菅田将暉が出演した作品を網羅!原作映画、テレビドラマの再現度が高すぎる俳優

更新:2021.11.9

菅田将暉は今や、押しも押されもせぬ大人気俳優です。テレビドラマや映画に限らず、CMや音楽活動でも成功を収めている彼は、これまでどのような俳優生活を歩んできたのでしょうか。 今回はそんな彼の詳しいプロフィールをはじめとして、ドラマや映画などの出演作を一挙にご紹介してきます。原作付き作品は、原作の魅力についてもご紹介するので、ぜひ合わせてご覧ください。

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菅田将暉のプロフィール

俳優・菅田将暉(すだまさき)は1993年2月21日生まれの27歳です(2020年5月現在)。出身は大阪府、身長176cm、血液型A型。2008年にジュノンスーパーボーイコンテストで最終選考まで残ったことが、芸能界入りのきっかけとなりました。事務所はトップコートです。

2009年、テレビドラマ『仮面ライダーW』で俳優デビュー。その後は実力派売れっ子俳優として、目覚ましい成長を遂げていきました。

2013年に映画『共食い』で日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞以来、ドラマや映画、ファッション、果ては日本レコード大賞特別賞など数々の賞を受賞しています。

2017年には歌手デビューも果たし、同年に渋谷WWW Xで初ライブイベントを開催しました。菅田将暉本人の歌唱力に加えて、米津玄師の作詞作曲もあって歌手としても大人気に。さらに2019年5月14日にリリースした楽曲「まちがいさがし」で、第70回紅白歌合戦にまで出場しています。

バラエティー番組や、自身がパーソナリティを務めるラジオでも活躍。持ち前の快活さを活かし、場を盛り上げる姿にオファーが殺到しています。菅田将暉は俳優、歌手の中で今もっとも売れている芸能人と言っても過言ではないでしょう。

菅田将暉の魅力!ここまで人気になった理由とは

菅田将暉はいまや、どの作品にも引っ張りだこの人気俳優となりました。新作のテレビドラマや映画に、彼の名を聞かない日はないほどです。インタビューによると、数年先までスケジュールが埋まっているとか。

彼がここまで人気になったのは、どういった理由があるのでしょうか?

まず1つの理由として考えられるのは、ストイックなまでの役作りです。菅田将暉はシリアスからコメディまで、なんでもこなせる器用な役者ですが、1つ1つの役への入れ込みようが尋常ではありません。

女装のために減量した上で骨盤矯正をしたり、逆にボクサー役ではトレーニングで体重と筋肉増量するなど、役に対する姿勢がストイックです。こういった役作りはハリウッド俳優でよく見られますが、日本の俳優で実践している人は一握りではないでしょうか。

そしてもう1つの理由は、マルチに活躍する菅田将暉のクリエイティビティ(創造力)です。紅白に出演するほどの歌唱力、ショートフィルムを撮ってしまうなど、まさに天性の才能の持ち主としか言いようがありません。

俳優、歌手、あるいは監督。菅田将暉には本来の芸術家という意味でのアーティスト性があるため、年齢や性別を超えた幅広い人々を惹きつけて、人気となったのでしょう。

俳優10周年を記念して出版された写真集『誰かと作った何かをきっかけに創ったモノを 見ていた者が繕った何かは いつの日か愛するものが造った何かのようだった。』では、普段見られない等身大の魅力がたっぷり詰まっています。菅田将暉が気になる方は、ぜひチェックしてみてはいかがでしょうか?

著者
菅田 将暉
出版日

【映画原作】『仮面ライダー』(2009~2011)

一見すると穏やかな地方都市、風都。その裏では怪人「ドーパント」による事件がひそかに多発していました。人知を越えた事件を解決するため、2人組の探偵・左翔太郎と相棒のフィリップは「仮面ライダーW」に変身して、街の平和を守る戦いに挑んでいきます。

本作が俳優デビューの菅田将暉は、作中重要人物のフィリップを好演しました。彼の透明感が人間離れしたフィリップのイメージと合致しており、後半に行くに従ってナチュラルになった演技も、ストーリー上のフィリップの変化とぴったりでまさにハマリ役でした。

本作はヒーローモノとしての出来も素晴らしいです。子ども向け番組と侮って見ると、予想外の面白さと感動で泣いてしまうかも? 続編の『風都探偵』にも、菅田将暉の演じたフィリップは引き続き登場。ぜひそちらもチェックしてみてください!

続編の原作をもっと詳しく知りたいという方は、こちらの記事も合わせてご覧ください。

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著者
石ノ森 章太郎
出版日

【映画原作】『高校デビュー』(2011年)

主人公の長嶋晴菜は高校進学を機に、部活ではなく恋愛に青春を捧げようと誓います。独自の試行錯誤でうまく行かなかった彼女は、クールな先輩・小宮山ヨウに「モテコーチ」を頼み込み、周囲を巻き込んだモテるためのレッスンを始めることになりました。

菅田将暉の役どころは、ヨウの親友の田村史也です。田村史也は癒やし系キャラで、それまでになかった菅田将暉のゆるふわな魅力を引き出しました。

原作も映画も、普遍的な恋愛の面白さやお洒落な外見のキャラクターが非常に魅力的。恋愛ドラマを楽しみたい方に打ってつけとなっています。

著者
河原 和音
出版日
2004-03-25

【映画原作】『麒麟の翼』(2012年)

