綾瀬はるかは見る人を和ませる女優です。バラエティ番組では天然発言が飛び出ることもあり、周囲は思わずほっこり。そんな彼女も作品の中では違った一面を見せています。 この記事では綾瀬はるかが演じた役柄と作品について紹介します。コメディ作品が多いイメージですが、実は様々なジャンルの作品に出演していますよ。
数々の作品に出演している綾瀬はるか。国民的女優となるまでに、どのような階段をのぼってきたのでしょうか。ほんの少し紐解いてみましょう。
綾瀬はるかは1985年3月24日生まれの広島県出身です。ホリプロタレントスカウトキャラバンで審査員特別賞を受賞し、2000年に芸能界デビューしました。
4年後にはドラマ『世界の中心で、愛を叫ぶ』のヒロインに抜擢されます。オーディションでは緊張のあまり震えてしまったり、病気を患う役のために減量したり。大変思い出のある作品だとのちに語っています。この撮影が終わったら引退しようとまで考えていたそう。
連続ドラマ初主演となったのは2007年の『ホタルノヒカリ』。2013年に放送された『八重の桜』では大河ドラマ初主演を果たし、誰もが知っている国民的女優となりました。
芸能界のなかでもずば抜けた美肌の持ち主で、化粧品のCMにも抜擢されています。
そんな彼女の趣味は映画鑑賞や寝ることだそうですが、注目していただきたいのは抜群の運動神経です。
中学3年生の時に中国地区の駅伝大会に出場し、バスケットボール部にも所属していました。体を動かすことが好きで持ち前の運動神経を活かし、作品内でもたくさんのアクションシーンに挑戦しています。
165㎝という高身長ながらスレンダーな体型維持のため、そしてアクションシーンのためにプライベートでは筋トレや運動が欠かせないそうです。
女優として年々評価が高まる綾瀬はるか。コミカルな役からシリアスな役まで幅広く演じられます。しかし、彼女の素顔は数々の天然エピソードで包まれておりいつもお茶の間に笑いを誘っています。ここでほんの少しのエピソードを紹介します。
父親に車でひかれた⁉
幼少期に父親を見送ろうと車に近づいた時のこと。父の車につま先を軽く轢かれてしまったそうです。「車との距離感がわからなくて……」と語っています。車への危機感よりも、父親への愛情が先走ってしまったという健気な一面がうかがえます。
まるでスーパーヒーロー!
2018年の『今夜、ロマンス劇場で』の舞台挨拶で起こった出来事。映画にちなんで夢を聞かれると、「世界平和」と答えました。自己の目標を答えるような場面で、世界規模の夢を口に出してしまうところが純粋です。
他にも数えきれないほどの伝説を持っている綾瀬はるか。その素顔を見たい方は、最新写真集『ハルカのセカイ02』をお手に取ってみてはいかがでしょうか。
こちらの写真集は「旅」と「食」をテーマに数年で10冊出版する巨大プロジェクトシリーズの2巻目です。世界のあちこちを旅しながら「食」の魅力を伝えることをモットーに彼女の天真爛漫な素顔を写しています。
舞台は豊かな自然とエメラルドグリーンの海に囲まれたハワイ。食事姿や自然を背景にリラックスしている姿など、たくさんの素顔が見られる1冊となっています。
- 著者
- ["綾瀬 はるか", "ND CHOW"]
- 出版日
彼女の素顔が少し見えてきたでしょうか。ここからは出演作のなかから、漫画や小説を原作とするものを紹介していきます。
この作品は川上健一の小説を実写化した、切ないラブストーリーです。舞台は自然が雄大に広がる北海道。釣りと絵を描くのが好きな少年・加藤心平と幼馴染で耳に障害のある少女・高倉小百合はお互い初恋の相手です。綾瀬はるかはこのヒロイン・小百合を熱演しました。
少年・少女時代をともに過ごしてきた2人は成長してそれぞれの道のために離れ離れになりますが、互いに好きな気持ちを忘れられずに駆け落ちします。
2人の初恋に目が離せない一方、小百合と結婚するはずだった英蔵にも共感できるという声が続々と上がりました。北海道の雄大な自然とともに、耳の不自由な小百合と心平とのやり取りにもご注目ください!
