松岡茉優の出演映画、テレビドラマが熱い!お芝居マニアを活かした原作一覧

更新:2021.12.12

テレビドラマ『あまちゃん』で脇役ながら注目を浴びた松岡茉優。映画『万引き家族』などでも実力が評価され、さまざまな役柄を演じています。セリフだけでなく、想いのこもった表情の演技が見る人の心を惹きつける実力派女優です。この記事では、松岡茉優が演じた役柄と作品について紹介します。

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松岡茉優をプロフィールから紹介!『あまちゃん』で脚光を浴びた実力派

まずは松岡茉優のプロフィールからご紹介します。

1995年2月16日生まれの松岡は、2020年10月現在で25歳。身長は158cmです。

芸能界に足を踏み入れたきっかけは、妹・松岡日菜が3歳の時スカウトされたことでした。妹の面接に母とともに付き添っていった際に事務所に誘われ、一緒に入所したそうです。

2008年からは子供向けバラエティ番組『おはスタ』に、憧れの「おはガール」として出演。この経験は松岡の芸能活動の原点となっているそうです。

2013年の朝ドラ『あまちゃん』には、アイドルグループGMTのリーダー・入間しおり役で出演。この役が彼女の女優としての実力を世間に知らしめることになりました。

その演技力の高さから、順調にテレビドラマや映画への出演が増えていきます。

日本アカデミー賞では『勝手にふるえてろ』(2019年)や『万引き家族』(2018年)での演技が評価され、優秀主演女優賞と優秀助演女優賞を受賞しました。

女優の伊藤沙莉とは親友で、松岡のラジオ番組『マチネのまえに』では毎週のように彼女の名前が出てくるほど仲良し。他にも、『あまちゃん』で共演した橋本愛や、高校の同級生だった朝日奈央とも交友があるそうです。

2020年の主演ドラマ『おカネの切れ目が恋のはじまり』では、共演者の三浦春馬が製作途中で亡くなるという衝撃的なニュースもありましたが、放送に寄せて前向きなコメントをしています。

内に秘めた想いを表情で語る、松岡茉優の魅力

人々の目を惹きつける松岡茉優の魅力の正体は、何なのでしょうか。

『劇場』で松岡茉優と作品を作り上げた行定勲監督は、松岡茉優を「非常に芝居のできる女優だ」と評価しています。

彼女が画面に映っている時、視聴者はその表情から彼女がどんな想いを内に秘めているのかを考えさせられ、目が離せなくなるのです。

言葉が少なくても表情で魅せる。『ちはやふる』の若宮詩暢や『蜜蜂と遠雷』の栄伝亜夜は、そんな彼女の演技が光る役柄でした。

また、自身と「シンクロ率の高い」役柄を勝ち取ってきたことも、彼女の存在感を強める一因となったのでしょう。

10代の頃はオーディションに落ちることも多く、自ら「負の遺産」と称するほど悔しい想いを重ねてきました。しかし、その積み重ねの末に「役には魂があって、それに合う人が選ばれる」と考えるようになったそうです。

そうした考えが根底にあるからこそ、松岡は勝ち取った役柄の魂を自分自身と共鳴させ、心のうちから溢れる魅力的な表情を作り出すことができるのではないでしょうか。

優秀助演女優賞という評価を得た『万引き家族』の亜紀も、松岡自身と共鳴を感じさせるハマり役だったといえます。

そんな彼女の写真集はありませんが、Twitterのフォロワーが19万人を超える写真家の蒼井ブルーが撮り下ろした松岡茉優の写真を楽しむことができる書籍がこちらです。

著者
蒼井 ブルー
出版日
2016-02-20

行定勲の手がけた作品について知りたい方は、こちらの記事もおすすめです。

行定勲のおすすめ映画17選!原作の魅力を知れば映画作品がさらに面白くなる!

