毎日頑張っているお疲れのあなたにおすすめ!ホッとさせてくれる癒し漫画を集めました。どの作品に登場するキャラクターも読者を癒し、心までポカポカにしてくれること間違いなしです!
主人公のほたるは絵本作家。幼い頃に両親を亡くし、祖父母の家に引き取られた彼ですが、ついに最後の家族だった愛犬のハナを亡くし、無気力な生活を送っていました。はなこがいた庭を何もせず眺める日々を送っていた時、その庭に生えていたきのこから犬のような見た目の生物が出てきます。ほたるはそのままその謎の生物「きのこいぬ」と暮らすようになり……。
- 著者
- 蒼星 きまま
- 出版日
- 2011-10-13
本作は心に傷を負った青年の再生の様子と、わがままなようで優しい謎の生物きのこいぬに心が洗われる癒し漫画です。ほたるは「家族」と呼べる存在がとうとう誰もいなくなってしまった後から仕事も手につかず、食べ物も友人が心配して買ってきてくれた菓子パンばかり食べていました。しかしきのこいぬが現れてからは、そのパンを横取りされるので仕方なく外に買い物に出かけて以前よりはきちんとした食事をとるようになります。
ある日、菓子パンを食べようした時にまた無理やり横入りするきのこいぬを見て、ほたるはそれが思いやりからの行動だったのだと気づきます。無気力でそればかり食べていた日々に戻らないように、きのこいぬはほたるからパンを奪っていたのです。ほたるは心配するきのこいぬにもう大丈夫だから、と言います。それを聞いてきのこいぬはにっこり。言葉が通じないふたりでも思いやりの気持ちが通じたじんわりと優しい気持ちになるシーンです。
このように荒っぽいけど優しいきのこいぬとの穏やかな暮らしが綴られた本作。読んでいると愛らしい見た目も手伝って、こんな生き物飼ってみたい!と悶絶してしまいます。ぜひ作品でそんな可愛すぎる謎の生物きのこいぬに会ってみてください。
『きのこいぬ』について紹介した<『きのこいぬ』に萌え死ぬ!最新刊8巻も殺人級のかわいさ!>の記事もおすすめです。
自称?魔女のマヤさんはバイトをしながら東京で自堕落に暮らしているゲーム課金民。人間の豆山は東北に住んでおり、深夜にネームをあげて夢を目指す漫画家の卵。ひょんなことから知り合ったふたりがただただ深夜におしゃべりをするというゆる〜い漫画です。
- 著者
- 保谷伸
- 出版日
- 2016-10-20
深夜に日常あるあるをおしゃべりしてだらだらするふたり。彼女たちと一緒にこちらまで緩んでしまう癒し漫画です。話題は多岐に渡ります。深夜の食欲におしゃれな店が怖い引きこもりがちの人の気持ち、加速する課金欲など共感できるネタばかり。しかしこの作品にはギャグパートだけでなく、心に沁みるようなシーンがあるのもおすすめする理由です。
ある日マヤさんは遠隔お花見をしようと豆山を誘いますが、彼女が住むのは東北。まだそこでは桜は咲いていません。つい何でこっちにないんだ、寂しい、と駄駄をこねるマヤさん。しかしその気持ちはふたりとも一緒で、仕方ないじゃないですか、と口では言いつつも豆山は怒ってしまいます。
そこでマヤさんは豆山の住む部屋まで桜を届けるのです。豆山の部屋に舞い込んでくる花びら。偶然が重なって結局豆山はマヤさんが魔女だとは信じられないのですが、ふたりは遠く離れていても繋がっていることを確かめるのです。
ギャグだけでない、あたたかなやりとりにほっこりする本作。見ていなくてもテレビを流していると安心できるように、この漫画の世界に確かに息づいているふたりをずっと見ていたくなる癒し漫画です。
『マヤさんの夜ふかし』については<『マヤさんの夜ふかし』を最終回までネタバレ紹介!魔女の日常漫画?【無料】>の記事で紹介しています。
妻を亡くして、娘のつむぎとふたり暮らしになった犬塚。つむぎに美味しいご飯を食べさせるために、ご飯屋さんの娘で高校生の小鳥と一緒にご飯を作るということに……。本作は、料理初心者ふたりが奮闘しながらご飯を作る、癒し系飯テロ漫画です。
- 著者
- 雨隠 ギド
- 出版日
- 2013-09-06
妻を亡くした犬塚は、学校の教師をしながら1人娘のつむぎを育てています。ところがあまりに忙しく、つむぎのご飯のことまで手が回らず、コンビニやお弁当屋さんのご飯ばかりに……。そんな時に出会った高校生小鳥と、ひょんなことから一緒にご飯を作って食べることになるのです。
ご飯屋さんをしている小鳥のお母さんのレシピを頼りに、2人で奮闘しながらのご飯を作りますが、そのシーンの描写がとにかく美味しそうでたまりません。そして登場人物みんながとても美味しそうに食べることと言ったら……。この、ご飯を作って食べるという人間の当たり前の行動の中に、犬塚親子やその周りの人々との愛情がたくさん詰まった、飯テロ癒し漫画です。
親と子の絆に感動したり、優しい人間関係の温かさに涙がほろりと出たりもする、そんなたくさんの愛が溢れるご飯作りに心がほこほこ温まってきます。そして同時にお腹が空くことも間違いなしですよ!
