2022夏ドラマから原作小説をさくっと紹介!一覧や主題歌情報あり

更新:2022.8.7

2022年夏ドラマが始まりました。各局はそれぞれの放送枠で他局との差別化を図りながら健闘を続けています。今期のクールではオリジナル脚本も目立っていますが、やはり多いのは原作ありきの企画です。小説やエッセイを原作としたドラマもみられます。そんな原作となった小説やエッセイをドラマ一覧や主題歌情報とともに紹介します。

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2022年夏ドラマからおすすめの原作小説!一覧まとめ

 

夏から放送が始まるテレビドラマ「夏ドラマ」。2022年の夏ドラマも原作ありきの企画が多く存在しています。その原作には、小説や漫画、エッセイなどがありますが、今回は特に小説、エッセイに焦点を当ててみました。

ドラマ化される小説やエッセイといえば、その多くは話題作やベストセラーです。2022年の夏ドラマで面白いのは、フジテレビの月曜夜9時のいわゆる「月9」枠。

前クールの同枠でドラマ化された『元彼の遺言状』と同じ著者・新川帆立による作品が今回も選ばれています。立て続けに同じ原作者というのもかなり珍しいこと。それだけ、新川帆立への期待値の高さが窺えます。

また今回紹介する作品のうち3作品は、WOWOWのオリジナルドラマです。この3作品が放送されるのは連続ドラマWという枠。ここでは圧倒的に小説原作が多く見られます。

その中でも、特に芥川賞や直木賞、「このミステリーがすごい!」などの受賞作が選ばれている傾向があります。社会派ドラマや本格ミステリーなど大人が楽しめる骨太な人間ドラマを見ることができます。

こうして各局が、原作小説ありきの企画とはいえども、独自のカラーを打ち出しながらテレビドラマ化しています。さまさまな作品があるからこそ、視聴者にとっても選ぶ楽しさがあります。

ここでは、2022年の夏ドラマから注目の原作小説やエッセイをさくっと紹介します。一覧表もありますので、視聴の際の参考にしてください。

 

松本清張大ベストセラー小説『眼の壁』

 

新聞記者の経験を生かし、多くの社会派推理小説を世に送り出してきた松本清張。その作品の多くは映像化され、今なお根強い人気を誇っています。

そんな松本清張原作から大ベストセラー小説『眼の壁』がドラマ化されました。手形詐欺から始まる殺人事件の謎を追った社会派ミステリー作品です。刊行した1958年には、映画化もされた話題作。

ドラマでは小泉孝太郎を主演に迎え、泉里香や上地雄輔などが脇を固めています。また、時代設定を変更し、バブル終焉の頃を舞台としました。巨悪な敵に立ち向かう主人公の姿に、いつの時代も心動かされる物語です。

著者
清張, 松本
出版日

連続ドラマW 松本清張「眼の壁」公式サイト

松本清張のおすすめランキングベスト11!『砂の器』だけではない名作の数々

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純文学出身ながら、社会派推理小説で一躍人気作家となった松本清張。それ以外にも、歴史小説や古代史ミステリー、近現代のノンフィクションなど様々なジャンルで多数の著書を残しました。今回は松本清張のおすすめ本ランキングベスト11を紹介します。

 泉里香が2次元ボディを活かして実写化出演した映画、テレビドラマをおすすめ!

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IndeedのCMでナミ役を演じ、完璧なプロポーションを披露して注目を浴びた美女・泉里香。モデルという印象が強い彼女ですが、意外にもデビューは早く、長い下積み時代がありました。 近年ではようやく作品のメインキャストにも選ばれるようになり、モデル以外の活躍も注目されている彼女。そこでこの記事では、泉里香がこれまでに映画やテレビドラマで演じた役柄と作品について紹介します。

 

彼はなぜ死んだのか!?『空白を満たしなさい』

 

