- 著者
- iko
- 出版日
- 2015-09-11
主人公は、ゲーマーでちょっと対人関係に難のある女子大生・高宮です。大学2年の彼女はゲーム課金のせいで金欠、サークル活動もやっていないしちょっとバイトでもやってみるかと、とある店の面接を受けます。そこは「テーラー森」という紳士服の専門店でした。アパレル知識もなく接客にも抵抗感のある高宮ですが、鬼の副店長・平尾の命令でフロアに立つことになるのです。
コミカルなキャラクターたちによる、就労頑張ります!なお仕事漫画です。作品の特徴は、豊富な紳士服への知識と解説にあるといえるでしょう。例えば第一話では、就職活動におけるネクタイの選び方が紹介されています。柄は何がいいか、色はどのようなイメージを与えるのか。スーツを着る機会の多い社会人の方は、参考になることもあるのではないでしょうか。仕事はやっぱりつらいけれど、もう少し頑張ってみようと思える魅力が詰まっています。
『テラモリ』については<『テラモリ』が無料で読める!最終10巻までの見所を全巻ネタバレ紹介!>で紹介しています。
- 著者
- 小野 ハルカ
- 出版日
- 2016-06-24
主人公となる桐生ふたばは「ぼっちの俺からリア充に言っとく」という人気ハーレムラブコメ漫画を描く漫画家です。彼女が描くこの作品は、ぼっちであることを目的としていたのになぜか美少女たちに好意を向けられてしまう、という学園モノの作品です。しかし、作者であるふたばは恋愛に一切興味はなく、むしろ世間から押しつけられる恋愛価値観に苛立ちを募らせる日々を送っています。そんな彼女が年下のアシスタントや年上のアニメ脚本家から言い寄られて、驚き騒ぎながらも胸がきゅんとするような展開がある、恋愛漫画です。
三角関係な恋愛ものですが、作風は非常に軽いドタバタコメディものになっています。とにかく楽しく読め、テンポもいいので、もっともっと...と読んでいくことでしょう。とにかく直球で攻める男性陣に対して、ふたばが理屈で難しく考えてしまう、もだもだする場面が楽しい漫画です。
- 著者
- 冬織 透真
- 出版日
- 2016-07-26
北欧神話を下地としたファンタジー作品です。主人公は・陽色は勇者に選ばれた女の子で、彼女の使命は世界の破壊をたくらむ邪神ロキを倒すこと。勇者の剣になるフクロウと、旅の途中で助けた少年を連れ、ロキを倒す旅に出るのですが、半年旅を続けても世界は平和そのものでした。
勇者としての存在意義を見失いかけていた彼女でしたが、その時目の前に魔物が現れます。難なく魔物を倒し、村人に歓迎され眠りについた彼女ですが、それを見守る怪しい影が。彼女が助けたと思った少年は、邪神ロキその人だったのです。
陽色を騙し旅に同行するロキは、なぜか彼女にベタ惚れで、自分の花嫁になるように言い寄ります。ジャンルとしてはちょっとシリアスなラブコメ作品といったところでしょうか。「ロキ」という神はいたずらをする神として有名ですが、この作品のロキのいたずらは主に陽色に対するセクハラが多いです。
倒すべき敵でありながら、変態行為を繰り返していくロキですが、旅の中で何度か陽色を助けてくれるなど、彼女のことを想っている描写が繰り返されます。それに対して陽色の想いはどこにあるのか。主人公が苦悩するところも見所です。
『邪神の花嫁』については<『邪神の花嫁』を読んでみよう!萌え要素満載のファンタジー漫画を全巻ネタバレ紹介!>の記事で紹介しています。気になる方はぜひご覧ください。