東京の日本橋で発見された不審な刺殺体。重要参考人の男は交通事故で意識不明の重体、被害者はスキャンダルで世間から激しくバッシングされ、捜査は困難を極めました。日本橋署の刑事・加賀恭一郎は、真相究明のために数々の謎を解いていきます。

映画版で菅田将暉は、植物状態となって眠り続ける、吉永友之の役に挑戦しました。ほとんどセリフのない役柄ながら、強烈な印象を残したのはさすがとしかいいようがありません。

本作の面白いところは、原作がミステリー小説でありながら、突飛な推理が一切ない点です。現実的な捜査によって、少しずつ真相を明かしていく展開が新鮮で魅力的。嘘を暴く爽快な話をぜひ小説でもお楽しみください。

著者
東野 圭吾
出版日

【映画原作】『王様とボク』(2012年)

高校3年生のミキヒコが恋人と初めて結ばれた日、彼はふと幼い頃の親友モリオのことを思い出しました。事故に遭って12年間も昏睡状態だったモリオは、ミキヒコが思い出すのと前後して奇跡的に回復。彼らは時を越えた友情を通じて、成長することの意味を理解していきます。

本作は菅田将暉の単独初主演作です。原作ではミキヒコが主人公でしたが、映画版は菅田将暉の演じるモリオが主人公に設定されました。

モリオは見かけは青年でも、中身は6歳児。大人になる不安を抱えるミキヒコとの対比で、非常にピュアな様子が印象的です。精神の成長とは裏腹に、肉体はどうしようもなく大人になっていく……そんな青春の葛藤を味わえるのが本作の魅力。

今まさに悩みを抱える方や、青春を再び味わいたい方は原作と合わせて読んでみてください。

著者
やまだ ないと
出版日

【映画原作】『共喰い』(2013年)

1988年、17歳となった主人公の遠馬は、父親とその愛人とともに暮らしていました。父親は複数の女性と関係を持つ暴力的な男で、遠馬はいずれ自分もそうなるのではと恐れています。エロとバイオレンスにまみれた退廃的な物語。

菅田将暉が演じるのは、内なる暴力衝動に悩む主人公の遠馬です。父親と暴力を拒否しながら、衝動的に女性を襲ってしまう、相反する要素を持った難しい役でした。

鬱屈とした青年の内面、破滅的な展開がおぞましくも興味深い作品です。嬲られる女性側も、ただ受け身になるだけでなく、したたかに生きていることにただただ驚かされます。全編を通してタイトルの意味が見えてくるので、じっくり読書を楽しみたい方におすすめ。

著者
田中 慎弥
出版日
2013-01-18

【映画原作】『男子高校生の日常』(2013年)

とある男子高校に通うタダクニ、ヒデノリ、ヨシタケは仲良し3人組です。劇的なことが何も起こらない、高校生の日常風景。どこかにいそうな少年達による、どこにでもありそうなおバカな日々が、どこまでも続いていきます。

主演の菅田将暉は映画版でタダクニを演じました。3人組の中で比較的常識人なタダクニはツッコミに回ることが多く、大阪出身の菅田将暉の素に近いコメディ姿が楽しめます。

本作はタイトル通り、男子学生がやりがちなあるあるネタが魅力です。同性や同世代は共感し、そうでない人もくだらなさ、馬鹿馬鹿しさで思わず笑ってしまうのが特徴。原作にはストーリーらしいストーリーがないので、肩の力を抜いてギャグを楽しみたい人におすすめです。

この3人の魅力や名言の数々を知りたいという方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。

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著者
山内 泰延
出版日
2010-02-22

【映画原作】『陽だまりの彼女』(2013年)

広告代理店に勤める奥田浩介は、仕事先で偶然にもかつて同級生だった渡来真緒と再会します。昔とはまるで別人になった真緒に、浩介はどんどん惹かれていきました。やがて結婚を誓う仲になりますが、真緒は重大な秘密を抱えていたのです。

菅田将暉が演じたのは、主人公・奥田浩介の弟である奥田翔太です。主役ではないものの、名脇役として奥田浩介役の松本潤と仲のよい兄弟ぶりを見せてくれました。

本作の原作は、少し不思議なファンタジー恋愛小説です。心が温かくなる展開が評判を呼びました。原作と映画版では、展開と結末が微妙に異なります。ぜひどちらも観賞して、この世界観に浸ってください。

著者
越谷 オサム
出版日
2011-05-28

【映画原作】『そこのみにて光輝く』(2014年)

無職でパチンコ店に出入りしていた佐藤達夫はある日、大城拓児と出会います。そして拓児を通して、彼の姉・大城千夏と知り合いました。大城家の問題に直面し、それでも千夏に惹かれた達夫は、彼女に求婚することになります。

菅田将暉は主人公とヒロインをつなぐ、大城拓児を演じました。非常に重要な役どころで、ある意味で主役以上の働きを見せてくれました。

原作小説は「愛」をテーマにした文学作品です。明るさとは無縁の、暗く淀んだ悲劇的な愛。常にモヤモヤ感が付いて回る物語なので、暗い話をとことん読みたいという方にはお気に入りの1作になるかもしれません。

