同じ内容でもアニメと漫画とでは違う印象を持つこともあるので、ぜひ両方チェックしておきたいところ。ここでは、2017年にアニメ化される注目の恋愛漫画をランキング形式でご紹介していきます。
ある日、好きな女の子に呼び出されたものの、対面してから10分経っても告白されません。それでも雰囲気はあからさまに告白モード。呼び出された男子高校生も、話を合わせながら何とか告白されようとするものの……。
- 著者
- 若林 稔弥
- 出版日
- 2014-08-16
本作『徒然チルドレン』では、高校生男女による学園ラブコメ4コマ漫画を楽しめます。
高校生の男女が、告白をしたり恋バナをしたり悩み相談をしたりと、いろいろな恋愛模様を4コマ漫画数本で描かれた本作品。1話1話は短いですが、それぞれのキャラクターの個性が上手に描き分けられており、テンポの良い掛け合いは飽きることなく読み進めることができます。
基本的にはギャグ漫画ですが、ふと、切ない部分が出てくることもあり、それも飽きることのない要素の1つになっています。気軽に読むことができるので、ちょっとした休憩タイムに気軽に読める1冊としてもおすすめ。背中がむず痒くなってくるような微笑ましい雰囲気に、自然とニヤニヤしてしまう漫画です。
高校1年生の根島由佳吏、通称ネジは、クラスメイトの高崎美咲に小学生の頃から片想いをしていました。しかし、ネジの生きる世の中は、超・少子化対策とし、国が結婚相手を決める時代です。16歳になると送られてくる「政府通知」と呼ばれるものが届くと、高校生達は恋愛禁止になり、国の決めた相手と結婚することになります。しかしネジは、16歳までの限定された恋だとしても、想いを寄せる高崎さんに気持ちを伝えたいと思っていました。
気持ちが伝えられないまま、ネジの16歳の誕生日が近づいてきます。政府通知が来てしまえば恋愛はできません。ネジはとうとう告白をする決心をしますが……。
- 著者
- ムサヲ
- 出版日
主人公のネジの周りには、政府通知によって婚約者となった真田莉々奈という少女と、ネジの片思いの相手である高崎美咲がいます。ネジ目線から見るとハーレムものとも言えますが、女の子のキャラクターがとても可愛いので女性も楽しく読むことができる内容になっているのです。
また、物語の根底でもある「政府通知」の仕組みが細かい部分まで設定が決め込まれている点も、ストーリーに引き込まれるポイントでしょう。この制度では、国によって結婚相手が決められるものの、決められた相手との結婚を強制されるものではないとされています。
作中では、「政府通知」のことを
「超・少子化対策 基本法 通称ゆかり法は ご存知の通り 国が 国民の遺伝子情報を 分析・把握し 最良の組み合わせで 結婚相手を 決める政策です(中略)要するに! 遺伝的に『幸せ』が 約束された政府が仲人の 『お見合い結婚』 みたいなものだ」
(『恋と嘘』より引用)
と説明しています。それは、断ることのできるお見合いのようなものなのです。
こういった細かい設定がきちんと作りこまれているため、架空の物語なのにとてもリアリティを感じさせてくれます。タイトル通り、何が「恋」で何が「嘘」なのか思わず考えてしまう作品です。
有栖川仁乃(通称ニノ)と榊桃(通称モモ)は、家が隣同士の幼馴染。同じ幼稚園に通い、小学校に進学したふたりは、いつも一緒にピアノを弾いて、歌っていました。ニノはモモと歌えば、自分は無敵になれると思っていたのです。しかし、ある日いきなり、モモが引っ越ししてしまいます。連絡先も何もかもわからないまま、ニノの中ではモモに会いたい気持ちが膨らむばかり。そんな気持ちを思い切り叫ぼうとやってきた場所で、ニノは地面に楽譜を書いている少年と出会い……。
- 著者
- 福山リョウコ
- 出版日
- 2013-10-18