『甘々と稲妻』については<漫画『甘々と稲妻』の見所を最新10巻まで全巻ネタバレ紹介!>の記事で紹介しています。
東京でウェブデザイナーをしている宗太は、うどん屋を営んでいた父が亡くなってしまい、有給をとって実家の後片付けのために香川に戻ってきました。彼は廃墟のようになった店で見知らぬ子どもと出会います。実はその子は化け狸の子ども。そして宗太はその子をポコと名付け、一緒に暮らすようになり……。
- 著者
- 篠丸 のどか
- 出版日
- 2012-12-08
本作は香川の雰囲気とポコの愛らしさに心が和む癒し漫画です。宗太は幼少期にうどん屋の息子であることをからかわれてから跡を継ぐことを嫌がって上京したのですが、ポコと過ごすうちに地元の魅力に気づきます。通学で利用した琴電から見える景色や、釣りをしながら見る海、おいしい地場産の食べ物……。都会では味わえない田舎の優しさを感じさせる日々が綴られています。
そして何といっても本作の魅力はポコ。つぶらな瞳でくるくると変わる表情、ぷくぷくとした幼児体型で走り回る姿が愛らしすぎます。たぬきの姿もふくふくとして可愛いです。親戚の子を見ているかのようなほのぼのとした気持ちになります。疲れた時にはこんな可愛い子がいる香川に漫画旅行はいかがですか?
『うどんの国の金色蹴鞠』については<漫画『うどんの国の金色毛鞠』が無料で読める!最新巻までの魅力まとめ>の記事で紹介しています。気になる方はぜひご覧ください。
巫女さんのまちと、喋れるクマのナツ。ある日まちは田舎の暮らしは嫌だ!都会に出たい!と言い出しましたが、世間知らずのまちには無理だとナツは言います。それでも諦めないまちに、ナツは数々の試練を与えることに……。
- 著者
- 吉元 ますめ
- 出版日
- 2013-10-18
クマが喋れる町、熊出町という山奥にある村にクマを奉る神社があります。その神社で巫女をしているまちが、いきなり都会の学校に進学すると言い出したことから始まるこの話。田舎暮らしで世間知らずのまちに、ナツは反対しますが、まちは行くことを決めるのです。
そんなまちに、ナツは都会で立派に暮らせるようにと様々な試練を与えていきます。やる気の出し方が少しずれている彼女が、神聖な儀式をダイエットのついでに行おうとしてナツに止められる様子はギャグテイスト満載で、とても面白い!やる気はあるけれども根気がない、そして変にズレたやる気の出し方をするまちの姿は、何とも可愛らしくほっこりします。
そんなまちを支えながらも上手くやる気を出すように誘導するナツは、どちらかというとまちよりも人間らしい気もして……。人間とクマの日常がギャグを交えながら進むスローライフストーリー、まちとナツ、そして村の人々の温かい関係に心がほかほかしてとても癒されますよ!