著者
佐藤 泰志
出版日

【映画原作】『闇金ウシジマくん』(2014年)

いわく付きの客が集まる、闇金融の「カウカウファイナンス」。社長の丑嶋馨はさまざまな事情を抱える客達に、法外な暴利で金を貸し出していました。やって来るのは一癖も二癖もあるクズとワル、あるいはどうしようもない人間ばかり。取り立てを通じて、日本社会の暗部が浮かび上がっていきます。

菅田将暉が出演したのは、原作の「ヤンキーくん」編を元にした映画版の2作目。役どころは丑嶋と対峙する、悪役の加賀マサルです。加賀マサルは原作に出てくる小悪党と違って、明確に敵対するのが映画版の特徴となっています。

本作の見所はズバリ、後味の悪さです。悪い手本、反面教師と言ってもいいでしょう。壮絶な底辺の人間模様を目の当たりにして、ああなりたくないと思わせるのが面白いところ。

原作の人気も高い本作。見所を紹介したこちらの記事もあわせてご覧ください。

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著者
真鍋 昌平
出版日
2004-07-30

【映画原作】『海月姫』(2014年)

イラストレーターの倉下月海が住むのは、男子禁制のアパートです。住民は皆なんらかのオタク趣味の持ち主で、月海は気の合う仲間と楽しく暮らしていました。月海はある日、ペットショップで女装男子と気づかずに鯉淵蔵之介と仲良くなります。オシャレに無縁なオタクと、オシャレな女装男子のでこぼこでシュールなラブコメディ。

菅田将暉は鯉淵蔵之介の役で、見事な女装姿を披露してくれました。菅田将暉と意識しなければ、美少女にしか見えないのが本当に凄い。

本作の面白いところは、誇張された腐女子の生態にあります。オタク趣味に明るい人なら、男女問わずハマってしまうこと間違いなしです。

癖の強い住人が数多く登場する本作の魅力を紹介したこちらの記事もぜひチェックしてみてください。

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著者
東村 アキコ
出版日
2009-03-13

【映画原作】『チョコリエッタ』(2015年)

幼少期に母親を亡くし、愛犬のジュリエッタと孤独に暮らしていた宮永知世子。彼女は「チョコリエッタ」という名前で、自分のなかに逃避する癖がありました。複雑な思いを抱えて成長した彼女は、高校2年の時に映画研究会OBの正岡正宗と出会います。彼の強引な撮影旅行で、知世子の世界が徐々に変わっていきます。

菅田将暉は正岡正宗役でした。内向きな知世子を変化させ、物語をぐいぐい牽引する重要な役割。イタリアの名監督フェリーニを思わせる画面作りによって、不思議な魅力に溢れています。

あらすじで感じさせる青春モノの雰囲気に加えて、示唆と暗喩に富んだ物語が魅力です。2度3度と読んで、初めて見えてくるものがあるので、読む込むのが好きな方に特にオススメ。

著者
大島 真寿美
出版日

【映画原作】『暗殺教室』(2015年、2016年)

物語の舞台は、ある進学校の落ちこぼれを集めた3年E組です。ある日E組に、奇妙な生物が先生として赴任してきました。「殺せんせー」と名づけられた生物は超常能力を秘めており、来年3月までに生徒が自分を殺せなければ、地球を破壊すると宣言します。かくして、E組生徒一同による先生を暗殺する日々が始まりました。

菅田将暉が演じたのは、E組でも特に優秀で個人主義な赤羽業(カルマ)です。暗殺センス抜群で、生徒の中で最も早く「殺せんせー」にダメージを与えました。

本作の魅力は、ナンセンスな世界観とアクション要素、そしてブラックな笑いにあります。突飛な設定ながら、「殺せんせー」と生徒1人1人の関係がしっかり描かれており、漫画好きならぜひ読んでいただきたいです。

著者
松井 優征
出版日
2012-11-02

【映画原作】『ピース オブ ケイク』(2015年)

主人公の梅宮志乃は、恋人の正樹とすれ違いながらも、ずるずると関係を続けていました。そんな志乃はある時、自分の気持ちに踏ん切りを付け、引っ越しを行います。引っ越し先で知り合った菅原京志郎を好きになるものの、彼にはすでに同棲相手がいました……。

菅田将暉が本作で演じたのは、川谷という志乃がアルバイトするビデオ屋の同僚です。京志郎に心揺れる志乃に片想いし、横恋慕してキスするなど大胆な行動を行います。

三角関係の恋愛を描く作品だけあって、原作は大人の女性向けとなっています。ドロドロした登場人物の関係が刺激となって、非日常の物語が楽しめますよ!

