日本映画界において、VFXの第一人者である山崎貴監督。実写から3DCGアニメーションまで幅広く手掛けているのが特徴です。『ドラえもん』や『ルパン三世』『ドラゴンクエスト』など誰もが知る作品を映画化。子どもから大人まで楽しめるおすすめ作品ばかりです。この記事では、山崎貴が監督を手掛けた作品について原作とともに紹介します。
VFX=「Visual Effects(視覚効果)」を使った映像制作の第一人者として知られる監督、山崎貴(やまざきたかし)。VFXという単語を知らずとも、彼の作品タイトルを見ればピンとくるはずです。そんな山崎貴について、プロフィールから紹介していきます。
1964年6月12日、長野県生まれ。子どもの頃に見た『スター・ウォーズ』や『未知との遭遇』の影響で、特撮の仕事を目指します。阿佐ヶ谷美術専門学校卒業後、1986年に株式会社白組に入社。伊丹十三監督作品のSFXやデジタル合成を担当しました。
その経験を活かし、2000年、『ジュブナイル』で映画監督デビューを果たすことに。2005年の『ALWAYS 三丁目の夕日』では、日本アカデミー賞にて最優秀監督賞はもちろんのこと、全12部門で最優秀賞を受賞するという快挙を達成しました。この受賞により、VFXを駆使できる映画監督としての地位を確立します。
その後も、得意の3DCGアニメーション映画『STAND BY ME ドラえもん』や『ドラゴンクエスト ユア・ストーリー』、『ルパン三世 THE FIRST』など続々と世に送り出しています。一方で、岡田准一や三浦春馬が出演した実写映画『永遠の0』でも、日本アカデミー賞最優秀作品賞など7部門を受賞するなど、さらに映画監督として認められていきました。
twitterも随時更新。自身の映画情報はもちろんのこと、プライベートも垣間みることができ山崎監督の人となりがわかります。さらに、2021年に開催を予定している東京オリンピックの開会式・閉会式などのエグゼクティヴ・クリエイティヴ・ディレクターに選ばれるなど幅広い活躍が期待されている日本を代表する映画監督です。
山崎貴といえば、まず思い浮かぶのはCGやVFXを駆使した映画を多く監督していることです。そのキャリアは、VFX制作を主とする映像制作会社・白組に入社したことから始まりました。伊丹十三監督作品や後に妻となる佐藤嗣麻子監督作品のVFXなどに参加。ハイクオリティな表現で作品を盛り立てました。
VFXはもちろんのこと、山崎貴監督は脚本や絵コンテにも定評があります。元より物語を構築するセンスも持ち合わせていたところにVFXの技術も加わり、これ以上ないエンターメント映画を作り出すことに成功しました。
それは、山崎監督が考える映画作りからもきています。「スタイルを持たずに映画を作れるかを常に意識し、自分の個性といわれるものをどうしたら消せるかと考えること。するとちょうどいいあんばいになるんです」と。
誰もが知る原作を映画化している山崎作品は、多くの人たちが見ることを想定して作られています。それは決して簡単なことではありません。
そうして作られた作品は、常にわかりやすく物語も肯定的。観客にとっては、安心して見れる作品となります。それが山崎作品の大きな特徴であり魅力にほかなりません。
山崎監督の演出にはVFXが不可欠。そんなVFXは表現を多様化し、観客の想像力を触発します。山崎監督にしかできないその演出に、私たちはいつの間にか夢中になり大きな感動を覚えることとなるのです。
山崎貴をもっと詳しく知りたい人はこちらがおすすめです。
- 著者
- ["Kaede", "まんしゅうきつこ", "河瀨直美", "伊藤 弘", "南馬越一義", "岸勇希", "市川紗椰", "西田善太", "川田十夢", "武邑光裕", "山崎 貴", "正田真弘", "キャイ~ン", "嶋浩一郎"]