- 著者
- 川上 健一
- 出版日
- 1994-09-01
人工磁場シールドの実験中に自衛隊部員たちは姿を消してしまいます。彼らを助けるために元自衛隊部員の鹿島は戦国時代にタイムスリップします。しかし、その部隊の指揮官の的場は織田信長を名乗り、国を支配するためその実験を利用しようとしていました。
織田は、「マムシ」と恐れられていた戦国武将の斉藤の娘・濃姫と結婚します。自らの権力を強めるためでした。この濃姫を演じたのが綾瀬はるかです。織田を倒すために鹿島たちは戦いに挑みます。
原作の小説は映画版のプロットであるので細かい設定に違いがありますが、自衛隊をテーマに過去を遡ると同時に未来のことも考えられるSF作品となっています。
- 著者
- ["福井 晴敏", "寺田 克也"]
- 出版日
綾瀬はるかがブルーリボン賞主演女優賞、日本アカデミー賞優秀主演女優賞や話題賞を受賞し、女優として1つの転機を迎える作品です。
綾瀬が演じる寺嶋美香子は国語の担当で新しい学校に臨時教師として赴任します。やる気のなくなっていた彼女にもう一度自信を与えたのは男子バレーボール部でした。
男子バレーボール部は超弱小チームで美香子はその顧問になります。「優勝したら先生のおっぱいが見られる。」この約束で美香子自身はおっぱいを見せたくない気持ちも抱きながらに彼らとバレーボールに奮闘するようになるのです。
この思春期真っただ中の男子たちが男のロマンスであるおっぱいを見る……。このストーリーはファンタジーのようですが実話をヒントに作られました。映画は九州で撮影されていますが、小説では静岡での出来事となっています。大人になると忘れてしまうような純粋な気持ちを思い起こさせる、男子学生らしい青春物語です!
- 著者
- 水野 宗徳
- 出版日
弱小の野球部の不良部員たちが甲子園を目指す青春物語。原作漫画が累計2000万部売り上げ、ドラマも大ヒットした映画版です。映画版はオリジナルストーリーで構成されています。
不良だった野球部員たちは熱血教師・川藤とともに野球に熱中して間もなく卒業を迎える3年生となりました。新入生の赤星は野球部に入部します。技術は高い一方部員たちとは溶け込みませんでした。 しかしある出来事によって赤星と部員たちは一致団結して再び甲子園を目指すことになるのです。
綾瀬はるかは今回のキーパーソンとなる部員・御子柴の姉役で友情出演しています。原作の漫画はプロ野球で活躍する選手たちのなかにもファンが多数。熱い青春を感じさせる作品です。
原作をもっと詳しく知りたいという方は、こちらの記事も合わせてご覧ください。
漫画『ROOKIES(ルーキーズ)』キャラの名言、ドラマのキャストを紹介
- 著者
- 森田 まさのり
- 出版日
- 2009-04-09
フリーターの結城とOLの祥子は、時給11万2千円という異常なアルバイトの存在を知ります。半信半疑のまま応募してみるとそれは心理ゲームでした。
集められたのは男女10人。「暗鬼館」という館に7日間閉じ込められることになります。事件が起こると犯人を自分たちで見つけ、投獄しなければならないゲームだったのです。次々と殺される「ゲーム」ですが結城は脱出できるのでしょうか……?
