ジョジョ史上、異色のシリーズ!第4部のジョジョは冒険しない⁉ 不朽の傑作『ジョジョの奇妙な冒険』より、アニメ化もされた第4部「ダイヤモンドは砕けない」の魅力をネタバレとともに紹介・考察していきます! 下のボタンのアプリから読むことができます!
- 著者
- 荒木 飛呂彦
- 出版日
舞台は1999年の日本M県S市杜王町。前作3部でも登場したジョセフ・ジョースターの隠し子、東方仗助が主人公です。海洋冒険家となった3部の主人公、空条承太郎が仗助の元を訪れるところから物語は始まります。
仗助を訪ねた承太郎は、不良に絡まれた彼がスタンドを使い、不良達を一網打尽にする光景を見てスタンドが使えることに驚きます。承太郎は仗助にジョセフのこと、それと杜王町には凶悪な殺人犯がいることを伝え注意を促すのでした。
2016年には待望のテレビアニメが放映!第3部までとは打って変わってスタイリッシュになったオープニング・エンディングが話題となりました。
- 著者
- 荒木 飛呂彦
- 出版日
『ジョジョの奇妙な冒険』を語る上で切っても切れない関係にあるスタンド能力。スタンドには様々な能力があります。本作ではある特別な弓と矢で射抜かれるとスタンド能力に目覚め、スタンドが使えるようになる人間が仗助の周りに数多く現れます。
第4部は、日常に潜む非日常がテーマというだけあって、普通の町で過ごす一般人までもがスタンド使いとして登場するのも特徴的です。エステティシャンからイタリアンレストランのシェフ、ジャンケン好きな小僧までもがスタンドを扱い仗助たちの前に立ちはだかります。
その弓と矢の研究をすることと、悪知恵を持つ者の手に渡らないようにするため承太郎は仗助と共に弓と矢を回収しようとするのですが、そこで新たなスタンド使い達に出会うことになるのです。
ここでは、第4部に登場する主なスタンドを紹介していきます。
出典:『【カラー版】ジョジョの奇妙な冒険 第4部』1巻
「ジョジョ」第4部「ダイヤモンドは砕けない」の主人公東方仗助。父親は第2部「戦闘潮流」の主人公ジョセフ・ジョースター。第3部「スターダストクルセイダース」の主人公空条承太郎の甥にあたります。
仗助のスタンド「クレイジー・ダイヤモンド」は触れたものや生き物を修復する能力を持っています(仗助本人は治せない)。破壊力、スピードに優れた近距離タイプで、パンチの速度は時速約300キロ。
仗助が戦闘経験を積むことにより、「クレイジー・ダイヤモンド」のポテンシャルを発揮させていく過程が本作の見どころのひとつとなっています。
スタンド名の由来は、ピンク・フロイドの楽曲「Shine On You Crazy Diamond」です。
仗助については以下の記事で紹介しています。気になる方はぜひご覧ください。
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出典:『【カラー版】ジョジョの奇妙な冒険 第4部』7巻
第3部の主人公空条承太郎は28歳になって第4部に再登場。承太郎は、殺人鬼アンジェロの追跡のため、杜王町にやってきました。
承太郎のスタンド「スタープラチナ」は、史上最強とも評される完成されたスタンド。近距離パワー型で、超精密な動きと俊敏さを兼ね備えています。射程距離が2メートルと短いことは弱点ですが、射程距離に入ってしまえば無敵です。
また「スタープラチナ・ザ・ワールド」という1~2秒、時を止める能力も有しており、承太郎の冷静さ、頭のキレの良さも相まって、単体では最強のスタンドと言えるでしょう。
スタンド名の由来は、タロットカードの大アルカナ17番目のカード「星」。
承太郎については以下の記事で紹介しています。気になる方はあわせてご覧ください。
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出典:『【カラー版】ジョジョの奇妙な冒険 第4部』1巻
虹村兄弟の弟虹村億泰は、初めは東方仗助と敵対しますが、後に仗助の親友になる、頼れる味方です。
億泰のスタンドはザ・ハンド。空間を削り取り、敵との間合いを詰めたり敵の身体を削り取ったりすることが出来ます。
スタンド名の由来はアメリカのバンド「ザ・バンド」。
出典:『【カラー版】ジョジョの奇妙な冒険 第4部』2巻