- 著者
- 火野遥人
- 出版日
- 2015-12-18
この作品は4コマ形式のゆったりとしたコメディ漫画です。地元から上京してきた主人公・みちるは、とある女性専用のシェアハウスに住むことになります。そこで出会った同居人たちと、お酒を飲み、おつまみを食べ、語りあう日々。ただそれだけが描かれている作品ですが、それがいいのです。
大きなストーリーはほとんどなく、気楽に1話完結で読めるマンガなので、空いている時間にさくっと読めます。もちろん人気の理由はそれだけではなく、出てくるお酒やつまみの描写にも。見ているだけで呑みたくなるような話題が4コマの中に詰まっているのです。
普段吞むようなお酒をちょっと違う呑み方で呑んでみたり、お酒に合うおつまみの話をしてみたり、お酒うんちくなんかも飛び出したりと、飽きない構成でお酒の魅力が語られます。とにかくお酒がほしくなる、のんびりとした漫画です。
- 著者
- 優風
- 出版日
- 2016-03-11
4コマ形式で淡々と描かれる、とある同棲中のカップルのお話です。保育士をやっている遊佐の彼氏は、32歳のイケメン課長・秋月。そんなハイスペックな彼ですが、ひとつ、人とは変わった部分があります。彼はいろいろと「こじらせ」てしまっているのです。それも中二病的な方向で。
たとえば眼帯をしながら会社に行こうとしてみたり、突然腕がうずいてしまったり。保育園の子供たちのほうが大人なのではと思わせるほどの中二病患者っぷりを発揮します。どこまでもマイペースな秋月と、それをなんだかんだと受け入れる遊佐の関係が、素敵な漫画です。
とにかく自由な秋月と遊佐の関係に、ほんわかできる作品です。びっくりするような展開があるわけではないのですが、気がついたら想像していなかった方向に話が運ばれていくのがおもしろい。この作者の独特のテンポと作風は、他ではなかなか見ることはできません。作中の人物たちと同じように、結局は彼らの仲の良さにほだされてしまう、のんびりとした物語が魅力です。
- 著者
- 近 由子
- 出版日
- 2015-09-09
同じ職場で働く3人の女性を主人公とした作品です。話のたびに主点となる人物が切り替わり、それぞれ女として、社会人としての悩みを描写していく形式になっています。
彼女たちの共通点は皆「自己評価が低い」こと。青木は、会社で主任を任されるほどに仕事ができるのですが、女性としての自分を諦めているような考え方をもっています。君島は、さっぱりサバサバとした貧乳女子で、自分に色気がないことを気にしています。そして風間は、女の子らしく巨乳でかわいい子なのですが、自分の魅力はそれだけしかないと、セフレを囲うことで無理矢理承認欲求を満たそうとしている女性です。
作品として全体的に、男社会でもがく女性の姿が描かれており、そのため出てくる男性はちょっと嫌な人ばかり。責任転換をしてくる上司や、女を下に見て当然とばかりに嫌味を言ってくる男など。彼女たちの環境は楽なものではありません。
しかしそんな状態でもめげず、時には真っ向から言い返す彼女たち。その悩みに共感し、その行動に励まされる漫画です。
- 著者
- りょく
- 出版日
- 2015-10-10
高校入学して早々に暴力沙汰を起こし、不良と恐れられる壱哉(いちや)の前に、ちょっと変わった転校生・和(なごみ)が現れるという、学園ボーイミーツガールものの恋愛漫画です。初対面のはずの壱哉に対して和は「ずっと会いたかった」と、彼に言い寄っていきます。一体なぜ?