【ライターおすすめ】松岡茉優が1番輝く『万引き家族』

 

是枝裕和監督が家族の在り方を問う『万引き家族』。万引きを生計の足しにしている5人の家族のもとに、虐待に苦しむ少女が加わるというストーリーですが、じつはこの家族は誰1人として血の繋がりがなかったことが物語の終盤で明かされます。

松岡茉優は本作の亜紀という役をオーディションで勝ち取ったのですが、じつは彼女に合わせて監督が脚本を書き直しているそうです。このエピソードからも彼女の存在感の強さが窺い知れますね。

亜紀は実の妹に両親の愛情を独占され、本当の家族のなかで居場所を失って柴田家の一員となりました。子役時代から妹とライバル関係だった松岡は、自身にも重なる部分を感じていたようです。そんな松岡の素に近い表情を垣間見ることもでき、一方で風俗店で働く妖艶な姿にも驚かされます。

樹木希林や安藤サクラという大物女優とともにあって、霞まぬ輝きを見せつける演技に注目です。

 

 

ここからは、松岡茉優の出演作で原作があるものをピックアップしてご紹介します。

 

【映画原作】幕末志士が現代によみがえる『ボディ・ジャック』(2008年)

『ボディ・ジャック』は、時代を超えた「革命家」の魂を描いた小説です。著者・光岡史朗の処女作でもあります。

主人公は、かつて学生運動に挫折した澤井テツ。今は中年のコピーライターとして働いています。松岡茉優はテツの娘・奈々役です

テツはある日、何者かに体を乗っ取られてしまいます。その体をジャックした犯人とは、幕末の志士・武市半平太の霊だったのです。

幕末の侍が活躍する時代劇的な要素もあり、時代を超えて幽霊が憑依するという不思議な要素もあり、設定が面白くて引き込まれます。

一風変わった時代劇アクションを楽しみたい方におすすめです。

著者
光岡 史朗
出版日

【映画原作】空き巣の男が気付いた意外な真実とは?『ポテチ』(2012年)

『ポテチ』は、伊坂幸太郎の『フィッシュストーリー』に収録されている短編小説です。

空き巣を生業としている主人公・今村と、彼と同じ生年月日のプロ野球選手・尾崎の奇妙な縁が描かれています。

松岡茉優が演じているのは、尾崎の家に電話をかけてくる少女・ミユ。ストーカーに悩み、助けを求めて電話してきたようなのですが……二面性のあるキャラクターに驚かされるでしょう。

ハラハラするような大事件が起きるわけではないのですが、今村の不可解な行動やその真意が気になって、続きをどんどん読み進めてしまいます。意外な真実に驚くような作品が好きな人におすすめです。

著者
伊坂 幸太郎
出版日
2009-11-28

【映画原作】高校生の青春群像劇『桐島、部活やめるってよ』(2012年)

『桐島、部活やめるってよ』は、高校生の日常で起こる小さな事件を描いた、朝井リョウのデビュー作です。バレー部のキャプテン・桐島が部活を辞めるというニュースを受け、同級生たちの日常に小さな変化が起こります。

各章ごとに視点となる人物が変わるオムニバス形式で、別の章では表面的にしか分からなかった人物の本心や事情が描かれています。読み進めていくと「そうだったのか」と膝を打つ場面も多いです。

スクールカーストや恋、家庭の問題など、それぞれに悩みを抱えている高校生の繊細な心理が描かれています。青春の瑞々しさとほろ苦さを味わいたい人におすすめの作品です。

映画では原作の各章を組み合わせて、全体のストーリーを把握しやすい構成になっています。松岡茉優は、目立つ女子グループの1人・野崎沙奈役で登場。周りを見下しているような意地悪そうな顔や、リアルな高校生らしい演技が印象的です。

著者
朝井 リョウ
出版日
2012-04-20

作者・朝井リョウについてもっと詳しく知りたい方は、こちらの記事もおすすめです。

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【映画原作】教師の凶行にゾッとする『悪の教典』(2012年)

『悪の教典』は、人望厚い教師がじつは平気で殺人を犯すというサイコホラー小説です。

主人公・蓮実聖司は爽やかでルックスも良く、生徒から人気な高校教師。他の教師からも一目置かれています。

蓮実は最初はいくつかのトラブルを解決し、有能な一面を見せます。しかし、邪魔な生徒を退学に追い込んだり、モンスターペアレントの家に放火したり、行動がどんどんエスカレート。彼は邪魔者の排除には手段を問わないサイコキラーだったのです。