OLの祥子役が綾瀬はるかであり、この映画のキーパーソンです。最後にはある秘密が明かされます。
原作はミステリー好きに人気の小説家・米澤穂信による推理小説。原作の小説でも主人公・結城について明かされないことが多く、読者は考察する楽しみが増えます。原作ではゲームに参加する人数も12人。映画よりもより複雑にからむ人間関係を味わえます。よりハラハラするスリルが楽しめるでしょう。
- 著者
- 米澤 穂信
- 出版日
- 2010-06-10
「鬼の松平」こと松平元、鳥居忠子、旭ゲンズブールは優秀な会計検査院の調査官。訪れた大阪で調査を進めていると、社団法人OJOが突然姿を消したのです。
引き続き調査をすると、お好み焼き屋の店長・真田幸一がOJOの代表であることを明かします。彼はこうも主張します。「自分が大阪国総理大臣だ」と。
OJOは、「大阪には豊臣秀吉の子孫が生き延びており、その王女を守るためにある」と主張します。大阪国に隠されていたさらなる秘密が明らかになっていき……。
「ミラクル鳥居」と呼ばれ、ちょっと天然で食いしん坊の鳥居忠子を綾瀬はるかが演じています。この鳥居は驚くことに原作の小説では男性です。
- 著者
- 万城目 学
- 出版日
- 2011-04-08
恋愛するより家で寝ていたい……。そんな干物女が恋をして笑ったり泣いたりしながら少しずつ成長する物語です。実写化ドラマ『ホタルノヒカリ』(2007年)、『ホタルノヒカリ2』(2012年)に続き、映画も公開されました。
綾瀬はるか演じるOLの雨宮蛍は干物女。ドラマではその上司で「ぶちょお」の高野誠一と様々な試練を乗り越えて結婚します。映画では、新婚旅行でぶちょおの夢であったローマに行くことにします。
ローマでの宿泊先で蛍にそっくりな干物女に出会いますが、彼女は訳があって日常生活から逃げて来ていました。彼女になんとか元気を取り戻してもらうため蛍たちが悩んでいる矢先、ぶちょおが誘拐されてしまいます。ぶちょおを見つけ出すため、蛍たちは全力を注ぎます。
原作では蛍とぶちょおはともに暮らした家を巣立ち、一旦は別れてしまいます。また、結婚後や2人の間の子どもの生活を描いた続編もあります。
「ホタルノヒカリ」シリーズは、「干物女」という言葉を世間に広げました。同時に綾瀬はるかの天真爛漫さが知られるきっかけにもなった作品でした。実写化では漫画の蛍をリアルに表現し、クスッと笑えるヒロインを見ることができます。
- 著者
- ひうら さとる
- 出版日
- 2005-02-10
物語は、鏡の精が子どものアッコちゃんに魔法のコンパクトミラーを与えて始まります。「テクマクマヤコンテクマクマヤコン」と呪文を唱えれば、願い叶ってなりたい自分になれるのです。 そしてアッコちゃんは大好きな化粧品会社の社員・尚人に近づくために大人の姿になり、会社の未来を変えようと必死に頑張ります。
実写映画で、アッコちゃんの大人の姿を演じたのが綾瀬はるかです。心は子どものまま大人の姿になった難しい役ですが、天真爛漫さを十分に発揮しています。
赤塚不二夫が描いた原作がアニメやドラマ、映画と幅広くリメイクされています。漫画では最初はコンパクトミラーではなく実は違うあるものでした。 ぜひ原作を手に取って確かめてみてください。
1960年代から現在に至るまでたくさんの世代に愛される本作。疲れた大人に童心を思い出させてくれるような作品です。
- 著者
- 赤塚 不二夫
- 出版日
昏睡状態の淳美は浩市の恋人でした。浩市はセンシングという専門機械で他人の意識の中に入る方法で淳美に会いに行きます。そこには漫画を描いている淳美の姿が。
淳美は漫画家ですがスランプに陥ってうまく描けない状態でした。彼女からこのスランプから脱出するためにも「首長竜」の絵を持ってきてほしいと頼まれます。制作中の『ルーミイ』という漫画のヒントにするためです。