- 出版日
山崎貴監督の作品にVFXは欠かせません。実写との融合も3DCGアニメーションも、その技術を惜しみなく見せてくれます。その中でも、今回は実写とVFXを楽しんで見ることのできる『DESTINY 鎌倉ものがたり』をおすすめします。
原作は、『三丁目の夕日』の西岸良平の漫画『鎌倉ものがたり』。山崎貴が監督を務めた『三丁目の夕日』は実写映画が3作も作られるなど大ヒットシリーズとなりました。この西岸×山崎コンビが再度タッグを組んだのが『DESTINY 鎌倉ものがたり』です。
- 著者
- 西岸 良平
- 出版日
古都・鎌倉が舞台。そこに共存している魔物や妖怪などが巻き起こす怪事件を、ミステリー作家の一色正和とその妻・亜紀子が解決していくという物語です。今回の映画版では、黄泉の国へ呼ばれた亜紀子を救いに、自身も黄泉の国へ向かう正和でしたが……。
この黄泉の国のCGシーンは息を呑むほどの美しさです。実在するものをCGで再現することも見事ですが、想像上でしか存在しないものを表現するその創造力に感嘆するばかり。主演の堺雅人と高畑充希の夫婦ぶりもほのぼのと見ることができます。西岸作品の持つ愛くるしさが存分に味わえる実写映画です。
ここから先は、山崎貴が監督した作品の中から原作とともにその魅力を紹介します。自身も膨大な量の漫画や書籍を読むという監督が、どのような原作に目を留めたのか。その視点がうかがえるかもしれません。
『ジュブナイル』は映画監督・山崎貴のオリジナル作品です。この作品の実写映画化で映画監督デビューを果たしました。山崎監督書き下ろしの小説版も発表されています。
2000年の夏休み。同じ小学校に通う祐介、秀隆、俊也と岬はキャンプ場を訪れていました。そこで、超高性能ロボット「テトラ」と出会います。大人に見つからないようにそっと持ち帰る4人。近所に住む天才物理学者・神崎も巻き込み、テトラとの日々を送っていましたが、ある日突然いなくなってしまうのでした。
映画版では神崎を香取慎吾、子どもたち役として遠藤雄弥、鈴木杏が出演しています。ひと夏の経験が織りなす少年少女の冒険物語。そこに、タイムマシンや宇宙船、謎の巨大三角錐、戦闘ロボットなど山崎監督得意のVFXが大いに盛り込まれ、子どもから大人まで楽しめる作品に。
小説版では、映画では登場しなかったエピソードも盛り込まれています。ぜひ小説、映画を比べてみてください。
- 著者
- 山崎 貴
- 出版日
『ジュブナイル』に引き続き、山崎貴監督のオリジナル作品『リターナー』。2002年に実写映画化され、小説版『Returner リターナー』も山崎監督自身が手掛けています。和製SFXと謳われ、主演にアジアンスターの金城武を迎えたことでも話題となりました。
「リターナー」と呼ばれる裏稼業の男・ミヤモト。彼は過去に傷を持ち孤独に暮らしていました。そんな彼の前に、ミリと名乗る少女が現れます。彼女は未来からある任務のために派遣されてきたのです。しだいに心を通わせるミヤモトとミリ。しかし、殺人マシーン・溝口に追われることになるのでした。
ハリウッド仕立ての展開に思わず息を呑む面白さ。小説版でもハラハラドキドキは健在のまま、ミヤモトとミリの心理描写が描かれていきます。
ミリ演じる鈴木杏と金城武の競演に、山崎監督ならではのVFXを駆使したアクションシーンなど見応えたっぷりなエンターテインメント作品です。
- 著者
- 山崎 貴
- 出版日
『三丁目の夕日』は、西岸良平原作の漫画作品。1974年から「ビッグコミックオリジナル」にて連載さています。2020年現在67巻まで刊行され大長寿漫画となりました。
昭和30年代を舞台とする1話完結のストーリー。その頃の日本の風景や人々の生活が描かれています。西岸良平が紡ぐ物語と独特な郷愁を誘う絵柄が、その時代を知らない者まで懐かしく思ってしまう名作です。