原作も気になった方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。

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著者
ジョージ朝倉
出版日
2004-05-08

【映画原作】『ピンクとグレー』(2016年)

河田大貴は9歳で引っ越しし、近所に住む鈴木真吾らと仲良くなりました。2人は高校に入ってバンドを組み、スカウトをきっかけとして芸能界に入ることになります。しかし人気になったのは片方だけで、2人の間には徐々に亀裂が……。

栄光と挫折。2つに分かれてしまった道を辿る若者が、どんな応えに行き着くのかが魅力の物語です。

菅田将暉が演じるのは河田大貴です。映画版で鈴木真吾に変更されていますが、原作では河田大貴が主人公でした。映画版では原作にない、ある仕掛けが施されており、展開も結末も異なります。作者はNEWSの加藤シゲアキだけに、芸能界の内情が非常にリアル。アイドル好きな方なら、いろいろな意味で興味深く楽しめますよ。

著者
加藤 シゲアキ
出版日
2014-02-25

【映画原作】『二重生活』(2016年)

白石珠は心理学を専攻する大学院生です。彼女は修士論文の哲学的尾行の実践を思いつき、実行に移しました。近所に住む人が隠し持った秘密を知る快感。珠はどんどん尾行にのめり込んで行き、どんどん人間関係がおかしくなっていきます……。

菅田将暉は珠の交際相手、鈴木卓也の役です。ゲームデザイナーの彼は珠と同居しており、彼女の謎の変化に戸惑い、振り回されます。

よく「他人の不幸は蜜の味」と言いますが、他人の人生を覗き見することがこれほど面白いのかと気づかされます。心理学に興味のある人が読めば、さらに楽しめることでしょう。

著者
小池 真理子
出版日

【映画原作】『セトウツミ』(2016年)

瀬戸小吉と内海想は高校の同級生です。彼らは学校が終わると、申し合わせたように川辺に集合し、暇潰しのためだけに延々とくだらない会話を続けます。浅いようで深い、深いようで意味がない、不思議な会話劇。

映画版は内海想役の池松壮亮と、瀬戸小吉役の菅田将暉のダブル主演で制作されました。大阪を舞台として、関西弁でくり広げられるダラダラした日常が非常に面白いです。特に菅田将暉は大阪出身だけに、関西弁でボケる演技が板に付いています。

本作の面白さは、最小限の登場人物による小気味よい会話が何より楽しい作品です。バラエティ好き、お笑い好きな方にはぴったりでしょう。原作漫画も台詞の吹き出しに独特なリズムがあるので、ぜひチェックしてみてください。

こちらの記事で原作の魅力を紹介しているので、あわせてご覧ください。

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著者
此元 和津也
出版日
2013-12-06

【映画原作】『何者』(2016年)

就職活動を間近に控えた5人の大学生が、集まって互いに情報交換を行っていました。やがて5人の中に内定を得る者が現れると、彼らが隠していた嫉妬心が露わになってきます。そして彼らは1人1人、思いがけず知った自分の本音と向き合い、自身が何者なのか向き直っていくことになります。

映画版には菅田将暉の他に、佐藤健、岡田将生、有村架純二階堂ふみなど新進気鋭の俳優が起用され、話題を呼びました。菅田将暉は社交性の高くて、明るい神谷光太郎を演じました。

就活の苦労や焦り、そういった大学生の現実が、如実に描かれているのが面白いところ。原作では心理描写が細かく描かれているので、映画版の補完としても最適です。

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著者
朝井 リョウ
出版日
2015-06-26

【映画原作】『DEATH NOTE』(2016年)

世界中を騒がせたキラの死から10年後。同時多発的に世界中で変死事件が発生しました。そしてインターネットを通じて、「デスノート」に関するメッセージが流れます。Lの後継者・竜崎と日本のキラ対策本部は総力を結集し、新たな事件に挑んでいきます。

本作は大ヒットした映画『デスノート』の続編です。原作漫画とは直接的にリンクしませんが、原作者の大場つぐみがストーリーに関わっているので、漫画のファンなら見逃せません。

菅田将暉が演じるのは、デスノートを保有するサイバーテロリストの青年・紫苑優輝です。このまったく新しいキラ信奉者の活躍は、本編を左右する見所となっています。

原作漫画を詳しく知りたいという方は、こちらの記事もチェックしてみてください。

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著者
["小畑 健", "大場 つぐみ"]
出版日

【映画原作】『溺れるナイフ』(2016年)

主人公の望月夏芽は父親の都合で引っ越した田舎町で、長谷川航一朗と出会いました。2人は中学に上がる頃に付き合い始めましたが、とある事件で疎遠になってしまいます。2人の本心とは裏腹に、距離だけが開いてしまい……。

映画版は小松菜奈、菅田将暉のダブル主演でした。菅田将暉は長谷川航一朗役です。跡取りのプレッシャーや、夏芽と疎遠になった事件で苦しむ様を見事に演じています。

原作はジョージ朝倉の少女漫画です。恋する気持ちとわだかまりの葛藤、登場人物の人間的な変化と成長が情感たっぷりに描かれています。少女漫画好きなら、ぜひ原作漫画もご覧ください。

著者
ジョージ 朝倉
出版日
2005-03-11

【映画原作】『帝一の國』(2017年)

時代は昭和期。エリート学生の集う名門海帝高校に、野心を秘めた赤場帝一が入学しました。海帝高校は政界と密接に繋がっており、学校での活躍は政界進出への足がかりとなりました。帝一は理想の国作りのため、生徒会長を目指して邁進していきます。