その理由はすぐに分かります。実は彼女は前世の記憶を持ち、前世では壱哉が彼女の「飼い犬」だったからでした。最初は和に付きまとわれて困惑する壱哉ですが、次第に彼女のことが気になりだす、甘酸っぱい青春恋愛漫画です。
掲載されていたのはcomicoというスマートコミック&ノベルサービスです。その中でも『和おん!』は、サービスのリリース当初から掲載されておりい、かつ、非常に人気が高い恋愛漫画のひとつです。前世の記憶があることで混乱し、壱哉しか頼れないという和と、そんな彼女に徐々にほだされていく壱哉。そんなふたりの様子が可愛らしい一作になっています。また、和に隠された前世の謎とは何なのか、ミステリーの魅力も見逃せません。
- 著者
- 阿久井 真
- 出版日
- 2014-03-18
不良の少年・小鳥遊(ことり ゆう)が、笑顔が苦手な女の子・猛禽るい(もうきん るい)と、彼女の働いているファミレスで出会ったことから始まる、ちょっとおかしなラブコメディ作品です。
まずおかしいのは、小鳥が出会うことになる、猛禽ちゃんたちを含めたファミレスの店員たち。この人たちは、みな、実は人ではなく鳥だったという設定が明かされます。ちなみにヒロイン・猛禽るいはシマフクロウ。他にも、ヒクイドリの友人がいたり、コウテイペンギンの店長がいたりと、鳥づくしの漫画です。
次に作品の構成も変わっています。恋愛の相手役である小鳥は最初とんでもなく意地の悪い不良として描かれているのですが、1巻のあいだに調教を受け、好青年へと変貌を遂げます。全6巻構成の中、1巻をまるまるプロローグのように扱うという、なんとも贅沢な構成です。
この作品は猛禽ちゃんと、彼女に惚れたことを自覚して右往左往する小鳥の様子が、いずれもとても可愛らしいのが見どころです。特に小鳥は最初、ファミレスで店員をからかって楽しむというはた迷惑な不良でしたが、そんな彼の様子が描かれていたからこそ、恋を知って奥手になっていく少年のギャップが心に刺さります。
人の気持ちなんて考えもしなかった元不良少年と、がんばりやだけど初心なシマフクロウ少女の不器用な恋愛を描いた作品。一度、手にしてみてはいかがでしょうか。
- 著者
- 今日 マチ子
- 出版日
- 2009-10-23
進路選択を控えた女子高生の日常を描いた作品です。言ってしまえばそれだけ、なのですが、優しい色で塗られ、言葉少なに語られるエピソードは、彼女たちの心の動きを見事に表現しています。
登場人物となるのは、主人公である無口無表情の「みかこ」、隣の席で同じく無口な「緑川」、おしゃべりなみかこの親友「ナオコ」に、彼女に想いを寄せる「カトー」の4人です。この4人の青春を、静かに、鮮やかに、優しく描いていくのが、この作品の最大の魅力と言えます。
構成は1話につき4ページのカラー漫画であり、1話ごとが短くサクサクと、まるで詩を読んでいくように楽しめます。1話ごとに詰め込める情報量は多くはありませんが、それを感じさせないほど世界観があるのです。余計な言葉や描写は一切なく、研ぎ澄まされた言葉が、読んでいて胸に突き刺さるようです。4人の男女がどのような関係を育んでいくのか、ぜひ読んで確かめてみてください。
- 著者
- HERO
- 出版日
- 2008-10-22
成績優秀で快活、人気者の堀さんとクラスでは地味な宮村くんが、とあるきっかけで交流を深めていくという4コマ漫画です。そのきっかけとは、宮村くんが堀さんの弟を保護して家に連れてきたことでした。
学校での様子とまったく違うお互いに驚く2人ですが、やがて秘密を共有するかのように、付き合いを深めていきます。堀さんと出会ってから少しずつ変わっていく宮村くん。彼の成長も楽しめる一作です。
もともと個人サイトで掲載されていたこの作品は、140話にて完結しています。しかし、それ以後も作者によるおまけ漫画が投稿され続けており、完結作品でありながら継続作品でもあるのです。
メインとなるのは堀さんと宮村くんの関係性ですが、それを発端として広がる周囲の人間関係も見どころのひとつ。一度の偶然の出会いから、どれだけ人が変わっていくのか、可愛らしい青春の1ページを感じられる作品になっています。
いかがでしたでしょうか。女性の心を掴むような展開やキーワードを散りばめつつも個性的な作品が揃っていると思います。ちょっと漫画が読みたいと思った時。これらの作品を読んでみてはどうでしょうか。