この原作をもとに、『ALWAYS 三丁目の夕日』というタイトルで実写映画化を実現させたのが山崎貴監督。原作の舞台となる昭和30年代の東京の街並みをCGで見事に再現しました。映画版第1弾が大ヒットを記録し、2007年公開の『ALWAYS 続・三丁目の夕日』、2012年公開の『ALWAYS 三丁目の夕日'64』と人気シリーズとなりました。
昭和30年代の東京の下町を舞台に、東京タワーの完成を待ち望みながらそこに暮らす人々の日々の出来事を描いた群像劇。主な出演に、吉岡秀隆、須賀健太、堤真一、薬師丸ひろ子、小雪、堀北真希と豪華メンバーが集結しました。日本人なら誰もが楽しめる人情物語です。
原作の詳細が気になった方は、こちらの記事もご覧ください。
<西岸良平のオススメ作品5選!『ALWAYS 三丁目の夕日』の原作者>
また、本作に出演している俳優のその他の実写化作品が知りたい方は、こちらの記事もおすすめです。
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- 著者
- 西岸 良平
- 出版日
今や誰もが知るアニメーション『クレヨンしんちゃん』は、臼井儀人の漫画作品が原作です。
テレビ朝日系列にて放送されたアニメーションや劇場版は爆発的な人気に。劇場版の中でも人気を誇る『クレヨンしんちゃん嵐を呼ぶアッパレ!戦国大合戦』を原案に、2009年、実写映画『BALLAD 名もなき恋のうた』が作られました。監督・脚本・VFXを務めたのは山崎貴監督。
漫画では、能天気な幼稚園児「しんちゃん」こと野原しんのすけを中心に、その家族をはじめとする周囲の大人たちが振り回されていく様子を描いたギャグ漫画です。子どもらしい毒を持ったしんちゃんと周囲の個性的なキャラクターが非常に面白く、子どもから大人まで楽しめる作品に。特に映画版は、その内容の濃さから大人からも熱い支持を受けています。
今回の実写映画は、戦国時代の武将・井尻又兵衛と廉姫の身分違いの儚いラブストーリー。原案とは異なり、実写映画では戦国時代を舞台に描かれています。山崎監督の作り出す戦国の世は圧巻です。
原作の詳細が気になった方は、こちらの記事もご覧ください。
<漫画『クレヨンしんちゃん』主要キャラクター24人!懐かしさが蘇える!>
- 著者
- 臼井 儀人
- 出版日
童話作家として知られる浜田廣介作の児童文学『泣いた赤おに』は、広く語り継がれている名作です。
人間と仲良くなりたいと願う赤おに。そんな赤おにのため、なんとかしようと助けてくれたのは親友の青おにでした。青おにのおかげで人間と仲良くなった赤おに。しばらく会っていない青おにを訪ねると、赤おにのために旅に出た後でした。
青おにの心のこもった手紙を読み、涙を流す赤おに。まごころの尊さを描く珠玉の作品は教科書にも掲載されるほど親しまれています。そんな感動作を原案として、山崎貴が古くから親交のある八木竜一と共同監督で初の3DCGアニメーション『friends もののけ島のナキ』に挑みました。
禁断のもののけ島に迷い込んだ兄弟・竹市とコタケ。迷子になってしまったコタケと本当は心優しい赤おに・アキたちとの温かい交流を描いた物語です。声の出演に、香取慎吾や山寺宏一など豪華メンバーが集結。愛くるしいキャラクターに優しい物語。原案ともに、一生に一度は触れたい作品です。
原作の詳細が気になった方は、こちらの記事もご覧ください。
<『泣いた赤おに』は道徳の教科書にも!あらすじや教訓、浦沢直樹の絵本も紹介>
- 著者
- 浜田 広介
- 出版日
放送作家としても活躍する百田尚樹の作家デビュー作となった『永遠の0』。これまで500万部のベストセラーとなったこの作品を原作に、同名タイトルで実写映画化したのが山崎貴監督です。主演をV6の岡田准一が務めています。