次々と生徒たちや教師が蓮実の手にかかっていく様子は、猟奇的でゾッとします。彼の怪しさに気付いた生徒たちは、生き延びることができるのか、連続殺人に恐怖しながらも、結末が気になって目が離せません。

犯罪者の視点から物語を追うサスペンスが好きな人は、本作を存分に楽しめるでしょう。

松岡茉優は蓮実が受け持つ2年4組の生徒・白井さとみ役で出演しています。

著者
貴志 祐介
出版日
2012-08-03

【映画原作】身の毛のよだつ怪談オムニバス『絶叫学級』(2013年)

『絶叫学級』は正統派ホラーの少女漫画。怪談や人の心の闇にほの暗い魅力を感じる人におすすめな作品です。

幽霊の女の子・黄泉が語り部となり、オムニバス形式で怖い話が紹介されていきます。

絵柄の可愛らしさとストーリーの怖さのギャップも魅力の1つです。

奇怪な出来事に巻き込まれるのも恐ろしいですが、少女たちが憎しみや負の感情から、取り返しのつかない行動に出てしまうところも恐ろしく、幽霊や妖怪よりも人間が1番怖いことを実感させられます。

松岡茉優が演じる香取絵莉花は、原作には登場しないキャラクターです。彼女が加わることで原作とどういう違いが生まれたのかにも注目ですね。

原作の詳細が気になる方は、こちらの記事もご覧ください。

『絶叫学級』が怖すぎる!「転生」までの見所をネタバレ紹介!【無料】

著者
["はのまきみ", "いしかわ えみ"]
出版日

【映画原作】松岡茉優と女子高生の青春のワンシーン『ワールドゲイズクリップス』(2014年)

『ワールドゲイズ クリップス』を原作とする映画『放課後ロスト』は、女子高生たちのさまざまな青春の1ぺージを切り取った作品です。

原作はどこか気だるげな雰囲気で、日常のなかで非日常に少しだけ踏み出す少女たちの姿を見守りたくなります。独特の空気感を味わいたい方におすすめです。

映画では3つのエピソードが描かれ、松岡茉優は「倍音」の主人公・橋本リカ役です。日常の周りの音を録音する趣味を持つ黒井と出会い、少しずつ仲良くなっていきます。秘密の趣味を共有する2人の関係が微笑ましく感じられるでしょう。

著者
五十嵐 藍
出版日

【映画原作】田舎の穏やかな暮らしを楽しむ『リトル・フォレスト』(2014年)

『リトル・フォレスト』は、田舎のスローライフに憧れる人におすすめの漫画です。

主人公は都会での暮らしに馴染めなかったいち子。故郷の小森に戻って自給自足の生活を始め、その生活の中で自分自身を見つめ直していきます。

作物を育て、木の実を採り、保存食を作る。そんな丁寧で素朴な暮らしや、美しく描かれた山あいの風景が読む人の心を癒してくれるでしょう。自給自足生活のなかで描かれる美味しそうな食材や料理も見どころです。

映画は夏・秋・冬・春の四篇に分けて作られており、四季折々の田舎の風景を味わえます。松岡茉優が演じているキッコは、いち子の幼馴染です。

著者
五十嵐 大介
出版日
2004-08-23

【映画原作】松岡茉優が学校設立のために尽力する『サムライフ』(2015年)

『サムライフ』は、NPO法人「侍学園スクオーラ・今人」を設立した著者・長岡秀貴の自伝的小説です。

学校に行きたくても行けない子どもたちのために、学校を作ることがナガオカの夢でした。元教え子たちにも助けられながら、学校設立のために奮闘していきます。

松岡茉優が演じるユミは、ナガオカの元教え子。彼の夢を応援し、経理担当としてチームに加わります。

熱い想いを持つ仲間が集まり、目の前の問題を1つ1つクリアしていく様子には胸が熱くなるでしょう。

夢に向かって歩き出す勇気をもらえるので、新しいことに挑戦したいと考えている人におすすめの1冊です。

著者
長岡 秀貴
出版日

【映画原作】松岡茉優が特殊能力を駆使して戦う『ストレイヤーズ・クロニクル』(2015年)