虹村兄弟の兄虹村形兆のスタンドはバッド・カンパニー。形兆自身が無敵の艦隊だと言うように、小さい歩兵や戦車が大量に隊列を組み銃やミサイルを撃ってくるスタンドです。ちなみにこのバッド・カンパニーが現れたことによって前作からの”スタンドは一人一体”というルールが消え去ることになります。
スタンド名の由来はイギリスのバンド「バッド・カンパニー」。
出典:『【カラー版】ジョジョの奇妙な冒険 第4部』4巻
虹村形兆に弓と矢で射抜かれた広瀬康一は、一度気を失いますが目を覚ましそこでスタンド能力に目覚めます。スタンド名はエコーズ。エコーズはACT1〜3までいて、康一自身の成長と共にスタンドも進化していくのです。
ACT1は物体に擬音を張り付けて、その音を繰り返し響かせることのできるスタンド。射程距離は50m程とかなり広いですかパワーは全くありません。ACT2は擬音を具現化させ、擬音に触れたものにその擬音の効果を感じさせることができます。ACT3は今までとは打って変わって殴ったものの重力を重くさせる能力。口癖は「SHIT」と言葉も喋れるようになります。
スタンド名の由来はピンク・フロイドの楽曲「エコーズ」。
出典:『【カラー版】ジョジョの奇妙な冒険 第4部』4巻
山岸由花子は、仗助たちと同じ学校に通う美人な女性なのですが、性格に難があり、康一に一目惚れをして自分の別荘に彼を監禁するなどかなり危ない女性です。スタンドはラブ・デラックス。自身の髪を自由自在に操る能力です。
スタンド名の由来はシャーデーのアルバム「ラヴ・デラックス」。
出典:『【カラー版】ジョジョの奇妙な冒険 第4部』6巻
岸辺露伴は、作中の「少年ジャンプ」で『ピンクダークの少年』という漫画を連載している超売れっ子漫画家です。
スタンドはヘブンズ・ドアー。攻撃を受けた者は本としてめくれるようになり、それまでの人生に何が起こったのかなど全て露伴に把握されてしまいます。そして、露伴が本になった状態の身体に情報を書き込むと、行動や記憶を露伴に制御されてしまい、そのページを千切ると千切られた部分の記憶は失われてしまうのです。
岸辺露伴はそのキャラクター自体もかなり人気で「だが断る」などの名言・名シーンが数多くあります。『岸辺露伴は動かない』などのスピンオフ作品も出ている程、彼自身とても魅力的で、ファンも多いです。
スタンド名の由来はボブ・ディランの楽曲「天国への扉」。
露伴については以下の記事で紹介しています。気になる方はぜひご覧ください。
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『ジョジョの奇妙な冒険』第4部に登場する岸部露伴は、スピンオフの主人公になるほど大人気のキャラクターです。変人漫画家がどうしてこれほど人気なのか?その魅力をご紹介しましょう。 岸辺露伴が登場する『ジョジョの奇妙な冒険』は下のボタンのアプリから読むことができます。
出典:『【カラー版】ジョジョの奇妙な冒険 第4部』8巻
矢安宮重清、通称・重ちー(しげちー)。仗助が通う学校の附属に当たる中学に通っている中学生です。スタンドはハーヴェスト。パワーはありませんが、重ちーが集めて来いと頼んだものを集めてくる習性があり、その能力を使い重ちーは杜王町内に落ちている小銭を拾い集めていたところを仗助たちに目撃され、大金探しに奮闘することになります。
スタンド名の由来はニール・ヤングのアルバム「ハーヴェスト」。
出典:『【カラー版】ジョジョの奇妙な冒険 第4部』1巻
アンジェロこと、片桐安十郎は「日本犯罪史上最低の殺人鬼」。34歳まで合計20年間を刑務所で暮らしていました。12歳の時に強姦と強盗で投獄。以後、刑務所を出たり入ったりを繰り返します。死刑判決を受けますが、虹村形兆に「矢」で射抜かれてスタンド使いになり、脱獄します。
アンジェロのスタンドはアクア・ネックレス。水に混ざって人の体内に侵入することができます。人を内部から攻撃したり、操ったりすることができるスタンドです。水蒸気に同化することもできます。
出典:『【カラー版】ジョジョの奇妙な冒険 第4部』5巻
19歳のギタリスト、音石明は虹村形兆に矢で射貫かれてスタンド使いになりました。のちに自身のスタンド「レッド・ホット・チリ・ペッパー」の力で形兆を殺害し、矢と弓を奪っています。