「よつば」と「とーちゃん」が、町に引っ越してきた事から始まる物語。娘のよつばは物凄く変わり者で、誰が見てもキャラが濃い女の子です。よつばは好奇心旺盛で羨ましくなるくらい自由でマイペース!そんなよつばの日々がコメディータッチで描かれた癒し漫画です。
- 著者
- あずま きよひこ
- 出版日
海の向こうの島から引っ越してきたよつばは5歳の女の子。可愛らしい女の子なのですが、とにかく変わった性格で不思議ちゃん!その不思議ちゃん具合がとにかく可愛く癒されます。そんな好奇心旺盛のよつばの日々を優しく見守るとーちゃんやジャンボ、そしてお隣さんの綾瀬一家やご近所のみなさんは、とても温かい気持ちでよつばを受け入れてくれています。
小さい頃にやってみたいと思ったことを、代わりによつばが体験してくれるような感覚になるストーリー。現代にはなかなかないアットホームなご近所付き合いの中でスクスク成長していくよつばは、毎日いろんな発見をして楽しそうでこちらまでワクワクします。なんてことない日常を描いた漫画ではありますが、よつばが繰り広げる日常のシーンの一つ一つが、とにかく面白くて声に出して笑ってしまうほどです。
ひとしきり笑った後には、何故か心がホカホカしてくるこの癒し漫画。男性女性年齢問わず、よつばの日常を楽しめること間違いなしです!
『よつばと!』については<『よつばと!』14巻が待ちきれない!ほのぼの日常系漫画の魅力を徹底考察!>の記事で紹介しています。気になる方はぜひご覧ください。
ロングセラー癒し系漫画といえばコレ!このラッコの子供のキャラクターを誰もが1度は見たことがあるはずです。主人公ぼのぼのと、その仲間達の毎日がのんびりと過ぎていく様子が、ちょっとだけシュールなギャグとともに描かれている漫画です。
- 著者
- いがらし みきお
- 出版日
1986年から連載が開始された『ぼのぼの』。タイトルは主人公のラッコの子供の名前です。ぼのぼのは、とてものんびりゆっくりまったり、マイペースな性格ですが、好奇心が旺盛で、何でもかんでも気になるし、何でも知りたいといった一面もあります。そんなぼのぼのはニクキュウが気になればニクキュウを触りにいく旅をしたり、疑問があればとにかく質問ばかり!
よくぼーっとしているぼのぼのの姿を見ますが、ただぼーっとしているわけではなく何かを考えている姿だったり……?そんなぼのぼのと、その仲間の動物達との関わり合いの様子が、ゆるくかつシュールに描かれています。是非、心を無にして癒しのぼのぼのワールドに浸り込んでみてくださいね。
『ぼのぼの』については<『ぼのぼの』が久々に読みたくなる!癒されるキャラたちの名言10選!>の記事で紹介しています。気になる方はぜひご覧ください。
そこはシロクマさんがマスターを務めるカフェ。常連客のペンギンさんや、パンダくん、他にもいろいろな仲間たちが集まる素敵な場所です。そこで繰り広げられる動物たちと人間の、ゆるく流れる癒しの時間。とっても素敵なひとときになること間違いなしです!
- 著者
- ヒガ アロハ
- 出版日
- 2008-03-26
美味しいコーヒーを淹れてくれるカフェのマスターのシロクマさん、常連のペンギンさん、動物園アルバイトのパンダくんという個性あふれるメンバーに加え、その他にもナマケモノにグリズリーにアルバイトの笹子さん、とにかくたくさんの動物や人で賑わうこのカフェ。みんながゆっくりとくつろげるこの場所で、終始真面目な顔でギャグを言うシロクマさんの様子はとにかくシュール!
そんな仲間たちの会話が可愛らしかったり面白かったりシュールだったり、ゆるーく流れていくこの日常ストーリーは癒しを与えてくれます。動物と人間が会話したり一緒に働いたりするなんて、まるでユートピアのような、動物好きにはたまらない世界!それがごく自然に思えてくる漫画です。ストレスフルな現実を1度忘れて動物達に癒されてみてはいかがでしょうか?どの動物さんも個性的、そして魅力たっぷりでとっても可愛いですよ!
