えるに至ったゴキブリのビジュアル。どこか愛嬌を漂わせつつも、恐ろしい力を秘めています。その上でゴキブリ特有の絶大な繁殖力を持っているので手に負えません。その生命力を活かして、劇中の科学者達はテラフォーミング生物に選んだわけですが。

対する人間の方も負けてはいません。個性豊かなキャラクターたちが、昆虫や動物の能力と姿をフル活用してテラフォーマーに挑みます。一説には、どんな生物も等身大にまで巨大化すると、人間を上回るパワーを発揮すると言います。その点で、昆虫を採用したのは理に適っているでしょう。単に変身ヒーローをオマージュしただけかも知れませんが……。

そんなバグズ2号の魅力的なキャラ達も、テラフォーマーの圧倒的な力を前に、次々と命を落としていきます。1人1人が主役でもおかしくない存在感を放っており、彼らの実情や内面が戦いと同時に描かれるだけに、先々の展開には悲壮感がつきまといます。

人類対テラフォーマーの熾烈な決戦。この戦いに勝利し、火星の支配権を得るのはどちらなのでしょうか。

『テラフォーマーズ』に関しては「『テラフォーマーズ』20巻までネタバレ考察!ゴキブリ(じょうじ)がすごい」の記事で詳しく解説しています。

いかがでしたか? リアリティのある実践的なものから、ファンタジー色、SF色の強いものまで様々なものを選んでみました。自分の身に起こるのは御免被りたいですが、エンターテインメントとして楽しむ分にはこれほど面白いものもそうはないでしょう。これらの中からあなたのお気に入りになる1作がきっと見付かるはずです。