『空白を満たしなさい』は、死んだ人間が生き返る世界で、3年前に自ら死を選んだ主人公・土屋徹生が、その死の真相を追っていく物語です。原作は、人気作家・平野啓一郎。小説作品にも関わらず、漫画雑誌「モーニング」にて連載された異色作です。

人はなぜ自殺するのか。幸福とは何なのか。といった普遍的なテーマをミステリー仕立てで描いているところが非常に興味深いところ。作者が提唱する「分人主義」を扱った作品です。表紙になっているゴッホの肖像画の意味も読了後には理解できるはず。

ドラマでは土屋役に若手実力派の柄本佑。そのほか、鈴木杏や萩原聖人といった演技派たちが勢ぞろいしており、原作小説同様に見応えたっぷりです。

著者
平野 啓一郎
出版日
平野啓一郎のおすすめ作品10選!『マチネの終わりに』からエッセイまで

平野啓一郎のおすすめ作品10選!『マチネの終わりに』からエッセイまで

高度な文学性を持ち、三島由紀夫の再来とまで評された平野啓一郎。多数の著書を発表していますが、そのなかでも特におすすめの10冊を紹介していきましょう。

 

俳優・松尾諭の波乱万丈エッセイ『拾われた男』

 

個性派俳優として人気の松尾諭のエッセイが『拾われた男』です。波乱万丈な松尾の人生が、面白おかしく綴られています。文春オンラインにて連載され話題となりました。その後、コミカライズされています。

人生は何が起きるかわからない、そのことを体現した物語。文庫本の巻末には、親友・高橋一生の寄稿文が掲載されています。こちらも合わせておすすめです。

たまたま拾った航空券をきっかけに始まる松尾諭のシンデレラストーリー。そんな松尾を演じるのは、今期ドラマで主演を2本も務めている売れっ子、仲野大賀です。松尾の兄には草彅剛、妻となるヒロインには伊藤沙莉という実力派ぞろい。名優たちが魅せる競演は一見の価値あり。

本作のために結成されたスペシャルバンド、Lost Band Foundのオリジナル曲も注目です。

著者
松尾 諭
出版日
伊藤沙莉が出演した映画、テレビドラマを原作から解説!指名される女優になるまで

伊藤沙莉が出演した映画、テレビドラマを原作から解説!指名される女優になるまで

子役としてデビューしてから現在まで、映画・ドラマ・声優と様々な作品で活躍する俳優・伊藤沙莉。特にここ数年、朝ドラ『ひよっこ』への出演を機にブレイクしました。メインキャラクターから脇役までこなせる、今1番注目されている若手女優といっても過言ではありません。この記事では、伊藤沙莉が演じた役柄と作品について紹介します。

 

すご腕の善人(?)たちが事件を解決!『善人長屋』

 

差配(さはい)も店子(たなご)もみな善人の「善人長屋」が舞台の人情物語『善人長屋』。善人長屋は表向きの顔で、実はみな裏稼業を持った悪党ばかりでした。そこに新たな店子である本物の善人、加助がやってきます。加助の持ち込む厄介ごとを持ち前の腕を生かし、悪党たちが解決していく様を描いています。

原作は西條奈加。さまざまな文学賞を総なめにした著者が描く傑作時代小説です。悪党が人助けをしていく様子がなんとも可笑しく魅力的な物語。

ドラマでは、差配の娘・おぬいを期待の新人、中田青渚が演じています。そのほか、加助を池端淳平が務めることに。高島礼子、吉田鋼太郎、上地雄輔などのベテランも脇を固めています。

著者
西條 奈加
出版日
西條奈加のおすすめ5作品をご紹介!ファンタジー時代小説から現代ものまで!

西條奈加のおすすめ5作品をご紹介!ファンタジー時代小説から現代ものまで!