現実のキラキラ女子に超絶な敵意を抱く引きこもりの路地。彼は同じ大学の菜々子に今日こそ思いを伝えようと、彼女の行きつけの公園で待ち伏せをしています。顔も怖いので完全にやばい人です。
菜々子を何て呼んだらいいかな〜とウキウキしているところに「ママ」という声が聞こえます。さすがにそれは早いよ〜と見た先には何と幼女が立っていました。自らをこころと名乗る彼女はなぜか路地を「ママ」と呼んでくっついてきて……。
- 著者
- 奥山ぷく
- 出版日
- 2013-10-15
本作はとにかくこころの可愛すぎる見た目とコロコロと変わる表情に癒される作品です。当初はまだ人間らしかったこころですが、徐々にデフォルメされ、お尻が更にぷっくりと大きく、クリクリの目は更にまん丸にキャラっぽくなっていきます。そしてこの見た目が可愛すぎるのです。
そんなこころの表情はどれも読者の心を的確に射止めてくるもの。比較的無表情な嬉しい時に地味〜に喜んでいる姿もほほえましく、「うぉーー」と男泣きする泣き顔や残念な時にするギャグ顔もなぜか更に可愛いのです。
拙い言葉で話すことが多いですが、表情では雄弁な彼女。ぷくぷくのおしり、もちもちのほっぺの百面相なこころは見ているだけで癒されること間違いなしのキャラクターです。
八尋は古い物に憑いた神様が見える高校生。彼の目には古い物たちは様々な動物たちに見えており、その可愛さにメロメロです。
神様たちは長い間生きている分様々な過去を抱えており、傷ついた心を抱えていたりもします。八尋はそんな神様たちの声に耳を傾け、その傷を癒していくのです。
- 著者
- 前田 とも
- 出版日
- 2012-03-22
本作は動物好きの人にもおすすめしたい癒されるキャラ漫画です。蚊取り線香のブタにピンクッションのハリネズミ、洗濯バサミのうさぎなど様々な神様たち。特に初回から登場する蚊取り線香のブタは人気で、八尋の窮地を救ったり、学校まで来て困らせたりと家を出てまで動き回ります。
そして神様が抱える過去も本作の見所のひとつ。人間を信じられなくなっている子も多く、その過去を丁寧に八尋がほどき、癒していくのです。
存在の可愛さで人間を癒し、人間によって傷を癒される神様たちの物語は心があたたかくなるもの。見た目だけではなく丁寧に紡がれたストーリーにも癒される作品です。
都会は交通網が発達していることもあり、電車で通勤、通学している方も多いでしょう。しかし電車は24時間動いているわけではないので、朝は始発、夜は終電の時間が設定されています。仕事が長引いてしまったり、つい楽しく飲みすぎてしまったりして、終電を逃した経験がある方も多いのではないでしょうか。そんな時、駅のホームで彼女のことを探してしまうかもしれませんよ。
『終電ちゃん』は、鉄道を擬人化した作品です。しかし、ただの鉄道ではなく、あくまでも最終電車が擬人化された姿で登場するという設定が最大のポイント。終電という特別な空間でくり広げられるドラマは、夜の闇のせいもあってか、どこかセンチメンタルな気分にさせてくれます。
- 著者
- 藤本 正二
- 出版日
- 2016-03-23
主人公となるのは、中央線の終電ちゃん。少々口調は荒いものの、乗客を名前で呼びながら声をかけ、酔っ払いをしっかり電車に乗せてあげるなど、面倒見の良さが伺えます。小さな子どものような姿なのに、肝っ玉母さんのような器の大きさは、頼りがい抜群。大きな大人でも終電ちゃんの前では子どものようなもの、つい甘えてしまうのです。
本作は終電ちゃんと、終電に乗り込む人間の、日常の風景とそこで生まれるドラマを描いたオムニバス短編集です。終電ちゃんは中央線の他にも、山手線や小田急線、大阪環状線や東北新幹線、函館本線など、首都圏に限らず様々な路線の終電ちゃんが登場します。
いずれも少女のような姿をしており、可愛らしくも頼もしい存在です。各場所で地域色の強い人間ドラマが展開されており、地元の方は共感する部分も多いのではないでしょうか。
電車には、どこから来て日頃は何をしているのかわからない人が、たくさん乗り込みます。ひとりひとりに人生があり、様々な事情を抱えているのだと知ることになるでしょう。終電ちゃんは、人間を目的地に運びながら、彼らの心に寄り添ってくれる存在です。これからは終電に乗ったとき、ホームのどこかで酔っ払いに活を入れる終電ちゃんの姿を探してしまうかもしれません。