菅田将暉は映画版で、赤場帝一役となりました。作中トップクラスの成績を誇る秀才ですが、非常に負けず嫌いな一面のあるキャラクターです。

本作はややギャグに感じられる部分もありますが、実際の政治にもありそうな駆け引きが面白い作品です。あらゆる手を尽くした壮絶な選挙合戦は、少年漫画ではなかなか見られません。映画では1年生のエピソードがメインで、2年生以降はカットされました。映画版を見た方は、ぜひ映像化されなかった部分を原作で楽しんでみてください。

原作が気になった方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。

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著者
古屋 兎丸
出版日
2011-03-04

【映画原作】『銀魂』(2017年、2018年)

江戸末期に人類は宇宙人「天人(あまんと)」の襲来を受け、歴史は大きく変化しました。「天人」襲来から数十年後、風変わりな侍・坂田銀時と侍に憧れる志村新八が出会います。彼らはなんでも解決する万事屋として、奇妙な事件や街の人々の悩みを解決していきます。

菅田将暉はなにかと損な役回りの多い、志村新八を演じました。原作漫画でもそうですが、志村新八はギャグで容赦ない状況に追い込まれがち。従って映画版では、菅田将暉の変顔という珍しいものまで見られます。

映画は原作漫画をうまくアレンジしていますが、一部のエピソードしか映像化できていません。激しいアクションやギャグだけでなく、ほろりと来る人情話も魅力的なので、気になった方は原作もチェックしてみてください。

原作の魅力やキャラクターをもっと知りたいという方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。

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著者
空知 英秋
出版日
2004-04-02

【映画原作】『あゝ、荒野』(2017年)

それぞれの事情で才能を埋もれさせる、沢村新次と二木健二。新次は母に捨てられ孤児院で育ち、仲間に裏切られた青年です。健二は母に先立たれ、父親を疎むも見捨てられない青年でした。2人はある時、海洋拳闘クラブの堀口に見込まれ、プロボクサーへの道を歩み始めます。

菅田将暉は本作で、新宿新次こと沢村新次を演じました。新次は消極的な健二とは対称的に、血気盛んに攻める粗暴な男として、インパクトたっぷりの活躍を見せます。

映画版は原作のストーリーをそのままに、時代を大胆に変更しました。作者の寺山修司は著名な歌人なので、原作小説はアクションよりも詩的な文が目立ちます。情緒たっぷりの表現はまるで詩そのもの。寺山修司を歌人としてしか知らない人にこそ、本作はおすすめです。

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著者
["修司, 寺山", "大道, 森山"]
出版日

【映画原作】『火花』(2017年)

徳永は鳴かず飛ばずの売れないお笑い芸人です。彼は偶然訪れた熱海の花火大会で、天才的な先輩芸人の神谷と出会い、弟子入りを申し込みました。徳永は神谷はお互いにいい影響を与え合い、芸人として一皮剥けていきます。

菅田将暉は主人公の徳永役でした。徳永は作者の又吉直樹自身を思わせつつ、人付き合いの悪い神谷との対比で、どこか愛嬌のある人物として演じられました。

実体験によるリアルな芸人事情も見所ですが、会話の面白さが本当に絶妙です。普段のコントを応用したリズム感はさすがの一言。原作は万人の楽しめる小説ですが、お笑い好きならさらに楽しめるはずです。

著者
又吉 直樹
出版日
2017-02-10

【映画原作】『となりの怪物くん』(2018年)

主人公の水谷雫は成績優秀な優等生ですが、あまり人と関わらない少女でした。しかしプリントを届けたことをきっかけに、変人吉田春と交流を持つようになります。最初は吉田春が一方的に懐いているだけでしたが、2人の感情はやがて友情や恋に近いものに変化していきます。

菅田将暉が演じたのは、超の付く問題児の吉田春。彼は文武両道の天才肌ですが、人付き合いだけが苦手という極端なキャラクターです。

本作は主要人物をはじめとして個性的なキャラクターが揃っていますが、誰もが少しずつ欠点を持っています。欠点をお互いに補って、より良く変わっていくのが見所。ラブコメ好きなら絶対に見逃せません。

原作も気になった方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。

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著者
ろびこ
出版日

【映画原作】『生きてるだけで、愛。』(2018年)

躁鬱と過眠に悩まされる主人公の寧子は、合コンで出会った津奈木と同棲生活を送っていました。寧子は津奈木を除けば、人とほとんど関わってきませんでした。しかし津奈木の元彼女が出現したことで、寧子自身も彼女の日常も変化せざるを得なくなっていきます。

菅田将暉は津奈木を演じました。津奈木は恋愛感情を余り表に出さず、寧子の不平不満にも無関心を貫くなど、ミステリアスな男です。

本作の見所は不器用に生きている登場人物が、人間関係に悩みながらも足掻くところにあります。特に原作小説は、自身に悩みを抱える人ほど共感しやすい作品です。

原作を詳しく解説した、こちらの記事もチェックしてみてください。

原作小説『生きてるだけで、愛。』結末などネタバレ解説!不器用すぎる愛とは
 

著者
本谷 有希子
出版日
2009-03-02

【映画原作】『アルキメデスの大戦』(2019年)

2度目の世界大戦に突き進みつつある日本が舞台です。現存するどの戦艦よりも巨大な戦艦(のちの戦艦大和)を建造する派閥に対して、将来の戦局を見据える山本五十六海軍少将は反対。山本五十六に抜擢された櫂直は、戦艦建造計画の阻止に動き出します。

映画で菅田将暉は、櫂直を演じました。彼は数学の天才。劇中では緻密な計算を駆使して、無意味な戦艦の建造と不毛な戦争を回避すべく奔走します。

本作は第2次世界大戦を題材にした戦争漫画ですが、戦争そのものより、軍部の計画や力関係の描写が大変興味深い作品です。映画でもそれらの点は濃厚に描かれましたが、原作漫画ではさらに詳細に描かれています。気になった方は、ぜひ原作もチェックしてみてください。

こちらの記事では原作の魅力を紹介しています。あわせてご覧ください。

『アルキメデスの大戦』の魅力を全巻ネタバレ紹介!14巻はどうなる!?
 