ファンタジー色のある時代小説でデビューし、現代ものや本格的な時代小説へと作風を広げて注目を浴びる西條奈加の作品の中からおすすめ5作品をご紹介します。

 

またまた新川帆立!最新作早くもドラマ化『競争の番人』

 

『競争の番人』は、『元彼の遺言状』で「このミステリーがすごい!」の大賞を受賞した新川帆立の作品です。新川は弁護士でもあり、元プロ雀士という異色の経歴の持ち主。

そんな弁護士ならではの視点を生かした作品『競争の番人』は、公正取引委員会が舞台となっています。訳あり女性審査官とエリート男性審査官がコンビを組み、市場の独占を取り締まっていく物語です。

これまで見たことのない公取委の裏側がわかる面白さと男女のバディもの面白さが相まって極上のエンターテインメント作品となっています。

『元彼の遺言状』と同じ枠でドラマ化。同じ作者の作品が続くことは非常に珍しく人気の高さが窺えます。坂口健太郎のコンビも魅力的。主題歌はidomの「GLOW」。

著者
新川 帆立
出版日
杏の多才さを知れば出演作がより面白い!実写化した映画、テレビドラマを原作の魅力ともに紹介

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過去にはパリコレに出演するなどモデルとしても有名な杏。徐々にテレビドラマや映画に出演し、朝ドラ『ごちそうさん』や『偽装不倫』などの主演女優として大人気の存在となりました。一方、得意のイラストとともにエッセイをてがけ、ギターの弾き語りを披露するなど様々な才能を開花させています。この記事ではそんな杏が演じた役柄と作品について紹介します。

坂口健太郎自然体な演技を紐解く!出演した実写化映画、テレビドラマを総まとめ!

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朝ドラ『おかえりモネ』の好演が光る坂口健太郎。2021年10月期のTBS火曜ドラマ『婚姻届に判を捺しただけですが』の出演も決まり、再度注目を浴びています。 この記事では、坂口健太郎が出演した映画・テレビドラマの原作を全て紹介します

 

消えた少女を追う!誘拐か、家出か、事故か『雨に消えた向日葵』

 

推理小説家としてだけでなく、恋愛小説家としても知られる吉川英梨。多くの作品を残しています。その中のひとつ、少女の失踪事件を追うひとりの刑事の執念の捜査を描いた物語が『雨に消えた向日葵』です。

小学5年生の石岡葵が豪雨の中、傘1本を残して失踪してしまいます。彼女の捜査を担当する県警捜査一課の奈良健市。錯綜する証言、葵の家族の葛藤、疑わしいグループなどと向き合いながら捜査を続けていく奈良の姿を描いています。奈良が執拗に事件にこだわるのには、彼の過去に原因がありました。ぜひ原作で確かめてください。

そんな奈良を演じるのはムロツヨシ。本作ではひたすらシリアスに演じています。葵の父に佐藤隆太、奈良の妹に平岩紙など豪華キャストがそろいました。

また作者の吉川があるインタビューで次のように語っています。「(原作を)読んでからの方が絶対に面白いですよ」と。

著者
吉川 英梨
出版日

連続ドラマW 雨に消えた向日葵公式サイト

俳優ムロツヨシは面白い!出演した作品一覧と実写化映画、ドラマの魅力を紹介

俳優ムロツヨシは面白い!出演した作品一覧と実写化映画、ドラマの魅力を紹介

柔軟に役に対応し、コントもシリアスもなんでもござれのムロツヨシ。面白いだけではなく、ひょうひょうとしたところがありながらも真摯に日々を生きる一般人を表現するのも上手な俳優です。2018年には戸田絵梨香と共演したドラマ『大恋愛』で、一途な作家役を演じ話題になりました。 この記事では、ムロツヨシが演じた役柄と作品について紹介します。

佐藤隆太が出演した名作の数々!実写化で熱演した映画、テレビドラマの原作の魅力とは

佐藤隆太が出演した名作の数々!実写化で熱演した映画、テレビドラマの原作の魅力とは

まっすぐで熱い演技と優しい笑顔で、好感度の非常に高い役者・佐藤隆太。本格的に出演したテレビドラマ『池袋ウエストゲートパーク』でブレイク後、数々の映画やドラマに出演、順調にその役者人生を歩んでいます。 この記事では、そんな佐藤隆太が演じた役柄と実写化された作品について紹介します。