『終電ちゃん』について紹介した<擬人化漫画『終電ちゃん』がかわいすぎる!各線キャラをセリフで紹介!>の記事もおすすめです。
自然には癒しの効果があるのか、都会の忙しい暮らしに疲れたら田舎へ行く、というイメージが定着しています。たしかに、青々とした山や風に揺れる田んぼの稲穂、点在する家々をぼんやりと眺めると、それだけで日頃の慌ただしい日々を忘れることができるかもしれません。
また世の中には数多くの職業がありますが、『ふらいんぐうぃっち』に出てくるのは魔女。魔女は代々その血を受け次いで来た家系の女子がなるのですが、魔女について学べば普通の人がなることもできます。一方で普通の人生を選ぶ魔女の家系の者も増えており、魔女の数は減少傾向となっていました。
- 著者
- 石塚 千尋
- 出版日
- 2013-12-09
魔女のしきたりによって、新米魔女として修行に出ることになった主人公の木幡真琴。とはいえ15歳の少女であるため、親戚がいるところへ、と青森県弘前市に住む倉本家に預けられることとなりました。使い魔の黒猫チトとともに、横浜から弘前にやってきた真琴の生活が始まります。
本作のなかでは青森県自体が魔女の修行先として人気のため、様々な魔女や魔法がらみのトラブルが発生します。しかし、基本的にはのんびりとした日常風景の描写がメイン。リンゴの収穫を手伝ったり、山へ山菜を取りに行ったり、お祭りに参加してみたり、豊かな自然と独自の文化が発達しているからこその楽しみが数多く登場し、青森県ならではのスローライフを読者も楽しめます。
方言があるのも、地方を舞台にした漫画の魅力のひとつ。イントネーションは伝わりづらいですが、目にも優しい方言に、心はまったりとしてくることでしょう。15歳の少女の素直な心で見える世界がとても美しくて優しいことに、安堵の気持ちも湧いてきます。青森県の魅力満載の現代ファンタジー、読めば舞台になった場所を訊ねたくなりますよ。
『ふらいんぐうぃっち』については<『ふらいんぐうぃっち』可愛すぎ!人気の理由をまとめてみた>の記事で紹介しています。
日本は島国で、大小さまざまな島が各地に点在しています。そこで生活している人も多く、本土から離れているせいか、独特な文化と気風が守られてきました。
若き書道家の半田清舟は、問題を起こしたことで長崎県の五島列島に住むことになります。慣れない田舎暮らしに四苦八苦していたところ、島の子どもである琴石なると出会いました。彼女を通じ、島の人々とぎこちない交流を始めた半田は、人間として少しずつ成長し、都会に帰りたがっていたはずなのに、島での生活に馴染んでいきます。
- 著者
- ヨシノ サツキ
- 出版日
- 2009-07-22
島の人々との交流の中で成長していく半田を追ったストーリーですが、テイストはだいぶコミカル。島ならではの、のんびりとした日常が描かれています。
舞台は五島列島のどこかの島で、そこは作者のヨシノサツキの出身地ということもあり、生活描写はとてもリアルです。島のあるあるネタから文化思想に至るまで、五島列島ならではのネタが多数登場し、読者を引き込んでいきます。
半田はとてもプライドが高いわりに、一般常識に疎いところがあるキャラクター。創作をしたり島の人と関わったりするなかで、自身と向き合っていき、田舎暮らし初心者という点では読者と同じ目線に立てる存在です。
タイトルの『ばらかもん』とは、五島列島の方言で「元気者」といった意味です。島は、なるのような少女をはじめ、大人たちも活力に満ち、のんびりとした暮らしを楽しんでいるように感じられます。半田と一緒に驚きと笑いに満ちた島でのスローライフを送ってみませんか。
『ばらかもん』を紹介した<漫画『ばらかもん』の優しい人々に癒される!最新15巻の魅力ネタバレ紹介!>の記事もおすすめです。
日本には、各地に古き良き文化が残されていますが、特に神社仏閣が密集し昔ながらの街並みも残っている京都は、世界的にも有名な観光地となりました。しかしもちろん、京都に住んでいる人だって大勢いるのです。
いたるところに世界遺産があるのですが、徒歩2分ほどの場所には狭い路地が縦横に伸び、地元の人たちの生活空間となります。町家が点在する一角にある小さなたばこ屋さんが、本作の舞台。そこには愛想はないけれど、実は優しい看板娘がいます。
- 著者
- あさのゆきこ
- 出版日
- 2016-01-20