「レッド・ホット・チリ・ペッパー」は電気を操り、電気と同化する力を持っており、スピードは光速に近く、電線の中に人間を引っ張り込むこともできるというかなり強力なスタンドです。弱点は電気を消費して行動するため、電気を失うとパワーダウンしてしまうこと。
スタンド名の由来はバンド「レッド・ホット・チリ・ペッパーズ」です。
出典:『【カラー版】ジョジョの奇妙な冒険 第4部』9巻
第4部のラスボスである吉良吉影。彼は一見ただのサラリーマンなのですが、綺麗な手の女性を見ると殺したくて堪らなくなってしまうという殺人衝動を常に抱えながら生活しています。実際に吉良は47人もの女性を殺し、手のみを所持して家で一緒に食事をしたりバッグに入れてデートを楽しんだりとかなり異常な行動をとっているシーンもあるのです。
女性たちを殺したスタンドはキラークイーン。触れたものを爆弾に変え、吉良の思うままに爆発できる能力です。また左手には第2の爆弾、シアーハートアタックという熱に反応して自動的に爆発するという自立型のスタンドもあります。
出典:『【カラー版】ジョジョの奇妙な冒険 第4部』17巻
終盤で吉良吉影は第3の爆弾「バイツァ・ダスト」を発現させます。吉良が絶望することによって発動するこの能力は、吉良の情報を得ようとした者を爆殺し、時間を巻き戻すという、吉良曰く無敵の能力。
「バイツァ・ダスト」によって時間が巻き戻された際に、「爆殺」などの決定事項は運命として繰り返されます。吉良自身が能力を解除しようとしない限り、「爆殺」が繰り返され続けるのです。
吉良吉影については以下の記事で紹介しています。気になる方はぜひご覧ください。
吉良吉影の19の魅力!「ジョジョ」4部の手フェチ殺人鬼は、なぜ人気?
吉良吉影は大人気漫画『ジョジョの奇妙な冒険』の第4部において、ラスボスを担った悪役です。ところが敵にも関わらず人間味があり、ファンからも人気。そんな彼がなぜ人気なのかその秘密に迫ってみましょう。 また、彼の出てくる4部はスマホアプリでも読むことができるので、そちらもどうぞ。
- 著者
- 荒木 飛呂彦
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杜王町に潜んでいた殺人犯でスタンド使いのアンジェロと出くわした仗助は、アンジェロに警官の祖父を殺されてしまい、それをきっかけに祖父の意思を継いで悪のスタンド使いから杜王町を守る意思を固めます。
アンジェロを倒し、アンジェロから弓と矢のことを聞いた後日、仗助と友人の広瀬康一は通学路の一角の空き家から人の気配を感じます。そこにいたのは弓と矢で射抜かれスタンド使いになった虹村兄弟、兄の虹村形兆と弟の虹村億泰でした。その時康一は形兆に弓と矢で身体を射抜かれてしまいます。
虹村兄弟がなぜ弓と矢を使ってスタンド使いを探しているのかというと、自身の父親を助けるためでした。醜いバケモノのような風貌の虹村兄弟の父親は言葉を喋ることもできなくなり、何をしても死なないのです。そんな父親を殺してくれるスタンド使いを探している事実を知った仗助は、改心した億泰と共に形兆を説得しようとするのですが、新手のスタンド、レッド・ホット・チリ・ペッパーの手で形兆は殺されてしまい、形兆が所持していた弓と矢も盗まれてしまいます。
レッド・ホット・チリ・ペッパーの本体、音石明を見つけ出し弓と矢を回収したのですが、音石明と虹村形兆が弓と矢で射抜きスタンド使いとして覚醒させた人間は杜王町に多数おり、”スタンド使い同士は無意識のうちに惹かれ合う”という法則のもと仗助たちと出会うことになります。
- 著者
- 荒木 飛呂彦
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ある日街を歩いていた露伴と康一は杜王町にある霊界と人間界を繋ぐ道を発見し、そこで15年前に杜王町で殺された幽霊、杉本鈴美と出会います。彼女はこの街に得体の知れない殺人鬼が潜んでおり、その殺人鬼のせいなのか杜王町では行方不明者が他の街よりも多いということを2人に伝えます。それを知った露伴は、最初は乗り気ではありませんでしたが、杉本鈴美が死んだのはその昔、露伴を庇ってのことだと知り、鈴美を成仏させるべく力になる約束をするのでした。