『ストレイヤーズ・クロニクル』は、裏社会で生きる少年たちの戦いを描いた小説です。

極秘機関の実験により、特殊な能力を得た子供たち。主人公・昴が率いるチーム・スバルは未来に希望を持っていますが、学が率いるチーム・アゲハは未来に絶望し、人類の破滅を企てています。

特殊能力を駆使したバトルで描かれる2つのチームの抗争は、手に汗握るハラハラドキドキの展開。ファンタジックなバトルアクションが好きな人におすすめの作品です。

松岡茉優が演じているのはチーム・アゲハのメンバー・モモ。テッポウウオの遺伝子を持っていて、口から鉄鋲を飛ばして攻撃します。頬を膨らませて「ぷっ」と吹く可愛らしさと、攻撃力の高さのギャップがたまらないキャラクターです。

著者
本多 孝好
出版日
2012-04-05

【映画原作】猫と過ごす愛おしい日々『猫なんかよんでもこない。』(2016年)

『猫なんかよんでもこない。』は、作者・杉作と猫との暮らしを描いた実録漫画です。

プロボクサーのミツオ(作者)は兄のもとに居候していましたが、結婚を機に兄がアパートを出て行ってしまいます。ミツオに残されたのはアパートの部屋と少しの現金、そして兄が拾ってきた2匹の猫。

ミツオと猫たちの暮らしには時に癒され、時に切なく、愛おしい感情に心があたたかくなるでしょう。猫が好きな人はもちろん、動物と暮らす全ての人に、笑って泣いて共感できるシーンが盛りだくさんでおすすめです。

松岡茉優が演じるのは、ミツオがバイト先で出会ったウメさん。後に結婚し、ミツオと猫とともに新しい家庭を築いていきます。

著者
杉作
出版日
2012-05-17

【映画原作】松岡茉優が競技カルタのクイーンとして君臨する『ちはやふる』(2016年)

『ちはやふる』は、「畳の上の格闘技」と称される競技カルタブームの火付け役になった漫画作品。文化系スポーツの魅力に触れたい人におすすめの作品です。

主人公・千早が、幼馴染の太一とともに高校でカルタ部を立ち上げ、仲間たちとともに大会に挑みます。

遠方に引っ越してしまった友人・新との再会の約束、仲間との絆、さまざまな想いを胸にカルタに臨む千早の姿が読者の胸を熱くさせ、激しい戦いは手に汗を握る展開です。

松岡茉優が演じる若宮詩暢は、千早の前に立ちはだかる最強のライバル。2人の白熱した勝負には見入ってしまうでしょう。

原作の詳細が気になる方は、こちらの記事もご覧ください。

漫画『ちはやふる』の名言から最新34巻までネタバレ紹介!

著者
末次 由紀
出版日
2008-05-13

【映画原作】松岡茉優が恋と妄想をこじらせる『勝手にふるえてろ』(2017年)

『勝手にふるえてろ』は、こじらせ女子の恋と妄想が炸裂する小説です。

松岡茉優が演じるのは主人公・ヨシカ(江藤良香)

忘れられない片思いの相手「イチ」と、会社の同僚で自分を好いてくれている「ニ」の間で、彼女が揺れ動き、葛藤し、妄想する姿が描かれています。

恋の相手をイチ・ニと番号で呼んだり、2人を勝手に彼氏扱いする妄想に耽ったりする姿には滑稽さもありますが、恋を自由に楽しむ笑顔に可愛らしさも感じられるでしょう。

ユニークな展開を楽しめるので、普通の恋愛物語に飽きてしまった人にはおすすめです。

妄想をこじらせた果てにヨシカがどんな道を選ぶのか、最後まで見届けてください。

著者
綿矢 りさ
出版日
2010-08-27

【映画原作】松岡茉優が天才たちとピアノコンクールに挑む『蜜蜂と遠雷』(2019年)

『蜜蜂と遠雷』は、ピアノコンクールに参加する4人のピアニストを描いた小説です。

舞台は、優勝すると未来の活躍が約束されるといわれる芳ヶ江国際ピアノコンクール。

松岡茉優は、このコンクールに参加するピアニストの1人・栄伝亜夜を演じています。亜夜は天才少女と呼ばれながら、心の傷が原因でピアノから遠ざかっていました。

コンクールには他にも養蜂家の息子・風間塵や、最後のチャンスに賭ける最年長出場者・高嶋明石、そして幼い頃に亜夜とともにピアノを習ったマサル・カルロス・レヴィ・アナトールが出場します。