弁護士を目指す佐伯健太郎は、祖母・松乃が亡くなる前に実の祖父が戦死したことを知ります。その後、司法浪人となった健太郎は、フリーライターの姉・慶子とともに、太平洋戦争時、特攻により戦死した祖父・宮部久蔵のことを調べることに。
生きることに強く執着していたという久蔵がなぜ特攻に志願したのか。驚愕の真相が待っていました。実際に出征した作者の父親や親族の影響を受けていることもあり、太平洋戦争での特攻を知る上でも貴重な本作。
実写映画では、健太郎を三浦春馬、久蔵の妻・松乃を井上真央が演じました。山崎監督のVFXを駆使し再現された当時の零戦。VFXの表現があってこそのリアルがそこにあります。久蔵の真実を小説と映画の両方で、ぜひ確かめてみてください。
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井上真央のその他の実写化作品が知りたい方は、こちらの記事もおすすめです。
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- 著者
- 百田尚樹
- 出版日
『ドラえもん』は、藤子・F・不二雄が描く国民的児童向け漫画です。1969年より児童雑誌などでの連載が始まりました。未来からやって来たネコ型ロボットの名前が「ドラえもん」です。
勉強もスポーツもできない・野比のび太のもとに、未来からやって来たロボットとのび太の孫の孫・セワシ。これから訪れる悲惨な未来を変えるため、ドラえもんを派遣したというのですが……。
原作漫画は1話完結の物語で、のび太とドラえもんが巻き起こす騒動を描いています。ドラえもんのポケットから取り出す「ひみつ道具」に誰もが一度は憧れたはず。テレビアニメーションや劇場映画も作られ、2020年現在もなお愛される大人気シリーズです。
そんななか、山崎貴監督の手により、3DCGアニメーションとして新たなドラえもんが誕生。2014年の『STAND BY ME ドラえもん』は、のび太とドラえもんの出会いを描き日本中を感動の渦に巻き込みました。山崎貴自らがノベライズを担当した小説でも物語を味わうことができます。
2020年には、その第2弾となる『STAND BY ME ドラえもん2』が公開。のび太の結婚がテーマです。時代や表現は変わっても、原作漫画から続くドラえもんの楽しさは決して変わることはありません。
原作の詳細が気になった方は、こちらの記事もご覧ください。
<ドラえもんに関する11の事実!『ドラえもん』の体には、秘密がいっぱい!>
- 著者
- ["藤子・F・不二雄", "貴, 山崎"]
- 出版日
『寄生獣』は、岩明均の漫画作品です。1990年から「月刊アフタヌーン」にて連載されました。
突然空から飛来した正体不明の寄生生物。彼らは人間の脳に寄生し、ほかの人間を捕食します。主人公の泉新一もその生物に寄生されましたが、脳ではなく右腕でした。寄生生物ミギーと共同生活をしていくことになる新一の数奇な運命を描いた物語です。
衝撃的な展開にバイオレンスホラーかと思いきや、物語の根底には「生命とは何か?」という壮大なテーマが。読み手も深く考えさせられる問題作です。
そんな原作をもとに、『寄生獣』『寄生獣 完結編』の2部構成で実写映画が製作されました。監督は山崎貴。主演は染谷将太、共演に深津絵里、橋本愛。肝心なミギーはCGで表現され、その声とパフォーマンスキャプチャーを阿部サダヲが務めました。
物語の大枠は踏襲しつつも、家族や時代設定を変更することで、よりわかりやすくしています。VFXを多分に使い岩明均の世界観を見事に表現し、壮大な物語を描き出しました。
原作の詳細が気になった方は、こちらの記事もご覧ください。
<漫画『寄生獣』を読む前に抑えたいキャラの魅力を名言とともにネタバレ紹介!