著者
三田 紀房
出版日

【映画原作】『キネマの神様』(2021年公開予定)

主人公のゴウはギャンブル好きがたたって、妻や子供などの家族に見放されてしまった男です。誰からも駄目人間と認識されている彼ですが、唯一の趣味である映画にだけは誠実でした。その姿から想像できませんが、ゴウは青春時代を映画に捧げ、夢に生きた人間だったのです……。

本作は2020年3月に病死した志村けんと菅田将暉が、過去と現在のゴウを2人1役で演じる予定でした。菅田将暉が演じる予定の若いゴウは、荒削りながらも情熱に燃える青年です。

本作は古い時代の映画撮影現場の熱意、ゴウのように燃える若者達の青春が感動的です。ゴウの過去を知ると、現在の駄目人間なゴウも愛おしく思えてくるのが不思議。

映画の公開は2021年に延期されたので、公開までに原作で予習するのも面白いでしょう。

原作の見どころを紹介したこちらの記事もあわせてご覧ください。映画をより楽しめるはずです。

『キネマの神様』映画と原作の見所を解説!ダメ親父の物語が沁みる【ネタバレ注意】
 

著者
["原田 マハ"]
出版日

映画でも脇役から徐々に主役を任されるようになった菅田将暉。ここからは、テレビドラマ原作作品を一気に紹介していきます。

【テレビドラマ原作】『ハンマーセッション!』(2010年)

第1級詐欺師の音羽4号こと矢沢悠は、逃走中に偶然放火魔を取り押さえたことがきっかけで、蜂須賀悟郎という教師になりすますことに。彼は勉強が苦手なものの、得意の詐欺テクニックで生徒達の問題を次々に解決していきます。

一風変わった教師の登場する学園ドラマで、菅田将暉が演じるのは生徒の1人、坂本洋平です。お調子者のムードメーカーですが、実は思いやりのあるキャラクター。

本作は衝撃的な授業(ハンマーセッション)と呼ばれる型破りな解決策で、生徒達の悩みが解決されているのが痛快です。学園漫画や人間ドラマ好きな方なら、きっとハマることでしょう。

著者
["棚橋 なもしろ", "貴矢高康事務所", "小金丸 大和"]
出版日

【テレビドラマ原作】『獣医ドリトル』(2010年)

就職に失敗した多島あすかは、自分とかさねて見ていた競走馬アスカミライの怪我を治すため、鳥取動物病院を訪れました。そこにいた獣医師の鳥取健一は見事な手術をして見せましたが、代わりに法外な治療費を請求。かくしてあすかは、住み込みで働きながら治療費の返済をしていくことになります。

菅田将暉は土門順平(原作では水戸順平)となって、鳥取動物病院でバイトとして働く優しい青年の役を演じました。

本作は動物病院を舞台として動物や人間、環境問題を扱う骨太な作品です。動物を相手にすることを除けば、手塚治虫の『ブラックジャック』に近いかもしれません。動物好きやペットを飼っている方にとっては共感できる話が多いので、より一層楽しめるはずです。

著者
["ちくやま きよし", "夏 緑"]
出版日

【テレビドラマ原作】『運命の人』(2012年)

毎朝新聞に勤める弓成亮太は、数々の特ダネをものにしてきた凄腕の政治部記者です。1971年の沖縄返還に関する取材中、彼は日米で交わされた密約に辿り着きました。世間を騒がす大スクープでしたが、情報の入手経路は亮太と男女の関係にある事務官からでした。そのことが暴露されると、物語は意外な展開に……。

菅田将暉が演じたのは、亮太の長男である弓成洋一です。難関高校や飛び級でシカゴ大学に合格するなど、非常に優秀な少年でした。

本作は実際に起きた、沖縄返還協定のスクープ「西山事件」をモチーフにしています。ストーリー自体はフィクションですが、綿密な取材のおかげか真に迫る迫力が魅力。現代史や新聞に興味のある方に、原作小説はぴったりです。

著者
山崎 豊子
出版日
2010-12-03

【テレビドラマ原作】『理由』 (2012年)

ある時、高級マンションの1室で、4人分の死体が発見されます。背格好から4人は家族のようでしたが、警察の捜査の結果、赤の他人だということが判明。死因も不可解で、3人は他殺で1人は転落死でした。考察と推理の末、徐々に真相が明らかになっていきます。