美しい文章からは、まるで本当にピアノの音が聴こえてくるかのよう。4人がお互いの演奏に影響され、ピアノを弾くたびに成長していく姿にも胸が熱くなります。音楽が好きな人には特におすすめな作品です。

原作の詳細が気になる方は、こちらの記事もご覧ください。

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著者
恩田 陸
出版日
2019-04-10

【映画原作】松岡茉優と演劇作家の恋を描く『劇場』(2020年)

『劇場』は、お笑い芸人でもある又吉直樹による恋愛小説です。

上京して劇団を立ち上げたものの、なかなか評価が得られず燻っている主人公・永田。そんな永田と出会い、恋人として彼を支えていくのが松岡茉優が演じる沙希です。

沙希はひねくれ者の永田を天使のごとく受け入れてくれるのですが、未来の見えない彼との生活に少しずつ心がすり減っていきます。

想いあっているはずなのに、徐々に2人の関係が軋んでいく過程には胸が痛くなるでしょう。恋愛の切なさに浸りたい方におすすめです。

映画では原作のラストに加えてもう1つ仕掛けがあるので、ぜひ見比べてみてくださいね。

原作の詳細が気になる方は、こちらの記事もご覧ください。

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著者
直樹, 又吉
出版日

【映画原作】新人編集者・松岡茉優が大泉洋とともに奮闘する『騙し絵の牙』(2021年)

『騙し絵の牙』は、俳優・大泉洋をモデルにした主人公を描いた小説です。映画ではモデルとなった大泉洋本人が主演することで注目されています。

雑誌「トリニティ」の編集長・速水輝也は、笑顔とユーモアで人を惹きつける男です。社内の権力争いに巻き込まれながら、雑誌を廃刊の危機から守るために奔走していきますが……。

松岡茉優は、速水のもとで働く新人編集者・高野恵役で出演しています

速水の飄々としたキャラクターは大泉洋のイメージにぴったり。ですが、ストーリーが進むにつれて、彼の意外な一面が明らかになっていきます。

大泉洋ファンはもちろん、思わぬ展開に裏切られる驚きが欲しい方にもおすすめでです。

原作の詳細が気になる方は、こちらの記事もご覧ください。

小説『騙し絵の牙』の魅力、あらすじをネタバレ!大泉洋を当て書きした異色作

著者
["塩田 武士", "大泉 洋"]
出版日

【劇場アニメ原作】人との関わりを見つめる青春群像劇『聲の形』(2016年)

『聲の形』は、耳の不自由な女子を中心とする少年少女たちの群像劇です。

主人公・石田翔也は小学生のときに、耳の不自由な転校生・西宮硝子をいじめていましたが、ふとしたきっかけで逆に自分がいじめられることに。高校生になり、自分の人生に希望が持てなくなった翔也は、最後の贖罪に硝子に会いにいくのですが……。

長い間孤立していた翔也ですが、硝子との再会をきっかけに、再び他人と交流をもつようになっていきます。人との関わりに傷つきながらも、少しずつ変わっていく翔也たちの姿に胸が切なくなるでしょう。

人間関係にもがく少年少女たちの苦悩を見守りたい方におすすめです。

松岡茉優は翔也の小学生時代の声を担当しています。監督の山田尚子は彼女の「お芝居マニア」である点に信頼を寄せ、オファーしたそう。

原作の詳細が気になる方はこちらの記事もご覧ください。

漫画『聲の形』の魅力をネタバレ徹底考察!伝えたい焦りと伝わらない口惜しさ

著者
大今 良時
出版日
2013-11-15

ここからは、テレビドラマの原作を紹介していきます。

【テレビドラマ原作】松岡茉優が女医の助手としてはたらく『藍染袴お匙帖』シリーズ(2010年)