- 著者
- 岩明 均
- 出版日
- 2014-08-08
『永遠の0』でデビューを飾った百田尚樹の経済歴史小説『海賊とよばれた男』。2013年度の本屋大賞第1位を獲得しました。
1945年8月15日、敗戦により全てをなくした日本で再起を誓う男がいました。男の名は国岡鐡造。石油会社国岡商店の店主です。国岡が資産を失い借金をしつつも、石油を武器に世界と戦うさまを描いた物語です。実在する出光興産創業者の出光佐三をモデルに、大企業までに成長していく姿は読む人を熱くします。
『永遠の0』で百田作品を見事に映画化した山崎貴が、チームを再編成し本作の実写映画化に挑みました。主演も岡田准一が務め、綾瀬はるか、鈴木亮平、小林薫などといった贅沢なキャストが集結。百田の原作にもある国岡鐡造の生きざまは、現代に生きる私たちに不屈の精神を教えてくれます。
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- 著者
- 百田 尚樹
- 出版日
- 2014-07-15
『三丁目の夕日』で知られる西岸良平のもうひとつのライフワークとのいえる漫画作品の『鎌倉ものがたり』。2020年現在も連載が続いています。
『ALWAYS 三丁目の夕日』で西岸作品を見事に実写映画化した山崎貴監督が、再度映画化に挑んだのが『DESTINY 鎌倉ものがたり』です。古都・鎌倉を舞台に虚構と現実が入り混じる独特の西岸ワールドは、山崎監督のVFXにより見事に映像化されています。
ミステリー作家の一色正和が住む鎌倉には、人間と妖怪や魔物が共存していました。正和の元編集担当だった愛妻・亜紀子と鎌倉で起こる数々の怪事件を解決していく姿を描いた物語です。
30年以上続く連載の中から、映画化に合わせて19の傑作エピソードが取り上げられています。謎解きの面白さや夫婦の愛。ミステリーあり、ユーモアあり、感動ありのエンターテインメント作品です。今度から、鎌倉に妖怪の姿を探してしまうかもしれませんね。
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漫画『鎌倉ものがたり』の魅力を34巻までネタバレ紹介!不思議で優しい物語>
- 著者
- 西岸 良平
- 出版日
- 2017-11-16
『アルキメデスの大戦』は、『ドラゴン桜』などで知られる三田紀房の漫画作品です。これを原作に同名タイトルで、山崎貴監督が実写映画のメガホンをとりました。
時は1933年。日本はますます世界からの孤立の道へ進む中、海軍にて日本の運命を左右するに違いない新型戦艦建造計画会議が行われることになりました。
空母建造案と戦艦大和建造案が真っ向から対立する中、不正な見積りとみられる戦艦建造案を糾弾するため、天才数学者・櫂直へ白羽の矢が立つことになるのですが……。史実に着想を得て描かれたフィクションですが、その精巧な物語は実話かと思うほど。
映画版では、この櫂直を菅田将暉が務め、舘ひろし、浜辺美波、柄本佑、笑福亭鶴瓶らが顔をそろえました。デジタル処理による戦艦大和や戦闘シーンなどを徹底したリサーチにより再現しています。
映画版は2時間強の物語にその魅力がギュッと凝縮される形に。ぜひ、映画では描き切れなかった部分を原作漫画で確認してみてください。どちらもより理解度が増すに間違いありません。
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- 著者
- 三田 紀房
- 出版日
- 2016-05-06
モンキー・パンチ原作の漫画『ルパン三世』は、1967年から「漫画アクション」にて連載が始まりました。
ルパン一世こと怪盗アルセーヌ・ルパンの孫であるルパン三世が主人公。仲間たちとともに世界中のお宝を盗む姿を描きます。モンキー・パンチの描くスタイリッシュな作画はダークなイメージが強く、さらに大人の雰囲気を醸し出しています。
連載と同時にすぐさま話題に。テレビアニメも2シリーズ放送され、数々の劇場版も公開されてきました。そんななか2019年には山崎貴がVFXを駆使し、シリーズ初となる3DCGアニメーション『ルパン三世 THE FIRST』の監督に挑みました。
この映画では、ルパン一世が唯一盗み出すことができなかったブレッソンダイアリーの謎を解き明かしていきます。新たなルパンシリーズにふさわしく広瀬すず、吉田鋼太郎、藤原竜也といった豪華名優たちがゲスト出演を飾りました。
くしくも完成前にこの世を去った作者のモンキー・パンチ悲願の企画。哀悼の意を込めて、これまでのルパンシリーズや新作映画を見ることで、あらためてその世界観に浸りたいものです。
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- 著者
- モンキー・パンチ
- 出版日
VFXがこれまで映像化が不可能であったものを可能にしました。それにより、映画化できる原作も増えています。小説や漫画の世界でしかなかった作品も、山崎貴監督の手にかかれば映像として立体的に楽しむこともできます。原作を知れば、映画もさらに楽しむことができ、映画を見れば原作を読みたくなる。今回紹介した作品は、そんな相乗効果が抜群なものばかりです。