原作小説は宮部みゆき作。フィクションの殺人事件を数十人の登場人物の視点で描き出し、まるでドキュメンタリーのように仕立て上げたミステリーです。読んでいると、実際の事件のように思えてくるところが見事。ミステリー好きなら間違いなくハマるでしょう。

菅田将暉は宝井康隆役で出演しました。隆役は事件に関わる人物の1人で、姉の宝井綾子を看病をしながら、奇妙な点に気づく弟です。

著者
宮部 みゆき
出版日

【テレビドラマ原作】『悪党』(2012年)

主人公の佐伯修一は元警察官で、現在はホープ探偵事務所の調査員をする男です。彼は姉を殺害した元少年犯を探しながら、数々の依頼を解決していました。そんな修一はある時老夫婦から、「息子を殺して服役した加害者を探してほしい」という依頼を受けます。

菅田将暉が演じたのは、修一の依頼者の1人、早見剛です。劇中では、児童虐待で弟を殺した母親を探すよう依頼してきます。

基本的に犯罪者、またはその関係者を探すことが多く、陰鬱な展開が続きます。しかしただ断罪するのではなく犯罪者の側の事情も明かされるので、いろいろ考えさせられるのが面白いところ。鬱屈とした話が好きな方は一度お試しください。

原作を簡単に知ることができる、こちらの記事もあわせてご覧ください。

小説『悪党』の見所を5分で解説!結末はどうなる?WOWOWでドラマ化
 

著者
薬丸 岳
出版日
2012-09-27

【テレビドラマ原作】『死神くん』(2014年)

死んだ人間の魂を運ぶのは、霊界に使える死神の仕事でした。ところが主人公のNo.413号こと「死神くん」はお節介焼きで、魂を奪うより生かそうとする変わり者。魂を積極的に奪う「悪魔くん」と対立しつつ、「死神くん」は人の生死に深く関わっていきます。

菅田将暉の役は、「死神くん」のライバル「悪魔くん」です。願いごとを叶えることと引き換えに、死ぬべき運命でない人の魂まで奪う、要注意キャラクターでした。

原作漫画は絵柄こそコメディ風ですが、内容は感動的なヒューマンドラマです。今で読んでも感動的なエピソードが多いので、感動に飢えている方はぜひどうぞ。

著者
えんどコイチ
出版日

【テレビドラマ原作】『翳りゆく夏』(2015年)

非常に優秀な女子大生・朝倉比呂子は、大手新聞社の東西新聞への内定が決まりました。ところがある週刊誌によって、比呂子は20年前に起こった誘拐事件犯人の娘だとスクープされます。当時を知る梶秀和は事件をあらためて調査し直し、それによって意外な真相が明かされていきます。

菅田将暉が演じたのは武藤俊治です。俊治は比呂子の採用を強く推す武藤誠一の息子で、司法試験を勉強しているごく普通の大学生です。

本作で注目すべきは、埋もれていた誘拐事件の真実が、意外な形で明かされていく過程です。登場人物の活躍が非常に濃密なので、原作小説の読みごたえは満点。それでいてスイスイ読めるので、読書慣れしていない方にもおすすめできます。

著者
赤井 三尋
出版日

【テレビドラマ原作】『ちゃんぽん食べたか』(2015年)

佐野雅志は天才バイオリニストとして期待された少年で、彼は音楽を学ぶため、中学卒業を機に単身上京しました。ところが音楽学校への受験に失敗したことで、バイオリンの道に疑問を覚え始めます。高校2年生になった彼は、同級生とおこなうバンド活動に夢中になりました。

菅田将暉が演じたのは、主人公の佐野雅志です。音楽の才能を持ちながら、本当にやりたいことが見つからない、迷える青年でした。

本作はシンガーソングライターのさだまさしによって執筆された自伝的小説です。ドラマも小説も、知られざるさだまさしの半生が手に取るようにわかるのが魅力。将来を思い悩む青年の話としても面白いので、青春小説好きにもおすすめです。

著者
まさし, さだ
出版日

【テレビドラマ原作】『民王』(2015年、2016年)

時の内閣総理大臣・武藤泰山。お飾りの首相としか思われていない彼には、出来の悪い息子の武藤翔がいました。2人はある日、なぜか人格が入れ替わってしまいます。2人とも周囲に悟られないよう振る舞うものの、知識も性格も本人とはまるで違うため、まったく別の意味で苦境に立たされます。

菅田将暉が演じたのは、準主役の武藤翔です。原作のヤンキーキャラとは設定が変更されており、女子力が高い大人しい青年となっています。

ストーリーは一見するとコミカルですが、その本質は政治です。まれに喜劇的でさえある現実の政治を風刺しつつ、親しみやすいエンターテインメントに仕上がっています。原作とドラマ版では終盤の展開が大きく違うので、ドラマ版を見た方はぜひ原作も合わせて読んでみてください。

著者
池井戸 潤
出版日
2013-06-10

池井戸潤のほかの作品も読んでみたい方は、こちらの記事もご覧ください。

池井戸潤のおすすめ文庫作品ランキングベスト14+最新作!経済×エンタメ小説

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難しそうな経済についてのテーマを小説としておもしろく魅せてくれる池井戸潤。ドラマで話題になった「半沢直樹」シリーズ以外にも楽しめる作品がたくさんあります。そんな池井戸潤の特徴が詰まったおすすめ作品をご紹介します。