『藍染袴お匙帖』はテレビドラマ『桂ちづる診察日録』の原作で、江戸時代の女医の活躍を描いた小説です。

主人公は亡き父の遺志を継ぎ、女医として働く桂千鶴。自分の治療院で患者を診る一方で、牢屋式の囚人の治療や、町奉行からの依頼に応じて検死もおこなっています。

医者の仕事を通じて江戸で起こる事件に時には巻き込まれ、時には首を突っ込み、解決に導いていくのです。活発で凛とした千鶴の姿が頼もしく、事件を解決していく様子は爽快感もあります。カッコいい女性が活躍する物語が読みたいという方におすすめです。

時には切ない展開や人情の温かさに目頭が熱くなってしまうでしょう。また、事件解決に何かと協力してくれる旗本・菊池求馬との淡い恋模様も、じれったくも微笑ましい見どころの1つです。

松岡茉優は千鶴の助手・お道役で出演しています

著者
藤原 緋沙子
出版日
2005-02-01

【テレビドラマ・映画原作】松岡茉優の担任は一風変わった教師『鈴木先生』(2011年)

『鈴木先生』は、独特の雰囲気がクセになる学園漫画。熱血教師が活躍する学園物には飽きてしまったという人におすすめです。

中学校を舞台に「生徒たちの問題を教師が解決に導く」という点は、学園物によくあるストーリー。しかし、鈴木の地味なキャラクターや、生徒たちの討論シーンがこの作品を個性的なものにしています。

鈴木が生徒たちのことをよく観察し、言動から本心を推理していく過程はミステリーを読み解くような面白さも感じられるでしょう。討論を通じて生徒たちが価値観の違いを学んでいく、ヒューマンドラマ的な側面もあります。

松岡茉優が演じているのは、鈴木が受け持つクラスの生徒の1人・「ホリ」こと堀の内七海です。バレー部に所属しており、クラスでは保健委員をしています。

著者
武富 健治
出版日
2006-08-11

【テレビドラマ原作】松岡茉優が正義の専業主婦と出会う『斉藤さん』(2013年)

『斉藤さん』は、正義感とエネルギーにあふれる専業主婦の活躍を描いた漫画です。

新築の家に引っ越してきた真野若葉は、周りから煙たがられている斉藤全子と出会います。斉藤は正義感が強く、曲がったことが許せない性格。不正を見逃すくらいなら孤立を選ぶというハッキリした女性なのです。

エネルギッシュな斉藤のパワーに圧倒されながらも、自分が正しいと思う道を貫く彼女の姿が眩しく感じられるでしょう。はじめは周りに合わせることにばかり気を遣っていた若葉も、斉藤に影響されて少しずつ変わっていきます。モヤモヤした気持ちをスカッとさせたい人におすすめです。

松岡茉優が演じる前園冴は、妊娠を理由に学校を退学した女性。はじめは斉藤のことを嫌っていましたが、子育ての悩みに真剣に向き合ってくれたことをきっかけに、斉藤に心を開くようになっていきます。

著者
小田 ゆうあ
出版日

【テレビドラマ原作】独自の視点から真実を見つめる『刑事のまなざし』(2013年)

『刑事のまなざし』は、元法務技官の警察官・夏目信人が事件を解決していくオムニバス形式の小説です。

穏やかで優し気な雰囲気をまといながらも、真実を鋭く見抜く夏目の洞察力に驚かされます。

本作の事件には、ホームレスやジェンダーマイノリティなど、社会的に弱い立場の人間が関わってくるものも多いです。被害者・加害者の関係や事情を考えるとスッキリ解決とはいかない結末に、考えさせられる部分もあるでしょう。

どの事件も真相は意外なもので、どんでん返しの展開が好きな人におすすめです。

ドラマ第8話で松岡茉優が演じる仲村有香は、過去に痴漢被害に遭った経験から自傷行為とカウンセリングを繰り返している女子高生です。殺人事件の被害者の男と何か繋がりがあるようですが、その関係とは……?