 

父と娘が入れ替わる!?『パパとムスメの7日間』

 

『パパとムスメの7日間』は、五十嵐貴久の小説です。五十嵐作品といえば、その多くがメディアミックスされています。

ある事故がきっかけで父と娘の人格が入れ替わってしまうことにより、親子の絆が生まれていく心温まるコメディ作品。あまりに立場が違う2人が、互いに戸惑う様子に思わず笑ってしまいます。

2022年の夏ドラマだけでなく、2007年にもドラマ化された大人気小説です。2022年版では、父と娘と娘の片思いの先輩といった三角関係へ発展。原作の面白さはそのままに、新たな展開が楽しみな作品です。

主演には、オーディションプロジェクトでグランプリ受賞の期待の新人・飯沼愛。父には眞島秀和、先輩にはなにわ男子の長尾謙杜といった豪華キャストが集結しています。

オープニングテーマには手がクリームパンの「弱虫のち晴れ」、エンディングテーマにはまるりの「ホントの私」。

著者
五十嵐 貴久
出版日
五十嵐貴久の小説おすすめベスト6!ミステリーから青春小説まで!

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ジャンルレスに様々な小説を生み出している五十嵐貴久。ホラーサスペンスの傑作と名高い『リカ』を筆頭にメディア化された『交渉人』などで有名ですが、中でも特におすすめしたい6作をランキングでご紹介します。作品選びの参考にしてみてください。

 

土俗的な風習、孤立した村...極限のパニック・スリラー!『鵜頭川村事件』

 

亡き妻の故郷の村へ墓参りに訪れた父と娘。急な豪雨に見舞われ村から出ることができなくなってしまいます。そんな時、ひとりの若者の死体が発見されることに。

浮かび上がる家同士の確執。村が抱える問題が明らかになっていきます。狂気と混乱の中、父と娘は無事に脱出できるのか。鬼才・櫛木理宇が描くパニック・ホラーが『鵜頭川村事件』です。

2022年劇場公開された『死刑にいたる病』の記憶も新しい櫛木理宇の『鵜頭川村事件』を同年テレビドラマ化。現在進行形でコミカライズも連載中です。心の底から湧き上がる恐怖を描いています。

主人公を演じるのは松田龍平。亡くなった妻を蓮佛美沙子が演じています。監督は同局で松田龍平主演の『同期』を演出した入江悠。11年振りにタッグを組んでいることも話題となっています。

著者
櫛木 理宇
出版日

連続ドラマW 鵜頭川村事件公式サイト

櫛木理宇おすすめ作品5選!人気のホラー小説「ホーンテッド・キャンパス」他

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映画化された人気ホラー小説『ホーンテッド・キャンパス』の生みの親、櫛木理宇。独特の人間模様の描き方やキャッチーな設定が多くの読者に愛される人気作家です。今回は櫛木理宇の魅力が伝わるおすすめ小説をご紹介します。

松田龍平が実写化出演した映画、テレビドラマ一覧!原作を読むとわかる変幻自在ぶり

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映画俳優・故松田優作の長男にして、今や日本映画界に欠かせない俳優となった松田龍平。彼の魅力はなんといっても、狂気をはらんだ人間から実直な一般人までを見事に演じ分ける圧倒的な演技力です。どこか飄々とした雰囲気と、訥々とした口調に惹きつけられますよね。 この記事では、松田龍平が演じた役柄と作品について紹介します。

 

まとめ

2022年夏ドラマの中から、小説やエッセイを原作とする作品を紹介しました。コミカライズされている作品もありますが、小説やエッセイにはビジュアルがありません。自分で自由に想像するという楽しさやがあります。

とはいえ、映像化される際に、自分で想像していたものとは異なることも多いでしょう。だからこそ、自分の想像をはるかに超える作品に出会うこともあるかもしれません。ぜひ、原作、ドラマともにそれぞれの楽しみ方を見つけてください。

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