しかしながらこのセンシングには副作用がありました。浩市には幻覚が見えるのです。淳美のためにセンシングを続ける内にしだいに意識も乱れ始めるようになってしまいました。
淳美を演じたのが綾瀬はるか。彼女のシリアスな表情が見られるミステリー作品です。
スリルというより奇妙さが魅力なこの物語。原作の『完全なる首長竜の日』は「このミステリーがすごい!」大賞の大賞を受賞しています。小説では浩市と淳美の設定が大幅に異なっており、また違った面白さを感じられるでしょう。
- 著者
- 乾 緑郎
- 出版日
- 2012-01-13
謎めいたモナ・リザを題材とした本作。日本の映画では初めてルーヴル美術館でロケを行いました。
万能鑑定士Qと呼ばれている凜田莉子はルーヴル美術館のアジア圏管理人の朝比奈に学芸員の依頼を受けます。記者の小笠原はたまたま莉子の謎解き現場を見て彼女のことを密着することにしました。
莉子は学芸員の訓練を受けているときに脳内で異変が起きていることに気が付きます。そして、モナ・リザの瞳に謎が隠されていることを聞いてしまいます。
鑑定ができなくなった莉子は故郷の沖縄に帰りますが、小笠原は莉子が受けていた訓練に違和感があると気付きました。そこには更なる隠された事実があったのです。
綾瀬はるかは凜田莉子を演じています。モナ・リザがテーマだということもあり、映画では綾瀬はるかがフランス語を話している場面も。この原作の「Qシリーズ」は殺人が出てこないので、ミステリーが初めての人でも比較的抵抗なく読めるでしょう。
- 著者
- 松岡 圭祐
- 出版日
- 2011-04-23
鎌倉に住む三姉妹は、父を亡くしたことをきっかけに腹違いの妹と暮らすことになります。真面目な長女、少しだらしない次女、子どもらしさが残っている三女、そして三姉妹と暮らして変わっていく四女。それぞれの悩みを抱えながらも、現実と懸命に向き合う彼女たちにほっこりします。
綾瀬はるか演じる香田幸は四姉妹の長女でしっかり者の真面目な女性。看護師をしながら香田家を支える役どころです。綾瀬はるかの普段の天然な一面とのギャップも見どころです。
原作の漫画の柔らかい描写を活かし、映画でも鎌倉の自然の豊かさをたくさん映しています。昔ながらの幸田家には和室や縁側があり、四季折々の風物詩も日本らしさを感じさせます。カンヌ国際映画祭にも出品されました。
- 著者
- 吉田 秋生
- 出版日
- 2007-04-26
妄想好きの女子と人の心が読める男性の恋物語です。
OLの平野木絵は妄想が大好きでした。気が付くとあれこれと妄想してばかり。ある日職場にニューヨーク支社から高台光正という超美形の男性が赴任してきました。彼はイギリス系の血が混ざっており、女性社員たちはイケメンぶりに大騒ぎでした。
実は彼は人の心を読める能力を持っており、木絵の妄想もお見通しでした。木絵の妄想に興味を持ち、2人はやがて付き合うことに。木絵は光正の屋敷に招待されました。
心が読める家族たちにも認められ順調に思われましたが、木絵は光正が別の女性と会っているのを偶然にも見てしまったのです。
表情豊かな綾瀬はるかが演じる木絵の妄想がとてもユニークに仕上がっています。この原作は『ごくせん』『デカワンコ』を描いた森本梢子の人気漫画です。コメディ要素がてんこ盛りのラブコメディをお楽しみいただけます。
- 著者
- 森本 梢子
- 出版日
- 2013-09-25
石油事業に命を懸けた男・国岡鐵造の生涯を描いた作品です。鐵造の最期までを岡田准一が熱演し、話題を呼びました。この鐵造のモデルは出光興産の創業者である出光佐三です。
綾瀬はるかは妻のユキ役です。しかしユキはある事情で離れてしまいます。男性が中心に描かれている作風のため、彼女の奮闘が映画に華やかさをもたらしています。