【テレビドラマ原作】『心理試験』(2016年)

苦学生の蕗屋清一郎はある時、下宿の家主が大金を隠していることを知ります。彼は家主を殺害して大金を奪う計画を考え、実行しました。蕗屋清一郎は捜査を完璧にかわしていきますが、探偵の明智小五郎は逆に彼に対する疑いを深めていきます。

菅田将暉が演じたのは蕗屋清一郎です。身勝手な理由で殺人を計画し、実行してしまうこの青年を、菅田将暉は見事にこなしました。

原作は江戸川乱歩の明智小五郎シリーズ2作目の短編小説。かの有名な明智小五郎の初期作品というだけでも興味深いですが、作中のトリックややりとりも非常に面白いです。ミステリー好きならぜひ抑えておきたい1作。

著者
江戸川 乱歩
出版日
2015-11-20

【テレビドラマ原作】『校閲ガール』(2017年)

ファッション雑誌の編集に憧れる河野悦子は、念願叶って大手の出版社に就職することができました。しかし配属されたのは、華やかなファッション雑誌ではなく、地味な作業ばかりの校閲部でした。しかも彼女の周囲や担当原稿で、次々と問題が起こっていきます。

菅田将暉が演じたのは、大学生の青年・折原幸人です。実は正体を伏せて活動する覆面作家で、大御所ミステリー作家の実子でもあります。

校閲とは原稿の誤字脱字や、名称の誤りをチェックする作業です。地味ながら、出版業界の縁の下を支える重要なポジション。そんなあまりスポットの当たらない仕事の話は、それだけでも充分興味を引きます。その上で主人公や仕事の葛藤に共感できるのが魅力。題材が題材だけに、ぜひ原作の活字を読んで、校閲の大変さを疑似体験していただきたいです。

著者
宮木 あや子
出版日
2016-08-25

【テレビドラマ原作】『中年スーパーマン左江内氏』(2017年)

万年係長の左江内は、気の優しいごく普通の中年サラリーマンでした。彼はある日、自称「スーパーマン」の老人から、後継者になってほしいと言われます。左江内は乗り気ではなかったものの、娘のはね子の窮地を救うため、仕方なくスーパーマンになるのでした。

ドラマ版で菅田将暉が演じたのは、最終話に登場するバスジャック犯人です。実は本心で事件を起こしたのではなく、左江内を煽るキャプテンマンに操られてしまった被害者。

原作は藤子・F・不二雄の『中年スーパーマン左江内氏』です。普通のサラリーマンが超人になり、超能力でご近所レベルの揉めごとを解決するという、ギャップが面白いSFコメディ。もちろんSF好きにおすすめです。ドラマ版はかなり変更されているので、ドラマ版の視聴者もこの機会にぜひどうぞ。

著者
藤子・F・ 不二雄
出版日

【テレビドラマ同時企画小説】『dele』(2018年)

坂上圭司と真柴祐太郎は、たった2人だけの「dele.LIFE」の社員です。「dele.LIFE」は依頼者の死後、パソコンをはじめとした電子機器から、デジタル情報を削除するサービス。2人はサービスを通じて依頼者の人生に触れて、葛藤しながらも依頼者の望みを叶えていきます。

菅田将暉が演じたのは真柴祐太郎です。人懐っこい無邪気な性格で、依頼人の秘密を知って苦悩することもあります。

デジタル情報は基本的に劣化せず、いつまでも残り続けます。そこに着目した本作は、近未来を先取りしているといえるでしょう。描かれる内容は普遍的な人間ドラマなので、比較的どんな人手も取っ付きやすいのが魅力です。小説では祐太郎の視点で描かれるので、ドラマ版で彼を気に入った方は合わせて読むと、より楽しめます。

著者
本多 孝好
出版日

【テレビドラマ原作】『パーフェクトワールド』 (2019年)

東京でデザイン会社に就職した川奈つぐみは、高校で同級生だった鮎川樹と飲み会で偶然再会。樹は事故がきっかけで車椅子が必要になっていました。かつて彼に片想いしていたつぐみは、思い切って告白し、2人は恋人となります。

原作はハンディキャップのあるカップルを描く恋愛漫画です。健常者と障害者の現実や苦しみ、想いの深さなどが印象深い作品となっています。「どんな困難があっても絆の強さで乗り越えられる」と思わせてくれるのが素敵なストーリーなので、万人におすすめしたい物語です。

菅田将暉はドラマ版に出演していませんが、主題歌「まちがいさがし」を感動的に歌い上げました。

原作をもっと詳しく知りたいという方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。

原作『パーフェクトワールド』が泣ける!見所を最新9巻までネタバレ解説!
 

著者
有賀 リエ
出版日
2015-02-13

映画やドラマで見ない日はない菅田将暉。出演作品一覧

どれだけ多くの作品に出ているのか、一目瞭然。あなたはどの作品がきっかけで菅田将暉と出会ったでしょうか?

あらためて菅田将暉の出演作を振り返ると、膨大な作品数に圧倒されてしまいます。菅田将暉のドラマを見る際には、ぜひ原作もチェックしてみてください。きっと彼の演じる役を理解しやすくなって、ドラマをもっともっと楽しめるはずです。

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