著者
薬丸 岳
出版日
2012-06-15

【テレビドラマ原作】寒天問屋の成長を松岡茉優が見守る『銀二貫』(2014年)

『銀二貫』は、江戸時代の大阪を舞台に、1人の子どもが商人として成長していく物語。人の成長や人情のあたたかさに触れたい人におすすめの作品です。

主人公・松吉は武士の父親を殺され、自分の身も危うかったところを商人の和助に銀二貫で買われ、新たな人生を歩むことになります。そのお金は、本来は天満宮へ寄進するために用意されたお金でした。そのことで松吉は嫌味を言われることもあるのですが、物語の終盤ではその銀二貫が意外な形で彼を救うことになるので感動的です。

松岡茉優は料理人の娘・真帆役です。幼いころに松吉と仲良くなるのですが、火事で行方不明に……再会したとき、彼女は団子屋の娘・おてつとして生きていました。苦難に見舞われながらも、優しさを失わずに生きる健気な姿が魅力的な女性です。

著者
高田 郁
出版日
2010-08-05

【テレビドラマ原作】型破りな教師が生徒を導く『GTO』(2014年)

元暴走族のリーダーが、破天荒な教師として活躍する漫画『GTO』。吉祥学苑の中等部3年4組の担任になった鬼塚英吉ですが、このクラスは問題児ばかり。

生徒たちに反発されながらも、鬼塚はそれを上回る破天荒さでトラブルを解決に導いていきます。

文字どおり壁をぶち壊したり、ヤクザ相手にも立ち向かったり、粗暴な一面もる鬼塚ですが、じつは教師として生徒たちに親身に寄り添う頼もしさもしっかりあるのです。そんな彼の予測不能な活躍から目が離せません。型破りなパワーで道を切り開いていくストーリーが読みたい人におすすめです。

松岡茉優が演じる志条あゆなは、鬼塚の生徒の1人。妊娠し、悩んだ末に出産を決意するのですが……。

原作の詳細が気になった方はこちらの記事もご覧ください。

漫画『GTO』名言ランキングベスト10!最終回までの見所ネタバレ

著者
藤沢 とおる
出版日
1997-05-14

【テレビドラマ原作】田舎娘の松岡茉優が地元の活性化に尽力!『限界集落株式会社』(2015年)

『限界集落株式会社』は、農業と限界集落をテーマにした小説です。

会社を辞めた主人公・多岐川優がリフレッシュのために訪れたのは、今は亡き祖父の田舎。そこは過疎と高齢化に喘ぐ限界集落でした。

村人と交流するうちに、この寂れた村を活性化したいと考えるようになった優は、村の農業を経営の側面から改革していきます。

優の挑戦がうまくいき、村が盛り上がっていくところは見ていて気持ちがよいです。読み進めるうちに村のことが好きになっていき、訪れるピンチをどう乗り越えるのか、目が離せなくなります。

松岡茉優が演じる大内美穂は、村のリーダー・大内正登の娘。初めは意見の違いから優と衝突しますが、少しずつ心を通わせていきます。2人の関係の変化も心あたたまる見どころの1つ。

仲間たちが協力して成功を勝ち取るサクセスストーリーが好きな人におすすめです。

著者
黒野 伸一
出版日

【テレビドラマ原作】松岡茉優が妊婦と子供の命と向き合う『コウノドリ』(2015年)

『コウノドリ』は、実在の産科医をモデルに、出産の現実と命の奇跡を描いた漫画です。主人公は産婦人科医兼ジャズピアニストの鴻鳥サクラ。

作中ではさまざまな事情や病状を抱えた女性が登場します。時には中絶を選ぶ人、流産してしまう人など、かならずしも幸せなだけではない妊娠や出産のリアルを知ることができるでしょう。しかし、厳しい現実もあるからこそ、子どもの誕生は奇跡で、感動的なことだと思えます。

命の尊さを噛みしめられる医療漫画を読みたい人におすすめな作品です。

松岡茉優は新米医師・下屋加江として登場。最初はサクラの下で働く産婦人科医でしたが、あることをきっかけに救急救命医への転向を決意します。

原作の詳細が気になる方は、ぜひこちらの記事もご覧ください。

漫画『コウノドリ』に感動!泣けるエピソードを最新24巻までネタバレ紹介!

主演の綾野剛のその他の出演作が知りたい方は、こちらの記事もおすすめです。

綾野剛は役に生きる個性派俳優。原作ものの出演映画、テレビドラマを一挙紹介!