気持ちのすれ違う3人の少年少女が、バンドを通して少しずつ成長していくストーリーはまさに少女漫画の王道といえます。青春、バンド、すれ違い、片思い……。この辺りのキーワードが気になる方はきっと楽しめるでしょう。
主人公のニノは個性が強いキャラクターなので、もしかしたら好みがわかれてしまうかもしれませんが、読み進めていくうちに、そのキャラの強さが魅力にもなります。ニノやモモ、それにユズの幼い頃のエピソードは、子ども達の健気な姿も相まってとても切ないですが、本編の見どころはやはりニノ達が高校生になってからです。
高校で、ニノとユズ、モモの3人は再会することになります。幼い頃にはわからなかった様々なものを抱えている3人の切ない気持ちが交錯しながら進むストーリーは、読めば読むほどその結末が気になってしまうことでしょう。また、絵が少女漫画らしくとてもきれいなのも魅力的です。ぜひ手に取り、ニノ達が隠している気持ちを確かめてみてください。
ある日、男子高校生の藍野青司(あいのせいじ)の前に、突然死神の格好をしたグリという少女が現れます。彼女は青司に向かっていきなり、24時間以内にキスをしないと自分が死ぬと言い出しすのです。青司は戸惑いながらもグリに流されるまま、キスをしたい相手として、片思いをしている憧れの美少女緋山茜(ひやまあかね)のもとへグリと共に向かいます。しかしそこで、茜が実は強烈なヤンデレキャラだったことを知り、さらにグリの本当の姿も明かされることになり……!?
- 著者
- 三星めがね
- 出版日
- 2013-03-12
次はこんな展開かな? という予想のさらに上をいく展開が続き、笑いながら一気に読み進めてしまう本作。他作品のパロディとも思える設定は、グリが「ご都合主義設定」というように、リアルよりも漫画の世界の都合が重視されています。
死神だと思っていたグリが実は……、という展開の後、グリが
「私 あなたに 興味 持ちました!(中略)この感情が何なのか もっと調べたいのです これが人の言う 『恋』というものか どうか…」
(『恋愛暴君』より引用)
と言い出したことから、青司は三角関係に巻き込まれていくことになります。展開も会話のテンポも早いので、サクサク読みたい方、深く考えずに気軽に漫画を読みたい方には特におすすめです。
高校2年生の安楽岡花火(やすらおかはなび)と粟屋麦(あわやむぎ)は、雑誌のカップル特集にも載ったことがあるくらいのお似合いカップル。学校でも人気者のふたりは、まさに青春を謳歌している理想の恋人同士でした。しかし、そんな彼らにはある秘密がありました。それは、お互いに好きな人がいるということ。ふたりはそのことを互いに知りながら、お互いに片思いの相手を重ねながら付き合っていたのです。
- 著者
- 横槍 メンゴ
- 出版日
- 2013-02-19
互いに好きな人がいるものの、それは決して叶わない恋だと知っているために、寂しさを埋めるように付き合っている花火と麦。場合によっては、かなりドロドロになってしまいそうな設定とストーリーですが、可愛いらしい絵と綺麗な言葉で描かれているため、すんなりと入り込んで読むことができます。
花火と麦が互いに好きな人のことを想像しながらキスを交わすシーンで、花火は
「人を好きな 気持ちなんて もっと 切実で ぐちゃぐちゃで 諦めようとしても 諦めきれない そういう ものだよ」
(『クズの本懐』より引用)
と思います。このようなキャラクター達の行動は、読む人によっては理解しがたい部分もあるかもしれません。しかし自分の周りや1つの想いに囚われて葛藤する10代らしい心理描写は、10代はもちろん、大人の読者も楽しめる漫画といえるでしょう。
いかがでしたか? 原作漫画を知ってからアニメを見るとアニメのおもしろさもさらに引き立ちますし、アニメを見てから原作漫画を読んでもまた新しい発見があるかもしれませんね。この機会にぜひアニメ化予定の人気漫画をチェックしてみてください。