彼は石炭が主流の時代においても石油に目を向け、懸命に事業に取り組みました。石油を国内販売し、やがて世界にも目を向けます。石油メジャーと競売し、イランへの進出も視野に入れました。
鐵造の挑戦や葛藤を熱く描き、実際の人物をモチーフにしたノンフィクションの歴史経済小説です。
- 著者
- 百田 尚樹
- 出版日
- 2014-07-15
それではここからは、テレビドラマの原作を紹介していきます。
金田一一(きんだいちはじめ)が仲間とともに難事件を推理し、解決に導いていく物語。言わずと知れた作品です。
ミステリー漫画の代表作ともいえ、『週刊少年マガジン』で1990年代から連載されてきました。本格的なミステリーで物語が怖くて眠れない子どももいるほど。
テレビドラマはこれまで4シリーズ放送されており、各シリーズで一役が変わっています。それぞれの俳優によって個性が出ているところも見どころです。
綾瀬はるかは松本潤が一を演じる第2代目シリーズに登場しています。第7話「魔犬の森の殺人」にて、医大生の二ノ宮朋子役でゲスト出演をしています。実はこの作品は彼女の女優デビュー作でもありました。
- 著者
- 金成 陽三郎
- 出版日
- 1993-02-17
妻夫木聡が主人公の研修医斉藤英二郎を演じたこのドラマは医療現場の問題が伝わる作品です。
英二郎は大学を卒業し大学の付属病院で研修医として勤務しますが、そこは想像以上の過酷な現場でした。彼が困難と戦っていくストーリーとなっています。登場する分野は外科、内科、小児科など多岐に渡ります。
ドラマでは医師たちの報酬や延命治療の問題点についても触れる本作。綾瀬はるかは看護師の椿理沙子役で出演しています。
研修医が主人公のため様々な分野の医療を取り扱っており、漫画でも現場の状況をリアリティに描いています。医療に興味のある方にはさらに読みごたえのある作品に感じられるのではないでしょうか。
- 著者
- 佐藤 秀峰
- 出版日
- 2002-06-19
ある日突然男女が謎の部屋に閉じ込められてしまいます。それは「冬の館」と「夏の館」。その部屋には殺人犯が2人いて、犯人を見つけないと部屋にいる人々が死んでしまいます……。
「夏の館」では主人公の駒形を筆頭に皆で推理していくものの殺人は収まらず、絶体絶命のピンチに追い込まれました。ヒントは部屋にある銅像と「冬の館」に隠されていることに気づきます。
綾瀬はちょっと気が強くて強がりな篠崎という女性を演じています。駒形とどのような関係になるのかが気になるところです。
原作の小説でもドラマでも一人ひとりが疑いを持って相手に威嚇し、必死に自分自身を守るところに人間らしさを感じます。人間関係の複雑さが推理をより難解にしていくところがこの作品の魅力です。
- 著者
- 矢野 龍王
- 出版日
主人公の朔太郎(サク)が高校生の時、同級生の亜紀に恋をしました。しかし、彼が34歳のとき、亜紀はもうこの世にいません。悲しみが消えることなく生きてきたなか、恩師から手紙が届き故郷へ帰ることにしました。
17年前に遡ります。同級生の亜紀に恋をしたサクはラジオ事件、カセットテープの交換日記、大好きな祖父の死。さまざまな出来事とともにやがて2人は両想いになりました。
しかし亜紀はしだいに体調の変化に気づき、サクが企画したキャンプで倒れます。病名は白血病でした。サクは愕然としましたが好きという気持ちは変わらず彼女を最後まで愛し続ける純愛物語です。
原作の小説でもお馴染みの名言がたくさん詰まっている作品です。ヒロイン・亜紀役で名演技を披露した綾瀬はるかは、この役をオーディションで勝ち取りました。この作品が彼女の女優としての道を開くことになります。
- 著者
- 片山 恭一
- 出版日
滝沢馬琴の『南総里見八犬伝』をもとに実写化されました。日本史で作品名を覚えたという人も、作品の内容までご存知でしょうか。