著者
鈴ノ木 ユウ
出版日
2013-06-21

【テレビドラマ原作】松岡茉優がバラエティー番組のMCに?『その「おこだわり」、俺にもくれよ!!』(2016年)

『その「おこだわり」、俺にもくれよ‼︎』は、日常の些細なことに楽しみを見つけるエッセイ風漫画です。作者の清野とおる自身が主人公となり、さまざまな人が持っている自分だけの「おこだわり」を聞き出していきます。

缶チューハイのツマミにこだわって独特の食べ方を発見した人、白湯にこだわってアルカリイオン水や鉄瓶を使う人など、個性的なこだわりを持つ人が次々と登場。

ちょっとしたこだわりが、日々の生活に楽しみや張り合いを与えてくれる様子が描かれており、読んでいると自分も実践してみたくなります。つまらない日常にスパイスがほしいと感じている人におすすめです。

テレビドラマでは、そんな「おこだわり人」たちを紹介する架空のバラエティ番組の司会として、松岡茉優と伊藤沙莉が本人役で出演しています。フィクションなのですが、まるで松岡茉優のドキュメンタリーを見ているような気持ちにもなる独特な作品です。

著者
清野 とおる
出版日
2015-06-23

【テレビドラマ原作】松岡茉優が水族館の仕事に奮闘!『水族館ガール』(2016年)

『水族館ガール』は、水族館の内情を描いたお仕事小説。

松岡茉優が演じる主人公・嶋由香は、市役所から水族館への出向を命じられます。

イルカ担当に配属されたものの、由香には水棲生物の知識などまったくなく、足手まとい扱いされる悔しい日々……それでもへこたれず、一生懸命に仕事に向き合う由香の姿を応援したくなるでしょう。

由香の頑張る姿だけでなく、人手不足や経営的な問題、生命を扱うことの難しさなど、ハードな側面も描かれており、水族館で働く人たちの苦悩や葛藤も窺い知ることができます。

水族館に憧れる人はもちろんですが、目の前の仕事を頑張っているすべての人におすすめです。

著者
木宮 条太郎
出版日

【テレビドラマ原作】叙述トリックに隠された意外な犯人『アクロイド殺し』(2018年)

『アクロイド殺し』は、叙述トリックの先駆けとなったアガサ・クリスティの長編推理小説。三谷幸喜が舞台を日本に変更し、アレンジしたドラマが『黒井戸殺し』です。

医師のジェームズ・シェパードの視点から、キングズ・アボット村で起きた殺人事件について語られます。

シェパードは地主のロジャー・アクロイドに会った後、家に帰っていくらも経たないうちに彼が殺害されたという知らせを受けるのです。短時間のうちに何があったのか、彼を殺害したのは誰なのか?謎に包まれた事件を、名探偵エルキュール・ポアロが紐解いていきます。

いったい誰がどんな嘘をついているのか、犯人を推理しながらミステリーを楽しみたい人におすすめです。

テレビドラマで松岡茉優が演じている黒井戸花子は、殺害された黒井戸禄助の姪。原作ではフローラ・アクロイドに当たる人物です。

著者
["アガサ・クリスティ", "田村 隆一"]
出版日

【テレビドラマ原作】松岡茉優が国民的アニメの20年後を演じる『サザエさん』(2019年)

国民的テレビアニメの原作として知られている『サザエさん』は、長女のサザエを中心とする家族の日常を描いた作品です。

新聞に連載されていた4コマ漫画で、当時の時代背景や社会風刺を取り入れたネタも多くありました。明るく元気で、時々おっちょこちょいなサザエや磯野家の人々のキャラクターが愛されています。日常のちょっとしたことをカラッと笑い飛ばしたいときにおすすめです。

松岡茉優はテレビドラマ『磯野家の人々〜20年後のサザエさん〜』に、29歳となった磯野ワカメ役で出演。カツオやタラオとともに大人になり、社会の厳しさに悩んでいます。

著者
長谷川町子
出版日

【出演作品一覧】松岡茉優は映画やテレビドラマでさまざまな役を演じる演技派女優

【出演作品一覧】松岡茉優は映画やテレビドラマでさまざまな役を演じる演技派女優

さまざまな役柄に挑戦してきた松岡茉優。原作と比べてみると、彼女がどれだけ役柄とのシンクロ率をあげる工夫をしてきたのかが分かるでしょう。ぜひ一度手にとってみてください。

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