そして、杉本鈴美を殺した人物こそが吉良吉影、本作最大の敵です。吉良の正体が仗助たちにバレた原因は、重ちーが殺される直前に彼の最後の力を振り絞り発動させたスタンド、ハーヴェストを使って仗助の前に吉良が着ていたスーツのボタンを持ってきたのがキッカケです。ボタンを手掛かりに調査を進め、仗助たちは遂に吉良を追い詰めますが、あと一歩のところで吉良は背格好が似ている他人に整形をし、正体を変えて逃走します。仗助たちの調査はまた振り出しに戻されてしまうのです。
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- 荒木 飛呂彦
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吉良吉影は、普段の生活では闘争を嫌い穏やかな日々を送ることを望んでおり、会社でも出世はせず平サラリーマン。目立たない生活を望んでいるのです。康一と対峙した際も
「わたしには勝ち負けは問題ではない…
わたしは『生きのびる』……
平和に『生きのびて』みせる」
(『ジョジョの奇妙な冒険』4部ダイヤモンドは砕けないより引用)
と言っています。
しかし彼の内に潜むものは異常なまでの殺人衝動。色々矛盾している彼ですが、何故そんなに女性の手が好きなのかというと、幼少期に見たモナリザの手が原風景にあるようで、モナリザの手だけをアップしたものを印刷して夜な夜な眺めていたそうです。
「わたしは…子供のころ……レオナルド・ダ・ビンチの
「モナリザ」ってありますよね……あの絵…画集で見た時ですね
あの「モナリザ」がヒザのところで組んでいる「手」…
あれ……初めて見た時……
なんていうか……その…
下品なんですが…フフ……
勃起………しちゃいましてね…………」
(『ジョジョの奇妙な冒険』4部ダイヤモンドは砕けないより引用)
彼の一番の名言(迷言?)かもしれません。
そんな吉良単体のスピンオフ作品『デッドマンズQ』もあるくらい彼に対するファンは多く、殺人鬼といえど魅力のある人物です。
ジョジョの名言について、コチラの記事も要チェック!
「ジョジョ」各シリーズのかっこいい名言ランキングベスト3!知らないと損?
『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズは言わずと知れた名作漫画。その中には心を揺さぶる名言、魅力的なキャラが大勢出てきます。今回は「ジョジョ」各部の代表的な名言をご紹介していきたいと思います。 また、本シリーズは下のボタンのアプリから読むことができるので、是非お読みください!
- 著者
- 荒木 飛呂彦
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川尻浩作という男の顔に整形し、正体を変えて平穏に生活していた吉良吉影でしたが、11歳の息子川尻早人に怪しまれます。
別人なのではと考えた早人は、盗撮をする中で父親が偽物であることに確信を抱くのです。しかし、吉良吉影を追い詰めた川尻早人でしたが、追い詰められた吉良に逆に殺されてしまいます。
時を同じくして、岸辺露伴は吉良と早人に関して調査を進めていました。このままでは露伴にバレる、そう考えた吉良は、追い詰められた末に第3の爆弾「バイツァ・ダスト」を発現させます。
これにより、早人を甦らせ、かつ吉良の秘密がバレないようにすることに成功しました。
無敵に思えた「バイツァ・ダスト」でしたが、早人の活躍により、東方仗助に正体がバレ、仗助の「クレイジー・ダイヤモンド」と虹村億泰の「ザ・ハンド」によって追い詰められます。ラストシーンでは、吉良は逃亡を図りますが、広瀬康一のエコーズと空条承太郎のスタープラチナ・ザ・ワールドによって妨害されてしまいます。最終的に救急車の後輪に轢かれるというあっけない結末を迎えます。
殺人鬼吉良吉影の死によって、杜王町に平和が戻ったのです。
『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズでも人気の高い4部「ダイヤモンドは砕けない」、初めて「ジョジョ」を読む方にもオススメできますので、ぜひ読んでみてください!