玉梓の霊の呪いが里見家を襲い、自害した伏姫の腹から「仁」「義」「礼」「智」「忠」「信」「孝」「悌」の8つの玉が各地に散りばめられました。伏姫の婚約者・丶大法師(ちゅだいほうし)がその玉を探しに旅に出る物語です。
玉の持ち主には必ず姓に「犬」が付いており、牡丹の痣があるのです。大法師はその八犬士を見つけながら里見家を守ろうと戦います。
綾瀬はるかは八犬士の1人である犬塚信乃の婚約者・浜路を演じています。大昔の長編物語ですが、他にも映画やアニメにもリメイクされる冒険物語です。ぜひ一度味わってみてはいかがでしょう。
こちらの記事で詳しく解説されています。詳しく知りたいという方は、こちらのあわせてご覧ください。
小説『南総里見八犬伝』をざっくり解説!あらすじ、登場人物、結末などを紹介
- 著者
- 曲亭馬琴
- 出版日
- 2003-02-05
約900ページにも及ぶ超大作ながら、ついつい読みふけってしまう東野圭吾の小説が原作です。ドラマ版は亮二と雪穂の関係も明らかになっています。14年間に渡るそれは苦しく長い物語なのです。
幼い頃に亮二の初恋の相手である雪穂が自分の父によって売春されました。雪穂を守るために亮二は父を殺してしまいます。また雪穂も亮二をかばうために母を裏切ります。
亮二と雪穂はもう会わないことを誓いますが、高校生になった時その事件が蒸し返されることになってしまいました。
亮二と雪穂の恋は幸せには至りません。嘘を重ねることによってどんどん事件が大きくなり、人の弱さが複雑に描かれている作品です。綾瀬はるかは主演の雪穂を演じました。
原作を詳しく知りたいという方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。
小説『白夜行』7の魅力!悪女・雪穂が怖すぎる!!亮司との関係に愛はある
- 著者
- 東野圭吾
- 出版日
元研究員の小川は奈良の女子高校の教師になります。生徒から反抗的な態度をとられて落ち込んでいた中、奈良公園の鹿とその観光に誘ってくれた同僚の道子が癒しでした。
ある日鹿せんべいを食べているところを生徒に見られて心が折れた小川はまたまた鹿のところへ。すると鹿がしゃべり出して鹿男に姿を変えられてしまったのです。
鹿の目的は「サンカク」を持って来させること。小川は早く戻りたいがために「サンカク」探しを始めます。
原作は環境と奈良をテーマにした万城目学のファンタジー作品です。小説では小川という名前はなく、「おれ」と一人称で語っています。地球を救うために姿を変えさせられ、鹿の代わりに体を張ります。マイペースな道子を綾瀬はるかが演じています。
- 著者
- 万城目 学
- 出版日
1968年に映画化されたこの作品は主演・香取慎吾でスペシャルドラマとして再び放送されました。
高度経済成長期の中、関西電力は黒部川上流に発電所とダムを建てる計画をします。その工事の指揮官に2人の男が選ばれました。滝山と倉松。2人は大規模な工事に臨みます。
綾瀬はるかは滝山家の娘役で登場します。少しコミカルな役が多い彼女ですが、この作品では品のある女性をしっかり演じていました。
黒部ダムが完成するまで様々な困難を乗り越え、命と危険の隣りあわせで挑み続けた熱い男たちの物語です。大規模なセットで撮影しスケールの大きい作品です。
- 著者
- 木本 正次
- 出版日
大沢たかお主演の国内外問わず大人気の作品です。綾瀬はるかは幕末の世界で仁を支える橘咲を熱演しています。
脳外科医の南方仁は植物状態の婚約者を救えなかったことをきっかけに、医者としての意欲が湧かない日々が続いていました。ある日患者の手術後に階段から転んで意識を失います。目が覚めるとそこは幕末の世界でした。なんとタイムスリップしてしまったのです!