『はんなりギロリの頼子さん』は、地元京都をこよなく愛する頼子さんの日常を描いた作品です。しかし、舞台となっている京都は世界的な観光地。彼女の日常にも、道やおすすめスポットを尋ねられる観光地ならでのでき事が発生します。頼子さんは真摯に対応するのですが、眼光が鋭いところが玉にキズ。彼女のぶっきらぼうな物言いに、観光客たちは困惑を隠せません。
頼子さんは、その鋭い眼光や眉間にしわを寄せた姿からは想像できないほど親切で、時には宿泊施設まで案内したり、自転車を貸し出したり、はたまた売り切れ必至の和菓子をかわりに買ったりしています。彼女のなかには地元を愛する心と、地元の良いところをもっと多くの人に知ってもらいたいという強い気持ちがあるのです。
頼子さんの小さな気遣いや努力が、訪れた人にとっては、この土地に来てよかったという気持ちに繋がります。彼女自身も愛想については気にしているようですが、ちょっと力みすぎているところが可愛らしいところ。時たま見せる、ふわりと優しく笑う頼子さんの自然な表情には、どきりとしてしまいますよ。
商業誌デビュー前の岩岡ヒサエが紡ぎ出す、ちょっぴり不思議な短編集です。
表題作の「しろいくも」をはじめ、とある一組の夫婦の物語「おウチに帰ろう」、クマを被った少女と会社員の交流を描く「ホッピーズベア」など、14編の珠玉の短編が収録されています。
- 著者
- 岩岡 ヒサエ
- 出版日
- 2004-11-30
やさしかったり、ほっこりしたり、ちょっぴり切なかったり。ふんわりした絵柄で描き出される一つ一つの物語は、心を穏やかにしてくれます。
特に表題作の「しろいくも」は、死んだおばあちゃんとの思い出がつまったペットボトルを「ばあさんの水筒」と呼び大切にするおじいちゃんと、老犬シロとの静かに流れる時間を慈しむストーリーに涙が溢れるでしょう。
ファンタジックな世界観だけでなく、現実世界の無常さもしっかり描かれており、物語に説得力を持たせています。
童話や絵本を読んだときのように心があったかくなって、少しだけ切なくなるストーリーばかりが詰め込まれた本作、癒されたい時におすすめですよ。
学生時代が終わると、大部分の人は社会に出て働くことになります。毎朝決まった時間に起き、仕事をして、帰宅する生活。なかには職場での人間関係に思い悩む人もいるでしょう。自分の能力といまの仕事があっていない、と考えている人もいるかもしれません。働くということは、多くの悩みやストレスを生み出しているのです。
誰かが養ってくれるのなら働きたくない、と思っている方は正直に挙手をしてみましょう。きっとこの作品の兄妹に共感できるはずです。『働かないふたり』は、文字通り、20歳を過ぎても働かない兄妹の日常を描いたコメディ漫画です。ダメ人間ここに極まれり、と自他ともに認める2人の楽しいニートライフが描かれています。
- 著者
- 吉田 覚
- 出版日
- 2014-05-09
主人公の石井春子はおよそ20歳の成人女性。母をもってしても、唯一の取り得は大きい胸だというくらい、何のとりえもありません。対人恐怖症で極度の人見知りなせいか、働きに出ることはなく家でゲーム三昧の日々を送っています。兄の守と仲良しで、一緒にゲームをするのを楽しみにしています。しかし、その守も、ニートなのです。
春子に対して守はハイスペックニートで、コミュニケーション能力も高く、手先も器用で、実は何でもできるタイプです。以前はアルバイトで貯めたお金で海外旅行に行くなど、リア充生活を満喫していました。しかし今は春子とともにニート生活を満喫しているという、不思議な人生を送っています。
石井兄妹のニートライフは、家の中で完結することが多いのですが、守の友人や隣人などが関わりはじめ、2人の世界が少しずつ広がっていきます。
しかしダメさ加減が緩和されることは無く、ニートを貫きとおす姿にむしろ勇気づけられてしまうでしょう。肩ひじ張らずに楽しめる作品です。
いかがでしたか?現代社会のストレスや疲れでカッチカチに固まったあなたの心も軽く、そして温かくしてくれる、そんなストーリーばかりを集めてみました。何も考えず、ただ本を開いて読むだけで癒されるというこれらの癒し漫画。ぜひ、1度手にとって癒しの世界にじっくり浸ってみてください。
『働かないふたり』について紹介した<漫画『働かないふたり』はニートなのになぜ幸せそうなのか【ネタバレ注意】>の記事もおすすめです。
日常系の癒し漫画を紹介した<日常系漫画に癒される!おすすめほのぼのランキングベスト13!>の記事もおすすめです。