訳の分からないままさまよっていると突然武士たちに切られそうに。間一髪助けてくれた橘恭太郎のけがを治すため、手術をすることになりました。妹の咲はこれをきっかけに医療に興味を持ちます。
タイムスリップを自覚した仁。幕末の世界で仲間たちと命を救おうと、現代の知識と限られた物資の医療で立ち向かいます。
医療をテーマとした作品ですが、仁の恋模様も気になるところ。実は仁と咲の恋の行方が原作の漫画とドラマとでは違いがあるのです。
- 著者
- 村上もとか
- 出版日
地味で彼氏いない歴30年の「こじらせ女子」こと青石花笑が爽やかなイケメン大学生の田之倉悠斗と出会って恋に落ちていくラブストーリーです。そんななか、食品会社のCEOであるデキる男・朝尾侑が花笑に興味を持ち近づいてきて三角関係になってしまうのです。
ヒロインの花笑を綾瀬はるかが演じています。地味で恋もまともにしていなかったのに、1人の青年と出会って一生懸命に彼と向き合う女性を熱演しています。田之倉悠斗役が福士蒼汰、朝尾侑役が玉木宏を演じ、イケメン俳優の活躍にドキドキできる作品です。
ドラマでは田之倉がアメリカ留学へと出発する直前、花笑と思いを確かめ合い完結します。漫画では結末部分が少し違っておりコミカルなシーンも楽しめます。
福士蒼汰のその他の出演作が知りたい方は、こちらの記事もおすすめです。
<福士蒼汰の出演映画、テレビドラマを解説!イケメンだけじゃない実写化キャラに注目>
玉木宏のその他の出演作が知りたい方は、こちらの記事もおすすめです。
<追求し続ける俳優・玉木宏。実写化した映画、テレビドラマの原作作品の魅力を紹介>
- 著者
- 藤村 真理
- 出版日
- 2012-04-25
ノーベル文学賞も受賞したカズオ・イシグロの小説が原作です。原作ではイギリス人のキャシーですが、ドラマでは日本を舞台に保科恭子として登場します。彼女を演じるのが綾瀬はるか。恭子は真面目で感情を表にあまり出さない難しい役です。クローン人間をテーマに、社会と人間のあり方を考えさせられる作品となっています。
ある特別な学園で育った子供たちはやがて臓器移植で次々と自分の臓器を奪われ死んでいってしまいます。主人公・保科恭子は自分もいつか臓器提供者になるのではないかという恐怖と闘いながら介護人として臓器移植を受けた人々をケアしていました。幼馴染の美和と友彦と再会しますが、彼らもすでに体が弱っており悲しい別れをしなければなりませんでした。
ドラマ版は日本を舞台としながらも、イギリスらしさをあらゆる場面で取り入れています。特に衣装にご注目ください。女性はスカートや花柄、ブラウスを取り入れ、男性もダークなカラーがベースの衣装が西洋の世界を感じさせます。
原作を詳しく知りたいという方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。
小説『わたしを離さないで』6の魅力をネタバレ!介護人と提供者の運命と結末
わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)
2008年08月22日
キャリアウーマンの義母・亜希子と娘・みゆきの笑いあり涙ありの生活を描いた物語。
みゆきが小学生の時、亜希子は突然我が家にやってきました。みゆきの母はすでに他界しており、父の良一と暮らしていましたがどこか心は寂しいままでした。亜希子はバリバリのキャリアウーマンでしたが専業主婦になります。みゆきは最初受け入れられませんでしたが、亜希子の不器用なりの一生懸命さを感じてしだいに母として受け入れていく物語です。
家族3人で幸せな生活が続くかと思いきや、良一には死が待っていました。亜希子は良一がいなくなってからも懸命にみゆきを育てるのです。
綾瀬はるかは亜希子を演じています。見ているとうっとうしいぐらい真面目過ぎる性格も、視聴者にとってはクスッと笑えるようになっています。またこの物語には愛が溢れていて、心温まる場面ばかりです。
原作の四コマ漫画にはドラマでは設定のなかったみゆきが家を巣立っていった後のお話もあります。みゆきと幼馴染のヒロキの恋の行方にもご注目です。
原作を詳しく知りたいという方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。
『義母と娘のブルース』を結末までネタバレ!ドラマ化された日常漫画が面白い
- 著者
- 桜沢 鈴
- 出版日
- 2012-06-14
綾瀬はるかの役柄とその作品について紹介しました。彼女の映像作品を辿っていくと演技の幅は目に見えて広がっています。
綾瀬はるかの女優としての魅力を感じるにもその役について知ることが近道です。原作を映像作品とともに触れてみるとさらに面白さが理解できるでしょう。